放課後はダンジョンに行って憂さ晴らしのつもりがいつの間にか学園最強になってたことに気が付かなかった

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第百六十話 2900人冒険者

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ドラゴニア王国に異世界の国ムータンから来た3000人の移住者先遣隊。
ムータン王宮近衛兵部隊と国王側近達からなる先遣隊。

3ヶ月を超えたドラゴニア国内各部門への参加研修をひとまず終了し、次の段階に移ることとなった。

近衛部隊の者達は冒険者に。文官達は政治的研修として同盟各国へ訪問することとなる。
文官は100名ほど。残りが軍人。

文官の各国訪問はいいとして、、向こうの世界の軍人がいきなりこっちの冒険者でやっていけるわけないので、研修をする。でないとほぼ死んじゃうからね!

研修監督はジョニー。副官としてマキが付く。その2人も教官だが、他に教官として、ドラゴニア防衛軍に参加してくれている冒険者達から50人ほど。
訓練生側には先の現場研修でマキの班に参加していた30人ほどがいる。彼等が訓練生側のリーダーとなった。

ちなみに文官の方は、ガンダが彼達を各国に連れていき、各国国王とその側近たちに引き合わせる。
移動は基本的には馬車。北西王国(元リターニャ王国)の道が整ったので、最初の移動は速いはずである。


さて、冒険者予備軍。半月ほどでベテラン冒険者程度にさせる強行軍計画。
なので補助にドーラ、ユータ、テイナ、ニヤ、ジオ、ザク、そしてマキ班の子たちも加わる。魔法で安全性を確保するため。
研修最初の一週間は剣の使用法。たったこの日数で自在に使えるようになれ、と無茶振り。
初日の午前のみ型を教え「この型は時間外に自分で体に叩き込め」。あとはもう教官と補助の者達相手にかかり稽古のみ。訓練生達はぼこぼこにされる。

「訓練ではいくらぼこぼこにされても死なない。でも実践でそうなった場合死ぬ。だから訓練ぼこぼこにされればされるほど強くなるので、実践で生き残る可能性が高くなる。」
と、覚悟させる。

実際骨折くらいは一人何度も味わうことになった。勿論回復魔法を掛けてもらい、その場で治癒される。気持ちが混乱している間にもう次の稽古が始まるのでビビる気持ちが定着する暇はない。
怪我したらすぐ治し、次をやらせるのが良い。でないと怖さを体に定着させてしまう。定着する前に次の稽古を始めてしまって定着させないのだ。

明け方から始まり、日没まで。日によっては夜間訓練。訓練生達はばってばってになるが、テイナとジオが食欲が出て消化が良くなる魔法とよく眠れる魔法をかけておく。よって、毎日朝起きたときは万全だ。
回復魔法だと体力がつきにくくなるという話なので、今回は避けた。

第二週目。ドーラとユータが森からオークを数匹生け捕りにしてきて、皆の前でマキ班の子達が2人一組みで倒す様子を見せた。その子達は危なげなく、いちいち説明しながら攻撃を加え、倒していた。
オークの特性や、動きに合わせた攻撃や防御を一つ一つ解説しているので、とてもわかり易く為になるだろう。

「すげーな?マキ、、あの子達、なんかついこの間冒険者になったと思っていたんだけど、、」ドーラ
「いつのことよ。しかもウチの子たちよ?成長が速いのはあたりまえでしょ?」マキ
そうなの?
「え?ボクも知らない、そうなの?」ユータ
「まぁ、他の土地の者達に比べりゃ、異常な速さで成長しているよなぁ、、言われてみると。」ジオ
へぇー、、、(ユータ、ドーラ)

「そういや、俺らも以前に比べりゃ異様に成長しているよな?」
と、ジオがテイナやニヤに振る
「任せろにゃ!ニヤはダンジョン特訓したにゃ!」
確かに、、
「そうね、昔なら、、、ユータやドーラと出会う前だったら、、絶対届くなんて思わなかったところに居るわね今。」
「ああ、俺らほどの魔法使い、他の国にどれだけいるか、、」ジオ
「いないんじゃない?」テイナ

「ウチのレベルは人間の世界のレベルじゃなくって、ダンジョンレベルなんじゃないの?」ユータ
「「「「「それだっつ!!!」」」」」
ダンジョンボスのレベル規準だな。国民ひとりひとりまで。恐ろしいな?と思うジオだった。


その後数日は皆がペアでオークを容易に倒せるようになるまで訓練場で訓練。
その間に装備を作る。
最初だからメタルは胸当てのみにしておく。動きが阻害されるので。あとは強い皮で作った小手、ブーツ、背当てなど。
剣は最初からそこそこいいものを。小刀も用意した。多分実践で剣を落とす者も少なくないんじゃないかなぁと。

その後、6人一班にして転移で森に連れて行き実際に狩りをさせる。それに慣れ始めたら、ベテラン冒険者達に連れられて班ごとに森に入る。そのときには補助員達は空に待機する。何かあったら即駆け付ける。

半月ほど問題がなかったので、そのままの班で冒険者を継続させた。
リーダーになっている冒険者達はドラゴニア防衛軍に所属しているので、念話が仕えるように訓練されている。いざとなったら念話がジオかテイナ、もしくはニヤなどに入ることになっている。



さて、文官達。
大型馬車で10台。流石に駅馬車みたいに詰め込めないからね。
流石ムータン人である。馬車で酔う者はほとんどいなかった。

最初は北西王国。南東領領都にミカロユス将軍がまだ居るので、そこに訪問。

「え、こんなにいるの?」ミカロユス。
「すみませんね、、一応こっちの世界に慣れさせる為の研修なんで」ガンダ

向こうの世界は、こっちの世界には無い部門が多い。なので人員はこっちの世界の数倍いるので、こんな感じになっている。王がこちらに移って来て内政が安定すればかなり部門も絞れて、外交関係は20人くらいに落ち着くのではなかろうか。
もっとも、ドラゴニアは人材不足なので数人で行ってしまっているけど。子どもたちがも少し成長すれば任せられるようになるのだが。

他に比べればかなり安全になっているこの領都で数日過ごさせてもらうことになる。
この世界ではドラゴニアは特殊過ぎる。なので、一般的なこの世界の街を知ってもらうためだ。
5人程度、20班くらいになってもらい、数日自由行動をさせた。勿論この世界の金を与えて。

ミカロユスは念の為に街の警備人数をかなり増やしてくれた。
おかげで全く問題も無く過ごせた。

ただ、
「食事が、、」
「酒が、、」
「デザートが、、」
と、主に食べ物関係で不満が見られた。

これだけは慣れてもらうしか無い。ドラゴニアが美味すぎるのだから。
ドーラが言っている。「はっきり言って、今ならもう多くの料理で向こうの世界に勝てる!!」と。
さすがにケーキはまだ一歩及ばないが、その素材はかなり進歩しているので、さほど遠くないだろう。


ここんとこ音信が無かったダンマス。
ムータンでユーリといろいろ研究している。
まだなんか足りなかったのかな?
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