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第百七十六話 人魚王国島に保養所を作り始めてみる (マッハ達)
しおりを挟むざざーん、、、、ゆらゆらゆらゆら、、、
ドラゴニア海岸の筏の上
天候は晴れ。南風微風。
セレーネもごろごろしている。
勿論マッハたちもごろごろだ。
「あー、あんた達が、こういうふうに平和を味わってるの、よくわかるわ、、、」セレーネ
「だろう?」マッハ
「ケーキ、おごってくれるって言ってたわよね?」
・・・・・「あ、そーだったな、、」
とマッハはカウンターにケーキを貰いに行く。皆の分と併せてかなりの量。
持ってきてテーブルに置いて、
「茶を持ってくるから」と取りに行く。
「あいつ、かなりマメね」セレーネ
「ああ、面倒見はすこぶる良い。よし指導者になるな」クマ
ふーん、、、
「人魚はひとと番(つがい)に成れるのか?」クマ
「急にっつ!!、、、、成れるわよ、、」
「頑張れよ」
「な、なにいってるよねのっ!!!」
「日本語でおk!」
「・・・・・・」
おまたせーと、デカイポットを持ってきてくれたマッハ。取皿を配るターロ、ティーカップを配るジーロ。
クマはフォークを配った。
「じゃ、食おう。ここんとこの冒険、お疲れ様でした!!」
「「「「おつかれさまでしたーー!!」」」」
「あんた、向こうに帰っちゃうの?」
セレーネ、マッハに訊く
「あ?ああ、もうすぐ休暇が終わりだからな。」
「ウチの島に、保養所作るって言ってなかった?作りなさいよ、、」
「??、ああ、ガンダに言ってOk貰えれば、、、」
「今もらいなさいよ」
「貰ってやれ」クマが援護射撃
「????あ、ああ、」
(ありがと)セレーネ
(うむ)クマ
「はい、わかりました、、じゃターロ、ジーロ、クマも一緒でいいんですね?はい、ありがとうございます!」
「聞いててわかったと思う。皆で保養所作りだ。人魚の街を作ったので、そのままやってくれとのことだ。信頼関係ができてる者がやるのが一番だと言われた」
「ほらねっつ!!」セレーネ
「・・まぁ、、そういうことで、皆で作ろう!ある程度作ったら転位扉を付けてくれるそうだ」
「「「おーー!!」」」
「転位扉?」セレ
「ああ、国とここを、扉をくぐるだけで行けるんだ」
ふーん、、、
(まぁ、後のことは後で考えれば良い。今は今のことを考えよ)クマ
(うん、そうする)セレ
ケーキを食べ終わり、少し休んだ後
「それじゃそろそろ行くか?」
皆立ち上がってバリアを纏ったりし始めた
「皆そら飛べるのよね?」セレーネ
「ああ、このメンバーは飛べる」
「空から島までの経路を見てみたいの、私を連れて飛んでよ」
・・・・おもそうかな?
「なんか失礼なこと思ってない?おんぶすれば飛べるでしょ?!!」
「まぁ、、んじゃ、、どーぞ」
とかがんで背中を向けるマッハ。
ぴょん!と飛びつくセレーネ。
「あ、ケツが無ぇ、、押さえられない、、」
「失礼ねー、これでいいでしょ!」
と尻尾部分をぐいっと曲げて支える部分を作り出す。
が、
「やっぱやりにくい、、だっこでいいよな?」
と、マッハはくるりと体を一瞬で回転させてひょいとセレーネをお姫様抱っこする。
え!!セレーネ感激!じゃねー、真っ赤になる。ちらりとクマを見ると、クマがサムズアップしてニカッとセレーネに笑いかける。
(まぁ、、いいか、、いいわよね)
周囲の人魚達があっけにとられているうちに、マッハ達は飛び立つ。
セレーネにバリアで皮膜を作るマッハ。
(魚だから乾燥はまずいよな、、)と心遣いである。
下がよく見える速度で島まで一直線で飛んでいく。
セレーネは自分が泳いでいる部分と上からの景色を合致させながら見ている。
島に近づくと、
「島の周囲を回ってから上空に行ってみてくれる?」
「おう、わかった」
周囲をぐるーっと巡って、砂浜のほうから王国の池の方までゆっくり飛ぶ。
「わかったわ。砂浜の方におりましょう。」
で、皆で浜に降りる。
セレーネは波打ち際の濡れるところに。
「ちょっとまっててね、」
セレーネは王様にこの件を報告。この浜をドラゴニアの保養所として使う許可を貰った。
「詳しいことは後からドラゴニアの宰相と詰めるからよい。先に作ってしまえ」とのこと。
「んじゃ、会議しよう。」
車座になる。砂の上にざっと島の略図を書くマッハ。
「この、淡水の池と海の間に宿を作りたいんだけど」
「少し高いところがいいわね。季節によっては水位はも少し上がるし」
なるほど、、
で、池の方を見て、んじゃこのへかな?とマークするマッハ。
「じゃ、とりあえず作ってみるか。木々の伐採は最小限にしよう。あと、できるだけ池からは水をとらず、井戸を掘ってみよう。井戸がダメだったら魔法で水を出して溜める貯水槽を作ればいい。
「宿はどのくらいの大きさにする?」ターロ
「そうだな、あとあと客は増えるかも知れないし、なにせ転位扉が付くからな」
ああ、そうだよねーと皆
でも森の伐採があるので、最初はあまりデカくしないで行ってみよう、とマッハ。
あまり森をあらしたくないのだ。島が小さいので。
「土台は土魔法で人の背丈くらい作ってその上に土魔法で一階の壁全て作り、伐採した木は二階の床に使おう。
一階の床は土を固めてつるつるの石みたいにする」
「王宮みたいにだね?」
「ああ、そう、あれと同じに。木材が少ないからな。できるだけ土魔法使う」
「二階の壁まで土魔法でいけないのか?」クマ
「やってみて、いけたらそうしよう。窓があるから強度が出せるかどうか、、」
魔法使いの能力次第である。
最初は4人で伐採。根っこまで全て抜いて。その場でマッハが魔法で全て乾燥させる。
で、切った木を製材するのはジーロとクマ。
マッハとターロは土魔法で土台を作り、その後壁を作っていく。二階まで伸ばすつもりなので通常より厚めに。
製材終わった木材を、二階の床にしていく。土魔法で二階の壁まで作ってみる。
「大丈夫そうか?」
「うん、問題なさそう。」ターロ
二階の床板を張り終えた頃。日が傾いているので
「今日はこの辺でおわろう!」
「「「うーす!」」」
セレーネは浜で見ていた。
「あ、セレーネ、ずっと見ていたんだ?」マッハ
「そうよ、面白いわね。」
・・・・
「んじゃ、明日は、近くまで小さい入江にしてみるか、、宿側を固めれば地面は流されないだろうし、、」
「え?ほんと!やった!ありがとね!」
「え、いや、、そこまで喜ばれるようなことでも、、、」照れるマッハ。
んじゃ、また明日なー!
と、セレーネと男子たちは別れて、マッハたちは飛んで海岸の宿に戻った。
戻っているときにニヤに念話を入れ、誰か建物に強度を付ける永続魔法を掛けられる者を貸してもらえないか頼んだ。
セレーネはえっへっへー、とにまにましながらゆったり泳いで家に戻った。
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