放課後はダンジョンに行って憂さ晴らしのつもりがいつの間にか学園最強になってたことに気が付かなかった

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第百七十九話 満員御礼と、、

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「うっひょー、、、まじっすか、、」
浜のテントが倍ほどに増えていた。

人魚島保養所を開店してからもう従業員全員てんてこ舞いw
と言っても水中の方は楽ちん。食事を出すくらいしか仕事はない。
予約をとってみな、とドーラに言われたマッハは、なぜそんな面倒くさいことをと思いつつもやってみた。
開店前々日に申し込まれた予約は500を優に超えていた。

「当分の間、水中の方は一回に一泊のみ。」と制限を設けた。
そうすっと、今度は浜のほうの宿に集まった。
なのでそっちも一泊のみ、とした。が、予約を始めていなかったので、当日朝に並んだ順から受け付ける。
で、
そのためにテントを張って待つ者が出始め、それがずらっと。

「なぜ、元の海岸の宿屋、その先の小島の宿に行かないのか?」
これはここの者達全員の疑問。

テントで待っている一人に訊いてみた。
「休みなんだし、、テントでも十分おもしろいし、人魚島だから海も面白い。外洋あるし。宿に泊まれりゃ話のネタになるくらいだけど、別にテントでも問題ないし、雨降らないからねー、ここ」

そう、雨が降らない。真水の池は湧き水らしい。
でも雨季はあるかもしれない。まだ誰も長く住んでいないのでそういうのは誰も知らないのだ。

で、側でそれを聞いていた待っている連中もうんうん頷いている。
皆やっぱりもし宿に泊まれなくてもどーでもいいらしい。
まぁ、ドラゴニアの連中だからなー、そんなもんだろう。
と、マッハはまじに思った。

ドラゴニアに来てある程度たったとき、「こいつらまじこんなんでいいの?」とか思ったのだ。
だが、全体でそうなんで、それで全体が旨く回るようにできているのが見て取れた。

だから日頃からガツガツしている者などいない。
こういうときでものんびりしたもんだ。

ただ、いざというときのみ、日頃とは全く違う生き物なんじゃね?くらいに変わる。
狩りの、魔獣に意表を突かれた時などの一瞬、とか、何かの事故で一瞬で崩れてきた建物をはねのけるときとか。
日頃からの意識の積み重ねが、一瞬でそう変える。
皆、時間がある時は自分の魔法や剣の研鑽を欠かしていないようだ。

そういうのを見ているから、宿の従業員のさらなる増員は頼まず、どうにか自分達で対処している。
要は、風呂と飯だけはテントの者達含めた人数分容易する。

中には飯の素材を自分で調達して自分で作って食べている連中もいるが、大体は宿の売店に食べに来る。座るところは多くないが、地べたでもいいのだ。木の枝に座ってのんびり食べてる者もいる。食器だけ返してくれればいい。皆魔法で洗って返してくれるから有り難い。
国民相手なのでカネのやり取りしないのでそこの管理が無くて済むのが助かる。

売店は、人魚達と海産物の交換だった。が、ドーラが
「人魚国から一定の海産物を定期的に納入してくれれば、食べ放題でいんじゃね?」
と言ったので、その後はその方針になっていた。
もうドラゴニア国民との違いは、王様がそれぞれいます、くらいの違いだけになってしまってた。

食事は流石厨房班のベテラン達が来ているだけあって、こんだけの人数のを毎食作っているのに手抜きもない。
というか、人魚側の食材も使って新しいメニューとか作り出している余裕あるし。

最初の一ヶ月くらいは皆が慣れるまで忙しかったが、今ではマッハは手を出さなくていいくらいになっていた。
マッハとセレーネの2人の人側責任者と人魚側責任者は暇になってしまった。

その最初の頃は、マッハは「デートでもしてきてください」と、毎朝ターロやクマから追い出されていた。
セレーネもなんか人魚達から同様だったらしい。
なので島の周囲の海底を警らしてみたり、調査してみたり、でも早々にいろいろやることやり尽くした。

ーー

「暇ねぇ、、」セレ
「うん」マッハ
目の前に外洋が広がる断崖絶壁の波打ち際にある張り出しの上でぼーっとひなたぼっこしている2人。
飲み物は貰ってきているが、食べ物はたまにセレーネが魚を取ってくれて、それを手でさばいて刺し身にして食べてる。

ここんとこ毎日ここで暇を潰し、夕方に宿に戻って、その後自分の家に戻る。
と言っても、今はマッハはセレーネの家に居候している。
浜の宿の責任者部屋はベッドを詰め込まれ、従業員部屋になり、「ボスはおとなしくセレーネさんとこにでも住んでてください」とおんだされていた。

元の従業員部屋が幾つかあったが、それも客室として開放していたのだ。

こっちの従業員は、休みの日はドラゴニアに帰る。なので部屋は仕事の日に寝るだけの部屋で十分。
まあそんな部屋しか無いから帰るのだろう、とか言われるかもしれないが、違います。
毎日僻地にいるのでたまには都会なドラゴニアに帰りたくなるのだ。


そんなある日、ドーラとユータが遊びに来た。

「マッハ達、すげーなー。従業員だけで切り盛りバッチリできてんじゃん!」ドーラ
「「あはははは・・・」」マッハ&セレーネ

「サブももう十分行ける様子だし、、たまには王都(ドラゴニア)に帰れば?」ユータ
「うーん、、、、、、ねぇドーラ、ユータ、、人魚を人間形態にする魔法とかあるかなぁ?」マッハ
セレーネに王都を見せてあげたいらしい。

「なんだ、ずっとそれ考えていたのか?」
「まぁ、結構前から、、」
「・・・・・・・・・・・・・・・」セレーネ、胸の前で両手を組んでキラキラした目でマッハを見つめている。

ドーラが
「ダンマスに
「よばれてっつ!!!」
ぼーん!と派手な演出を背負って現れるダンマス。なんか、待ってた?控えていた?

「この子ですか?」ダンマス
「うんそう、、できる?」マッハ
「そうですね、、少し鍛えてみましょう、、あなた、私と来なさい。終わったら返しますんで、借りてきますねー」
と、ダンマスとセレーネが消えた。

「一瞬しか登場しなかったな?」ドーラ
「10秒いなかったんじゃない?」ユータ
「・・・いつも、あんななの?」マッハ
「「なわけねぇよ!」」


セレーネは、人間形態になる魔法を習得する?ためにダンマスにさらわれて行ってしまいました。
またどこで修行をしてることか、、人魚なので山にこもれないし?海中の山じゃさほど意味無しっぽいし?


ドーラなら、もしかしたら気づいたかもしれないが、でももう人間形態での生活が長過ぎるので忘れているのだろう。
ダンマスはダンジョンのマスター。
海の階層を作れば、そこで修行など効果的に行えるのだ。


一人残されたマッハを気の毒そうな目でみる2人。
「いや、、別にいいし、、」マッハ
生暖かく見つめる2人。

「やめてくれそんな目で見るの、、」
やっぱなんか嫌らしいw

なので、ドーラとユータはマッハに稽古を付けることに決めた。
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