放課後はダンジョンに行って憂さ晴らしのつもりがいつの間にか学園最強になってたことに気が付かなかった

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第百九十五話 次の村

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ドーラはこの件を新ムータンの移住ミッション司令官に念話で伝え、4人のおかげで膿を発見できた礼を伝えた。

ドーラはムータン冒険者パーティのれん中に
「お前らのおかげだ。よくやった!今念話でお前たちの司令官にお前たちの活躍を伝え礼を言っておいた。ありがとう。おかげで悪党を一掃できる」
と伝えた。

4人はその場で立て膝で跪き、リーダーフクジンが「望外の評価、感謝いたします。」と。
領主達も同様にし、ドーラとユータに助けてもらった感謝を述べた。

ドーラは「逆に全ての悪党を完全排除できる機会をもらえた。感謝するのはこっちだ」と皆に感謝し、
こそばゆいのか、「んじゃ、俺ら行くから」と、ユータと一緒にすぐに転位で消えていった。

領主
「貴方方には二度も救っていただいた。感謝してもしきれない。」
と、歓待させてくれと懇願され、辞退できそうもないし今後の新ムータンとの関わりもあるし、ということで受けることにした。

ーー

「あー、なんかあーゆーのまだ苦手だわ」ドーラ
「そうみたいだねー」ユータ
「そういうユータは大丈夫なのかよ?」
「え?気にしない?」
なんかすげえな?

ここは領主の邸から少し離れた街なかの食堂。もう午後も遅くなっていた。なんだかんだでいつの間にか時間が経っていたようだ。
だからケーキ屋ではなくて食堂を選んでいた。

頼んでいた食事が来た。
「凄いよな、もうこんなところでもドラゴニアの飯が食えるんだもんな!」
「うん、美味しいものの広がる速さってのは、すごいねぇ!」

ドーラは白身の魚のフライ。タルタルソース掛け。
ユータは生姜焼き。肉は普通のイノシシのようだ。

「魔獣じゃない、、普通のイノシシの肉だ」ユータ
「魔獣があまり獲れないのかな?」
「少し残念だねー」
「ま、安全だからいいけどな」
魔獣があまり出ないということは、危険度は低いということ。でも、あの4人は魔獣を狩っていた。

茶を持ってきた給仕に訊く。
「ここらは魔獣は出ないのか?」
「ええ、ほとんど出ませんね」
(やばいな?)
(うん、あの領主に言っておくほうがいんじゃないの?)
(おう。)

ドーラはその場で領主を遠目で見つけ、
あ、ちょうど良い!フクジンが居る、フクジンに言っておこう。
と、フクジンに獲物を領主に見せるように。ここの連中は魔獣はほとんど出ないと思っているようなので、見せて警告を与えてやれ、と言う。

「ちょうどフクジン達がまだいたので言っておいた。現物見せられるから説得力最大な!」
「よかったねー」

実は、ドーラがそういうことをしたので・・・
フクジン達は更に感謝され、領主の騎士になってくれと懇願された。が、新ムータンに帰るので拒絶した。
そんじゃ、と
「ではうちの騎士達を鍛えていただけまいか?」と依頼された。
フクジンが皆を見ると、仕方がないか、というような顔の皆。なので受けた。
「俺ら、そんな強くないですよ?(ドラゴニア規準)」フクジン
「いやいやいやいや、あの魔獣を4人で倒すなんて!うちの騎士たちができるくらいならお願いいたしません!」
これはドラゴニア以外の標準的な規準だった。

(そりゃそーか、いや、そうなのか?)
(・・・でも、そうみたいだな?)
(ああ、俺らは、もしかしたら・・・)
(うん、ドラゴニア以外だと・・・)
((((強い?))))

初めて気づく4人。

ーー

「はー、うまかったなー」
「うん、ここはなかなかだね!」

「あたりまえでしょう?」
とカウンター内から声がした。

ここは先程の食堂の近くの喫茶店。
食後のデザートを食べに入ったのだ。
で、出てきたのは

「あ、いつの間にこんなとこに!」ドーラ
「あれ?なんでいるの?」ユータ
ドラゴニアの大通りにあるケーキ屋。元厨房班のベテランのチナだった。

「私達支店出してんの。ここはもう3軒目よ!」
「すげぇ」
「うん、すごいね!」
「でしょう?」
「人気だろ?」
「大繁盛、といいたいけど、作りるのがまだ追いつかない。」
「人手か?」
「魔法がねぇ」
ああ、こっちの人はあまり使えないのか・・・

ドラゴニアの国民が異常なだけ。いや、それに教わっている新ムータンの者達も、他から比べりゃかなり凄いレベルなのだった。

「だからこれ以上は無理ねぇ、支店は私一人で見てるから」
「焦らなくっていーよ。ゆっくり無理なくね」ユータ
「そうするわ。」

「というか、ここらの森、魔獣出るから気をつけてな?」ドーラ
「強いの?」
「ムータンの連中4人で速攻レベル」
「カスね」
・・・すごいね?
ああ、こんなだったっけ?

「・・ごほん、だから、できればお前たちのメンバー増やして、外回りは2人一組みでやってほしい。他の、外に出ている連中にも伝えて欲しい。頼めるか?」
「任せて!そのくらいどってことないわ!」
任されると喜ぶのはドラゴニアのれん中の良い所だ。

それから少し雑談し、チナはドラゴニアに転移し、ユータとドーラは近くの他のマークした者達のいる街に転移して、宿を探し始めた。

ーー

「ここだけか、、」ドーラ
村で一軒だけの宿。
「なんか、まずそう?」
そう、ご飯が不味そうにみえるのだ。

「でも、他に無いって言うし。」
村に転位して来た時に、目の前にいた村民に聞いたら「一軒あるぜ!」と誇らしげに。
村レベルだと、宿屋があるだけでも村の外の者が来るという証明みたいなものなので、誇らしいのだろう。

ぎぃー、
ざわざわ
あれ?
「意外だな?混んでる?」
「一軒しかないから?でもこんな寂れた村に?」

「いらっしゃーい!寂れた村とおっしゃるお二人サーン!」
と、宿の娘さんですか?
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