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第二百十二話 異世界の異世界で
しおりを挟むガサガサガサガサ、
ひょい!
ヤブから出てきたのは・・・・・・
「「タコ!!」」
一匹のタコである。大きさ普通の、両手くらいに載る程度の。
「火星人?」ドーラ
いつの漫画読んだんだろう?
「いやいや、ポイズンスライムのボスの成れの果てでしょ?」
「あーあれな、もうアニメ化しないのかなぁ、おもしれーのに」ドーラ
流石にすぐ判ってくれたのは嬉しい!
「あーに言ってんだあんちゃん達?これ食うなよ?オラの兄弟・・ペットだからな・・アル」
と、タコに続いて出てきた腰蓑のおっちゃん達。
「おめーら、見慣れないカッコしているニ・・ザンス?」
「ウマソーなのでわけてくれそぶぶぷれ!」
3人の腰蓑達は、何か無理があった。
「ねぇ、その語尾、誰に強制されているの?」ユータ
「「「え!強制なんか・・・」」」
・・・・
「まぁ、仕方ねぇ、あのな、語尾が個性というもので、それがないとなんだあいでんてていとかが無いとかで、人間扱いしてくれないんだ。だから俺ら腰蓑しかもらえねぇ・・」
「「気の毒な人達?」」ドーラとユータ
「・・・・そういう言い方もよくないと思います」
「おう、少し鳩ぶれいく?」
「俺は気にしねぇ!気にしねぇからなっつ?!」
一番気にしていそう
「なんだろう?向こうの影響かなりある気配?」ドーラ
「うん、黒幕?」ユータ
「とりあえず食べさせてあげようか?」ユータ
「餌やりゃなつくかな?」
酷いよドーラ?
なので餌付けしてみる2人。
流石にタコは肉は食わない。
なのでストレージからヒモノを出して上げてみたら、喜んで食べたのが笑えた。
何が笑えると言うと、タコの口って頭の裏にあるので、その食べ方が。
「なんかおしりのあなから逆に入れてる感じだね!」ユータ
「!!!そーだなっつ!!!」
げたげたげたげたげた!!
シモネタなので笑い方も下品に!
腰蓑達は山の方から来たらしい。
なんか、その一番偉い?のが山のてっぺんに住んでいるそうな。
肉をほうばりながら話す腰蓑達
「王宮が山頂にあるだよ」
「とても登れたもんじゃないべ」
「んだ、ありゃ機械持ちじゃねーとミリだ」
なんか不穏な世界臭いなーと思うユータとドーラ
念話をニヤに送ってみる。
(にゃんだ?)
(お!通じた!今異世界にいるんだけど)ドーラ
(ユータの世界にゃ?)
(違うとこ)
(・・・・また、やらかしたにょか?)
(また?またって言った?)ユータ乱入w
(・・・空耳にゃろ?、混線かもにゃ?)
(まぁいい、で、荒れ地の遺跡にあるゲートで跳んだ先の世界なんだけど、少し変な感じするので調査してくるから。)
(わかったにゃ。気をつけるニャよ!)
((ありがと!))
おっさんたちはガツガツ食っていた。
「僕達はヒモノでも炙る?干し肉炙る?」
「俺干し肉がいいや」
「んじゃ僕も」
と、2人は干し肉を炙って食べる。
で、食べ終わって茶を入れる。
茶を貰ったおっさん
「すげー、茶まであるのか!」
「・・茶も、無いの?」
「「「・・・・偉い奴等だけ、ある」」」
「とりあえず街につれてってよ」ユータ
「そうだな、逝ってみないと始まらない」ドーラ
おっさんたち、顔を見合わせる。
「うーん、近くまで行ったら、別れてくれる?」
「じゃないと俺達絶対ひどい目にあう」
「タコ、食われちゃう・・・」
それは・・酷いな?
「うんわかった、こんなおいしそ・・カワイイ?タコを他の者に食べさせたりするのは忍びないよね!」ユータ
((((・・・・・・・・・・・・・・))))
ユータは食い意地など無い子だったのに・・・
・・・・・ニヤリ、
タコを見つめていたドーラが黒く笑う。
「ドーラ?」ユータ
「おう、いいこと思いついたぞ!」
いいこと、なのだろうか?誰に?
ドーラはタコと意思疎通を図り始めた。
苦戦してるようだ。額に汗を浮かべながら時折苦悶の表情になりながら・・・・
夕方近く。
「ああーーーっ!!やっとだぜ!」
「旨く行ったの?」
「おう、やっとどうにかこいつにわからせた」
「・・・何を?」
「うん、こいつに魔法を教えて、こいつ主体でろくでもない奴等を潰してけば面白いかな?って思ってさ」
「うんうん、凄くおもしろそーだね!!で?」
「まず戦うことを理解しねー、できない。なのでそこから。お前が酢だこにされそうになったらどうよ?とかさ、いろいろ言って想像させて、難儀だった。」
「・・・だろうねぇ、、タコだからねぇ。・・で?」
「次に魔法。魔法って、この世界あまりないのかな?タコには難しすぎるようだ。なので、なんでも簡単にできる便利技程度にしたらやっとなんとなく想像ついたみたいで」
「へぇ、タコにも想像力ってあるんだね!」
「ああ、こっちのタコはそうなんじゃね?」
「でな、このままじゃお前の飼い主ゲルピンで死んじゃって、お前も餌もらえなくなるし、おまえの飼い主居なくなったらお前は掴まって食われちゃうぞ?って。だから、お前の飼い主のために、飼い主の敵を殲滅しろ。方法は俺が教える。ってなって、やっとわかった様子だ。さて、今からやるぞ!」
「え”、今から?もうすぐ夕方だよ?」
「ああ、こいつ見たら素質ありやんのwwwwすぐ覚えるよ!」
まじっすか?タコが?まじ?
「おっさんたち、あんたらは、まぁ素質厳しくってなぁ、、タコが覚えるからそれで十分だと思うし?」ドーラ
情けない顔になった腰蓑おっさんたち。
で、ドーラはなんかチューチューいいながら、タコもチューチューいいながら意思疎通してるの?わからんけど、少しずつ魔法を使い始めている。
そのうち魔弾で遠くの木の葉を当てられるようになり、仕舞にはこっから先10キロ以上はありそうな山の頂上の頭の大きさくらいの岩の、ちょうど額のど真ん中に当て、ぶち割った。遠目でなければ絶対見えないのでおっさんたちにはわからなかったが。
「ご、ゴルゴたこちゅーさん?」=ゴルゴタコ13ということなのであろうか?ユータ。
「メテオは?」ユータ
容赦無いユータ。
そこから夜半にかけてはメテオの特訓。
流石にすんごい魔力必要なので、その集め方だけでも一苦労したようである。
ドーラはタコにでっかい魔石を埋め込んだ。
改造タコになった!
その甲斐あって改造ゴルゴたこ13号はメテオも飛行も転位もなんでもできるようになった。
勿論爆裂など8本のうちの足の1本の先でちょちょいだ!
「巨大化は?」ユータ
10分ていどであろうか?タコは巨大化できた。
「身体強化?」ユータ
5分。
ユータが火であぶっても焼きだこにならなかった。
「異常耐性?」ユータ
・・・・料理?かな?ひとりごちるドーラ。
でもやっぱ毒かな?と、耐性魔法を教えた。
「こんなもんだろ。多分、ムータンの者達くらいになったんじゃないか?」
ムータンの連中にはメテオまで教えてません。
で、夜中だけど食事して、明日、街に進撃することになった。
もう侵攻モードになってるんだけどいいのだろうか?と思うけど、楽しみにしているユータであった。
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