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第二百二十七話 他の国や地域もみよう!
しおりを挟む一週間ほど実家にいたろうか。
その間にテインの成長は目を見張るばかりだった。
ダンジョンで魔物や魔獣が生まれるのは見ているので知っているドーラだったが、魔人は初めて。
なので人間と比べるしかないというのは、ユータと同じだ。
ドーラもユータも感心するばかりだ。
「あれかなー、大学の受験勉強させたらすごいとこ受かるんじゃないかなー」ユータ
「今の時代、必要なのか?」ドーラ
「あっはっは、魔法がこっちに来たおかげで、ほぼ全部やり直しなんじゃない?」
「だよなー。」
天文学以外はそうんじゃないかな?あと言語学も大丈夫かな。
「でも、本物の研究者だったら、楽しみなんじゃないかなぁ」ユータ
たまにユータは鋭いこと言うのだ。
「まぁ、そういうのはごくごく少数みたいに見えるけどね」
ドライなドーラ。何気にかなりユータの世界のことを知ってるので恐ろしいドラゴン人である。
んじゃ、テインに他の国も見せてくる。と両親に行って、その場で転位していった。
「・・・・・かあさん?」
「はい?」
「ユータとドーラ達、消えていったね?・・・あんなの、できたの?」とうさん
「しりませんよ。でも、できたんですねぇ・・・」かあさん
行ったり来たりでもいつもラフなのが少し不思議だったが、とても納得行った2人だった。
ーー
欧州、とある国
「ここ、チョコや菓子がうまいんだってな!」ドーラ
ドーラの希望でここに着いた。
どうせ旅なんか食べ物と人だけなんだ。(景色も一応あるけどね。あと建造物とか?たまに?)
美味いものあるところに行かねばっつ!!とドーラは強く主張した。
皆納得である!!
今ではもう世界中で同じような通貨が流通している。なので両替とかあまり必要ない。
硬貨だ。プラチナ、金、銀、銅。その含有量で価格が決まっている。その4つの物質の公開市場は無い。
価格はダンマスが決めている。ドラゴニアのそれを基本にしている。
誰がお金を作っても良いが、製造元はその責任を持って作らねばならない。インチキしたら処刑。
なので、以前のように詐欺しかない非兌換貨幣世界と全く違って安定している。
ドラゴニアにはかなり金が余っているので、ドーラは必要な分の硬貨を含有量をきちっと守って、ドラゴニア王国の紋章を付けて作った硬貨、つまりドラゴニアで流通している硬貨を持ってきている。
当初は貨幣で経済を誘導できなくなった奴等が、物資の動きで物価の誘導を始めたが、やりだしたそばからダンマスが摘発し処刑してきた。
なので、価格を釣り上げるようなことを人為的にする者はいなくなった。
天災で生産が悪くなり物価が上がる時は、それが長くなりそうな時はダンマスが代替えになるようなものを他の場所から持ってきて供給する。地球に無い場合、向こうの世界からのを供給していた。
なので、物価は低いまま。
そのかし、クズどもはほぼ全て消されていたので、自己の利益のためだけにひとをこき使うような者はあまりおらず、仕事はまともなものばかりになっている。小さいところでオーナーが酷いところには人が来ない。
また、必要以上の規制などしている国からは人が逃げるように成った。
国境は基本開けるように指示されている。
つまり、
ドーラの世界の領主という地位にあたるのが各国政府。責任を持ってその職務にあたらねば、国民がいなくなる。
クズがほぼいないので、勤勉さ、正直さは尊重されるようになってきた。
真面目なものが損をしない世の中になってきていた。
なので、食い物が旨くなっている。
食い物だけではなく、いろいろなものがよくなってきている。
2-3年で買い替えとかなくなるだろう。
人々の収入も良くなってきているので、少し高くても品質の良いものを買うようになっている。品質が判るようになってきているのだ。人々も、昔とは変わってきてるのだ。
「なんか、どんどん向こうみたいな雰囲気になってるなー」ドーラ
「うん、騙される気配がかなり減っているね」ユータ
「あと、殺気というか、嫌な感情があまり漂っていないよな」
気を感じることができるドーラとユータ。これは魔法をある程度使える者であれば自然にできている。
「クズを消すと、こんなに変わるんだねぇ!」ユータ
地域性はあると思われ。
極東はまたそっち独特だろう。
日本に居た時はそういう変化を感じなかったのだから。
人の移動が容易になったために安宿も増えているようだ。
ユータ達は安宿を取って、そこでいろいろ聞いた。
勿論美味しいチョコや菓子の店やうまい食堂を。
ーー
「ここの人たちは外観が違うんですね」テイン
「ああ、髪の色、目の色がいろいろあるって面白いだろ?」ドーラ
「ええ、いろいろある方が面白いです」
ムータンはアジア系なのでテインも黒髪肌色焦げ茶色の瞳だ。
宿では安いチョコ、高いチョコ、などいろいろ聞いていた。
なので食べ比べやらしながら歩いた。
ドラゴニアの皆へのおみやげは安い方。
で、高いのも少しだけ買った。テイナとニヤに渡す。菓子づくりの参考に、ユータの世界のもっとも美味しいレベルのチョコとして渡す。
で、一般向けの安いのは「これが一般に流通しているもの」と、渡す。
向こうにはカカオが無いので、そのうちこっちで探して向こうでも栽培してもらおう。
お菓子にしか使わないのでさほど急ぎではないので。
ケーキもうまかった。いろいろな種類があった。
ショートケーキと名が付いているけど、ほんと多種多様だ。
「なんか、ケーキの世界が変わったな。」ドーラ
「うん、ボクもこんなだと思ってもみなかったよ」ユータ
「何から何までおいしいですねぇ」テイン
気づいたらまだご飯食べていない。ケーキと菓子であまり空腹を感じていない。
が
「せっかくなんだから」と教わった食堂を探してる時に、
「あそこもうまいぜ!」
とか道を聞いた人たち皆いろいろ教えてくれるので入ってみる。
街の食堂なので、スープ系が主なのかな、こっちは。
しかし多種多様。うまいよ、と教わった食堂のはどれもこれも美味しかった。
お金を払うときも硬貨を出すので、
「なんか、ドラゴニアとかに居る感じだなー」
「うん、ボクも今そう思った」
欧州の結構な街は、近代的な作りの建物もあるけど、でも古い建物を手入れして使っているところのほうが多い。
なので質実剛健がそのまま続いている。それに比べると、近代的建物はどうしても安っぽさのみが目立つ。なので余計人々は古いものを大切にしているのではないだろうか?。
宿もやはり昔の建物。
なので
「ここもドラゴニアみたいな感じの建物だねー」ユータ
「おう、だから選んだってのもあるけど。」ドーラ
テインは魔人なんでどこでも寝られますとか言っていたが、ひとと同じような生活を覚えてもらわないと。
魔人達にはムータン人として、ムータンの留守番をしてもらわねばならないのだから。
出だしはまずまずというか、快調だ。
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