放課後はダンジョンに行って憂さ晴らしのつもりがいつの間にか学園最強になってたことに気が付かなかった

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第二百二十六話 テイン

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「一朗太」
「却下。日本人名じゃん、1号はどう見てもムータン人だろ?それっぽいのがいいね」
黒髪だけど顔つきが少し極東とは違う。どっちかというと中東に近い?いや、インド?・・・でもない、って感じ。
どうしても、っていうならネパールとか?に近いのかなぁ?よくわからないけど。とユータは思う。

ムータンの首都の名前はティンバー。
「首都の名前ってどうかな?」
ユータ、めんどくさくなってきたのか?

「ああ、ティンバーだったっけ。だったら、ティン、テイン、・・・テインってどうよ?」
ドーラもよくわからんのでそのほうが良いと思ったか?

「いいね、それでどう?」
と1号に訊くユータ。
勿論1号はよくわからない。
「私は良いです」
決まった。

「んじゃ、テイン・むー・・・ムートとか?」ユータ
「あー、ムータンからか、、どうだ?1号は」
「いいですよ」

テイン・ムートに決まり。
こっちの世界は名字がなければいけないからね!


日本に転位。いつもどおりにスーパーの路地裏。

で、スーパーに寄る。
「テイン、なんかほしいものあったら言えよ、買うから」
「買う・・、ああわかりました。買うんですね!」

「そうか、人間社会の一般常識とかはまだ覚えられていない?」ドーラ
「はい。知って入るようです。でも知識と実際がまだ結びつかないようです。実地がまだゼロなので」
「経験ゼロはきびしいよね。どんどん覚えようね!」ユータ
「はい。」

主なものや教えたいモノなどを説明していく。わからないものは買う。あとで食べさせたりして経験してもらう。
外装などは見た目でわかりやすいものはすぐ見当着くように成った。

傍からテインとユータとドーラの会話を聞くと、え?って感じになるが、どうでもいい。どうせテインはあまりここにはいない。ユータ達もそう度々は帰ってこない。

結構な買い物をしてスーパーを出る。
裏路地に入り、
「テイン、おまえの生まれたムータン以外のこの世界では、ほぼ全ての生物は魔法を使えない。なので、危機敵情況以外では魔法を使わないようにしろよ。」ドーラ
「はい。少し面倒ですね。だからこのようにひと目に付かない場所を選ぶのですね」
「そういうこと。この買ったモノをストレージに仕舞うときも、見られないようにする」
ドーラは買ったものをストレージにしまった。

では行こう、と家に向かう。
「これから行くところはユータの家だ。ユータの両親が住んでいる。人間で魔法が使えない。ユータや俺が魔法を使えることを知らない。人間は弱いので俺らが少し力を出したらすぐに怪我したり死んだりしてしまうので、それが目的でないかぎり、怪我させたり死なせたりしないようにな」
「はい。難儀ですね。」

「・・・そういわれりゃ、そう・なのか?」ドーラ
「ああ、そうかもねー。ボクらは自然に抑えているからそう感じないんだろうけど」ユータ


ガチャ!
「「ただいまー!!」」
・・・
「まだ帰ってきてないね」ユータ
「ここ日本の家は玄関の中と奥で段差があるだろ?こういうとこでは履物を脱いで高くなってる方に上がるんだ。ユータがやったようにやって上がって」
「はい。こんな感じですね?」
「そうそう。いいぞ」

万事こんな感じ。
水道やトイレや灯りなどの使い方。テレビ、冷蔵庫など電気製品などの説明。

それから買ってきたモノを食べてみる。
牛乳などなるべく自然なものから始める。
牛乳、プリン、パンなどはすんなりわかった感じ。
でもスナック類、カップ麺、炭酸飲料など、特に炭酸飲料は「まずい」と。

惣菜類はなんとか。
「素材はいんですが、なんか加えて味がおかしくなっています」
と、指摘されてしまった。うんそう思う。まずくしちゃってるよねー。

「古くなったものを使って惣菜を作るので、それをごまかすんだよ」
とドーラが説明するも、
「古い素材でもそのままのほうがよくないですか?」
と正論?

「まぁ、こっちの人はそうではないんだよ」
でもテインの言うことはよくわかる。

夕方になって母さんが帰ってきた。
「珍しいわね、あ、お客さんね。いらっしゃい」
「テインと言います。よろしくお願いします。」
と挨拶はできたテイン。

ドーラが教えていた様子。

「りゅうちゃん夕飯は何食べたい?」
母さんは大概ドーラをりゅうちゃんと呼ぶ。

「カレー、かな?」ドーラ
「うん、カレーいいね!」
テインはわからない様子。

「美味しいからだいじょぶだって!」ドーラ
「うん、うちのは美味しいから!」ユータ
「ではたのしみですね!」テイン

先にお風呂にはいりなさい、と言われたのでじゃんけんして負けたユータが風呂の用意に行く。
その間にドーラがユータの部屋に行って部屋のものをテインに説明。
ユータの服がテインに入るので(ユータのほうが大きい)、着替えを出して風呂から出たら着替えるように言う。

ユータが戻ってきた。
「お風呂の入りかたはムータンと違うよね。地域によって違いがあるので、今回は日本のお風呂の入り方を知ろうね」


風呂はすんなり覚えた。記憶にあるムータンのはシャワー。風呂桶が加わっただけなのでわかりやすい様子だった。
トイレも今のムータンは洋式水洗なのでほぼ同じ。

夕食はカレーなのでスプーンだ。ムータンもスプーンとフォークが多いので、テインの記憶でそのまま使えた。

寝る前の歯磨きも、やってみて「はるほど」と知識と実際を合致させられた様子。

この分ならあまり問題ないだろうと、ユータとドーラは安心した。
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