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下−67 幽霊

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森に帰ったあと、舞田からすぐに「タカシさんに寮を作ってもらっていいですね?」と確認がはいった。
へんなの作られないように、ちゃんと見ててね?と念をおし、OK出した。
女子用の靴箱だけなんかアレだとこまるしね?


「たらちゃん、ごはんちょーだい!」俺
「はーい!」メフィさん主様のごはんありますかー?、あーそこのを温めて出しゃいいですよー、、

おーい聞こえているぞー、、いや、変な時間に頼む俺もなんだどさ、、客じゃないからって雑だよねー

まぁうまいけど、、
と食い終わってメフィが茶のおかわりを持ってきてくれた。

「主様、うまくいきそうですか?」メフィ
「ああ、なんか行きそうな感じ。舞田がいるからなー、おまえのクローン同様のがなー」
「ひとぎきのわるい、、彼は素直なんですよ、、いいことは吸収し学ぶことを惜しまない。とてもいいことではないですか。」
「いいこと?、、?・・・うーんんんんんんーーーー、、、、」
一生悩んでてくださいね、と言い残しメフィは去っていった。


遅い時間だし寝るかな?とおもったが、なんか眠くないんで、、
そうだ!
でも時差、、あっても1時間くらいか?

草履の国の夜の街に行ってみまーっす!!
シュン!!

シュン!
町の外の林の木陰から出て、そのまま領都に入る。
王都より領都って、こっちもかもしれない、とおもったので、まず領都からせめて見るのだ!

・・・・・
あれ?
ここ、領都だよね?勘違いしたかな?
あ、夜鳴きそば、こんなとこまで江戸時代w

「おっちゃん、掛け、そばでひとつ、」
とのれんをかき分ける俺。
ほかに客は居ない。

「へいまいど!こんな遅くまで大変ですねぇ、お仕事ですかい?」
「え?いや、まぁ見回りみたいなもんかな」
「ごくろうさんです」
心苦しい、、、

いや、夜の街の見回りみたいなもん、ってのは間違いではないかもしれない!!と自己擁護w

「お!夜鳴きにしてはうまいね、、自分で打ったそばなの?」
「ああ、息子にうたしてます。」
「いいね、親子で商売するのは。羨ましい限りだ」俺
心底からの言葉だったので、おやじもそれがわかったようで、何も言えない感じだった。

「・・まぁ、いろいろあります。そのうちよいことも、」
「ああ、だといいなぁ、、」



「ごっそさん!うまかったよ!」
と銭を置いて出て、あ、ここ領都かどうか訊こうと振り返ると、、そこには真っ暗な道しか無かった。

へ?


ピィー、ピィー、
遠くから夜鳴き蕎麦屋の笛の音

シュン!!

ガタガタガタガタガタ!!
部屋に戻り、布団の中で震える俺。


(ほう、、主さまの弱みはお化けでしたか、、)
厨房で仕込みの下ごしらえをしていたメフィがほくそ笑む


ーー


翌朝飯を食いながらおもった。
「うん、草履にはいかない。日本と一緒で幽霊多いんだろう!だから夜は行かない!!
なので、今度は西の国に行ってみよう!お下劣な国だったから、結構面白いのが残ってるんじゃないかなぁ、期待できそうだぞ?」
などとおもっていた。

いざ夜!!


・・・・・・
おい、、なんでまっくらなんだよ、、店皆閉まってんじゃん、、

それから各地領都、王都まで行ってみたが、、開いてる店は衛兵詰め所の近くの蕎麦屋のみ。

「ちーっす!、夜の警備、ごくろうさん!」
「あ、イサムさん?、、え?、、え?、、」
防衛軍だから皆俺のことは知っているのかな?

「うん、ちょっと、こっちの夜はどーなのかな?とおもってきてみたんだけど、、なにこれ?」
「ああ、夜のお店は無いですね、今は」
「今は?」

「ええ、貧乏なくなったし、教育も行き届いてきたんで、夜中までの飲み屋などなくなっちゃいました。そういうところで働きたい子は中央王国のてきとーな領都に行けば結構あるし、、悪い店があるとか聞かないんで大丈夫だろうって、皆そっち行っちゃってます。イサムさんのお膝元だしね」

「え?何?俺の名って広まってるの?」
「ええ、、まずかったっすか?」
「・・・・今更しかたがないけど、、なぜ?」
「いやー、俺らの総指揮官ですからねぇ、、」
こりゃ全国規模で知られてるか、、

「で、この国だけだよな?」
「・・・・・・・・・・・同盟国に、俺ら、散らばってるから、、」
OTZ、、、、、

「いや、俺、とっとと引退して普通の引きこもりで生きたかったんだが、、」
??
「いや、だって今だって中央王都の森からここまで遊びに出ているし?」衛兵
まぁそーだけどっつ!!!

「わるい、俺がわるかったよー、いーじゃん少し遊ぶくらい、、どーゆーのか見てみたかったんだお西の国の夜の楽しみを!」
「残念でしたねぇ、、、前のクズ王の時代だったらあったんじゃないですか?」
「いや、その時だったらおねーちゃん達皆楽しんでなかったと思うんで、つまらないと思う、、」俺

「あー、、そういうもんですか、、俺あまり飲みに行かないんでそーゆーお店には」
「え、だって給料よくなったろ?」
「ええ、妻子持ちですから」

なんかすっげー敗北感、、、
あ、
「いつ結婚したの?」
「あの花火祭りの時に」
・・・・・・・成果、だな、、成果でよろこんでいいはずなのだが、、敗北感のみしか感じられんのが、、俺の人間の小ささなんだろうよ、、はっはっは、、

「うん。今日は帰って寝るわ、、昨日はおばけにあっちゃったし、、」
「はぁ?おばけ?どこでですか?」
「草履の国の地方の領都で、、」
「(またそこまで行くかな?)、、どんな、っすか?」

「うん、夜鳴き蕎麦屋で美味かった。」
「・・・・まぁ、、ここは俺ら夜の勤務の者達のために横で蕎麦屋開けてくれてるんで、来ないでしょうけど、、
怖いっすね?」」

「ああ、びっくらこいたわ、、」


数日後、
防衛隊の中では、無敵の元勇者でも幽霊は怖いらしい、という話が広まっていた。

(チッ!!カードにしようとおもってたのに、、、)メフィ
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