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中−17 将軍松平吉宗代理将軍家直属騎士泉白社
しおりを挟む街が騒がしい。
が、衛兵達も、「形だけ」みたいな、やる気は感じられない上での騒がしさ。
まぁ、いざとなったら野上さん達が変態すれば、西の奴等とこの領主ども一網打尽一人も残さず、にできるし。
その後皆朝寝。
夕方になり、ぽつぽつ起きた者から下に降りてきた。
この宿はもううちらで貸し切り状態だ。
宿を利用する商人や旅人が激減している今、満員状態になって宿のオヤジはほくほく。
俺達以外にはあの俺達が来た初日に来た商人だけだった。
ガチャ、
「だだいまー」
自分ちのように帰って来る商人の男
「おう、おかえり、」
嫁のように返事する宿のオヤジ、、、
「はえーなぁ、、やっぱさほど商売にならなかったか?」
「ああ、というよりなぁ、、なんかごたごた遭ったみたいでなー、朝からここの商人達なんかびびりまくて商談にならなかったわ」
「そらー、、、、で、何があったって?」
「ああ、なんか西の船が全滅だと、、」
「あ?あれ?聞き間違い?」
「いいや、お前の耳は正常だと思うぞ?いいか、西の船が、ぜんめつした。」
「ほう、、いいこっちゃねーか。ざまぁみろってんだ!」
野上さんがピクって反応して外に駆けていった。
ほどなく鶏人を連れて戻ってきた。
「泉さんお久しぶりっちゃ!今日は王宮からだっちゃ。重要便なのでサインください。」
分厚い手紙を泉に渡し、伝票にサイン貰う鶏人。
「内容確認してくださいっちゃ」
、、、、、、、、
「よし、これがありゃ千人力だ!ありがとうよ!助かった!」
「役に立たてよかったっちゃ!泉さんがんばるっちゃ!」
「おう!」
「王宮から?御大?」
「おう、王宮と懇意だ、御大!」
彼らには、将軍直属という言葉に真実味が加わったらしい。
「では、討伐に行くか。」
「はい!」野上
俺らは粛々とついていく。おまけだからねー
坑道前の集落に入ると、与太者が集まってきた。
「おうおうおうおう!テメーらなんだ?え?何しに来た?新参者か?」
俺がやります、と目で合図するトリオ1、頷く泉
「おうおうおうおう、って、オットセイかよお前、ボコっつ!!
いきなりもう始めちゃってるよこの人、、
ぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこぼこ
そこらにいた20人ほどが、鞘に入った剣のみでトリオ3人にぼこぼこにされてのびていた。中にはしんじゃったのもいるかもしれんがどーでもよい。
それに気付いた西の兵士達20人ほどが集まってきた。
「おまえら何やっっちゃってんのら!おりゃー達に歯向かうって気なのかすら!!」
日本語でおk?まあとりあえずわかるけど、、
野上が一瞬視線を泉さんに送った思ったら、もうその20人は野上衆に倒されていた。一応証拠になるので生かして置いた様子。
トリオに全員縛らせ、泉さんと俺達は主犯どもの巣に。
一瞬で捕まえ、縛り上げ、
「貴様、西の侵略者だな?」
「何を言うか!外交問題だぞ!!」
「そうだな、勝手に侵略されるのは宣戦布告より酷いな?お前の国、滅亡決定したよ今」
ぎゃーぎゃー喚くその主犯の片割れに猿ぐつわをかませ、
「おまえ、領主か?」
「お前こそなんだ?小娘が!ボクッツ!!うげっ!!
鼻から血をだらだら流しなから涙目
「質問に答えるだけでいい余計なことは言うな。命令だ」ゲシッ!!軽い蹴りに見えたが、そいつの体が部屋の反対の壁まですっとんだ。
ちょいちょい、泉さんがそいつを手招きする。
そいつは腰を抜かしたのか、にじり寄る、、
耳を引っ張り上げ、更に涙目になったそいつに
「お前はこの山北領の領主か?」
こくこく頷く男
「判決を言い渡す。」
驚愕する男
「お前はこの武国に侵略する西国に加担し、侵略幇助を積極的にした。お家取り潰し、お前を始め一族斬首。
お前はここでこの場で斬首される。将軍松平吉宗代理将軍家直属騎士泉白社」
男蒼白。
野上衆、座って控える。其れを見てトリオも。俺も真似た。
きらりん、、ずばっつ!!ごろん、、
翌々日、将軍家の一軍が到着。全て任せて俺達は北に旅を続ける。
「あの、、俺達は?」
報酬を受け取ったトリオは捨てられた子犬のような目をした。
・・・・・
んじゃ、、と泉さんは懐紙と筆を出し、、一瞬考え、俺を見た
「オタさんとか、あいそうじゃないですかね?」
ああ、とか言いながらスラスラと筆を動かす。
「んじゃ、南に下り、裏北村に着いたら山を超えて向こうの村に行け。たぶんそこの東武領領主別邸に領主様がいると思うんで、その側近の大田にこれを渡せ。いいようにしてくれるだろう。ただ、東武領は武国一の武闘派だ、仕事が何だろうと武芸はそれなりでなければいけない。仕事しながら腕を磨けよ?」
「「「御意!!」」」
「野上、お前らどーすんの?」泉
「いったん村に帰ります。なので、この3人に同行します、たまにのんびりもいいでしょう」
本来野上達は変態して走れば丸1日以内に村に着くであろう、走るの好きだし。が、気を使ったのか、仲間になろう者達と懇意になりたかったのか、なんだろうが、それは泉にとっては嬉しいことでもあった。
「泉さん、水戸黄門みたいだったw」
「なんじゃそれ?」
「水戸光圀を主人公にしたお話。事実じゃないけど、そういうお話が俺らの世界ではやってたんだよ」
「将軍さまのあれと似たようなもんか?」
「そうそう、水戸光圀は諸国漫遊し土地土地でアクを成敗して回った、って物語り」
「なんじゃそりゃw」
「美少女版水戸光国!」
「きもいわー」
オタさんいつのまにかそんな言葉まで教えて、、、
駅馬車停車場で馬車の出発を待いながらそんな話をしていたら
「いたいた!泉様!
泉様の手紙を読まれた将軍はすぐに西方討伐を決定されました。
参加いたしますか?返事を貰ってこいとのことだったので、、」身なりの良い武士。
「うー、、いつ頃になりそうか?」
「船を用意してから、ということなので、鹵獲船を使ったとしても、半年や一年は掛かると思いますが。」
「うーん、1年以内には一度王都に行くわ。間に合えば参加、ということにしておいてくれ」
「承知いたしました!」
「おまえ、行くだろう?」
「・・・いきたくないけどー」
「来いよ?」
「うい、、、」
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