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後後60 荒野のみ? 西の国の酷い有様
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人狼部隊はそこにいた生存者である3人を連れてきたとのこと。
話などとてもできる状態ではないので、とりあえず生きているうちに連れてくるしかなかろう、と判断したとのこと。
これが攻国みたいに余裕で多数いるならまだしも、人間が見当たらないのだから、瀕死の者でもどうにか思考がまともにできるほどにまで復活させられれば、話もできるだろう。
軍として、それほど情報源が無いのだから仕方がない。
だが、以前聞いたことがあった、農国だったか日のいずる国だったか、密偵を送っていたという話だったが、、こんな状況で生きているのか?
俺達は、その様子を見た後、司令部を出て浜の東武領軍が集まっているところに行った。
俺も泉さんも、そろそろ動きがあると思ったから。
野上達も戻っていた。
その後、領主様は将軍様と司令官と少し話し合った様子で、少し経ってから戻ってきた。
領主様は領軍の将兵を集めこれからの説明を始めた。
「・・・なので、その小さな林のある場所まで、一部の軍を移動させる。その軍に、我が東武領軍が指名された。
明朝出立する。準備せよ。
特に輜重部隊は食料品と水と薪を切らさないように。我が軍だけではなく、現地民を発見したら救助せねばならないと想定しておいてくれ。早め早めに後方と連絡をとり、補給を切らさないように。」
と命令を下す。
俺と泉さんはどの部隊にも属していない。領主様直轄。
だが、ほぼ命令をされたことがない。
泉さんが俺を引き連れ、昨日のように独自に行動する。計算に入れていない遊撃隊っていうところだろうか?
今回や北山領の時のように。
勿論部隊で大掛かりな戦闘行動になれば、泉さんは大きな戦力だ、領主様の指揮の元、兵を率いて突進していく。攻国侵攻のときのように。
小館隊人狼部隊は今回は将軍直下になっている。農国、日のいずる国、南部諸国の軍があるので、そこの調査部隊は小館隊に比べると結構落ちるからだ。
今回、将軍は東武領軍には野上班を付けてくれた。
あの森と言うか林?に軍が野営するので、そこから半日範囲で、進軍方向半円形に俺と泉さんと野上部隊で先行調査したいと領主様に了承を貰った。
明け方
人狼達は皆狼に変態している。
泉さんは野上に乗る。
俺は野上班で一番がたいのいい狼に乗せてもらう。
ほかの各人は、食料、水、幾分の薪を背負ってる。走りにくいだろうが、今回は仕方がない。
走った、走った、走った
日が昇り始めた頃にはもう森が遠くに見え始めた。森から右に直角に折れ、荒野に入る。元畑だろう。そのまま2刻ほど走り、左に直角に折れる。そのまま2刻ほど走り、左に直角に折れる。そのまま2刻ほど走り、俺がグロッキー、休憩に入る。
「全く無いもないな、、」泉さん
「林もないっすね、、枯れた木が1本あったきり、、」俺
「臭いもなかったです。流れてくる臭いも無いので、今来た範囲では生き物はいないでしょう」野上
勿体無いので焚き火はしないのでお茶は無く、竹の水筒の水を飲み、干し肉をかじるのみ。
手も腰もがくがくだ。
「この先は?」泉さん
「はい、あと2刻程走り、街道のほうに戻ります。夜遅くには部隊の野営地に入れるでしょう。その頃には野営の支度は全て終えているでしょうからちょうどよいんじゃないですか?」
人狼の感覚はまだよくわからん、、この範囲、人間が車やバイクや双眼鏡など使って倍の人数でやったとしても2-3日はかかるんじゃないかな?
こいつらの言う半日の範囲って、、、、多分、領主様も人間の言う半日の範囲だと思ってたんだろーよ。
「あ、いまおもったんすけど泉さん、」
「あ?何?」
「人って、海の側にいくんじゃないすかね?ほら海岸でなんか採れるから」
「・・・そうだな、、、その可能性高いな、、あ、、いや、もう出ているわ、、多分、、」泉さん
「え?部隊が?」俺
「いやあのな、また上陸する前に農国軍と南部諸国軍がうちに合流した時、司令官が北と南に蒸気船派遣していた。多分帆船も何隻か連れてったんじゃないか?」泉さん
「あー、海から行くほうがらくですね、そりゃ。俺らめんどくさかったからなー、川あったり道なくなったり、、」俺
「だろう?流石戦慣れしているよなうちの将軍様は、指示が早い。」
確かに早いな。
船からだと司令部に小型転移陣で手紙で連絡できるし。手紙だから地図書けるし。
「んじゃ俺ら内陸担当っすね」
「そういうことだな、でも海岸になんかあったら、それが船で対処できないことなら俺らに連絡来るだろう」
だな
そろそろ出ましょうか、と野上の声で、皆起き上がり、、、、
また
走る!走る!走る!!しがみつくっつ!!
ーー
野営地
領主様のでかめの天幕
領主様の座る前の簡易テーブルを挟んで立つ俺。
「・・ただいま、もどりました、っす、、、、」
俺は領主様に帰還報告。
泉さんと野上さんはもう終わっていた。
泉さんと野上さんは地べたに敷かれた布に座って茶を飲んでいた。
領主様は3人それぞれの感覚での感想を報告してほしいとのことだったので、今回は別々に。
「はひ、、見渡す限り、、、元畑だったと思われる荒野が広がるのみで、川も井戸のあとも林も村落跡も小屋の跡すらありません。薪にしたんですかね、、井戸は、元から無かったとか、、雨水に頼っていたとか、、
貧相な土地なんで、最初から育ちにくいんでしょけど、これほど何もないはずなかったと思います。雑草まで食っちゃったんでしょう。
餓死者の遺骨すらない、というのはかなり以前、数年前からこの状態だったと思います。勿論土地の状態もその考えに合致します。
(まだぷるぷるする手で、空中に大きく扇を書き)
この範囲、人間の早馬で左右まる一日以上、進軍前方方向にも同様の範囲内、まったく一緒です。あの餓死寸前の3人が何処から来たのか知りませんが、ここの者達ではないでしょう。生きていられるはずがない。
僕が思うところは、以上です。」
もう膝もがくがく、、立っているのがやっと、、
「悪かったな、座ってくれ、」
と領主様が椅子を俺の後ろに置いてくれた
「すみません、、」座る
「進軍も厳しいなぁ、、、」領主様
「いっそ、こっからは調査部隊に街道沿いを何かが見つかるまで行かせるほうがいいのでは?」泉さん
「それしかないかのう」
「提案あります、、」俺
無理だから、あんな長時間しがみつくのもう無理だから、、
「俺と泉さんが、移動拠点になり、その日調査した分だけ前進し拠点作ります。馬で行けば食料水薪は持っていけます」俺
領主様は俺のぷるぷるしている手足を見て、
「まあ、それが一番良かろう。んじゃ、泉、明日の準備をしてくれ。野上たちも手伝って輜重部隊から必要なものを貰ってきてくれ。ガク、もう休め。お前の寝床は隣の天幕にある。泉、おまえと一緒だからガクを寝床に連れて行ってやれ、・・あ、無理かな?野上、ガクをかついでいってやれ」領主様
もう意識無くなりそう、、
ーー
翌日、
気がついたら馬の上に乗っていた。
話などとてもできる状態ではないので、とりあえず生きているうちに連れてくるしかなかろう、と判断したとのこと。
これが攻国みたいに余裕で多数いるならまだしも、人間が見当たらないのだから、瀕死の者でもどうにか思考がまともにできるほどにまで復活させられれば、話もできるだろう。
軍として、それほど情報源が無いのだから仕方がない。
だが、以前聞いたことがあった、農国だったか日のいずる国だったか、密偵を送っていたという話だったが、、こんな状況で生きているのか?
俺達は、その様子を見た後、司令部を出て浜の東武領軍が集まっているところに行った。
俺も泉さんも、そろそろ動きがあると思ったから。
野上達も戻っていた。
その後、領主様は将軍様と司令官と少し話し合った様子で、少し経ってから戻ってきた。
領主様は領軍の将兵を集めこれからの説明を始めた。
「・・・なので、その小さな林のある場所まで、一部の軍を移動させる。その軍に、我が東武領軍が指名された。
明朝出立する。準備せよ。
特に輜重部隊は食料品と水と薪を切らさないように。我が軍だけではなく、現地民を発見したら救助せねばならないと想定しておいてくれ。早め早めに後方と連絡をとり、補給を切らさないように。」
と命令を下す。
俺と泉さんはどの部隊にも属していない。領主様直轄。
だが、ほぼ命令をされたことがない。
泉さんが俺を引き連れ、昨日のように独自に行動する。計算に入れていない遊撃隊っていうところだろうか?
今回や北山領の時のように。
勿論部隊で大掛かりな戦闘行動になれば、泉さんは大きな戦力だ、領主様の指揮の元、兵を率いて突進していく。攻国侵攻のときのように。
小館隊人狼部隊は今回は将軍直下になっている。農国、日のいずる国、南部諸国の軍があるので、そこの調査部隊は小館隊に比べると結構落ちるからだ。
今回、将軍は東武領軍には野上班を付けてくれた。
あの森と言うか林?に軍が野営するので、そこから半日範囲で、進軍方向半円形に俺と泉さんと野上部隊で先行調査したいと領主様に了承を貰った。
明け方
人狼達は皆狼に変態している。
泉さんは野上に乗る。
俺は野上班で一番がたいのいい狼に乗せてもらう。
ほかの各人は、食料、水、幾分の薪を背負ってる。走りにくいだろうが、今回は仕方がない。
走った、走った、走った
日が昇り始めた頃にはもう森が遠くに見え始めた。森から右に直角に折れ、荒野に入る。元畑だろう。そのまま2刻ほど走り、左に直角に折れる。そのまま2刻ほど走り、左に直角に折れる。そのまま2刻ほど走り、俺がグロッキー、休憩に入る。
「全く無いもないな、、」泉さん
「林もないっすね、、枯れた木が1本あったきり、、」俺
「臭いもなかったです。流れてくる臭いも無いので、今来た範囲では生き物はいないでしょう」野上
勿体無いので焚き火はしないのでお茶は無く、竹の水筒の水を飲み、干し肉をかじるのみ。
手も腰もがくがくだ。
「この先は?」泉さん
「はい、あと2刻程走り、街道のほうに戻ります。夜遅くには部隊の野営地に入れるでしょう。その頃には野営の支度は全て終えているでしょうからちょうどよいんじゃないですか?」
人狼の感覚はまだよくわからん、、この範囲、人間が車やバイクや双眼鏡など使って倍の人数でやったとしても2-3日はかかるんじゃないかな?
こいつらの言う半日の範囲って、、、、多分、領主様も人間の言う半日の範囲だと思ってたんだろーよ。
「あ、いまおもったんすけど泉さん、」
「あ?何?」
「人って、海の側にいくんじゃないすかね?ほら海岸でなんか採れるから」
「・・・そうだな、、、その可能性高いな、、あ、、いや、もう出ているわ、、多分、、」泉さん
「え?部隊が?」俺
「いやあのな、また上陸する前に農国軍と南部諸国軍がうちに合流した時、司令官が北と南に蒸気船派遣していた。多分帆船も何隻か連れてったんじゃないか?」泉さん
「あー、海から行くほうがらくですね、そりゃ。俺らめんどくさかったからなー、川あったり道なくなったり、、」俺
「だろう?流石戦慣れしているよなうちの将軍様は、指示が早い。」
確かに早いな。
船からだと司令部に小型転移陣で手紙で連絡できるし。手紙だから地図書けるし。
「んじゃ俺ら内陸担当っすね」
「そういうことだな、でも海岸になんかあったら、それが船で対処できないことなら俺らに連絡来るだろう」
だな
そろそろ出ましょうか、と野上の声で、皆起き上がり、、、、
また
走る!走る!走る!!しがみつくっつ!!
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野営地
領主様のでかめの天幕
領主様の座る前の簡易テーブルを挟んで立つ俺。
「・・ただいま、もどりました、っす、、、、」
俺は領主様に帰還報告。
泉さんと野上さんはもう終わっていた。
泉さんと野上さんは地べたに敷かれた布に座って茶を飲んでいた。
領主様は3人それぞれの感覚での感想を報告してほしいとのことだったので、今回は別々に。
「はひ、、見渡す限り、、、元畑だったと思われる荒野が広がるのみで、川も井戸のあとも林も村落跡も小屋の跡すらありません。薪にしたんですかね、、井戸は、元から無かったとか、、雨水に頼っていたとか、、
貧相な土地なんで、最初から育ちにくいんでしょけど、これほど何もないはずなかったと思います。雑草まで食っちゃったんでしょう。
餓死者の遺骨すらない、というのはかなり以前、数年前からこの状態だったと思います。勿論土地の状態もその考えに合致します。
(まだぷるぷるする手で、空中に大きく扇を書き)
この範囲、人間の早馬で左右まる一日以上、進軍前方方向にも同様の範囲内、まったく一緒です。あの餓死寸前の3人が何処から来たのか知りませんが、ここの者達ではないでしょう。生きていられるはずがない。
僕が思うところは、以上です。」
もう膝もがくがく、、立っているのがやっと、、
「悪かったな、座ってくれ、」
と領主様が椅子を俺の後ろに置いてくれた
「すみません、、」座る
「進軍も厳しいなぁ、、、」領主様
「いっそ、こっからは調査部隊に街道沿いを何かが見つかるまで行かせるほうがいいのでは?」泉さん
「それしかないかのう」
「提案あります、、」俺
無理だから、あんな長時間しがみつくのもう無理だから、、
「俺と泉さんが、移動拠点になり、その日調査した分だけ前進し拠点作ります。馬で行けば食料水薪は持っていけます」俺
領主様は俺のぷるぷるしている手足を見て、
「まあ、それが一番良かろう。んじゃ、泉、明日の準備をしてくれ。野上たちも手伝って輜重部隊から必要なものを貰ってきてくれ。ガク、もう休め。お前の寝床は隣の天幕にある。泉、おまえと一緒だからガクを寝床に連れて行ってやれ、・・あ、無理かな?野上、ガクをかついでいってやれ」領主様
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翌日、
気がついたら馬の上に乗っていた。
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