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後後212 親子妖精らしい
しおりを挟む酒のんで食い始めたら紳士氏は落ち着き始めた。
「大変遅くなって申し訳ございません」
と、紳士氏は名刺を俺らにくれた。
ブートッチ商会代表ケース・オートーリィ。
おおとりけいす・、聞いたことあるような無いよーな名前だな?
「俺は武国、東武領騎士泉だ。」
「同じく武国、東武領学者、ガクです。」
・・・・「東武領ですか、、で、あの馬車を作った小館村の方なんですね」ケース
流石ですね。つなげましたね。
「聞いたことあります、、地上で最強の部隊を生み出した村だと」
はっはっは泉さんだなー、俺は学者を名乗ってっからな!!
「しかもそれは剣技ができない学者が育てだとか」
「・・・どこでそういうしょーもない噂が出回ってるんですか?」俺
泉さん床で転げ回っているよ、腹抱えて、、、
「北の国の人狼部隊の隊長やその上の人とかが言っていますね」
「あいつら、、、、どうしてくれよう、、」
あ、やっぱ知り合いだ、、と何かを発見した顔になったケース
「実際、今もうちの村に滞在というか宿舎建てて住み込んじゃってるよ、、、何してるんだかあいつら、、」
「え?ガクさん、放置ですか?」
「いや、俺がその最強部隊作ったんじゃないから。うちの村の人狼達が勝手にそうなっただけだから。俺は見ててびっくりしてた側だから」
へぇ?ふーん?と疑ってるな?確かに勝手に育ってくれる軍人とかいりゃ「これほど楽なことはない」だろうけど、、実際そーなんだからしかたねーべさ
「北の人狼達、最初は遊びに来た感じだったけど、なんかのきっかけで最近はまじめにやり始めている様子だし、、本気になれば村の子達から教わるだろ」
子?今、この人、子って言った??(ケース)
「子、、ですか?」
「ああ、最強部隊は子供部隊だぞ?」泉さん
ああ、また混乱させちゃったよ、、、頭抱えてうずくまっているよ、、、
「いや、だって事実だろ?」
「そーですけど、、許容範囲を大幅に超えて溢れまくってるんで、今日はもう許してやって!」
「お、おう、、、わかった、だまっとく、、、」
俺が言葉を発していないのに返事をしている泉さんにも混乱し、増幅されているケース
「まぁまぁ、、落ち着いて、、事実ってのはそーゆーもんです。いちいち気にしたらいけません。いっぱい飲んで、ほら」
とコップをわたす。
ごきゅごきゅごきゅ、、っぷっふぁー!!
「お、いい飲みっぷりだな、もういっぱい行くか?」
「・・いただきますともっつ!」
あ、吹っ切れたなー
立て続けに3杯のんだケース。うん、胃ががぼがぼになるよな?
なので、次は食いまくる。
うまいからなーー、いくらでも食える。
食えば酔いはさほどまわらない。(人によっては)
「はぁー、少し落ち着きました。」
「おう、俺も腹いっぱいだ」
「んじゃ時間も良いみたいだし、、」
店の客の8割はもう帰った。
「次行くか!」泉さん
「はい!」
「・・・・・・・どこに?」
「「ドリア食いに!」」
底なしかぁ、、と呆れた顔になったケース。
涼しくなった夜道を歩きながら
「どう思う?」
「妖精でしょうね」
「おう、俺も同感だ」
程なく着く。
がちゃり、からんからんからん
「いりゃっすあいまでー」
・・・・・・・・・・・・・
客席で客と一緒に何か食っているメイド服来たウエイトレス。
「あ、食べ終わってからでいいから、俺らメニューでも見とくわ」
「ずびまふぇーん!ずるずるずる・・」
何食ってんだろ?
俺達は席に座る。
いろいろ、、パスタの種類がある。
ソースの違いがある。
ドリアはソースの違いでいくつか。
ラザニアもいろいろ。
肉系のパイもある。
イタリア料理っすかね?
ピザが無いか、、
「ピザないの?」訊くのが手っ取り早い。
「もぐもぐ、ごっくん、、ありますが、まだ生地開発中なんで今ひとつかな、」
「何えらそーに言ってんだい!!」という声が厨房から響く。
俺はカウンターに行って厨房にアタマをツッコミ、生地はどんな生地っすか?具は?と訊く。
「厚めのパイ生地、厚めの一枚生地、薄目の一枚生地、あとはパンみたいな、、これがあまりまだうまくない、、。具は、肉系、肉に果物、養殖のエビと魚と貝、スイーツにした甘めの果物とクリームのもの。だね」
「ラザニアは?」
「肉ジルとトマトソースでの豚のひき肉、もしくは鹿の燻製肉を薄く削ぎ落としたものでソースはクリーム系で野菜を煮込んだもの。」
「パスタは何が美味しいの?」
「ドリアかい?それとも・・
「なんでもいいです」
「ふむ、スパゲティのカルボナーラなんか自信あるね、あんたいろいろ口が肥えていそうだからね、、」
てきとーに注文しちゃっていいっすかー?と席に声掛けると、2にんとも手を上げてOKくれた。
で、スパゲティカルボナーラ、鹿の燻製肉のラザニア、薄目の一枚生地の肉のピザ。
「とりあえず、以上をください」と注文する
「とりあえず?」
「ええ、あの子がものすごく食うんですよ」
へぇ?
「よくわからないけどわかったよ、少し待っててもらうよ?」
「だいじょぬです!ケーキとかあります?」
「タルトが端のケースにある」
「んじゃ食前にそれたべてますー」
しょくぜんにぃ?
ウエイトレスの食事が終わったらしく、泉さんのトコに立って話している。
「おう、親子だって。」
「へぇ?あの厨房のおばさんと?」
「ああ。もうここ長いらしいぞ300年ほどだと」
親子妖精か、、はじめてだな?
って、妖精って湧いてくるんじゃないの?何?親子って、、、
「おう、妖精って湧いてくるって話しも聞いたが?」
「あ、そうね、100%無添加ならそうね。私はひとと妖精の子だし。」
そうなの?
「え?んじゃおっかさんは?」
「妖精」
ごっつい系っすな、肝っ玉母さん系
「・・・飛べる?」
「・・・・どうやるんだっけ?って、妖精って言われたの200年ぶりくらいだから・・・」
「忘れてたのか?」
「えへへへ、、」
「まず羽を出してほら!」
「え?うーーーーーー!!!」ぽむつ!
「で、妖精のステッキは?単なる木の枝みたいなのとか、ポッケに入っていなかった?」
これ?
キャンディかなんかの包み紙
「ちげーよ」
これかな?と、爪楊枝みたいな、、でも
でもよく見ると先っポに小さな葉が、、
「それだっつ!!振るって、飛べーって」
ひゅるん!「とべー」と気の抜けた声
へろへろへろへろと飛び上がるウエイトレス
「あははー、とんだーー、もしかしたら生まれてはじめてかもー」
(なんでポンコツしかいないんだ?)
(いや、でもおっかさんのほうはちゃんとしてるよ?フィジニみたいな感じ)
(ほう、んじゃ作る方になると普通になるのかな?)
どうだろう?
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