【ありがとうございます!!底辺の壁突破!!】拉致放置?から始まる異世界?生活?【進めー!!モフ☆モフ!!】

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後後275 プスコ2

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プスコ、それは・・・

「懐かしいな、俺がケーキに目覚めたのはこの街だったな」
と、泉さんが懐かしそうに言う。
思い出したのか・・

「ですねー、でデブって武官さんに負けて・・・」(中27話)
「・・・まぁな、良い教訓だったわ」

「泉さん、デブったのですか?」アニャータ
「・・・・・・少しな」
「うん、まるまるっていーい感じに!」
「さぞかし可愛かったでしょうね!」
・・・なるほど、フツー、泉さんが子供に見えるからそう思うんだ・・・

ガクの中でが泉はおっさんだ。なのでデブったおっさんのイメージで泉を見ていた。
が、光学のみで見ると、泉は6-8歳くらいの女の子。これかぽちゃりしていたら、たしかにかわいい♪

「なるほどなぁ・・」
「おい、納得すんなっ!!」
うっす・・

銭湯からの帰り、そんな会話をしながらのんびり宿に戻る。
クッサイ酒の匂いが抜け、着物も着替えてさっぱりしたからやっとのんびりした雰囲気に成れたのだ。

醸造酒は蒸留酒に比べて体に良いらしい。飲み過ぎはどちらも体に良くはないけども!
だが、その、飲みすぎの場合の臭さと言ったら!!醸造酒に敵う飲食物などあるのであろうか?!!!
こっちの世界には無いが、特にアル添の安い酒はもうアレだね、臭気兵器だね!。そういうのを100人くらい集めて敵の本拠地に放り込んだら、皆逃げるんじゃねーの?くらいに!!

(筆者:焼酎も臭いと言うけど、それほど感じたこと無いなー、というか、焼酎でそこまで飲む者いなかった、かな?)

で、
たたたたたたた!
かちゃ、からんからんからん!

「あーあ、入っちゃった・・。ケーキ屋さん。どうする?」
「いいですよ?夕飯前に少し前菜みたいな感じで。」
あ、アニャータも染まってきた?それとも元から?

ケーキのショーケースの前で、
泉さんには、飯前なのでケーキは2つにさせた。少々ごねたが、
アニャータが「では私も2つにしておきます」と注文すると、
「んじゃ俺はこれとこれな、」
と泉さんも素直に2つにした。
俺は飲み物のみ。
それを見て、あ!って顔の泉さん。
あー、俺のを貰って3つにしようと・・・まったく!!

2人はうまそうに、ぺろっと食べ終えてしまった。それらのケーキは元の世界のより大きかったけどね。
でも名残惜しそうな泉さんに
「夕食後、また食べられそうなら食べに出ましょう。」
と言っておく。
それでどうにか納得したようだ。
アニャータもその言葉に喜んだ。
こいつらどんだけ?!!でもいいけどね、太らなきゃ。強いこの2人、デブは致命傷だ!!


夕食はシチ。肉がとろとろに成っているのもあってうまかった。肉も野菜もどんどん足しているようだ。
元のスープは、一体どれくらい前に作られたのだろう?Gとか入って溶けたりしていないだろうか?
なんか、どっかのラーメン屋とか鰻屋のタレとかを思い出してしまった。

「おにいさん、これ、いつから煮込んでるの?」と給仕(宿の従業員)に訊く。
「あっはっは!心配しないでいいですよ?たった1年ですから!」
・・・・・・・・・・
「冗談ですよー、3日だけですよ。もう追加しません。うちは3日のみ。というか、だいたいどこの家庭でも店でも3日までで食べ終えますよ。」

「ええ、ウチでも3日より多くは駄目でしたね。なんででしょうかね?皆そうみたいです。」
「あー、なんか昔大量に食中毒が起きたとかどーとか言う話でしたよ」
「なるほど、生活の知恵で3日までになったと。」
「ですねー。安心して食べてください!」
「おう!」

そう言えば、熱を加えても死なない細菌とかいたよなー、と思い出した。
こっちの世界は化学合成ケミカルはない。なのでそういう危険性はゼロ。だから危険度は元の世界よりかなり低いのだが、それでも遭ったようだ。

「獣人が居てもそういうのわからなかったんだねぇ」
「そういう臭いがわからなければ仕方がないですね。」
違和感感じる臭いか。

アザーンの声が響き渡り始めた。
店の外を歩く者が増え始める。祈る場所に向かう者達だろう。

ご飯でシチを食べる。
めんどうになって、大きめの皿を貰い、ごはんを移し、シチをぶっかける。
皿を持ってきてくれた店員がびっくりした目で見ている。

「あー、これは・・なんだっけ、そうそう、林雷蔵・・じゃないハヤシライスという名前の料理になるんだ。うまそうだろう?」
「あー、ええ、まぁ、俺も今晩やってみます。」
素直な店員さん!

戻る店員に声かける他の客も数人居た。「俺にもアレと同じ皿持ってきてくれ」と。

ハヤシライスが拡散されや記念日だね今日は!

泉さんに、
「醤油持って来てますよね?少し掛けて混ぜてみてください。スプーン半分くらいです。」
と言って、泉さんがストレージから醤油の小瓶を出して少しかけるのを見る。
それからシチの器をスプーンでかき混ぜる。

パク・・・もぐもぐ、パクパク!もぐもぐもぐもぐ!!
・・・・
ご飯をシチの深皿の中にぶち込む泉!
で、少しまぜて、そこから食べていく。
「ばぐ!ぼびゃあぶばびば!!」(ガク、こりゃーうまいわ)

「でも武国人だけにしか美味いって感じないでしょう。醤油が染み付いた者だけがわかる味でしょうから」
うんうん、と食いながら頷く泉さん。

結局3杯お変わりし、腹いっぱいした泉さん。
「今日はもう外に出れねーわ、アニャータ、悪かったな。」
「いえいえ、私も結構一杯で・・」
そう、
武国の飯に慣れたアニャータも醤油風味シチを気に入ってご飯に混ぜて食べていたのだ!!
俺もだけどね!!


ーー翌朝ーー

朝飯はシチがゆだった。
「へぇ、今まで食べたことなかったなー」
「おう、はじめてだな!うまそうだ!」
「ええ、私もはじめてです。」
え?アニャータも?とアニャータを見る俺達。

「ええ、見たことも聞いたことも無かったですよ?」
厨房から出てきて他の客に朝飯を運んで戻る店員が
「お客さんの昨日の食べ方を元に親方が造ってみたんですよ。美味かったんで今朝出してみようって。」
へぇ?

「シチがゆって言えばわかりやすですけど、一応雷蔵がゆって名も付けました。」
そうなのか?って目でガクを見る泉。
ううんちがう・・って首を横に振るガク
べつにいいけど
冗談の方が優先されてしまうのがこの世なのか・・

ライスがゆ、とかだったらもっと変だし「何だよそれ」レベルだし、それに比べりゃ、まぁいいだろう。


朝食を食べ終え、ケーキを食いに外に出る。

「最初のケーキ屋の後には武官さんに挨拶に行きましょうね?」
「あー、そうだなー、まーなー」
気が全く乗っていない泉さん。

「前回のお知り合いですか?」アニャータ
「うん、前回、俺達が旅しているってお触れが回っていたみたいw」
「では今回も回ってますね」
なるほど、そうだろうな。

「ですよ、泉さん。」
「あー、わかったわかった、行くから。あ、そこのケーキ屋に入るぞっ!!」
たたたたたたたーーーーー!
全く!

ほどほどのケーキ屋だった。
少々不満げな泉さん。
あれだ、俺らシューレケーキに慣れたから、農国のケーキでもちゃんとしていないのは不満を感じる様に成ったんじゃないかな?

シューレは言っていた。
「料理は調和。どんな単純なものでも調和が取れていれば美味いのだ。でも良い材料のみを使ったとしても、どこかでバランスが崩れていれば、それは美味いとは感じないだろう。」って。
よくわからんかったが、先程のケーキは「そうなんだろう」と感じた。

歩きながら泉さんとアニャータにそれを言うと、
「あー、なるほどな、うん、そんな感じだ。」
「ええ、わかります。シューレさんのはバランスがばっちりですからね。あれらに慣れていると、そういうのに敏感になりますよね」
「うむ、だな」
と、2人もよくわかったようだ。
さすがシューレの食い物効果だな!!

シューレと言えば・・
「そういや、この街では精霊(妖精)いなかったっすよね?」
「うーん、気が付かなかった、だな?」
「ああ、まだそういうのの存在をしりませんでしたねー」
「どこで知ったのですか?」
「ブートッチで、ポンコツ妖精に会ったのがはじめてだったかな?」
「おう、スクレな!ありゃー、ポンコツも・・・まぁアニャータも行けば会えるんで、楽しみにしておくがいい。面白いぞ?」
確かに見てる分には面白いな!

と言っていたら、いつの間にか邸に着いていた。
歩いてそう遠くないからね。

門衛に訪問を伝えてもらう。
すぐに通された。

「お久しぶりでござる。」武官さん
「ご無沙汰にござる」泉さん
「お久しぶりです。うちの嫁さんを紹介します。アニャータです。こっちの・・(どこだっけ?)」
「はい。アニャータ・ミニャーチカ・グレゴリアです。」
「・・・あの、女公爵様の?」
「はい、縁戚です。」

「それはそれは、大変なお嫁さんを貰いましたね、ガク殿は」
「え?あの公爵さん、そんななんか特殊な評判あるんですか?」
「・・ま、そーゆー感じで?」歯切れ悪い武官さん

「そうなのですか?私、ほとんど外に出なかったのでそういうのには疎くて、よかったら教えていただけませんか?もちろんヨクナイ噂でも聞いておきたいです。」
でもなー、と言い難くそうな武官

「んじゃ、まず俺と泉さんに教えてください。俺ならアニャータにはいいにくくないから。」
「まぁ、それなら・・」
と、武官は部屋の隅に俺と泉さんを連れていき、2人の耳を近くにして、そのすぐそばで言った。

「触らぬ神に祟りなし」
ぶわーっはっはっはっはっはっはっはっは!!!
途中から武官も一緒に成って大爆笑!!

「た、たたりかみ・・だーっはっはっは!!」
「おう!ぴ、ぴったり・・・」
「いや、アニャータの実家思い出しちゃった!!」
だーっはっはっはっは!!更に爆笑2名!!

「え?なんですか?」
と笑いながら訊いてくるので、かいつまんで説明。
「え?あのミーシャ(アニャータ家長女)さんが?」武官
「知ってるんですか?」
「ええ、たまに会合で。いやお硬く、きっちりした人(獣人)に見えたんですけどねぇ」
「うん、一家揃って。」
たいへんですね・・
うん、でも大丈夫、アニャータがちぎっては投げて圧勝してくれたから・・
良い嫁さん貰いましたね。
うん、ほんと、神様にお祈りしまくらなきゃね。

最後は爆笑は収まり、しんみり?してしまった。

「はぁ、そう言われているのですか。なんとなくわかります」
あ?
「ねこですから耳はいいんですよ?」
そーですか。

「ちなみに、公爵とおぬし、どっちが強いんだ?」と泉さん
「・・・いや、まだ打ち合ったことありません。できませんよー」武官
そらそーだろ。

「ウチの村で、人狼部隊とかみて目を丸くしていたぞ?」
「・・・・小館まで、行ったんですか?あの人・・」
「住んでるぞ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
わけわかりません?ってポーズをとる武官氏。

「んじゃ、酒でも飲みにいくか!」
「そうですね、今日はもう脳が疲れました!」
武官は部下に言って、泉と一緒に出ていく。
後に続くガクとアニャータ。


「ケーキがお酒になちゃったね。」
「いいですよ。楽しい方がいいでしょう?」
「ありがと!」
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