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第八章
サファイアの導き2(ユリウス視点)
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「君たち、拾っているものを見せてくれるかい」
「わ! びっくりした! うん、いいよ」
ユリウスが声をかけると、子供たちは一瞬不思議そうな顔をしたが、素直に見せてくれた。
「これは――」
子供の手のひらにきらきらと輝くそれは、小さくともひとつひとつが繊細な雫の形をしている青い宝石で、少なくとも、王城の付近に小石のように落ちているものではない。
それに、ユリウスはこの石に見覚えがあった。よくよく見れば見るほど、間違いはない。
これは、ユリウスがレインに贈ったネックレスのサファイアだ。
「……ベン、ダンゼントを呼べ。騎士団を動かす。イリスレインの捜索だと言えば反対はされないだろう。公爵家の私兵も呼び出せ。このサファイアの続いている方向へ向かう」
ユリウスは目線を下げて子供たちに尋ねた。
「この青い石はどこへ続いていた?」
「あっち。貴族の屋敷がある一等地のほう。こういうきらきらしたのが馬車道に落ちててさ、貴族の落とし物拾ったらお礼がもらえるかなって、みんなで集めてたんだ」
ユリウスはサファイアを差し出してくれた少年の頭を撫でて微笑んだ。
「そうか、それは私の婚約者のものなんだ。それを集めておいてくれないか? 必ずお礼をする。アンダーサン公爵と言えば使用人が私のもとへ連れてきてくれるはずだ」
「わかった!」
嬉しそうに頷く少年の頭をもう一度撫でて、ユリウスは立ち上がる。
駆けながらやってきたダンゼントと、馬を連れてきたベンジャミンに向かって声を張り上げる。
「こっちだ!」
「ユリウス様!」
ダンゼントが馬から降りてユリウスに並ぶ。ユリウスはダンゼントの背後の騎士団員たちを見やり、ダンゼントに静かに尋ねた。
「ダンゼント騎士団長、エウルア副団長はいるか?」
「それが、昨日のパーティーから姿が見えず……」
「そうか、彼はオリバーに手を貸している可能性がある」
思い出すのは、昨日レインをあざけるように見ていたエウルア副団長の姿。
もっと警戒しておく必要があったのに、それを怠った自分に心底失望する。
ユリウスの言葉に、ダンゼントがギッと顔を引き締める。
「――承知しました」
短い返答を聞き、ユリウスは用意された馬に乗った。煌めく青い光を道しるべに、馬を走らせる。朝日に照り映えるサファイアは、小さくともまぶしい光を放っている。
向かう先は、サファイアの導くところ。
――最愛のひとを、もう一度救うために。
「わ! びっくりした! うん、いいよ」
ユリウスが声をかけると、子供たちは一瞬不思議そうな顔をしたが、素直に見せてくれた。
「これは――」
子供の手のひらにきらきらと輝くそれは、小さくともひとつひとつが繊細な雫の形をしている青い宝石で、少なくとも、王城の付近に小石のように落ちているものではない。
それに、ユリウスはこの石に見覚えがあった。よくよく見れば見るほど、間違いはない。
これは、ユリウスがレインに贈ったネックレスのサファイアだ。
「……ベン、ダンゼントを呼べ。騎士団を動かす。イリスレインの捜索だと言えば反対はされないだろう。公爵家の私兵も呼び出せ。このサファイアの続いている方向へ向かう」
ユリウスは目線を下げて子供たちに尋ねた。
「この青い石はどこへ続いていた?」
「あっち。貴族の屋敷がある一等地のほう。こういうきらきらしたのが馬車道に落ちててさ、貴族の落とし物拾ったらお礼がもらえるかなって、みんなで集めてたんだ」
ユリウスはサファイアを差し出してくれた少年の頭を撫でて微笑んだ。
「そうか、それは私の婚約者のものなんだ。それを集めておいてくれないか? 必ずお礼をする。アンダーサン公爵と言えば使用人が私のもとへ連れてきてくれるはずだ」
「わかった!」
嬉しそうに頷く少年の頭をもう一度撫でて、ユリウスは立ち上がる。
駆けながらやってきたダンゼントと、馬を連れてきたベンジャミンに向かって声を張り上げる。
「こっちだ!」
「ユリウス様!」
ダンゼントが馬から降りてユリウスに並ぶ。ユリウスはダンゼントの背後の騎士団員たちを見やり、ダンゼントに静かに尋ねた。
「ダンゼント騎士団長、エウルア副団長はいるか?」
「それが、昨日のパーティーから姿が見えず……」
「そうか、彼はオリバーに手を貸している可能性がある」
思い出すのは、昨日レインをあざけるように見ていたエウルア副団長の姿。
もっと警戒しておく必要があったのに、それを怠った自分に心底失望する。
ユリウスの言葉に、ダンゼントがギッと顔を引き締める。
「――承知しました」
短い返答を聞き、ユリウスは用意された馬に乗った。煌めく青い光を道しるべに、馬を走らせる。朝日に照り映えるサファイアは、小さくともまぶしい光を放っている。
向かう先は、サファイアの導くところ。
――最愛のひとを、もう一度救うために。
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