暴食ジト目スライムに、女運無し平凡男が翻弄されながら第2の人生行ってみました!

緋沙下

文字の大きさ
3 / 38

2羽中抜き丸抜き

しおりを挟む
それにしてもでかい鳥だな。これは中抜きしてあるのか?それとも丸のままなのか?

ちなみに丸か中抜きかの違いは、ざっくり簡単にいうと羽を毟ってある状態で、内臓取ってるか取ってないかの差だな。

しかもこれだけデカい鳥の内臓抜くのは一苦労だが、ひっくり返してみないとわからないか…。おまけにシートも何もない土の上で捌くのもなぁ。

なんかデカい葉っぱでもあれば助かるんだが。動かない俺に、どうしたの?って感じでスライムが下から覗き込んでくる。

「言ってもわからないと思うけど、今目の前にある鳥を敷けるぐらいのデカい葉っぱがないかなと思ってさ。このままだと土まみれになるだろ?」

あぁ、なんだそんなことかという声が聞こえてきそうな感じで、スライムは鳥に近づいていく。俺は鳥を食べに行ってると勘違い。

「おいおいおい。それは食うなよマジで!ってなんだよ…」

俺の言葉に振り返り、ジトっとこちらを見てくるスライム。食べたりしないけど?って感じで見られてるのは、気のせいなんだろうか…。

言葉発しないんだから、お前の思ってることなんてわからないっての。そんなジトーと俺見なくても良いだろ。

フゥ…とため息をつくように鳥に向き直ると、ぺったんぺったんと鳥に近づき下に潜り込むスライム。

潜り込むとブワーと広がりシートのようになった。え?これってこの上で捌けって言ってくれてる?しかも、鳥についてる土や草をジュワジュワと取ってくれてるし、俺の言葉を理解してくれてるのか…。

鳥の下でシートになってるスライム。それを傍観する俺。動かない俺に、早くやれと言わんばかりにシートからニュッと短い手が出てきてチョイチョイと鳥を捌けと合図してくる。

「あ、あぁ。踏んでも大丈夫なのか?」

親指立てて大丈夫!の手をしてくるので大丈夫なんだろう。恐る恐る足を乗せてみる。弾力があって柔らかいかと思ったけど、しっかりと足腰に力を入れられそうな感じだ。よくできてんな。

「よっこいせっとッ!!あー、やっぱり丸か。腹に包丁入れるだけで一苦労だな」

スライムに今から腹捌いた内臓は食っていいぞと言うと、ニュッと手が出てきてわかったと返してくれる。

レバーやハツに脾臓旨いところはたくさんあるが、初めて見る鳥の内臓を食べるのは怖い。今回は肉だけでいいだろう。

どこから包丁入れるか腹を触りながら確認し、場所を見極め包丁を入れていく。かなり力がいるな。捌くだけで大仕事だ。血抜きは完璧で内臓も綺麗な色をしている。

ただ、これだけデカいと腕ごと腹の中に入れて内臓搔き出すしかないな。覚悟を決めてシャツの袖を肩まで捲る。捲るけど、スライムの手?の方が早く鳥の中に入っていて、ジュウジュウ内臓消化中。
便利だなお前。

スライムの助けのおかげで、モモ・ササミ・手羽・皮・ナンコツ・ムネ・ボンジリの捌き終わる。うんうん。良い感じに捌けたぞ。1つ1つがデカいがな。
捌けたものをどこに保管しようか。このままでは暑さで傷んでしまう…。

「せっかく来てやったのに、まだ解体途中じゃないか」

「爺さんもう来たのか!?せっかち過ぎだろ!」

「なにを言う。シャッと捌いてチャッと焼けばいい話しを、お前がダラダラしとったんじゃろ」

「ダラダラって、初めて来た世界でシャッとやってチャット焼けるか!」

でもちょうど良かった。これ作った爺さんなら、保存方法聞いたら教えてくれるだろ。へそは曲げてくれるなよ。早く来た爺さんが悪いんだ。

それに水道や電気の動力源も聞かなきゃわかんないからな。今後使えないと困る。

「爺さん、これどうやって保存すればいいんだ?これが入るデカい冷蔵庫なんて置いてなかったぞ」

「アイテムボックスやったじゃろ。その中は時間停止を付けておる。そこに入れればいいじゃろ。要求しといてなんじゃ文句か?」

「俺アイテムボックスなんて言ってないだろ!?」

「保冷庫くれと言ったじゃろ!?アイテムボックスなら、腐らん傷まん溶けん文句ないじゃろ?」

「で、それをどうやって使うんだよ!?くれたなら取り扱い説明してこそ納品終了だろ?」

ワシを業者扱いか!?と言われたけど、わからんものはわからん。爺さんがアイテムボックスと頭の中で思えば出てくるというので試すと

マジか!目の前にブラックホールみたいなの出て来た。しかも調味料や串など消費するものは無限提供。いい仕事するぜ爺さん!

電気・ガス・水道も自動供給。詳しいことはお前に言っても理解できん。言うだけ時間の無駄じゃとさ。無くならないなら良いんだけどね。

――ぺったんぺったん――

「おぉ。無下にされ取らんか?」

「そのスライムも爺さんがくれたのか?」

「そうじゃ。可愛いじゃろう?ワシのタレが魔物や悪意ある人間に取られては敵わん。すこぉし、スライムに力をやっての。タレを守ってくれと言ったのじゃ。ついでにゴミ処理もな」

「悪意ある人間ってなんだよ…。俺の事か!?俺のタレだからなって無視かよ!とにかく爺さん、今から串にさして焼くから食って行くんだろ?」

「当り前じゃ。美味いのを頼むぞ!」



しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜

まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、 専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活   現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。   しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。   彼は大陸一の富を誇る名門貴族―― ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。   カイルに与えられたのは ・世界一とも言える圧倒的な財力 ・財力に比例して増大する規格外の魔力   そして何より彼を驚かせたのは――   彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。   献身的なエルフのメイド長リリア。 護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。   さらに個性豊かな巨乳メイドたち。   カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。   すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――   「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」   領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、 時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、   最強の御曹司カイルは 世界一幸せなハーレムを築いていく。 最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。

最弱スライムに転生した俺、捕食スキルで無限進化していたら魔王軍すら支配してました

チー牛Y
ファンタジー
残業中に倒れた俺が次に目を覚ました時、なぜか異世界で最弱モンスターのスライムになっていた。 完全に詰んだ、戦う力もない。そう思っていた時、俺には一つだけ、とんでもないスキルがあった。 【捕食】 それは、倒した相手を取り込み、能力・スキル・力のすべてを奪うチート能力だった。 ゴブリンを食べれば腕力を獲得。 魔物を食べれば新スキルを習得。 レベルは爆速で上がり、進化は止まらない。 森の魔物を支配し、ダンジョンを制圧し、気づけば俺は魔物たちの王になっていた。 やがてその力は魔王軍すら飲み込み、世界の勢力図を塗り替えていく。 これは―― 最弱スライムから始まる、無限進化の成り上がり無双譚。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

ポンコツと蔑まれた冒険者は最強クランをつくる

ぽとりひょん
ファンタジー
エアハルトは、幼なじみのエルメンヒルトを追ってダンジョンの町「ゴルドベルク」で冒険者になろうとする。しかし、彼のアビリティを見た人たちは冒険者を諦め村へ帰るように説得する。彼には魔力がなかった。魔力がなければ深層で魔物と戦うことが出来ないのだ。エアハルトは諦めきれずエルメンヒルトと肩を並べて冒険するため、冒険者となってポンコツと蔑まれながら、ソロでダンジョンに挑み始める。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~

エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます! 2000年代初頭。 突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。 しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。 人類とダンジョンが共存して数十年。 元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。 なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。 これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

処理中です...