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6羽気ままなスライム
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「お前さー、飛ぶなら飛ぶって言えよ。いきなりでビックリするだろ」
無視かよ!俺の言葉なんて気にせずスライムが森の中に入っていく。どこに行くんだよあいつ。こっちはこれからどうするか考えなきゃいけないのに、スライムは気軽で良いよな。
屋台にもたれかかっている俺を、チラッと見ては森へ。またチラッと見ては森へ入っていくスライム。
なんだよあいつ。チラチラ見られても、飯はさっき食っただろ。
良い感じで当たる日差しが気持ちよく、昨日うまく寝れてないのもあって眠気が襲ってくる。
―ウト…―ウト…――スゥ…―――
◇
「…ぁ。やべ、寝てたってぇぇええ!ビックリするわ!」
いつのまにか前屈みになっていた俺の顔の目の前に、ドデンッとスライムの顔がある。起こせよ!起きた瞬間目の前にスライムって、ビックリするわ。
「なに?腹が減ったの?そんなにまだ時間経ってないだろ」
森を指してくる。森に行きたいのか?俺は遊んでる暇はないんだよな。それなら寝るなよって感じなんだけどね。
「遊ばないよ。俺はどうするか考えなきゃいけないんだから」
俺の言葉なんか聞いてないと言わんばかりに、スライムは屋台へ向かうとニュッと手を出し引いていく。引きながら俺をチラチラ見てくる。あー、もうわかったよ。
「屋台押してついていけば良いんだな?」
右手が上がる。よくわからんが、ここにいても仕方ない。何かしら考えがあるんだろ。なかったら戻って来ればいい。
移動中こぼれないよう念のためタレや調味料はしまっておいた。
◇
「ゼェーハァー…ゼェー…ちょっと、ちょっと待て!!」
スライムに案内されるままに森の中を入ってきたが、ゴツゴツとある岩。まっすぐじゃない道。これ普通の屋台だったら壊れてるからな。
むしろ壊れる気配がないのが不思議だ。しかし軽くはない。引くのは楽じゃないんだ。そんな俺を助けてくれるのかと思ったが、ひたすら遅いんだよとジト目で見てくる。少しは手伝えよ!さっき引いてたじゃないか!
その後も屋台を引き続け、汗だくになりながら森の中を歩く。途中途中で出てくる魔物は、スライムが捕食消化。本当にお前は身軽で良いよな。
どれだけ歩いたのかはわからない。ようやく森を抜け終ると舗装された道が出て来た。
「あーーー、無理だ!!もう動けねぇ!!今日はここで野宿だ!」
森を抜けた頃には夕方。無理だ。明日これ筋肉痛決定だな。俺はここから一歩も動かないからな!
ーージュワッーージュワッ
「…。お前まさか、今の俺を見て、飯作れって言ってるんじゃないよな?」
右手が上がる。なんだよ…。疲れて倒れこんでる俺に、飯作れって言うのかよ…。お前相当人使い荒いからな!?
「嫌だよ!俺は疲れたんだ。魔物食ってろよ」
良いんだなと言わんばかりに俺を見てくるけど、無視する。そんなお前の言う事ばかり聞けるか!
ほら、そこにちょうど良く魔物さんご登場だ。って、魔物無視するのかよ!?スライムは傍観。魔物はズンズンと俺に近づいてくる。
「お前それ嫌がらせか!?飯を作らない俺に対してのあてつけのつもりか!?」
右手が上がる。そこは素直だな!本当に嫌がらせなのかよ!
「わかったよ!わかったよ!作ってやるからどうにかしろ!」
わかればいいんだと、スライムは魔物を捕食消火すると俺を見てくる。はいはい。わかってるよ。わかってますよ。
「はぁ…。何作るかな。チキンステーキでも良い?楽だし」
左手が上がる。作ってもらうのに嫌なのかよ。俺こいつの飯係りに呼ばれたわけじゃないよな?
「醤油や砂糖・みりんはあるからな。照り焼きチキンで良いか」
本当は片栗粉を付けた方が味の馴染みが良いけど、無いものは仕方ない。鳥肉を取り出すとほどよい大きさに切り、塩胡椒をまぶす。
それを熱したフライパンに皮面から焼いていく。カリッと程よく皮が焼けたところでひっくり返し、裏面も焼いていく。その間にタレ作り。焼けたところで出てきた油をフライパンから落とし、タレを絡めていく。
この醤油が焦げる匂いがたまらないんだよなぁ…。やべ、俺も腹減ってきた。タレに照りが出てきたら簡単チキンステーキの出来上がり。
「ほら、出来たぞ」
皿はないので今日も葉っぱの上。出来たステーキを体に取り込むスライム。昨夜も思ったけど熱くないのかね。
食べ終わると、もっと焼けと言われ俺はひたすら照り焼きチキンを作らされた。30枚ほど食べたところで、満足したようだ。絶対俺こいつの飯係だろ!
「良い匂いがすると思ったら、兄さんの店からだったのか」
「えっ…?」
俺も食べようとした瞬間に話しかけられた。振り向くと、剣を身に着け盾を持ち装甲服を着た30代前半の男がいた。
「布に書いてある文字は読めないが、ここで店を出してるのかい?」
「いや、そんな店なんて言える感じではまだないんですけど…」
「今兄さんが食おうとしてるものを俺にももらえないか?恥ずかしい話し、食料を魔物から逃げる時に落としてしまってね。明日には街に着くから良いかと思ってたんだが、良い匂いにつられてしまった」
明日には街って、この辺に街があるのか!それはありがたい情報だ。街のことが聞けるなら照り焼きチキンぐらい食ってくれ。肉はまだあるしな。
無視かよ!俺の言葉なんて気にせずスライムが森の中に入っていく。どこに行くんだよあいつ。こっちはこれからどうするか考えなきゃいけないのに、スライムは気軽で良いよな。
屋台にもたれかかっている俺を、チラッと見ては森へ。またチラッと見ては森へ入っていくスライム。
なんだよあいつ。チラチラ見られても、飯はさっき食っただろ。
良い感じで当たる日差しが気持ちよく、昨日うまく寝れてないのもあって眠気が襲ってくる。
―ウト…―ウト…――スゥ…―――
◇
「…ぁ。やべ、寝てたってぇぇええ!ビックリするわ!」
いつのまにか前屈みになっていた俺の顔の目の前に、ドデンッとスライムの顔がある。起こせよ!起きた瞬間目の前にスライムって、ビックリするわ。
「なに?腹が減ったの?そんなにまだ時間経ってないだろ」
森を指してくる。森に行きたいのか?俺は遊んでる暇はないんだよな。それなら寝るなよって感じなんだけどね。
「遊ばないよ。俺はどうするか考えなきゃいけないんだから」
俺の言葉なんか聞いてないと言わんばかりに、スライムは屋台へ向かうとニュッと手を出し引いていく。引きながら俺をチラチラ見てくる。あー、もうわかったよ。
「屋台押してついていけば良いんだな?」
右手が上がる。よくわからんが、ここにいても仕方ない。何かしら考えがあるんだろ。なかったら戻って来ればいい。
移動中こぼれないよう念のためタレや調味料はしまっておいた。
◇
「ゼェーハァー…ゼェー…ちょっと、ちょっと待て!!」
スライムに案内されるままに森の中を入ってきたが、ゴツゴツとある岩。まっすぐじゃない道。これ普通の屋台だったら壊れてるからな。
むしろ壊れる気配がないのが不思議だ。しかし軽くはない。引くのは楽じゃないんだ。そんな俺を助けてくれるのかと思ったが、ひたすら遅いんだよとジト目で見てくる。少しは手伝えよ!さっき引いてたじゃないか!
その後も屋台を引き続け、汗だくになりながら森の中を歩く。途中途中で出てくる魔物は、スライムが捕食消化。本当にお前は身軽で良いよな。
どれだけ歩いたのかはわからない。ようやく森を抜け終ると舗装された道が出て来た。
「あーーー、無理だ!!もう動けねぇ!!今日はここで野宿だ!」
森を抜けた頃には夕方。無理だ。明日これ筋肉痛決定だな。俺はここから一歩も動かないからな!
ーージュワッーージュワッ
「…。お前まさか、今の俺を見て、飯作れって言ってるんじゃないよな?」
右手が上がる。なんだよ…。疲れて倒れこんでる俺に、飯作れって言うのかよ…。お前相当人使い荒いからな!?
「嫌だよ!俺は疲れたんだ。魔物食ってろよ」
良いんだなと言わんばかりに俺を見てくるけど、無視する。そんなお前の言う事ばかり聞けるか!
ほら、そこにちょうど良く魔物さんご登場だ。って、魔物無視するのかよ!?スライムは傍観。魔物はズンズンと俺に近づいてくる。
「お前それ嫌がらせか!?飯を作らない俺に対してのあてつけのつもりか!?」
右手が上がる。そこは素直だな!本当に嫌がらせなのかよ!
「わかったよ!わかったよ!作ってやるからどうにかしろ!」
わかればいいんだと、スライムは魔物を捕食消火すると俺を見てくる。はいはい。わかってるよ。わかってますよ。
「はぁ…。何作るかな。チキンステーキでも良い?楽だし」
左手が上がる。作ってもらうのに嫌なのかよ。俺こいつの飯係りに呼ばれたわけじゃないよな?
「醤油や砂糖・みりんはあるからな。照り焼きチキンで良いか」
本当は片栗粉を付けた方が味の馴染みが良いけど、無いものは仕方ない。鳥肉を取り出すとほどよい大きさに切り、塩胡椒をまぶす。
それを熱したフライパンに皮面から焼いていく。カリッと程よく皮が焼けたところでひっくり返し、裏面も焼いていく。その間にタレ作り。焼けたところで出てきた油をフライパンから落とし、タレを絡めていく。
この醤油が焦げる匂いがたまらないんだよなぁ…。やべ、俺も腹減ってきた。タレに照りが出てきたら簡単チキンステーキの出来上がり。
「ほら、出来たぞ」
皿はないので今日も葉っぱの上。出来たステーキを体に取り込むスライム。昨夜も思ったけど熱くないのかね。
食べ終わると、もっと焼けと言われ俺はひたすら照り焼きチキンを作らされた。30枚ほど食べたところで、満足したようだ。絶対俺こいつの飯係だろ!
「良い匂いがすると思ったら、兄さんの店からだったのか」
「えっ…?」
俺も食べようとした瞬間に話しかけられた。振り向くと、剣を身に着け盾を持ち装甲服を着た30代前半の男がいた。
「布に書いてある文字は読めないが、ここで店を出してるのかい?」
「いや、そんな店なんて言える感じではまだないんですけど…」
「今兄さんが食おうとしてるものを俺にももらえないか?恥ずかしい話し、食料を魔物から逃げる時に落としてしまってね。明日には街に着くから良いかと思ってたんだが、良い匂いにつられてしまった」
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