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18羽胡椒
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「あぁ…頭イテェ…。調子に乗って飲みすぎたな…………」
俺が今固まってるのには理由がある。俺はファースに巻きつかれてない。ファースの分裂したのにも羽交い締めにされていない。
もちろんスライム寝袋にも入っていない。
「お前…何してるんだ?」
無言。
「お前、ファースか?」
無言。
「お前、ファースじゃないのか?」
無言。
「お前、俺の言葉わかるか?」
無言。
えっと、これどんな状況ですかね?俺が今いるのは屋台から遠く離れた場所。俺結構な寝相なんだな。
屋台は見える。見える場所にあるが、かなりゴロゴロ転がって来たんだろう。
その俺の横に静かに、ただ静かにスライムが鎮座している。俺が動けばくっついて来る。魔物が出てくれば捕食し消化する。
ファースには食うなと言ってあるけど、こいつは食うらしい。どうなってるんだ?
「とりあえず、戻るか」
ぷよんぷよん付いて来るそれを連れて、俺は屋台がある場所まで戻って気づく。森で影になっている場所に山積みになっている魔物の死体。
その上に鼻提灯作って寝てるファース。これはファースだよな。ならこいつが分裂体か?
「飯作るか。ファースが起きて来る前に作っておいてやろう。お前も食うか?」
無言。
「なんか調子狂うな…。そういや、爺さんがアイテムボックスに画面つけてくれるって言ってたし、ビール以外何かないか見てみるか」
――ヒュン――
やばい…。ビールの樽以外何もない。なんだよ。これじゃぁ当分使えないな…。とりあえず肉焼いておくか。
無言のスライムと二人、ひたすら肉を焼いていく。こうも無反応だと、なんかなぁ…。
そう思うとファースのジト目がかわいく思えてくるよ。
――ぽよんぽよん――
「起きたか。照り焼きチキンと塩胡椒で味付けたもので申し訳ないけど、飯出来てるぞ」
葉の上に置かれた鳥肉を消化していくファース。その間にファースが狩ってきた魔物山を見上げる。すげー量だな。
しかも、これだけすごい量なのにあんまり臭くないな。獣臭さはある。ただ、生き物を仕留めた後の生臭さがない。
なんか違和感あるんだけど異世界だからこうなのか?
「ファース、これ全部アイテムボックスに入れて良いのか?」
振り返ることなく右手が上がるため、アイテムボックスにしまっていく。かなり重労働…。
途中倒れてきた魔物の山に潰され、ファースになにやってんだよとジト目を受けながら助け出された。
「さてと、街に戻りますか!屋台が仕舞えるって、すげぇ身軽だわ」
ファースは俺を乗せる気はないらしく、ぽよんぽよん前を歩くため俺もそれについていく。乗せられたところでスノボーじゃぁな。落ちるのが関の山だな。
◇
「着いたー!屋台が無いぶん早く着いたが、それでも19時過ぎか。けっこうかかるな。まずは宿だ。格安宿探すか」
何軒か回り、一泊従魔と込みで3千円の宿を発見。あの宿の十分の一だよ?ありがたいねぇー。しかも、部屋はこじんまりとはしているが、必要最低限のベットは置いてある。寝れるところだけありゃ十分さ。
――つんつん――
「腹が減ったのか?」
右手が上がる。そうだな。夕飯には良い時間だ。ここの宿主が1,500円で晩飯付けると言ってくれた。高い気もするが外の食いに行く気も起きないしな。従魔の分も含め3千円払う。
夕食はパンにスープ。あとは肉を焼いたものとサラダが出て来た。パンとスープはお替り自由だと言われる。
「ここの肉も塩だけだな。胡椒ふらないのか?」
ファースは少し食べて、はぁ…とため息をつくように止まり、また食べ始めた。お前どれだけグルメなんだよ!我慢して食えよ。
「お客様。お味はいかがですか?お恥ずかしい話しあまり食事は出ないもので、味が気になりまして…」
「え?あぁ、はい。美味しいんですけど、肉は胡椒をかけた方が味が締まると思うんですが、この街ではかけないんですか?」
「胡椒ですと!?」
すげぇビックリされた顔で俺見られたよ。胡椒は胡椒だろ。なんで胡椒でこんなオーバーリアクションされんだよ。
「お客様、胡椒は遥か南の暖かな場所で取れる香辛料です。富の象徴とされ、その街の料理人や貴族が競うように奪っているため、当店のような宿には…」
いったいいつの時代の話しだよ!?胡椒が高価だったってことは話しには聞いたことがあるが、ここそんなに文明遅いの?それとも胡椒に限りの話しか?
「あ…。いえ、僕もあまり知らなくて…。いつも安い料理ばかりなので、1,500円の料理なら胡椒かけても良いのかなと…。付け焼き刃の知識で出しゃばってすいません」
いえいえと愛想笑いを浮かべながら下がっていく宿主。この街では胡椒は高級なのか。
そういや、ダニアさんには塩胡椒で焼いた肉は出さなかったな。そんな一般的な物よりも味噌ダレやタレの味を見てもらいたかった。
胡椒出してたら、あの人の事だから大騒ぎしてたのか?
胡椒が一般的に広まってないなら、胡椒を使った料理は控えるべきか?いや、でも…。味がマジで締まらないんだよな。
使ってみて反応を見て考えるか。
部屋に戻りたいと言ってきたファームを連れて部屋に戻ると、焼いてある照り焼きチキンを出せと言ってきた。あれでは満たされないと。
お前さぁ、肉が無限にあるんだと思うなら大間違いだからな?
俺が今固まってるのには理由がある。俺はファースに巻きつかれてない。ファースの分裂したのにも羽交い締めにされていない。
もちろんスライム寝袋にも入っていない。
「お前…何してるんだ?」
無言。
「お前、ファースか?」
無言。
「お前、ファースじゃないのか?」
無言。
「お前、俺の言葉わかるか?」
無言。
えっと、これどんな状況ですかね?俺が今いるのは屋台から遠く離れた場所。俺結構な寝相なんだな。
屋台は見える。見える場所にあるが、かなりゴロゴロ転がって来たんだろう。
その俺の横に静かに、ただ静かにスライムが鎮座している。俺が動けばくっついて来る。魔物が出てくれば捕食し消化する。
ファースには食うなと言ってあるけど、こいつは食うらしい。どうなってるんだ?
「とりあえず、戻るか」
ぷよんぷよん付いて来るそれを連れて、俺は屋台がある場所まで戻って気づく。森で影になっている場所に山積みになっている魔物の死体。
その上に鼻提灯作って寝てるファース。これはファースだよな。ならこいつが分裂体か?
「飯作るか。ファースが起きて来る前に作っておいてやろう。お前も食うか?」
無言。
「なんか調子狂うな…。そういや、爺さんがアイテムボックスに画面つけてくれるって言ってたし、ビール以外何かないか見てみるか」
――ヒュン――
やばい…。ビールの樽以外何もない。なんだよ。これじゃぁ当分使えないな…。とりあえず肉焼いておくか。
無言のスライムと二人、ひたすら肉を焼いていく。こうも無反応だと、なんかなぁ…。
そう思うとファースのジト目がかわいく思えてくるよ。
――ぽよんぽよん――
「起きたか。照り焼きチキンと塩胡椒で味付けたもので申し訳ないけど、飯出来てるぞ」
葉の上に置かれた鳥肉を消化していくファース。その間にファースが狩ってきた魔物山を見上げる。すげー量だな。
しかも、これだけすごい量なのにあんまり臭くないな。獣臭さはある。ただ、生き物を仕留めた後の生臭さがない。
なんか違和感あるんだけど異世界だからこうなのか?
「ファース、これ全部アイテムボックスに入れて良いのか?」
振り返ることなく右手が上がるため、アイテムボックスにしまっていく。かなり重労働…。
途中倒れてきた魔物の山に潰され、ファースになにやってんだよとジト目を受けながら助け出された。
「さてと、街に戻りますか!屋台が仕舞えるって、すげぇ身軽だわ」
ファースは俺を乗せる気はないらしく、ぽよんぽよん前を歩くため俺もそれについていく。乗せられたところでスノボーじゃぁな。落ちるのが関の山だな。
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「着いたー!屋台が無いぶん早く着いたが、それでも19時過ぎか。けっこうかかるな。まずは宿だ。格安宿探すか」
何軒か回り、一泊従魔と込みで3千円の宿を発見。あの宿の十分の一だよ?ありがたいねぇー。しかも、部屋はこじんまりとはしているが、必要最低限のベットは置いてある。寝れるところだけありゃ十分さ。
――つんつん――
「腹が減ったのか?」
右手が上がる。そうだな。夕飯には良い時間だ。ここの宿主が1,500円で晩飯付けると言ってくれた。高い気もするが外の食いに行く気も起きないしな。従魔の分も含め3千円払う。
夕食はパンにスープ。あとは肉を焼いたものとサラダが出て来た。パンとスープはお替り自由だと言われる。
「ここの肉も塩だけだな。胡椒ふらないのか?」
ファースは少し食べて、はぁ…とため息をつくように止まり、また食べ始めた。お前どれだけグルメなんだよ!我慢して食えよ。
「お客様。お味はいかがですか?お恥ずかしい話しあまり食事は出ないもので、味が気になりまして…」
「え?あぁ、はい。美味しいんですけど、肉は胡椒をかけた方が味が締まると思うんですが、この街ではかけないんですか?」
「胡椒ですと!?」
すげぇビックリされた顔で俺見られたよ。胡椒は胡椒だろ。なんで胡椒でこんなオーバーリアクションされんだよ。
「お客様、胡椒は遥か南の暖かな場所で取れる香辛料です。富の象徴とされ、その街の料理人や貴族が競うように奪っているため、当店のような宿には…」
いったいいつの時代の話しだよ!?胡椒が高価だったってことは話しには聞いたことがあるが、ここそんなに文明遅いの?それとも胡椒に限りの話しか?
「あ…。いえ、僕もあまり知らなくて…。いつも安い料理ばかりなので、1,500円の料理なら胡椒かけても良いのかなと…。付け焼き刃の知識で出しゃばってすいません」
いえいえと愛想笑いを浮かべながら下がっていく宿主。この街では胡椒は高級なのか。
そういや、ダニアさんには塩胡椒で焼いた肉は出さなかったな。そんな一般的な物よりも味噌ダレやタレの味を見てもらいたかった。
胡椒出してたら、あの人の事だから大騒ぎしてたのか?
胡椒が一般的に広まってないなら、胡椒を使った料理は控えるべきか?いや、でも…。味がマジで締まらないんだよな。
使ってみて反応を見て考えるか。
部屋に戻りたいと言ってきたファームを連れて部屋に戻ると、焼いてある照り焼きチキンを出せと言ってきた。あれでは満たされないと。
お前さぁ、肉が無限にあるんだと思うなら大間違いだからな?
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