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第六話
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私は、ベッドに横になりながら掲示板を見ていた。宝箱に関しては、やはり中に強力なアイテムが隠されているだろうことはわかった。そしてどうやら聖女という職業を発現している人は、掲示板にはいないようだ。やっぱりレア職業であることには間違いないだろう。
これは、もう職業が決まったも同然である。前世ゲーマーだった私が選ぶのは、聖女一択だ。レア職を選ぶに決まっている。何になるか決まったからには早く選択してしまおう。ステータスを開いて聖女を選ぶ。だが、本当のところは聖女になるのは宿命づけられていたと言われた方が納得はした。なぜなら、本来の私なら選ばないであろう職業の気がしたのだ。あの声が関係しているのだろうか?わからない。そんなことを考えていても、時間の無駄だと思い、職業選択をする。すると体が光に包まれたのちしばらくしてから、発光が終わる。聖女になったことだし早速ステータスを確認してみることにする。
レベル 1
職業 聖女
HP 312
MP 500
力 82
知力 82
身の守り 40
魔力 50
Skill
剣術Lv3 隠密Lv2 投擲Lv4 光魔法Lv1
New 聖魔法Lv1
どうやら、職業を選択することによってステータスがある程度底上げされるらしい。加えて職業に応じたスキルが追加されるらしいが聖女の場合は聖魔法であった。
使い方も光魔法と同じくなんとなくわかる。試しにナイフで指を少し切ってみてそこに聖魔法を使ってみる。「ハイヒール」と唱えるとすぐに傷口はふさがり、気持ち肌がきれいになったような気がした。私の感覚では、光魔法で使えるヒールの上位互換であり、状態異常も直せそうなイメージがある。魔法は抱いているイメージ通りに使えるので、今回も感覚が正しいのだろう。もちろんできないことも感覚でわかってはいるので強力な回復魔法を得たからと言って油断することはないようにしなければならないと思った。
そして、斥候や忍者、そして暗殺者などの職業の中には鑑定スキルもちもいるかもしれない。鑑定されては私が聖女であることがバレてしまうし、何より男で聖女っていうのは絶対バレたくない。隠ぺいスキルなどがあれば一番良いのだが、そんなスキルは身に覚えがない。今できることといえば鑑定を持つ可能性があるダンジョン攻略者と会わないようにすることだろう。見つかりさえしなければ鑑定なんてされることがないのだから隠密のレベル上げに努めなくては、と決意する私だった。
さて、ダンジョンの出現から36時間経過したのち、日本の政府にしてはかなり早くダンジョンについてどう扱うか決めたらしい。満18歳以上の国民は、自由にダンジョンに入ることが許可されるらしい。これは、ダンジョンからモンスターが溢れ出てくるかもしれないこと、レベルを上げて転職している者が、数多いることが理由なのかもしれないが実際ところはわからない。
ちなみにテレビに出てきたよくわからない専門家によると、ダンジョンでドロップする石はかなりのエネルギーを保有しているらしく資源不足の日本にとっては神からの贈り物とも思えるものであるらしいので、ダンジョン=危険なものというイメージを植え付けたくないそうだ。そして警察や自衛隊なんかでは数が足りず対応ができていないのも理由の一つだろう。いろいろ考えていると頭がショートしそうになったので、私は考えるのを放棄した。
私は今14歳だからダンジョンに合法的に入ることは許されない。しかし、見つかりさえしなければいいのだ。幸い隠密スキルもあることだし、いまだ見つかっていないダンジョンや人が少ないダンジョンを攻略できるのは今だけだろう。なのでダンジョン巡りに行くことにした。ちなみに学校はしばらくの間休校であり、再開は未定だ。
朝ご飯を食べ、コンビニでお昼ご飯のサンドウィッチを買いダンジョンを探すことにした。すると、神社の横にダンジョンの入り口らしきもやもやがあった。昨日は、ダンジョンに潜った興奮で入口の観察などする暇もなかったが今はあるので、入り口の構造を確認しつつダンジョンの中に入ることにした。
中に入るとそこはお城の中だった。突如剣を構えた騎士が襲い掛かってくる。今回は、昨日ダンジョンで手に入れた片手剣を片手に戦うことにしてみた。しばらく戦っているうちにわかったことがある。それはこの騎士たちに中の人が存在しないことそして、視野があまり広くなく、耳もあまりよくないということだ。視野が狭いのを利用して小石を足下に転がしてみる。
すると、漫画のようにきれいに滑って頭を打った騎士がいた。騎士が転んだ後に兜に向けて、剣を振る瞬間に力を籠めるこめて振り下ろす。どうやら騎士の首を落とすことに成功したようだ。首を落としたら動かなくなった。つまり、頭さえどうにか外してしまえば、このモンスターたちは倒せるのだろう。ここでレベルが上がった機械的音楽が流れた。レベルはまだまだ上がるだろうしここは確認はいったん置いておいて次に進むとしよう。
戦っているうちに騎士には4つのタイプがあることがわかった。1つ目は片手剣に盾を装備した一般的に騎士と言われれば想像するようなモンスターである。2つ目は大斧をもったもの、3つ目に大剣を装備したもの、そして4つ目に槌と盾を装備したものである。ちなみに隠密のレベルを上げるためにも今は、スキルで後ろまで近づき足下に小石を投げ転ばせてから首を、斬るという方法でハメている。首を斬るといったが実際に斬ることはできず剣で殴るのほうが正しいかもしれないが、私は剣といえば斬るというイメージなので、個人の感性を大切にしようと思う。
ところでいままでは気にも留めていなかったが、どうやらダンジョン内でも電波が届いているらしく、メールや電話なんかもできるらしい。なぜかは全くわからないが、両親ともダンジョン内で電波が届くなんて思わないだろうから私がダンジョンにいることは返信さえきちんとしておけば、バレることはないだろう。
これは、もう職業が決まったも同然である。前世ゲーマーだった私が選ぶのは、聖女一択だ。レア職を選ぶに決まっている。何になるか決まったからには早く選択してしまおう。ステータスを開いて聖女を選ぶ。だが、本当のところは聖女になるのは宿命づけられていたと言われた方が納得はした。なぜなら、本来の私なら選ばないであろう職業の気がしたのだ。あの声が関係しているのだろうか?わからない。そんなことを考えていても、時間の無駄だと思い、職業選択をする。すると体が光に包まれたのちしばらくしてから、発光が終わる。聖女になったことだし早速ステータスを確認してみることにする。
レベル 1
職業 聖女
HP 312
MP 500
力 82
知力 82
身の守り 40
魔力 50
Skill
剣術Lv3 隠密Lv2 投擲Lv4 光魔法Lv1
New 聖魔法Lv1
どうやら、職業を選択することによってステータスがある程度底上げされるらしい。加えて職業に応じたスキルが追加されるらしいが聖女の場合は聖魔法であった。
使い方も光魔法と同じくなんとなくわかる。試しにナイフで指を少し切ってみてそこに聖魔法を使ってみる。「ハイヒール」と唱えるとすぐに傷口はふさがり、気持ち肌がきれいになったような気がした。私の感覚では、光魔法で使えるヒールの上位互換であり、状態異常も直せそうなイメージがある。魔法は抱いているイメージ通りに使えるので、今回も感覚が正しいのだろう。もちろんできないことも感覚でわかってはいるので強力な回復魔法を得たからと言って油断することはないようにしなければならないと思った。
そして、斥候や忍者、そして暗殺者などの職業の中には鑑定スキルもちもいるかもしれない。鑑定されては私が聖女であることがバレてしまうし、何より男で聖女っていうのは絶対バレたくない。隠ぺいスキルなどがあれば一番良いのだが、そんなスキルは身に覚えがない。今できることといえば鑑定を持つ可能性があるダンジョン攻略者と会わないようにすることだろう。見つかりさえしなければ鑑定なんてされることがないのだから隠密のレベル上げに努めなくては、と決意する私だった。
さて、ダンジョンの出現から36時間経過したのち、日本の政府にしてはかなり早くダンジョンについてどう扱うか決めたらしい。満18歳以上の国民は、自由にダンジョンに入ることが許可されるらしい。これは、ダンジョンからモンスターが溢れ出てくるかもしれないこと、レベルを上げて転職している者が、数多いることが理由なのかもしれないが実際ところはわからない。
ちなみにテレビに出てきたよくわからない専門家によると、ダンジョンでドロップする石はかなりのエネルギーを保有しているらしく資源不足の日本にとっては神からの贈り物とも思えるものであるらしいので、ダンジョン=危険なものというイメージを植え付けたくないそうだ。そして警察や自衛隊なんかでは数が足りず対応ができていないのも理由の一つだろう。いろいろ考えていると頭がショートしそうになったので、私は考えるのを放棄した。
私は今14歳だからダンジョンに合法的に入ることは許されない。しかし、見つかりさえしなければいいのだ。幸い隠密スキルもあることだし、いまだ見つかっていないダンジョンや人が少ないダンジョンを攻略できるのは今だけだろう。なのでダンジョン巡りに行くことにした。ちなみに学校はしばらくの間休校であり、再開は未定だ。
朝ご飯を食べ、コンビニでお昼ご飯のサンドウィッチを買いダンジョンを探すことにした。すると、神社の横にダンジョンの入り口らしきもやもやがあった。昨日は、ダンジョンに潜った興奮で入口の観察などする暇もなかったが今はあるので、入り口の構造を確認しつつダンジョンの中に入ることにした。
中に入るとそこはお城の中だった。突如剣を構えた騎士が襲い掛かってくる。今回は、昨日ダンジョンで手に入れた片手剣を片手に戦うことにしてみた。しばらく戦っているうちにわかったことがある。それはこの騎士たちに中の人が存在しないことそして、視野があまり広くなく、耳もあまりよくないということだ。視野が狭いのを利用して小石を足下に転がしてみる。
すると、漫画のようにきれいに滑って頭を打った騎士がいた。騎士が転んだ後に兜に向けて、剣を振る瞬間に力を籠めるこめて振り下ろす。どうやら騎士の首を落とすことに成功したようだ。首を落としたら動かなくなった。つまり、頭さえどうにか外してしまえば、このモンスターたちは倒せるのだろう。ここでレベルが上がった機械的音楽が流れた。レベルはまだまだ上がるだろうしここは確認はいったん置いておいて次に進むとしよう。
戦っているうちに騎士には4つのタイプがあることがわかった。1つ目は片手剣に盾を装備した一般的に騎士と言われれば想像するようなモンスターである。2つ目は大斧をもったもの、3つ目に大剣を装備したもの、そして4つ目に槌と盾を装備したものである。ちなみに隠密のレベルを上げるためにも今は、スキルで後ろまで近づき足下に小石を投げ転ばせてから首を、斬るという方法でハメている。首を斬るといったが実際に斬ることはできず剣で殴るのほうが正しいかもしれないが、私は剣といえば斬るというイメージなので、個人の感性を大切にしようと思う。
ところでいままでは気にも留めていなかったが、どうやらダンジョン内でも電波が届いているらしく、メールや電話なんかもできるらしい。なぜかは全くわからないが、両親ともダンジョン内で電波が届くなんて思わないだろうから私がダンジョンにいることは返信さえきちんとしておけば、バレることはないだろう。
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