2 / 12
1
しおりを挟む
ここアズパイヤは、緑溢れる自然が豊かな世界である。
カスタール王国では今日も平和の日常が繰り広げられている。
「陛下、今日という今日はしっかりと仕事をしてくれないと地獄を見ますよ。」
「知らんわ!!そんな退屈なことしてられるか!」
「そんな事を言われても溜まりに溜まった書類を確認しないと後がつかります。ボソそれとこっちももう面倒くさいんだよ、てめぇ~の相手は」
「今悪口いったな!!」
「いえ、気の所為ではありませんか。」
そんな事を言い争っている場所は王の執務室である。
毎回何かと仕事を面倒くさがってやらないのは、この国の王であるクローバイズ・カスタール国王陛下である。
もう一人はこの国の宰相であるデーモンクラフト・フォンネール公爵当主である。
いい加減仕事をして欲しいと思っている宰相はきれる寸前であった。いや、もうきれてるか。
その時 …………コンコン…
「陛下、失礼します。」
執務室に現れたのは騎士団長を務めているクリス・ホリックである。
「どうしたんだ?」
「実は、神官から言伝を頼まれまして」
ここアズパイヤでは、精霊は幸福をもたらすと言われていて、大切にされていた。その上位に位置する精霊王はこの世界の中で最も稀有の存在であり、精霊王の怒りをかえば、災いがふりかかると言われている。
神官はその精霊王の声を聞き、国に伝えるという役割をになっていた。
「そうか、神官は何を言っていたんだ?」
「はい、神官は精霊王様から最近、新しい精霊が生まれたのでそれを祝って欲しいと言っています。」
「そうか、新しい精霊が生まれたのか。」
「おや、それはおめでたいですね。」
「うん?待てよ、いつもなら生まれたなら報告して終わりだったはずだが、祝って欲しいと言われたことは無かった気がするが?」
「思い返してみればそうですね。どういうことですか?ホリック団長?」
「はい、その事なのですが神官が聞いたには先日精霊が生まれまして、しかもその精霊は精霊王様であるとのいうことです。」
「何!?精霊王様だと?!」
「はい、それで精霊王様がその誕生を祝してこちらで何か準備して欲しいとの事です。」
「そういう事なら納得しますね~、精霊王様なら祝って当然ですからね。」
「なので、祝いの準備を任せたと精霊王様が神官に伝えたとの事です。」
「それは喜んで準備致します。ねぇ~、陛下」
その宰相の笑顔には断ったらどうなるか分かってるんですよね、陛下というすごい圧がかけられていた。
「あ、……あぁー、そうだな、色々と世話になっていることだし、こちらで全て準備しよう。」
他のやつに任せようと思っていた国王は逃げ道を失い承諾せざるおえなかったのだった。
「そういうことなのでお願いしますね、ホリック団長。」
「承知しました。そのように伝えときます。失礼しました。」
バタン……
騎士団長が出てった後には、気まずい雰囲気が流れていた。
「ていうことなので、陛下仕事をちゃんとしてくださいね。」
「分かったわ、ちゃんとやればいいんだろ。」
「えぇー、そうですよ。」
ボソ「はっきり言いやがったよ、こいつ。」
「何か言いましたか、陛下?」
「いや、何でもないわい」
「そうですか、それならいいんですが、これから忙しくなりますよ。」
「あぁー、分かっとる、ちゃんとやるわい」
カスタール王国は今日も平和だった。多分。
カスタール王国では今日も平和の日常が繰り広げられている。
「陛下、今日という今日はしっかりと仕事をしてくれないと地獄を見ますよ。」
「知らんわ!!そんな退屈なことしてられるか!」
「そんな事を言われても溜まりに溜まった書類を確認しないと後がつかります。ボソそれとこっちももう面倒くさいんだよ、てめぇ~の相手は」
「今悪口いったな!!」
「いえ、気の所為ではありませんか。」
そんな事を言い争っている場所は王の執務室である。
毎回何かと仕事を面倒くさがってやらないのは、この国の王であるクローバイズ・カスタール国王陛下である。
もう一人はこの国の宰相であるデーモンクラフト・フォンネール公爵当主である。
いい加減仕事をして欲しいと思っている宰相はきれる寸前であった。いや、もうきれてるか。
その時 …………コンコン…
「陛下、失礼します。」
執務室に現れたのは騎士団長を務めているクリス・ホリックである。
「どうしたんだ?」
「実は、神官から言伝を頼まれまして」
ここアズパイヤでは、精霊は幸福をもたらすと言われていて、大切にされていた。その上位に位置する精霊王はこの世界の中で最も稀有の存在であり、精霊王の怒りをかえば、災いがふりかかると言われている。
神官はその精霊王の声を聞き、国に伝えるという役割をになっていた。
「そうか、神官は何を言っていたんだ?」
「はい、神官は精霊王様から最近、新しい精霊が生まれたのでそれを祝って欲しいと言っています。」
「そうか、新しい精霊が生まれたのか。」
「おや、それはおめでたいですね。」
「うん?待てよ、いつもなら生まれたなら報告して終わりだったはずだが、祝って欲しいと言われたことは無かった気がするが?」
「思い返してみればそうですね。どういうことですか?ホリック団長?」
「はい、その事なのですが神官が聞いたには先日精霊が生まれまして、しかもその精霊は精霊王様であるとのいうことです。」
「何!?精霊王様だと?!」
「はい、それで精霊王様がその誕生を祝してこちらで何か準備して欲しいとの事です。」
「そういう事なら納得しますね~、精霊王様なら祝って当然ですからね。」
「なので、祝いの準備を任せたと精霊王様が神官に伝えたとの事です。」
「それは喜んで準備致します。ねぇ~、陛下」
その宰相の笑顔には断ったらどうなるか分かってるんですよね、陛下というすごい圧がかけられていた。
「あ、……あぁー、そうだな、色々と世話になっていることだし、こちらで全て準備しよう。」
他のやつに任せようと思っていた国王は逃げ道を失い承諾せざるおえなかったのだった。
「そういうことなのでお願いしますね、ホリック団長。」
「承知しました。そのように伝えときます。失礼しました。」
バタン……
騎士団長が出てった後には、気まずい雰囲気が流れていた。
「ていうことなので、陛下仕事をちゃんとしてくださいね。」
「分かったわ、ちゃんとやればいいんだろ。」
「えぇー、そうですよ。」
ボソ「はっきり言いやがったよ、こいつ。」
「何か言いましたか、陛下?」
「いや、何でもないわい」
「そうですか、それならいいんですが、これから忙しくなりますよ。」
「あぁー、分かっとる、ちゃんとやるわい」
カスタール王国は今日も平和だった。多分。
12
あなたにおすすめの小説
「ご褒美ください」とわんこ系義弟が離れない
橋本彩里(Ayari)
恋愛
六歳の時に伯爵家の養子として引き取られたイーサンは、年頃になっても一つ上の義理の姉のミラが大好きだとじゃれてくる。
そんななか、投資に失敗した父の借金の代わりにとミラに見合いの話が浮上し、義姉が大好きなわんこ系義弟が「ご褒美ください」と迫ってきて……。
1~2万文字の短編予定→中編に変更します。
いつもながらの溺愛執着ものです。
この世界に転生したらいろんな人に溺愛されちゃいました!
キムチ鍋
恋愛
前世は不慮の事故で死んだ(主人公)公爵令嬢ニコ・オリヴィアは最近前世の記憶を思い出す。
だが彼女は人生を楽しむことができなっかたので今世は幸せな人生を送ることを決意する。
「前世は不慮の事故で死んだのだから今世は楽しんで幸せな人生を送るぞ!」
そこからいろいろな人に愛されていく。
作者のキムチ鍋です!
不定期で投稿していきます‼️
19時投稿です‼️
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
【完結済】私、地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~
降魔 鬼灯
恋愛
マーガレット・モルガンは、ただの地味なモブだ。前世の最推しであるシルビア様の婚約者を選ぶパーティーに参加してシルビア様に会った事で前世の記憶を思い出す。 前世、人生の全てを捧げた最推し様は尊いけれど、現実に存在する最推しは…。 ヒロインちゃん登場まで三年。早く私を救ってください。
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
え?わたくしは通りすがりの元病弱令嬢ですので修羅場に巻き込まないでくたさい。
ネコフク
恋愛
わたくしリィナ=ユグノアは小さな頃から病弱でしたが今は健康になり学園に通えるほどになりました。しかし殆ど屋敷で過ごしていたわたくしには学園は迷路のような場所。入学して半年、未だに迷子になってしまいます。今日も侍従のハルにニヤニヤされながら遠回り(迷子)して出た場所では何やら不穏な集団が・・・
強制的に修羅場に巻き込まれたリィナがちょっとだけざまぁするお話です。そして修羅場とは関係ないトコで婚約者に溺愛されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる