知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞

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26 悪意の噂

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一週間みっちり、リード兄上に勉強を無理やり教わった。

そして一週間後、リード兄上は今では真面目に授業を受けている。そしてそれからは、なぜか授業終わりに俺のところへ来て、勉強を教えていく。

そしてなぜか、アッシュ兄上達もリード兄上に便乗して、自分の得意科目を俺に教えてくる。

そのため、お昼からの2時間は、兄上達による俺の授業時間なった。それにより、父上が

「ルイの家庭教師を探す手間が省けたな」

とほざきやがった!勉強は9歳からじゃなかったのか!俺の自由だったはずの2年を返せ!

暇潰しに兄上達の授業風景を見に行ったのが運のつきだった。OZ

さて、リード兄上が勉強の押し売りに来る前の朝、俺の部屋に訪問者が来たことをドアの前の騎士が伝えてきた。

「ルイス殿下、お会いしたいという人が来られてますが」

訪ねてくる人物に心当たりがなく「誰?」と問うと

「カイルとセドリックの二名です」

と答えが返ってきた。その答えに俺は

「通していいよ」

といい、カイル達が入ってきた。

「「失礼いたします」」

「うん。それで、どうしたの?」

俺が聞くと、カイルとセドリックはマジックボックスを取り出し、数点の魔道具らしきものを置いていった。

なんとなく見覚えのある形の物もあった。

「まずこちらが、殿下の依頼された品になります」

そう言って数点、他の魔道具より前に出した。

 (は?あれから10日くらいしか経ってないけど?もう出来たの?)

「早かったね、、」

最低でも1ヶ月はかかるかと思っていたため、あまりの早さに驚いた。

そして、互いに立ったままだったので、座るよう促し、二人の正面に俺も座った。

そして、魔道具の説明をしてもらったんだけど、

まずは時計。

置時計(手のひらサイズ)は、長方形の見慣れた目覚まし時計だった。使い方もほぼ一緒。

壁掛け時計(備え付けサイズ)は、40インチのテレビ位大きいもので、縮小機能(置時計サイズになる)があるため、好きな所に簡単に掛けられる。

しかも、セドリックが考えた置時計は、まさかの腕時計!機能的にはスマートウォッチ。

次は電話(通信機)。

携帯電話(携帯用通信機)は、先程のスマートウォッチと連動している。何でも先に、通信機として開発していたけど、時計にもいいんじゃないかと、時計の機能を後付けしたとか。(メール機能もある)

固定電話(共用通信機)は、見た目ノートパソコン。というより、電話機能のついたノートパソコン。電話、メール、書類作成何でもござれ!だ。

最後は水をお湯にする蛇口?

これは、カイル達に形には何でもいいと、前もって言っていたので蛇口の形ではない。

蛇口につけるパッキンみたいなやつだ。

そこに火の魔石を入れて、水に触れるとお湯になるとのことだ。

あまりにも単純な仕掛けに、二人は完全には納得してないけど、今はこれしか思い付かないということで、今後もこれの改良をしていくらしい。

「おお!完璧!想像以上だよ!さすが父上がおし、、推薦した二人だ」

危ない危ない!興奮のあまり、押し付けたと言うところだった!

その他にも、片手間で作った魔道具も紹介してきた。

マジックバック
 マジックボックスがあるからか、バックは今まで無かった。

ドライヤー
 竜人は全魔法が使えるから思い付かなかったのかも知れないが、獣人は本来使えて3~5種類の魔法しか使えない。なので髪を乾かすのは自然乾燥一択だった。

保温・保冷ボックス
 ここにあるのは小型のクーラーボックス(×2)みたいなのだけど、本来は大きいサイズで考えているとのこと。つまり、保温もできる冷蔵庫だ。

天才ってこういう奴らをいうんだろうな。

「シュシュ、この説明書を持って父上の所へ行って。もし、量産するならカイル達と話し合ってっていうのも伝えてね」

セドリックから、あらかじめ説明が書かれていた紙を渡されていたので、その紙をシュシュに渡して、伝言を頼んだ。

「かしこまりました」

といってシュシュは転移した。

「しかしすごいね。10日余りでこれ全部作るなんて。しかも実用的な物ばかり」

「いえ、殿下のご厚意あってのことですので」

説明から会話まで、全てセドリックだけ。
カイルは最初以外口を開いてない。

(なんか警戒されてるんだよな。カイルだけじゃなくてセドリックも)

でもなんで警戒しているのか聞くと、完全に心を閉ざしそうなので触れずにいる。

「他に用はない?」

「いえ、ありません。これで御前を失礼したいと思います」

そう言ってカイル達は部屋を後にした。その数時間後、リード兄上の突撃にあった。

シュシュが戻ってきたのは昼食後だった。

「遅かったね。父上はなんて?」

「はい。結論からいいますと、全てを量産したいとの事でした。しかし今は魔術課総出で、街の改善から下水処理の為の魔道具を作っているので、人手がないとのことです」

人手不足を補うための増員だったけど、ギリギリなのかな?

「カイル達の所へ行こう」

俺は考えた末、仕事場へ行くことにした。
俺が突然来たことに驚いていたが

「殿下、何か依頼でも?」

セドリックが手を止めて俺の所まで来た。カイルはそのまま作業を進めている。

「うん。実は父上から量産の許可が降りたんだけど、今は魔術課は忙しいって事で先延ばしになったんだ。そこで、少しずつでいいから二人で作れないかな?もちろん、強制はしない。カイルとセドリックのやりたいことを優先してもらっていいから」

セドリックは探るように俺を見た後

「では、断ってもいいと?」

セドリックの言葉にルージュが動きそうだったので手で制して

「うん、いいよ。だけど、設計図は預かっていい?魔術課が落ち着いたら量産してもらうから。もちろん、後で設計図はちゃんと返してもらうよ」

そう言うと、セドリックは自分の席に戻り、数枚の紙を持ってきた。それを俺に渡してきた。
確認すると、設計図だった。

「じゃ、預かっていくね」

俺が仕事場を後にしようとしたとき

「なんで咎めないんですか。僕たちの態度は、王族である殿下にしていい態度ではないでしょう」

振り返ると、カイルがこちらを見ていた。
俺は逡巡してから

「何か事情があるだろうなとは思ってたよ?それにいつも何か言いたそうにしていたし。だから別に俺は気にしてなかったかな?侍従は気にしてたけど」

カイルとセドリックは驚いたように目を見開いた。そして、諦めたような、ほっとしたような顔になって

「今までの非礼お許しください。どうやら俺達は根も葉もない噂に踊らされていたようです」

そうして、セドリックが噂の内容を教えてくれた。

要約すると、家族に甘やかされている俺は、横柄で横暴。癇癪持ちで少しの事でもすぐに使用人に当たり散らすらしい。

カイルとセドリックがこの噂をカイルの姉から聞いたとのこと。二人は従兄弟同士らしい、はじめて知った。

なにげなしにその姉の名前を聞くと、ルージュが反応した。

カイル達から改めて謝罪を受け、魔道具もできる範囲で作ってくれると言ってくれた。

俺は部屋に戻ると

「ルージュ、カイルの姉を知ってるの?」

「ええ、クビになった元使用人です。配属はここ、居住区でした」

ああ、俺が告げ口したことで、配置換えまたはクビなった、サボりまくっていた番同士の使用人の一人だったのか。

ってことは、噂じゃなくてクビになった腹いせに、わざとカイル達に話したってこと?

「ルージュ。ルージュは顔が広いよね?お城で広まっている俺の噂集めてきてくれる?」

「はい」

怒りを隠そうともせずにルージュは転移していった。

「シュシュは父上にこの事を伝えてくれる。まぁ俺が言わなくても報告はするだろうけど」

「もちろんです」

そう言ってシュシュも転移していった。

はぁ、なんかめんどくさい事になってきたかも
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