128 / 143
3章〜マリンマリン王国水の都〜&真相の光
103、ルイゴは怖い?
しおりを挟む
「よう!今日も頑張ったんだな」
「イゴブッ!」
思いっきり叩かないで欲しいな。
とてもか弱い幼児なんだけどな。
「し、死ぬ」と言ったつもりなのに、
「おお、えらいえらい」
そう言ってラリゴさんが頭をグリングリンと撫でて来る。おい!聞こえたよね!?
「ゲホッ、ちょ、ラリゴさん、今水飲んでたのにゲホッ……」
クーイが席を立って私の背中を摩ってくれる。
「そうですよ、ラリゴ隊長。もう少し配慮と言うものを身につけて欲しいですね」
でもクーイも私も言うだけで驚いてはいない。慣れたわ。
王都から戻って来て早一ヶ月。
騎士団に戻って来て一ヶ月は騎士団の皆から見定めるような視線が常に突き刺さっていた。
でも一ヶ月間の間に、皆仲間として認めてくれた様で優しくなった。
いや、最初から優しかった。けど、……う~ん。何というか、手が冷たい?心がこもってない?気持ちがこもってなかった!うんコレだ!!
でも今は違う。そう思うと心が温かくなる。
まあ戻って来た次の日、驚く事があったけどそれは次の機会に。
「リティア」
「ルイゴ!この時間帯に食堂に来たんだ。珍しいね」
「リティアに用があるからな。王族が来る。この騎士団に」
『えええええ!!』
…………。思わず半眼になる。私も「え」と言ったけど他の騎士達に掻き消された。
というか聞き耳立ててたのね。世の御姉様方に言いたい。騎士に憧れを抱きすぎ。
冒険者をしていると自然と色々な話が耳に入って来る。その中に、騎士の誰が素敵!とかもある。
クーイは分かる。さりげなく気遣い出来るもん。
だけどラリゴさんは無い!!
なーにがイケオジだ!!私は会う度に迷惑被っている。
思いっきり背中を叩かれて咽せた事は勿論、剣が飛んで来た事もある。
実際一緒に過ごしてみろ!絶対想像と違うから!!
……言葉が少し乱れました。すみません。
「何でカイヴの街騎士団に来るの?」
まだ周りが騒がしいから自然と声が大きくなる。
「ただリティアを借りたいから来るとしか伝達が来ていないのだ」
ルイゴも声が大きくなる。
そしてルイゴの後ろに炎が見える。
「五月蝿い。静かにしろ」
シンとなった。すっ…………ごい!!声を荒げていないのに、良く通る声だった。しかも静かな怒りもプラスして乗せられていたよ、あれ。
「はぁ、脳まで筋肉な奴らめ……。馬鹿」
私はバッと下を向いてしまった。あ、私の腹筋が死にそう。
ボソッと言ったからとても近くに居た私とクーイにしか聞こえなかったと思う。
下を向いたままチラッとクーイの方を見てみると、何かを言いたそうな顔だった。
自分も脳筋扱いされた事が不満らしい。
クーイは違うよとフォローしたいけどまだ笑いが治らないので無理!あとでちゃんと慰めよう。
「リティア、席隣いいか?」
「うん」
何事も無かったかのように無表情で聞いてくる。あ、ルイゴ的には何にも無かったのか。
うん、ルイゴは腹黒では無いけど怒らせたら怖いタイプだ。
◇◆◇◆
気がついた人いるかな?
「イゴブッ!」
思いっきり叩かないで欲しいな。
とてもか弱い幼児なんだけどな。
「し、死ぬ」と言ったつもりなのに、
「おお、えらいえらい」
そう言ってラリゴさんが頭をグリングリンと撫でて来る。おい!聞こえたよね!?
「ゲホッ、ちょ、ラリゴさん、今水飲んでたのにゲホッ……」
クーイが席を立って私の背中を摩ってくれる。
「そうですよ、ラリゴ隊長。もう少し配慮と言うものを身につけて欲しいですね」
でもクーイも私も言うだけで驚いてはいない。慣れたわ。
王都から戻って来て早一ヶ月。
騎士団に戻って来て一ヶ月は騎士団の皆から見定めるような視線が常に突き刺さっていた。
でも一ヶ月間の間に、皆仲間として認めてくれた様で優しくなった。
いや、最初から優しかった。けど、……う~ん。何というか、手が冷たい?心がこもってない?気持ちがこもってなかった!うんコレだ!!
でも今は違う。そう思うと心が温かくなる。
まあ戻って来た次の日、驚く事があったけどそれは次の機会に。
「リティア」
「ルイゴ!この時間帯に食堂に来たんだ。珍しいね」
「リティアに用があるからな。王族が来る。この騎士団に」
『えええええ!!』
…………。思わず半眼になる。私も「え」と言ったけど他の騎士達に掻き消された。
というか聞き耳立ててたのね。世の御姉様方に言いたい。騎士に憧れを抱きすぎ。
冒険者をしていると自然と色々な話が耳に入って来る。その中に、騎士の誰が素敵!とかもある。
クーイは分かる。さりげなく気遣い出来るもん。
だけどラリゴさんは無い!!
なーにがイケオジだ!!私は会う度に迷惑被っている。
思いっきり背中を叩かれて咽せた事は勿論、剣が飛んで来た事もある。
実際一緒に過ごしてみろ!絶対想像と違うから!!
……言葉が少し乱れました。すみません。
「何でカイヴの街騎士団に来るの?」
まだ周りが騒がしいから自然と声が大きくなる。
「ただリティアを借りたいから来るとしか伝達が来ていないのだ」
ルイゴも声が大きくなる。
そしてルイゴの後ろに炎が見える。
「五月蝿い。静かにしろ」
シンとなった。すっ…………ごい!!声を荒げていないのに、良く通る声だった。しかも静かな怒りもプラスして乗せられていたよ、あれ。
「はぁ、脳まで筋肉な奴らめ……。馬鹿」
私はバッと下を向いてしまった。あ、私の腹筋が死にそう。
ボソッと言ったからとても近くに居た私とクーイにしか聞こえなかったと思う。
下を向いたままチラッとクーイの方を見てみると、何かを言いたそうな顔だった。
自分も脳筋扱いされた事が不満らしい。
クーイは違うよとフォローしたいけどまだ笑いが治らないので無理!あとでちゃんと慰めよう。
「リティア、席隣いいか?」
「うん」
何事も無かったかのように無表情で聞いてくる。あ、ルイゴ的には何にも無かったのか。
うん、ルイゴは腹黒では無いけど怒らせたら怖いタイプだ。
◇◆◇◆
気がついた人いるかな?
応援ありがとうございます!
20
お気に入りに追加
2,956
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる