121 / 231
第119話 ヨハネVSルミニス
しおりを挟む
苦しむマリと別れて数時間後、ヨハネは自らが崩した関所まで急ぎ戻り、何も無い空に話し掛けた。
既に時刻は夕方となり、不気味な森や山がヨハネを囲んでいる。
「さて、私の大切なマリを苦しめた報い……受けてもらうよ」
『あははははは! 本当に来た! 来た来た来た! 馬鹿だねぇ~しかも1人で来たんだねぇ~。 エルフと云えど、不意打ちでも無い限り私が負ける訳なぃのにねぇぇぇぇ!』
姿を現したルミニスが黒い無数の手を出しながらヨハネへと突撃する。
「ふふ、それはどうかな? 全ての精霊、世界を守る精霊、古き友の私が願う。 堕ちた同胞を解放すべく皆の力を貸しておくれ、友達よ」
無数の手を躱しながらヨハネは精霊魔法を唱える。 直後、ヨハネの背中から青い炎が矢のように飛び出しルミニスは黒い手を撃ち落とした。
『まだまだぁ! 喰らえぇぇぇっ!』
地面から更に黒い手が大量に飛び出し、ヨハネの身体を絡め取った。
「ぐっ! 土の精霊よ!」
そのまま絞め殺そうとする黒い手を盛り上がった土が握り潰し、ヨハネは何とかその場を脱した。
『ちょこまかと動くなぁっ! それに良いのぉ? 時間を掛ければ掛ける程にマリは苦しんで死んじゃうんだよぉ? 』
ルミニスは距離をとるヨハネに接近しようと狙うが、ヨハネの背中から青い炎が精確に射出される為攻めあぐねていた。
「安い挑発だね。 マリなら安心さ、最強のメイドと最高の執事が此処か遠ざけてくれてる。 大砦まで行けたら私達の勝ちさ」
ヨハネが手をかざすと、雷と水が合わさった強力な魔法が放たれるが小さな身体のルミニスはそれを難なく躱す。
『あははは! やっぱり馬鹿だ。 長生きするだけのエルフはやっぱり馬鹿だ! エントン王国の生き残りが助けに来てたとしても、大砦には大勢の兵士達が駐在してる。 更に旧式の精霊人形達を地下に配備させてるから万が一にも大砦が落ちる事はない! 大砦まで逃げてもマリは終わりなんだよぉぉぉ!』
ルミニスは巨大な黒い手を放つが、ヨハネに当たる前に土が盛り上がり防がれる。
「小さな身体で良く回る口だね。 分かってるんだろ? 時間稼ぎをされて困るのはどっちなのか」
壁となった土が崩れると、直ぐ様ヨハネは風の刃を無数にルミニスに向けて放つ。
『っ!? うるさい! 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ! それに、お前は知らないんだ! マリと一緒のメイド達は全員魔族何だぞ! エルフなら知ってる筈だ、魔族達がどれほど卑劣で卑怯な種族か。 絶対に許せない、許さない、魔族も、それを受け入れたマリも、絶対に殺してやるんだ!』
壁でヨハネの視界が防がれてる隙に飛んで急接近していたルミニスだが、放たれた風の刃を避ける為に緊急回避を行う。
そのせいで、またヨハネには距離をとられ振り出しに戻ってしまった。
「おやおや、可愛い顔が台無しじゃないか。 それにメリー達が魔族だって? ふふ、そんなの気付いてたに決まってるじゃないか。 何年の付き合いだと思ってるんだい」
ヨハネはマリが呪いの届かない遠くに逃げるまでの時間稼ぎに徹する。 もし、本当に妖精が相手なら正面からは分が悪すぎるからだ。
『ふざけるな! お前もマリと一緒なのか?! 昔の大戦でお前達エルフは魔族に多くの同胞を殺された筈だ。 他の種族だってそうだ! この裏切り者がぁぁぁっ!』
今度は無数の黒い剣を中に出し、それらを一斉にヨハネへと飛ばす。
「あはは、誰に対しての裏切りなのかな? 妖精ティナに対してかい? それとも……堕ちた精霊の君かい?」
ヨハネは幾つかを風の刃で叩き落とし、残りを雷で落とした。
『その名前を出すなぁ! 私の、あたいの、私の私の私の私の、名前はルミニスだぁぁぁ! 二度と口にするなぁ!』
地雷を踏み抜かれたルミニスは、大声で叫び闇のように真っ黒な目が光輝き始めた。
その光は闇を祓う神聖差すら感じたが、直後に闇と溶け込みどす黒い光に変わる。
「なるほどね……まさか堕ちた精霊が君だとは思わなかったよ。 世界に1体しか存在しない唯一無二の……光の精霊」
『あハははハはハハ! そウ、私は光ノ精霊! 断ジて妖精等デは無イ。 あンな奴ノ勝手ナ行動デ、私達は引キ裂かレたんだ! 消えテ当然ナんだヨぉぉォォぉ!』
明らかに様子の変わったルミニスにヨハネは警戒したが、突然ヨハネの横腹に穴が空いた。
「かはっ?! 見えなかったね……これは参ったな」
横腹から血が噴き出し、ヨハネは片膝を着いた。
既に時刻は夕方となり、不気味な森や山がヨハネを囲んでいる。
「さて、私の大切なマリを苦しめた報い……受けてもらうよ」
『あははははは! 本当に来た! 来た来た来た! 馬鹿だねぇ~しかも1人で来たんだねぇ~。 エルフと云えど、不意打ちでも無い限り私が負ける訳なぃのにねぇぇぇぇ!』
姿を現したルミニスが黒い無数の手を出しながらヨハネへと突撃する。
「ふふ、それはどうかな? 全ての精霊、世界を守る精霊、古き友の私が願う。 堕ちた同胞を解放すべく皆の力を貸しておくれ、友達よ」
無数の手を躱しながらヨハネは精霊魔法を唱える。 直後、ヨハネの背中から青い炎が矢のように飛び出しルミニスは黒い手を撃ち落とした。
『まだまだぁ! 喰らえぇぇぇっ!』
地面から更に黒い手が大量に飛び出し、ヨハネの身体を絡め取った。
「ぐっ! 土の精霊よ!」
そのまま絞め殺そうとする黒い手を盛り上がった土が握り潰し、ヨハネは何とかその場を脱した。
『ちょこまかと動くなぁっ! それに良いのぉ? 時間を掛ければ掛ける程にマリは苦しんで死んじゃうんだよぉ? 』
ルミニスは距離をとるヨハネに接近しようと狙うが、ヨハネの背中から青い炎が精確に射出される為攻めあぐねていた。
「安い挑発だね。 マリなら安心さ、最強のメイドと最高の執事が此処か遠ざけてくれてる。 大砦まで行けたら私達の勝ちさ」
ヨハネが手をかざすと、雷と水が合わさった強力な魔法が放たれるが小さな身体のルミニスはそれを難なく躱す。
『あははは! やっぱり馬鹿だ。 長生きするだけのエルフはやっぱり馬鹿だ! エントン王国の生き残りが助けに来てたとしても、大砦には大勢の兵士達が駐在してる。 更に旧式の精霊人形達を地下に配備させてるから万が一にも大砦が落ちる事はない! 大砦まで逃げてもマリは終わりなんだよぉぉぉ!』
ルミニスは巨大な黒い手を放つが、ヨハネに当たる前に土が盛り上がり防がれる。
「小さな身体で良く回る口だね。 分かってるんだろ? 時間稼ぎをされて困るのはどっちなのか」
壁となった土が崩れると、直ぐ様ヨハネは風の刃を無数にルミニスに向けて放つ。
『っ!? うるさい! 黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ! それに、お前は知らないんだ! マリと一緒のメイド達は全員魔族何だぞ! エルフなら知ってる筈だ、魔族達がどれほど卑劣で卑怯な種族か。 絶対に許せない、許さない、魔族も、それを受け入れたマリも、絶対に殺してやるんだ!』
壁でヨハネの視界が防がれてる隙に飛んで急接近していたルミニスだが、放たれた風の刃を避ける為に緊急回避を行う。
そのせいで、またヨハネには距離をとられ振り出しに戻ってしまった。
「おやおや、可愛い顔が台無しじゃないか。 それにメリー達が魔族だって? ふふ、そんなの気付いてたに決まってるじゃないか。 何年の付き合いだと思ってるんだい」
ヨハネはマリが呪いの届かない遠くに逃げるまでの時間稼ぎに徹する。 もし、本当に妖精が相手なら正面からは分が悪すぎるからだ。
『ふざけるな! お前もマリと一緒なのか?! 昔の大戦でお前達エルフは魔族に多くの同胞を殺された筈だ。 他の種族だってそうだ! この裏切り者がぁぁぁっ!』
今度は無数の黒い剣を中に出し、それらを一斉にヨハネへと飛ばす。
「あはは、誰に対しての裏切りなのかな? 妖精ティナに対してかい? それとも……堕ちた精霊の君かい?」
ヨハネは幾つかを風の刃で叩き落とし、残りを雷で落とした。
『その名前を出すなぁ! 私の、あたいの、私の私の私の私の、名前はルミニスだぁぁぁ! 二度と口にするなぁ!』
地雷を踏み抜かれたルミニスは、大声で叫び闇のように真っ黒な目が光輝き始めた。
その光は闇を祓う神聖差すら感じたが、直後に闇と溶け込みどす黒い光に変わる。
「なるほどね……まさか堕ちた精霊が君だとは思わなかったよ。 世界に1体しか存在しない唯一無二の……光の精霊」
『あハははハはハハ! そウ、私は光ノ精霊! 断ジて妖精等デは無イ。 あンな奴ノ勝手ナ行動デ、私達は引キ裂かレたんだ! 消えテ当然ナんだヨぉぉォォぉ!』
明らかに様子の変わったルミニスにヨハネは警戒したが、突然ヨハネの横腹に穴が空いた。
「かはっ?! 見えなかったね……これは参ったな」
横腹から血が噴き出し、ヨハネは片膝を着いた。
15
あなたにおすすめの小説
虐げられていた次期公爵の四歳児の契約母になります!~幼子を幸せにしたいのに、未来の旦那様である王太子が私を溺愛してきます~
八重
恋愛
伯爵令嬢フローラは、公爵令息ディーターの婚約者。
しかし、そんな日々の裏で心を痛めていることが一つあった。
それはディーターの異母弟、四歳のルイトが兄に虐げられていること。
幼い彼を救いたいと思った彼女は、「ある計画」の準備を進めることにする。
それは、ルイトを救い出すための唯一の方法──。
そんな時、フローラはディーターから突然婚約破棄される。
婚約破棄宣言を受けた彼女は「今しかない」と計画を実行した。
彼女の計画、それは自らが代理母となること。
だが、この代理母には国との間で結ばれた「ある契約」が存在して……。
こうして始まったフローラの代理母としての生活。
しかし、ルイトの無邪気な笑顔と可愛さが、フローラの苦労を温かい喜びに変えていく。
さらに、見目麗しいながら策士として有名な第一王子ヴィルが、フローラに興味を持ち始めて……。
ほのぼの心温まる、子育て溺愛ストーリーです。
※ヒロインが序盤くじけがちな部分ありますが、それをバネに強くなります
※「小説家になろう」が先行公開です(第二章開始しました)
美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ
さら
恋愛
会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。
ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。
けれど、測定された“能力値”は最低。
「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。
そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。
優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。
彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。
人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。
やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。
不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません
嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。
人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。
転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。
せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。
少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
【完結】召喚された2人〜大聖女様はどっち?
咲雪
恋愛
日本の大学生、神代清良(かみしろきよら)は異世界に召喚された。同時に後輩と思われる黒髪黒目の美少女の高校生津島花恋(つしまかれん)も召喚された。花恋が大聖女として扱われた。放置された清良を見放せなかった聖騎士クリスフォード・ランディックは、清良を保護することにした。
※番外編(後日談)含め、全23話完結、予約投稿済みです。
※ヒロインとヒーローは純然たる善人ではないです。
※騎士の上位が聖騎士という設定です。
※下品かも知れません。
※甘々(当社比)
※ご都合展開あり。
転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?
山下小枝子
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、
飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、
気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、
まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、
推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、
思ってたらなぜか主人公を押し退け、
攻略対象キャラからモテまくる事態に・・・・
ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!
前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる