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第173話 結果発表ーー!!
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初日の復興祭は大盛況で終わり、それからあっという間に6日が経ち遂に復興祭は最終日を迎える。
マリ渾身のイベントの劇は1週間全て満員御礼で、大好評のまま最後の公演を終えており残す事は選挙の結果発表のみとなった。
「くーー! 疲れたね~、でも今日で終わり! メリーさん、今の投票率って分かる?」
マリは執務室で背伸びをしながら、メリーに問い掛けた。
「直近で約86%の国民が投票していますね。 まだ時刻はお昼です。 夜の結果発表にはほぼ全ての国民が投票に参加するでしょう」
「そっか~……皆選挙に好意的で良かったぁ。 女貴族達の投票率は昨日で100%になったんだよね」
「はい、メル伯爵並びにイサミ伯爵が活発に声掛けをして下さったので全ての女貴族達が投票済でございます。 アーサーも昨日投票に来ていましたよ」
「うん、知ってる。 昨日は夕方からメリーさんじゃなくて、ミケルちゃんが私の所に居てくれたもんね」
「そうなんですよ。 ですが、陛下程では無いですよ? 毎晩、隣で寝てる男性が違うとか……」
マリがニヨニヨと笑いながらメリーをからかうと、直ぐにしっぺ返しを食らう。
「ひ、人聞きの悪い事言わないでよ! ヨハネとジャックとルキだけだし!」
「ふふ、そうでしたね。 あ、来訪された他国の皆様も結果発表を見てから帰られるとの事でしたよ。 亜人の皆様が来られなかったのは残念でしたね」
「うんうん、ルーデウスが王になるの皆賛成だしね。 亜人の皆は、何でも共有領地への引っ越しで忙しいんだってさ~。 今回はタイミングが悪くて申し訳なかったな」
それからマリとメリーは楽しかった復興祭の話題で盛り上がったのであった。
◆◇◆
そして、夜となりいよいよ選挙の結果発表の時間となった。
広場の中央では、マリが開催のスピーチをしたステージに姉弟が豪華な椅子に座り、それを囲む民衆に手を振っている。
「皆ー! 投票ありがとうねーー!!」
マリが感謝を伝えると、囲む民達は皆笑顔で応える。
「はは、姉上……これでもし、女王続行となったら如何しますか?」
「えー? もう女王はしないよ。 どのみち、私は来月には北に旅立つしね」
「えぇ!? そんな、僕聞いてないですよ!」
「ルーデウス、ダメよ? 素が出てる。 ほら、皆に笑顔笑顔」
マリに嗜められ、ルーデウスは口を尖らせる。
「姉上は……また何処かに行ってしまうのですか?」
2人は笑顔で手を振りながら久し振りの姉弟水入らずで話しをする。
「ねぇ、ルーたん。 この王国が大切?」
「……はい。 大切な人が沢山住んでますから」
「うん、そうだね。 今のルーたんなら、きっともう大丈夫だよ。 私の推しは世界で一番可愛くて格好良くて、そして……立派な王様になる」
「姉上……」
マリは笑顔でルーデウスの頭を撫でた。
「では、これより選挙の結果発表を行います! 全ての投票を確認した所……エントン王国の支配者に選ばれたのはエントン フォル ルーデウスです!!」
司会のメリーが高らかに宣言し、民衆からは割れんばかりの喝采が上がった。
貴族席に居たイサミ伯爵やメル伯爵も飛び跳ねて喜んでいる。 大臣ルカも嬉しそうに拍手を送っていた。 その隣には息子に散々説教をされてげんなりなルニア侯爵の姿が見えたが、マリは見てないふりをした。
その側にはルーデウスの婚約者であり、実質妻のキャミとドーラが抱き合いながら泣いて喜んでいるのが見える。 マリに絶対に大丈夫だからと言われていたものの、やはり本当に選ばれた所を見ると感極まってしまったのだろう。
同盟国の女王達も、世界初の国王誕生を祝い。 唯一男のウルフ王国代理国王は号泣していた。
「ほら、ルーたん! 立って、皆に宣言しなきゃ!」
マリに背中を叩かれたルーデウスは立ち上がり、周りを見渡してから声を張った。 その凛々しく決意に満ちたルーデウスの横顔をマリは生涯忘れる事は無いだろう。
「私が、皆さんにエントン王国の支配者として選ばれましたエントン フォル ルーデウスです! 初めての国王として、皆さんの生活がより豊かになるよう。 皆さんの命が決して脅かされない様に務める事を此処に誓います! また、妻達の国であるキャット王国、ドック王国とも永久な平和と繁栄を! 並びに同盟国の皆様方と共にこれからも協力しながら歩んで参ります! 今日は本当にありがとうございました!!」
「「「「ルーデウス国王ばんざーい!」」」」
ルーデウスの宣言が終わると、民衆達から一斉に祝福の言葉が投げかけられる。 民衆の中に紛れている、マリが組織した推し構成員達も推しが本当に国王になったと咽び泣いている。 ルーデウスが殆どの国民から支持をされたのは、彼女達の協力があっての事だ。 きっと、今日の夜も大事に保管している推しの同人誌を読み耽るのだろう。
「あはは、良かった~。 後は……魔族達と、ルミニスの問題だね。 これは、ルーたんを巻き込む訳には行かないからね~」
マリは先に待つ未来を不安に思いながらも、目の前の幸せな光景を目に焼き付けていた。
マリ渾身のイベントの劇は1週間全て満員御礼で、大好評のまま最後の公演を終えており残す事は選挙の結果発表のみとなった。
「くーー! 疲れたね~、でも今日で終わり! メリーさん、今の投票率って分かる?」
マリは執務室で背伸びをしながら、メリーに問い掛けた。
「直近で約86%の国民が投票していますね。 まだ時刻はお昼です。 夜の結果発表にはほぼ全ての国民が投票に参加するでしょう」
「そっか~……皆選挙に好意的で良かったぁ。 女貴族達の投票率は昨日で100%になったんだよね」
「はい、メル伯爵並びにイサミ伯爵が活発に声掛けをして下さったので全ての女貴族達が投票済でございます。 アーサーも昨日投票に来ていましたよ」
「うん、知ってる。 昨日は夕方からメリーさんじゃなくて、ミケルちゃんが私の所に居てくれたもんね」
「そうなんですよ。 ですが、陛下程では無いですよ? 毎晩、隣で寝てる男性が違うとか……」
マリがニヨニヨと笑いながらメリーをからかうと、直ぐにしっぺ返しを食らう。
「ひ、人聞きの悪い事言わないでよ! ヨハネとジャックとルキだけだし!」
「ふふ、そうでしたね。 あ、来訪された他国の皆様も結果発表を見てから帰られるとの事でしたよ。 亜人の皆様が来られなかったのは残念でしたね」
「うんうん、ルーデウスが王になるの皆賛成だしね。 亜人の皆は、何でも共有領地への引っ越しで忙しいんだってさ~。 今回はタイミングが悪くて申し訳なかったな」
それからマリとメリーは楽しかった復興祭の話題で盛り上がったのであった。
◆◇◆
そして、夜となりいよいよ選挙の結果発表の時間となった。
広場の中央では、マリが開催のスピーチをしたステージに姉弟が豪華な椅子に座り、それを囲む民衆に手を振っている。
「皆ー! 投票ありがとうねーー!!」
マリが感謝を伝えると、囲む民達は皆笑顔で応える。
「はは、姉上……これでもし、女王続行となったら如何しますか?」
「えー? もう女王はしないよ。 どのみち、私は来月には北に旅立つしね」
「えぇ!? そんな、僕聞いてないですよ!」
「ルーデウス、ダメよ? 素が出てる。 ほら、皆に笑顔笑顔」
マリに嗜められ、ルーデウスは口を尖らせる。
「姉上は……また何処かに行ってしまうのですか?」
2人は笑顔で手を振りながら久し振りの姉弟水入らずで話しをする。
「ねぇ、ルーたん。 この王国が大切?」
「……はい。 大切な人が沢山住んでますから」
「うん、そうだね。 今のルーたんなら、きっともう大丈夫だよ。 私の推しは世界で一番可愛くて格好良くて、そして……立派な王様になる」
「姉上……」
マリは笑顔でルーデウスの頭を撫でた。
「では、これより選挙の結果発表を行います! 全ての投票を確認した所……エントン王国の支配者に選ばれたのはエントン フォル ルーデウスです!!」
司会のメリーが高らかに宣言し、民衆からは割れんばかりの喝采が上がった。
貴族席に居たイサミ伯爵やメル伯爵も飛び跳ねて喜んでいる。 大臣ルカも嬉しそうに拍手を送っていた。 その隣には息子に散々説教をされてげんなりなルニア侯爵の姿が見えたが、マリは見てないふりをした。
その側にはルーデウスの婚約者であり、実質妻のキャミとドーラが抱き合いながら泣いて喜んでいるのが見える。 マリに絶対に大丈夫だからと言われていたものの、やはり本当に選ばれた所を見ると感極まってしまったのだろう。
同盟国の女王達も、世界初の国王誕生を祝い。 唯一男のウルフ王国代理国王は号泣していた。
「ほら、ルーたん! 立って、皆に宣言しなきゃ!」
マリに背中を叩かれたルーデウスは立ち上がり、周りを見渡してから声を張った。 その凛々しく決意に満ちたルーデウスの横顔をマリは生涯忘れる事は無いだろう。
「私が、皆さんにエントン王国の支配者として選ばれましたエントン フォル ルーデウスです! 初めての国王として、皆さんの生活がより豊かになるよう。 皆さんの命が決して脅かされない様に務める事を此処に誓います! また、妻達の国であるキャット王国、ドック王国とも永久な平和と繁栄を! 並びに同盟国の皆様方と共にこれからも協力しながら歩んで参ります! 今日は本当にありがとうございました!!」
「「「「ルーデウス国王ばんざーい!」」」」
ルーデウスの宣言が終わると、民衆達から一斉に祝福の言葉が投げかけられる。 民衆の中に紛れている、マリが組織した推し構成員達も推しが本当に国王になったと咽び泣いている。 ルーデウスが殆どの国民から支持をされたのは、彼女達の協力があっての事だ。 きっと、今日の夜も大事に保管している推しの同人誌を読み耽るのだろう。
「あはは、良かった~。 後は……魔族達と、ルミニスの問題だね。 これは、ルーたんを巻き込む訳には行かないからね~」
マリは先に待つ未来を不安に思いながらも、目の前の幸せな光景を目に焼き付けていた。
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