[完結]転生したのは死が間近の女王様!? ~超可愛い弟が王になれるよう平凡な女王が抗う奮闘記~

秋刀魚妹子

文字の大きさ
175 / 231

第173話 結果発表ーー!!

しおりを挟む
 初日の復興祭は大盛況で終わり、それからあっという間に6日が経ち遂に復興祭は最終日を迎える。

 マリ渾身のイベントの劇は1週間全て満員御礼で、大好評のまま最後の公演を終えており残す事は選挙の結果発表のみとなった。


 「くーー! 疲れたね~、でも今日で終わり! メリーさん、今の投票率って分かる?」

 マリは執務室で背伸びをしながら、メリーに問い掛けた。

 「直近で約86%の国民が投票していますね。 まだ時刻はお昼です。 夜の結果発表にはほぼ全ての国民が投票に参加するでしょう」

 「そっか~……皆選挙に好意的で良かったぁ。 女貴族達の投票率は昨日で100%になったんだよね」

 「はい、メル伯爵並びにイサミ伯爵が活発に声掛けをして下さったので全ての女貴族達が投票済でございます。 アーサーも昨日投票に来ていましたよ」

 「うん、知ってる。 昨日は夕方からメリーさんじゃなくて、ミケルちゃんが私の所に居てくれたもんね」

 「そうなんですよ。 ですが、陛下程では無いですよ? 毎晩、隣で寝てる男性が違うとか……」

 マリがニヨニヨと笑いながらメリーをからかうと、直ぐにしっぺ返しを食らう。

 「ひ、人聞きの悪い事言わないでよ! ヨハネとジャックとルキだけだし!」
 
 「ふふ、そうでしたね。 あ、来訪された他国の皆様も結果発表を見てから帰られるとの事でしたよ。 亜人の皆様が来られなかったのは残念でしたね」

 「うんうん、ルーデウスが王になるの皆賛成だしね。 亜人の皆は、何でも共有領地への引っ越しで忙しいんだってさ~。 今回はタイミングが悪くて申し訳なかったな」

 それからマリとメリーは楽しかった復興祭の話題で盛り上がったのであった。

 ◆◇◆

 そして、夜となりいよいよ選挙の結果発表の時間となった。

 広場の中央では、マリが開催のスピーチをしたステージに姉弟が豪華な椅子に座り、それを囲む民衆に手を振っている。

 「皆ー! 投票ありがとうねーー!!」

 マリが感謝を伝えると、囲む民達は皆笑顔で応える。

 「はは、姉上……これでもし、女王続行となったら如何しますか?」

 「えー? もう女王はしないよ。 どのみち、私は来月には北に旅立つしね」

 「えぇ!? そんな、僕聞いてないですよ!」

 「ルーデウス、ダメよ? 素が出てる。 ほら、皆に笑顔笑顔」

 マリに嗜められ、ルーデウスは口を尖らせる。

 「姉上は……また何処かに行ってしまうのですか?」

 2人は笑顔で手を振りながら久し振りの姉弟水入らずで話しをする。

 「ねぇ、ルーたん。 この王国が大切?」

 「……はい。 大切な人が沢山住んでますから」

 「うん、そうだね。 今のルーたんなら、きっともう大丈夫だよ。 私の推しは世界で一番可愛くて格好良くて、そして……立派な王様になる」

 「姉上……」

 マリは笑顔でルーデウスの頭を撫でた。

 「では、これより選挙の結果発表を行います! 全ての投票を確認した所……エントン王国の支配者に選ばれたのはエントン フォル ルーデウスです!!」

 司会のメリーが高らかに宣言し、民衆からは割れんばかりの喝采が上がった。

 貴族席に居たイサミ伯爵やメル伯爵も飛び跳ねて喜んでいる。 大臣ルカも嬉しそうに拍手を送っていた。 その隣には息子に散々説教をされてげんなりなルニア侯爵の姿が見えたが、マリは見てないふりをした。

 その側にはルーデウスの婚約者であり、実質妻のキャミとドーラが抱き合いながら泣いて喜んでいるのが見える。 マリに絶対に大丈夫だからと言われていたものの、やはり本当に選ばれた所を見ると感極まってしまったのだろう。

 同盟国の女王達も、世界初の国王誕生を祝い。 唯一男のウルフ王国代理国王は号泣していた。

 「ほら、ルーたん! 立って、皆に宣言しなきゃ!」

 マリに背中を叩かれたルーデウスは立ち上がり、周りを見渡してから声を張った。 その凛々しく決意に満ちたルーデウスの横顔をマリは生涯忘れる事は無いだろう。

 「私が、皆さんにエントン王国の支配者として選ばれましたエントン フォル ルーデウスです! 初めての国王として、皆さんの生活がより豊かになるよう。 皆さんの命が決して脅かされない様に務める事を此処に誓います! また、妻達の国であるキャット王国、ドック王国とも永久な平和と繁栄を! 並びに同盟国の皆様方と共にこれからも協力しながら歩んで参ります! 今日は本当にありがとうございました!!」

 「「「「ルーデウス国王ばんざーい!」」」」

 ルーデウスの宣言が終わると、民衆達から一斉に祝福の言葉が投げかけられる。 民衆の中に紛れている、マリが組織した推し構成員達も推しが本当に国王になったと咽び泣いている。 ルーデウスが殆どの国民から支持をされたのは、彼女達の協力があっての事だ。 きっと、今日の夜も大事に保管している推しの同人誌を読み耽るのだろう。

 「あはは、良かった~。 後は……魔族達と、ルミニスの問題だね。 これは、ルーたんを巻き込む訳には行かないからね~」

 マリは先に待つ未来を不安に思いながらも、目の前の幸せな光景を目に焼き付けていた。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

虐げられていた次期公爵の四歳児の契約母になります!~幼子を幸せにしたいのに、未来の旦那様である王太子が私を溺愛してきます~

八重
恋愛
伯爵令嬢フローラは、公爵令息ディーターの婚約者。 しかし、そんな日々の裏で心を痛めていることが一つあった。 それはディーターの異母弟、四歳のルイトが兄に虐げられていること。 幼い彼を救いたいと思った彼女は、「ある計画」の準備を進めることにする。 それは、ルイトを救い出すための唯一の方法──。 そんな時、フローラはディーターから突然婚約破棄される。 婚約破棄宣言を受けた彼女は「今しかない」と計画を実行した。 彼女の計画、それは自らが代理母となること。 だが、この代理母には国との間で結ばれた「ある契約」が存在して……。 こうして始まったフローラの代理母としての生活。 しかし、ルイトの無邪気な笑顔と可愛さが、フローラの苦労を温かい喜びに変えていく。 さらに、見目麗しいながら策士として有名な第一王子ヴィルが、フローラに興味を持ち始めて……。 ほのぼの心温まる、子育て溺愛ストーリーです。 ※ヒロインが序盤くじけがちな部分ありますが、それをバネに強くなります ※「小説家になろう」が先行公開です(第二章開始しました)

【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!

ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。 ※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。

美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ 

さら
恋愛
 会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。  ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。  けれど、測定された“能力値”は最低。  「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。  そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。  優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。  彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。  人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。  やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。  不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

せっかく転生したのにモブにすらなれない……はずが溺愛ルートなんて信じられません

嘉月
恋愛
隣国の貴族令嬢である主人公は交換留学生としてやってきた学園でイケメン達と恋に落ちていく。 人気の乙女ゲーム「秘密のエルドラド」のメイン攻略キャラは王立学園の生徒会長にして王弟、氷の殿下こと、クライブ・フォン・ガウンデール。 転生したのはそのゲームの世界なのに……私はモブですらないらしい。 せめて学園の生徒1くらいにはなりたかったけど、どうしようもないので地に足つけてしっかり生きていくつもりです。 少しだけ改題しました。ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜

恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。 右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。 そんな乙女ゲームのようなお話。

枯れ専令嬢、喜び勇んで老紳士に後妻として嫁いだら、待っていたのは二十歳の青年でした。なんでだ~⁉

狭山ひびき
恋愛
ある日、イアナ・アントネッラは父親に言われた。 「来月、フェルナンド・ステファーニ公爵に嫁いでもらう」と。 フェルナンド・ステファーニ公爵は御年六十二歳。息子が一人いるが三十年ほど前に妻を亡くしてからは独り身だ。 対してイアナは二十歳。さすがに年齢が離れすぎているが、父はもっともらしい顔で続けた。 「ジョルジアナが慰謝料を請求された。ステファーニ公爵に嫁げば支度金としてまとまった金が入る。これは当主である私の決定だ」 聞けば、妹のジョルジアナは既婚者と不倫して相手の妻から巨額の慰謝料を請求されたらしい。 「お前のような年頃の娘らしくない人間にはちょうどいい縁談だろう。向こうはどうやらステファーニ公爵の介護要員が欲しいようだからな。お前にはぴったりだ」 そう言って父はステファーニ公爵の肖像画を差し出した。この縁談は公爵自身ではなく息子が持ちかけてきたものらしい。 イオナはその肖像画を見た瞬間、ぴしゃーんと雷に打たれたような衝撃を受けた。 ロマンスグレーの老紳士。なんて素敵なのかしら‼ そう、前世で六十歳まで生きたイオナにとって、若い男は眼中にない。イオナは枯れ専なのだ! イオナは傷つくと思っていた両親たちの思惑とは裏腹に、喜び勇んでステファーニ公爵家に向かった。 しかし……。 「え? ロマンスグレーの紳士はどこ⁉」 そこでイオナを待ち受けていたのは、どこからどう見ても二十歳くらいにしか見えない年若い紳士だったのだ。

処理中です...