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25.元遊び人の本気は効くか
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連行された先は、拍子抜けしたことに西園寺たちと滞在していた部屋だった。
八乙女の姿はすでになく、パソコンなどの機器もすべて撤収されており、飲み食いしたあとだけが残されている。
「ここで待て。入口に人を立たせているが、今度はさっきのようにはいかないからな」
前室で立ち止まった真尋は、そう言っただけですぐに出ていこうと踵を返した。
「宮本さんはどちらに?」
問いかけると、彼女は入り口のドアにかけていた手を止めた。
「……私のことはレイと呼べ」
「真尋じゃなく?」
真尋は耳障りなほどのため息をついたあと、目の前にまで近づいてきた。
「……いい加減にしろよ」
おそらくガンをつけるためなのだろう、触れられるほど近くにまできてくれたので、その頬をそっと撫でてみた。
「どちらかというと、今のほうが好みですよ」
言い終えるまえに思いっきり振り払われたが、殴られはしなかった。まあ、上出来と言っていいだろう。
そういえば西園寺はどうしているのかと思い出す。部屋に入ってまっすぐ冷蔵庫へと向かっていたが、と見てみると白ワインをラッパで飲み始めていた。
気楽なものだなと思いつつも、邪魔をしないよう敢えての態度であることはわかっている。
「お急ぎの用事がなければ、ご一緒しませんか? 冷めてますがこちらは手つかずです」
八乙女が口をつけていないほうの懐石料理を手で指し示す。
「仕事中だ」
ただ、当然とばかりに乗ってこない。
「まさかと思いますが、僕との時間も仕事だったんですか?」
ならばと、切なげな声と表情で問いかけてみた。
嘘をつくのは慣れたことだとは言え、台詞がくさすぎる。さすがにこれもダメだろうとの覚悟で試してみたら、意外にも足をとめてくれた。
「当然だ」
これは、思っていた以上にぬるい相手かもしれない。
本人は現状のことを指したつもりかもしれないが、その即答は悪手だと思う。よく考えれば初対面の人物を相手に聞く問い方ではないとわかるだろうに、真尋として反応してしまっている。
そもそも会ったばかりの者同士のする会話として、おかしいとは思わないのだろうか。
もしかすると、見た目の様子に反して冷静ではないのかもしれない。
「でしたら、パスワードをお教えするのに一杯だけでもお付き合い願えませんか?」
「今、口にしてもらえば済む」
「ですが、ボディチェックはどうするんですか?」
「代わりの者を連れて来る」
会話をしていても目を合わせようとしない。しかし、ドアに手をかけつつも足を動かす様子もない。
見様によっては去りがたいとも取れる。
義務と誘惑の間に責め立てられているのであれば、事が運びやすいのだけれど。
どういうつもりかを確認するべく、真尋のそばにまで歩み寄ってみた。
「レイさん」
呼びかけながら、肩に手を触れてみる。
真尋はびくと身体を震わせながらも振り払わない。
「一杯だけでもお願いします」
「仕事中だと言っただろ」
「僕たちの相手をする以外に業務があるのですか?」
「……いや」
嘘をつけばいいのに。それとも油断を誘っているのだろうか。
「でしたら、お酒には弱いとか?」
「……むしろ強い」
「レイさんと飲めたら嬉しいのですが……」
言いながら甘く見つめてみる。
こういう場合は本気であることが重要だ。自分をなんとか奮い立たせて、相手を求めているように装う。いや、本気で求めてみるのである。
「なにかご所望の種類はありますか? 志信さんが色々と頼んでくれたので、ある程度なら揃っていますよ」
言いながら、肩に触れていた手を反対側にまで回して抱くようにし、部屋の中へと誘導してみた。
「だから仕事中だって……」
反論しつつも、真尋はされるがまま座卓の前にまで来てくれた。
「ええ。ですが、お強いのでしたら一杯くらいいいでしょう? こんなにあるのにもったいないですよ」
ほら、と手で示して、真尋を座布団のうえにまで誘導する。
そのとき、西園寺のほうへ目を向けて見ると目が合ったので、広縁へ出てくれないかと目配せをした。
気がついてくれたようで、あくびをしながらワインボトルを手に西園寺は立ち上がった。
「おい、部屋から出なきゃいいんだろ?」
「あ? ……ああ」
西園寺に問いかけられた真尋は、おずおずと返答し、驚くことにそのまま座布団のうえに腰を下ろしたのである。
雰囲気に呑まれたのかもしれないが、だとしてこうも簡単に進んでしまうと、物足りなさすら感じてしまう。
「お好みは?」
並べられた酒瓶の中から、日本酒をピックアップして持ち上げて見せる。
「久保田」
「ああ、新潟出身でしたっけ」
おちょこを手渡しながら聞く。
「……好きなのと出身は無関係だろ」
彼女の返答を耳にしながら注いでやる。自分のほうはもちろん手酌だ。
「絆創膏ではなくなんて言うんでしたっけ?」
「サ……突然なんの話だ」
スパイに向いてなさ過ぎる。一般人の自分ですらそんなポカはやらないと思う。
「あっという間に終わってしまいましたね。もう一杯いかがですか?」
真尋は乾杯する間もなく飲み干してしまったため、ならばと誘いをかけてみた。
「ああ」
彼女は顔をうつむかせながら、おちょこを持ち上げた。
まるで赤らめた顔を隠したかのように見える。ミスをしたことが恥ずかしかったのだろうか。演技かもしれないが、畳み掛けてみることにする。
「指の怪我は、本物だったんですね」
酒を注ぐまえに、反対の手で彼女の指をなぞってみた。そこに絆創膏は貼られていないが、白いその指にはうっすらと治りかけの切り傷がある。
かすかに震えた彼女は、しかし避けようとはせず、されるがままになぞるこちらの手を見ている。
物足りない相手どころか、不足とも言えるレベルだ。あれを使う必要すらないかもしれない。
「……実は僕、男に興味がないんですよ」
迷いつつも作戦どおりに始めてみたところ、彼女は返事の代わりに訝しげに眉根をひそめた。
「でも貧乏人なので、お金が欲しかったんですね」
続けて言うと、眉間のそれがさらに深くなる。
聞き流せばいいものを、気を引かれてしまったらしい。
聞きたかった言葉を耳にしたとき、それが嘘だとわかっていても信じたくなるように、願っていたものが鼻先に現れたら、手に入ると思いたくなるのである。
となると、油断を誘っていると考えた懸念は、すべて杞憂だったと判断してもよさそうだ。
「ですから、彼の手前演技というものをしなければならないんです」
「そ、そんなの知るか──」
彼女が言いかけたとき、スマホの振動音がした。
生田のと西園寺のは既に没収されているため、真尋のものである。
彼女は画面を見てパッと立ち上がり、部屋の隅へと向かっていった。応答の声も聞かせたくないということは、おそらく櫻田からだろう。
そろそろ始めてもいい頃合いだと判断し、同じく立ち上がって広縁のほうへと向かった。
「今、あれ持ってます?」
西園寺は籐の椅子に腰をかけて、余裕にもスマホを見ながらワインと煙草を楽しんでいた。
「……おれのやつか?」
「そうです。あれって強いのとか弱いのとかあります?」
「ある」
西園寺は胸ポケットをごそごそとやり、煙草のソフトケースのようなものを取り出したあと、中から二本抜き出した。
「……この青いラインのほうが弱い」
言いながら渡されたので、受け取って眺め回すと、確かに目を凝らせばというレベルで違いがある。
「じゃあこのピンクのほうが……」
「雅紀が吸ったほうだ」
初めての人間に強いほうを吸わせたのかよ。
「いや、普段からどちらも入れている。おまえが自分で選んだんだ」
軽く恨みがましく睨みつけたからか、言い訳のようなものをされた。
とはいえ、考えてみればこの状況ではむしろその経験が吉となる。文句の代わりに睨みを返すだけにして、礼を伝えてから部屋へ戻った。
八乙女の姿はすでになく、パソコンなどの機器もすべて撤収されており、飲み食いしたあとだけが残されている。
「ここで待て。入口に人を立たせているが、今度はさっきのようにはいかないからな」
前室で立ち止まった真尋は、そう言っただけですぐに出ていこうと踵を返した。
「宮本さんはどちらに?」
問いかけると、彼女は入り口のドアにかけていた手を止めた。
「……私のことはレイと呼べ」
「真尋じゃなく?」
真尋は耳障りなほどのため息をついたあと、目の前にまで近づいてきた。
「……いい加減にしろよ」
おそらくガンをつけるためなのだろう、触れられるほど近くにまできてくれたので、その頬をそっと撫でてみた。
「どちらかというと、今のほうが好みですよ」
言い終えるまえに思いっきり振り払われたが、殴られはしなかった。まあ、上出来と言っていいだろう。
そういえば西園寺はどうしているのかと思い出す。部屋に入ってまっすぐ冷蔵庫へと向かっていたが、と見てみると白ワインをラッパで飲み始めていた。
気楽なものだなと思いつつも、邪魔をしないよう敢えての態度であることはわかっている。
「お急ぎの用事がなければ、ご一緒しませんか? 冷めてますがこちらは手つかずです」
八乙女が口をつけていないほうの懐石料理を手で指し示す。
「仕事中だ」
ただ、当然とばかりに乗ってこない。
「まさかと思いますが、僕との時間も仕事だったんですか?」
ならばと、切なげな声と表情で問いかけてみた。
嘘をつくのは慣れたことだとは言え、台詞がくさすぎる。さすがにこれもダメだろうとの覚悟で試してみたら、意外にも足をとめてくれた。
「当然だ」
これは、思っていた以上にぬるい相手かもしれない。
本人は現状のことを指したつもりかもしれないが、その即答は悪手だと思う。よく考えれば初対面の人物を相手に聞く問い方ではないとわかるだろうに、真尋として反応してしまっている。
そもそも会ったばかりの者同士のする会話として、おかしいとは思わないのだろうか。
もしかすると、見た目の様子に反して冷静ではないのかもしれない。
「でしたら、パスワードをお教えするのに一杯だけでもお付き合い願えませんか?」
「今、口にしてもらえば済む」
「ですが、ボディチェックはどうするんですか?」
「代わりの者を連れて来る」
会話をしていても目を合わせようとしない。しかし、ドアに手をかけつつも足を動かす様子もない。
見様によっては去りがたいとも取れる。
義務と誘惑の間に責め立てられているのであれば、事が運びやすいのだけれど。
どういうつもりかを確認するべく、真尋のそばにまで歩み寄ってみた。
「レイさん」
呼びかけながら、肩に手を触れてみる。
真尋はびくと身体を震わせながらも振り払わない。
「一杯だけでもお願いします」
「仕事中だと言っただろ」
「僕たちの相手をする以外に業務があるのですか?」
「……いや」
嘘をつけばいいのに。それとも油断を誘っているのだろうか。
「でしたら、お酒には弱いとか?」
「……むしろ強い」
「レイさんと飲めたら嬉しいのですが……」
言いながら甘く見つめてみる。
こういう場合は本気であることが重要だ。自分をなんとか奮い立たせて、相手を求めているように装う。いや、本気で求めてみるのである。
「なにかご所望の種類はありますか? 志信さんが色々と頼んでくれたので、ある程度なら揃っていますよ」
言いながら、肩に触れていた手を反対側にまで回して抱くようにし、部屋の中へと誘導してみた。
「だから仕事中だって……」
反論しつつも、真尋はされるがまま座卓の前にまで来てくれた。
「ええ。ですが、お強いのでしたら一杯くらいいいでしょう? こんなにあるのにもったいないですよ」
ほら、と手で示して、真尋を座布団のうえにまで誘導する。
そのとき、西園寺のほうへ目を向けて見ると目が合ったので、広縁へ出てくれないかと目配せをした。
気がついてくれたようで、あくびをしながらワインボトルを手に西園寺は立ち上がった。
「おい、部屋から出なきゃいいんだろ?」
「あ? ……ああ」
西園寺に問いかけられた真尋は、おずおずと返答し、驚くことにそのまま座布団のうえに腰を下ろしたのである。
雰囲気に呑まれたのかもしれないが、だとしてこうも簡単に進んでしまうと、物足りなさすら感じてしまう。
「お好みは?」
並べられた酒瓶の中から、日本酒をピックアップして持ち上げて見せる。
「久保田」
「ああ、新潟出身でしたっけ」
おちょこを手渡しながら聞く。
「……好きなのと出身は無関係だろ」
彼女の返答を耳にしながら注いでやる。自分のほうはもちろん手酌だ。
「絆創膏ではなくなんて言うんでしたっけ?」
「サ……突然なんの話だ」
スパイに向いてなさ過ぎる。一般人の自分ですらそんなポカはやらないと思う。
「あっという間に終わってしまいましたね。もう一杯いかがですか?」
真尋は乾杯する間もなく飲み干してしまったため、ならばと誘いをかけてみた。
「ああ」
彼女は顔をうつむかせながら、おちょこを持ち上げた。
まるで赤らめた顔を隠したかのように見える。ミスをしたことが恥ずかしかったのだろうか。演技かもしれないが、畳み掛けてみることにする。
「指の怪我は、本物だったんですね」
酒を注ぐまえに、反対の手で彼女の指をなぞってみた。そこに絆創膏は貼られていないが、白いその指にはうっすらと治りかけの切り傷がある。
かすかに震えた彼女は、しかし避けようとはせず、されるがままになぞるこちらの手を見ている。
物足りない相手どころか、不足とも言えるレベルだ。あれを使う必要すらないかもしれない。
「……実は僕、男に興味がないんですよ」
迷いつつも作戦どおりに始めてみたところ、彼女は返事の代わりに訝しげに眉根をひそめた。
「でも貧乏人なので、お金が欲しかったんですね」
続けて言うと、眉間のそれがさらに深くなる。
聞き流せばいいものを、気を引かれてしまったらしい。
聞きたかった言葉を耳にしたとき、それが嘘だとわかっていても信じたくなるように、願っていたものが鼻先に現れたら、手に入ると思いたくなるのである。
となると、油断を誘っていると考えた懸念は、すべて杞憂だったと判断してもよさそうだ。
「ですから、彼の手前演技というものをしなければならないんです」
「そ、そんなの知るか──」
彼女が言いかけたとき、スマホの振動音がした。
生田のと西園寺のは既に没収されているため、真尋のものである。
彼女は画面を見てパッと立ち上がり、部屋の隅へと向かっていった。応答の声も聞かせたくないということは、おそらく櫻田からだろう。
そろそろ始めてもいい頃合いだと判断し、同じく立ち上がって広縁のほうへと向かった。
「今、あれ持ってます?」
西園寺は籐の椅子に腰をかけて、余裕にもスマホを見ながらワインと煙草を楽しんでいた。
「……おれのやつか?」
「そうです。あれって強いのとか弱いのとかあります?」
「ある」
西園寺は胸ポケットをごそごそとやり、煙草のソフトケースのようなものを取り出したあと、中から二本抜き出した。
「……この青いラインのほうが弱い」
言いながら渡されたので、受け取って眺め回すと、確かに目を凝らせばというレベルで違いがある。
「じゃあこのピンクのほうが……」
「雅紀が吸ったほうだ」
初めての人間に強いほうを吸わせたのかよ。
「いや、普段からどちらも入れている。おまえが自分で選んだんだ」
軽く恨みがましく睨みつけたからか、言い訳のようなものをされた。
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