その溺愛は行き場をさまよう

七天八狂

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51.落とした始末は愛で償え

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 半年もの間、触れることすらままならなかった反動か、体力が尽きて眠ってしまうまで、互いに離れることができなかった。
 そのため、午前九時という時間にインターホンが鳴っても起きられるはずがなく、五回鳴らしても出てこなかったからという、暴動が起きたのかと怯むほどドアを叩かれた言い訳を受け入れなければならなかった。

「LINE見てないの?」

 ドアを開けると、新婚初日であるはずの王が、西園寺の隣で不機嫌さを顔にも表していた。

「……悠紀さんはどうされたんですか?」
「だから、その悠紀とこれからベニスに行くんだ」

 新婚旅行へ出発する前に挨拶でもしに来たのだろうか。そんな御大層な真似をするなんて、珍しいどころかあり得ない。
 
「それは、どうぞお気をつけて」
「雅紀くんも行くんだよ」

 まさかと頭によぎった考えが、事実であったと告げられた。
 しかもなぜか、八乙女、いやもう久世志信となった彼は、行くと言いながらも部屋にあがりこんできた。

「最悪、次の便で行けばいい」

 続いて廊下を進み行く西園寺から、ありがた迷惑な提案をいただく。

「Solarisはどうするんだ? 店長とバーテンの二人揃って休むのか?」
「いや、二週間休業にした」
「二週間?」
「俺の店だ。別にいいだろ」

 これで跡継ぎというのだから信じられない。最後に出勤した一昨日の時点では、そんなアナウンスを出していなかった。予告もなく二週間も休業するなんて、店の評判に傷がつきかねない。

「おい下僕、シャワーなんて浴びてないで、雅紀くんの準備をしろよ」

 どこへ消えたのかと思いきや、バスルームのほうから王の怒号が聞こえてきた。

「……準備は済ませています」

 久世の返答を聞いて驚く。
 彼はいつ知ったのだろうか。というより、いつの間に準備していたのだろう。

「じゃあ、出発時刻も把握しておけよ。なにを悠長にシャワーなんて浴びてるんだ」

 それは、勘弁してやって欲しい。なんせ寝たのは朝日が昇ったころであり、昨夜の跡が身体中に残っていたのだから。
 というか、それはこちらも同じなので、実のところ今にも彼の後を追いたくてそわそわしている。

「まさか……」

 青ざめた顔の王が、眉間のしわを深くして、のぞき込んできた。

「まさかって、なんですか?」

 くんくんと、胸元に顔を寄せてきた王を避けようと仰け反るも、志信は何かを感知したのか、ああっと悲痛な声を上げた。
 
「やっぱり!」
 
 何がやっぱりなんだ。
 ぞっとしていたところに、バスローブ姿の久世が現れた。
 
「先にありがとう」
「おまえ、ぼくが処女膜を突き破るために大変な思いをしていたってのに……」
「それは、俺の妹のことですか?」
「他にいるか?」

 志信は久世の顔を見ると食ってかからずにはいられないとばかりに口論を吹っ掛ける。久世のほうはそれに対して平然と素直な反応を返すだけなので、まさにその態度が気に食わないと言って、志信は必ずヒートアップしてしまう。
 
「あ、じゃあシャワー浴びてきます」

 そんな火に油みたいな義兄弟からは逃げるに限る。
 こちらは突然のことで、未だ事態を飲み込みきれず、シャワーで頭のほうもさっぱりさせなければ、落ち着いて整理もできない。
 なぜいきなり、しかも新婚旅行についていかなければならないのだろう。
 ベニスといえばイタリアだ。
 欧州の映画を好む久世から色々と見せてもらっているため、確かに興味はある。街並みは美しく、気候もよさそうで、料理も上手いと聞く。
 働いている身で、平日にいきなり二週間の旅行だなんて普通は無理な話だが、久世は志信の直属の部下であり、自分は西園寺から雇われている身であるため、二人が許可をすれば仕事は休むことができる。
 海外へは一度も行ったことがなかったし、行くならヨーロッパがいいと思っていたから絶好の機会ではある。
 だとしてもそれは、久世と二人でとか、事前に計画してからとか、荷物の準備云々のまえに心構えをしてからの話である。
 それにやはり、なぜ新婚旅行にぞろぞろとついていかなければならないのかは、わからない。
 シャワーで身体をさっぱりさせつつ、その点に関しては未だに納得がいかぬままバスルームを出ると、久世は既に準備万端といった様子で、今にも出発可能な格好だった。

「本当に行くの?」
「悠紀に誘われたんだ。最初はお母様たちを誘ったようだが、二人は先にフィンランドのほうへ行く予定を決めていたらしく……」
「だったら早く言えよ」
「いや、昨日聞いたばかりだったから」
「じゃあ、昨日……」

 昨日言えよと続けようとして、昨夜はそれどころじゃなかったことを思い出す。
 
「話なんてしている暇がないくらいに盛ってたのか?」

 西園寺が茶々を入れてきた。

「恭佳さんたちの分が余ったとしても二席だろ? 悠輔はどうやって行くんだ?」
「だから次の便をとったんだ。……その様子なら雅紀は間に合いそうにないな。おまえは俺が連れて行く」
 西園寺の言葉に、今度は志信が「はあ?」と驚愕の声で割って入ってきた。
「雅紀くんはぼくの隣の席に決めてあるんだ」
「ファーストクラスなんだから、隣なんて誰でもいいだろ」
「よくない。ていうか、雅紀くんが悠輔と行ったら、ぼくは久世兄妹と三人になるじゃないか」
「久世家そろい踏みでいいじゃないか。そのまま仲良く三人でホテルへ行ってくつろいでいればいい。俺と雅紀はのんびり追いかけるから」
「ざけんな。だったら透と行けよ。それでそのまま別のホテルで愛を復活させてろ」
「ああ、じゃあ雅紀とそうするよ」
「なんだって?」
 
 急いでいるような口ぶりだったくせに、西園寺と志信は飽きもせずやり合っているから、悠々と支度をすることができた。
 久世がコーディネートしてくれていたうえに、使用人のごとく着せ付けてくれたばかりか、髪のセットすらもやってくれたおかげである。
 それに加えてひげそりまでしてくれようとしたので、さすがにあの二人のまえでそこまではと固辞したら、久世は無念そうにしょぼくれてしまった。
 
「準備したっていう荷物はどこにあるんだ?」
「……昨日のうちに小林に頼んで運ばせてある」
「まじかよ。本当にいつの間にやらだな。手荷物とかってどれくらい持っていけるんだっけ?」
「そうか、雅紀は海外へ行くのは初めてだったな」
「雅紀くん、海外は初めてなの?」
 突然志信が声を上げた。
 二人の声がいつの間にか止んでいたと思いきや、聞き耳を立てていたらしい。
「……はい」
「言ってくれたらパリにアムステルダムにロンドンに……どこにでも連れて行くよ」
「志信は悠紀を連れて行けよ。俺が雅紀を連れて行く。同じ仕事だからタイミングも合わせられるからな」
「悠輔、なぜおまえが雅紀を連れて行くんだ。それなら俺が……」
 久世が珍しく割って入ってきたからか、西園寺は目を丸くした。
「おまえは祖父じいさんの後を継がなきゃならないんだから、悠長に旅行なんてしている暇はないだろ」
「雅紀が喜ぶことは俺がする」
「あ? 俺だって楽しませてやれるぞ」
「何言ってんだよ。それはぼくの役目だ。雅紀くんの食べたいものを食べさせて、行きたいところに連れて行って、見たいものを見せたい。そして『ありがとう、志信さん』って、きゅんとする笑顔を向けてもらうんだ」

 そんなこと望んでないし、頼むつもりもない。
 それよりも、悠長にしているとは、まさにこの時間のことではないのだろうか。

「俺は雅紀の好きなものを把握している。してもらうばかりの透とは違ってな」

 西園寺の自信ありげな物言いにツッコミを入れそうになった。
 自分がするのは今や料理くらいで、他の家事、洗濯も含めて今や久世がやっている。自分よりも多忙なくせに、本気で下僕かのごとく、立たせないレベルで世話を受けているのである。

「ぼくだって、雅紀くんをあちこちの三つ星に連れて行ったから、どんなものが好きかは知ってるよ」
「雅紀は三つ星よりもラーメンのほうが好きです」
「ラーメン?」
 義兄の言葉に、妹婿は生まれて初めてそれを耳にしたような声をあげた。
「あと、お好み焼きも」
「お好み焼きって……なに?」
 
 またグズグズとしている。最も行く気のない自分がなぜ仕切らなければならないのかは謎だが、新婚の悠紀を困らせてしまうのは忍びない。
 
「フライトって何時?」
「えっ」

 驚きの声を揃えた三人が、一斉にこちらへ顔を向けた。

「やば」
「間に合わないんじゃないか?」
「行こう」

 バタバタと玄関へ向かう三人の背に問いかける。
 
「次の便を志信さんたちが使って、僕たちは無理して行かなくてもいいんじゃない?」

 すると、そんなわけにはいかないとの、三方向からの反論が返ってきた。

「雅紀くんがいなきゃ苦痛の二週間だよ」
「雅紀に本場のパスタを食べさせてあげたい」
「雅紀が好きな『君の名前で僕を呼んで』のロケ地に連れていってやりたい」

 雅紀雅紀うるさいな。気持ちはありがたいけど、なぜいちいち自分のことを持ち出してくるのだろう。久世はともかくとして、西園寺や志信はどういうつもりなんだ?

「志信さんたちの新婚旅行なのに、それじゃ僕のための旅行みたいじゃないですか」
「そりゃそうだよ。雅紀くんが来るように、おそらく来ないだろう恭佳さんたちを誘ったんだから」
 志信の信じがたい口実に、西園寺も驚いた声をあげた。
「最初から計画してたのかよ」
「そうだよ。悠輔が次の便を取りそこねてくれるはずだったんだけど、そこは計画通りにいかなかった」
「なんでそんなことを」
 久世の唖然とした声に、志信は不敵な笑みを向けた。
「おまえがいつまでも雅紀くんを満足させられるとは思えないから、逃げ出したくなったときのために、少しでも距離を縮めておきたいからだよ」
「……俺は雅紀に生涯尽くしますから」
「勝手に尽くしてろよ。大事なのは雅紀くんの気持ちだ」
「そうだ。下僕みたいな真似をするより、騎士のように頼りがいのある男が欲しくなるかもしれない」
「悠輔おまえ、とうとう透のことを吹っ切ったのか?」
「最初から引きずってなんていない」
「やっぱり雅紀くんに惚れてるな? 開き直りやがって」

 自分を取り合っているように見えるあれは、御曹司連中でふざけあってるだけだよな?

「雅紀……」
 その輪から抜け出てきた久世が、不安げな顔で近づいてきた。
「なに? てか、まだ行かないの?」
 本気で全員向かうつもりなら、今すぐにでも出ていかなければ間に合わないのでは?
「雅紀は、悠輔と……」
 もはやハラハラとしてきて、今にも泣きそうな顔の久世を心配するどころか、苛立ちが募り始めてきた。
「悠輔と、なんだよ」
「俺は、雅紀がそばにいてくれるなら、多くは望まない」
「は?」
 突然不可解なことを言われて、苛立ちが一瞬で霧散する。
「雅紀が悠輔や志信さんを好きになっても……仕方がないと……その……」
「そんなことになるわけないだろ? 昨日誓ったじゃないか」
「おい、行くぞ。まじで時間がやばい」

 西園寺に腕をつかまれて、玄関から連れ出された。
 エレベーターの前に来ると、慌てた様子の志信が追ってきて、とぼとぼと久世もついてきた。
 未だ掴まれている腕を不思議に思って西園寺を見上げると、にやりと不敵な笑みを返された。
 ぞっと背筋に冷たいものが走ったのは、いつかの日にゲームが始まったのではと考えた、そのときの笑みと同じだったからだ。

「おい、ゲームがどうのって言ってた話は、冗談だよな?」
「……覚えていたのか? とっくに始めてるぞ」
 
 まるで嘘みたいだが、どうやら志信だけでなく西園寺も本気っぽい。本気で、自分を落とそうとしているらしい。

「久世家のご義兄弟きょうだいは慌てなくても次の便で来ればいい」
「何言ってんだ」

 苛立ちの声をあげた王が自分の横に陣取ったが、久世がそこから離すべく腕をぐいと引っ張ってきた。

「……空港へ着いたら、別の飛行機に乗る?」

 不安に駆られた様子の彼を見て、思わず吹き出してしまった。驚くことに、あの二人から逃げ出すつもりらしい。
 それも面白いかもしれない。ベニスへ行きたいわけではないし、久世が一緒ならどこでもいい。二週間も休みをいただけるというなら、自宅へ帰ってきてのんびりするのもいい。

 そう。久世さえいれば、どこへ行こうが、何をしようが、そのすべての瞬間を楽しむことができる。
 その久世から逃げ出して、志信や西園寺の元へ行く日か来るはずがないだろう。

 彼がいなければ生きている意味などない。彼なくしては生きられないのだから。
 絶対に婚約は破棄させなければと決意をしたのも、最初は、自分を落とした始末は償ってもらうだなんて、怒りにかまけた勢いだったが、どんな手を使ってでも彼を失いたくなかったからだ。
 ただ、求めていたのは久世だけであり、他の人間の気を引こうとしたことなど一度もなかった。
 貧乏育ちで平凡な自分が、裕福な立場の御曹司を、一人を落とすだけでも驚くべきことである。
 志信は既婚者で、西園寺も将来が決まっているんだから、自分にかまけている暇なんてないと思うし、こちらとしても落とした始末をつけるつもりはない。
 愛する御曹司は一人で十分。愛を誓い合った久世と、死が二人を分かつまで平和に暮らしていければ、それでいい。
 いや、それこそが、何としてでも手に入れたいと望んだものである。
 ようやく手にできた日々いまは、まさに死に物狂いでもがき、掴み取ったものだ。
 いくら引く手あまたであると知っても、その幸福を、彼の手を放すはずがないだろう。
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