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第4話
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「あの、お母様、私の話を聞いて下さい」
夕食後、お父様とお兄様が連れて行かれた部屋へ入ろうとするお母様を呼び止めた。
「セシリア、子供の貴方には関係のない事よ。気にせずゆっくり休みなさい」
お母様は私にとびきりの笑みを浮かべると、部屋に入っていった。
いえ、お母様。私が言い出した話なので、関係あると思います。
セシリアはそう思い、母に続いて部屋に入ろうとすると、老年の侍女シーパが、セシリアの前でパタンと扉を締めて、前に立ち塞がった。
「お嬢様は気にしなくてよろしいんですよ。こういった事は、奥様にお任せしておけば大丈夫です」
そして、シーパの有無を言わさぬ笑みで追い返されてしまった――
仕方なく部屋に戻って、ベッドに入ったセシリアは、なかなか眠れないでいた。
お父様とお兄様大丈夫かしら……。もしこれでお父様とお母様の仲が拗れたら、私のせいよ。
セシリアは今まで、こんなに思い悩んだ事はなく、一晩中眠れぬ夜を過ごしたのだった――
翌朝、食堂へ行くとそこにはお兄様しかいなかった――
「お兄様、昨日はごめんなさい。私が余計な事を言ったから……」
珍しく落ち込んだ様子の妹に、アンドレはハハッと笑った。
「ああ、気にするな。無罪放免だったしな」
「ほ、本当に!?」
良かった。お兄様の誤解は解けたのね。でも……
と私は空のお父様とお母様の席を見た。
二人が朝食の場に顔を出さないって事は、やはり拗れてしまったんじゃ……
セシリアの様子から、考えている事を悟ったアンドレは、苦笑いした。
「ああ、父上の誤解もちゃんと解けたから、心配するな。あの二人が居ないのは、昨日誤解だって分かった後に盛り上がったみたいで、今日は部屋で食事するらしいよ」
アンドレは苦笑いで肩をすくめ、セシリアは、その様子に安堵の笑みを浮かべた――
◇
その日の読書の時間、セシリアは本をパラパラ捲った後、余りの眠気にそのままソファでうたた寝してしまった――
「――!」
「――!!」
誰かが私の名前を呼んでいる?
「シーア!」
え?シーアって誰!?
目を覚ますと、思いの外近くにケヴィの顔があって驚いた。
「……なあに?」
訝しげにケヴィを見ると
「ああ、寝てたから……、掛けようかと思って」
とケヴィは持っていた黒いローブを見せた。
そう言えば、さっき夢で名を呼んでいた声ってケヴィの声に似てるような……。あら?呼んでいたのは、何という名前だったかしら?
そんな事を考えていると、ケヴィが気まずそうに私を見ていた。
「あの……食べてもいい?」
とお菓子を指差す。
「ええ、どうぞ」
「やった!いただきまーす」
とケヴィは、お菓子を美味しそうに食べ始めたので、セシリアは、その様子を静かに眺めていた。
「そう言えば、お父様もお兄様も他に子供がいるなんて事はないそうよ」
「へえ、そうなんだ!」
ケヴィはお菓子から視線を外す事なく答えると、「これも美味しいな!」とホクホク顔でそのままの食べ続けていた。
やけにあっさりとした返事ね。どうして、私の所に転移するのか、気にならないのかしら?
「はあ、今日も美味しいお菓子をありがとう!」
見れば、ケヴィはいつの間にかお菓子を食べ終えていた。
「じゃあ、またね。セシリア!」
名前を呼ばれてドクンと心臓が大きく波打つ。
思い出した。夢の中の名前は……シーアだったわ――
夕食後、お父様とお兄様が連れて行かれた部屋へ入ろうとするお母様を呼び止めた。
「セシリア、子供の貴方には関係のない事よ。気にせずゆっくり休みなさい」
お母様は私にとびきりの笑みを浮かべると、部屋に入っていった。
いえ、お母様。私が言い出した話なので、関係あると思います。
セシリアはそう思い、母に続いて部屋に入ろうとすると、老年の侍女シーパが、セシリアの前でパタンと扉を締めて、前に立ち塞がった。
「お嬢様は気にしなくてよろしいんですよ。こういった事は、奥様にお任せしておけば大丈夫です」
そして、シーパの有無を言わさぬ笑みで追い返されてしまった――
仕方なく部屋に戻って、ベッドに入ったセシリアは、なかなか眠れないでいた。
お父様とお兄様大丈夫かしら……。もしこれでお父様とお母様の仲が拗れたら、私のせいよ。
セシリアは今まで、こんなに思い悩んだ事はなく、一晩中眠れぬ夜を過ごしたのだった――
翌朝、食堂へ行くとそこにはお兄様しかいなかった――
「お兄様、昨日はごめんなさい。私が余計な事を言ったから……」
珍しく落ち込んだ様子の妹に、アンドレはハハッと笑った。
「ああ、気にするな。無罪放免だったしな」
「ほ、本当に!?」
良かった。お兄様の誤解は解けたのね。でも……
と私は空のお父様とお母様の席を見た。
二人が朝食の場に顔を出さないって事は、やはり拗れてしまったんじゃ……
セシリアの様子から、考えている事を悟ったアンドレは、苦笑いした。
「ああ、父上の誤解もちゃんと解けたから、心配するな。あの二人が居ないのは、昨日誤解だって分かった後に盛り上がったみたいで、今日は部屋で食事するらしいよ」
アンドレは苦笑いで肩をすくめ、セシリアは、その様子に安堵の笑みを浮かべた――
◇
その日の読書の時間、セシリアは本をパラパラ捲った後、余りの眠気にそのままソファでうたた寝してしまった――
「――!」
「――!!」
誰かが私の名前を呼んでいる?
「シーア!」
え?シーアって誰!?
目を覚ますと、思いの外近くにケヴィの顔があって驚いた。
「……なあに?」
訝しげにケヴィを見ると
「ああ、寝てたから……、掛けようかと思って」
とケヴィは持っていた黒いローブを見せた。
そう言えば、さっき夢で名を呼んでいた声ってケヴィの声に似てるような……。あら?呼んでいたのは、何という名前だったかしら?
そんな事を考えていると、ケヴィが気まずそうに私を見ていた。
「あの……食べてもいい?」
とお菓子を指差す。
「ええ、どうぞ」
「やった!いただきまーす」
とケヴィは、お菓子を美味しそうに食べ始めたので、セシリアは、その様子を静かに眺めていた。
「そう言えば、お父様もお兄様も他に子供がいるなんて事はないそうよ」
「へえ、そうなんだ!」
ケヴィはお菓子から視線を外す事なく答えると、「これも美味しいな!」とホクホク顔でそのままの食べ続けていた。
やけにあっさりとした返事ね。どうして、私の所に転移するのか、気にならないのかしら?
「はあ、今日も美味しいお菓子をありがとう!」
見れば、ケヴィはいつの間にかお菓子を食べ終えていた。
「じゃあ、またね。セシリア!」
名前を呼ばれてドクンと心臓が大きく波打つ。
思い出した。夢の中の名前は……シーアだったわ――
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