15 / 22
プレゼント
町
しおりを挟む
という訳で、おれは何も用事がない日に屋敷をこっそり抜け出した。そしてお目当てのものを探しに町へ。
「うわぁ、本当に町はたくさんの店があるなぁ~!」
「そうですねぇ」
「え?」
「どうされました?」
「………何でエルがここにいるの?おれ、誰にも見つからないようにして来たのに…」
「もちろん、ライの後をつけてきました。1人でなんて危険すぎますから。それにお金持ってないでしょう?」
「…あ、お金のこと忘れてた…………しょうがない、一緒に行くか」
「私から離れないでくださいね」
「…がんばる」
「離れないでくださいね?」
「……はい」
……若干隣から圧を感じるが気にせずにいこう、うん。
えっと…何が良いかな、ブレスレットとか?あーでも剣を振るときに邪魔だな。指輪もしかり。ピアス─は少し目立ちすぎる。髪に着けるものとか?でもオズは男だし……うう~ん………あ!ネックレス!!良いんじゃないか!?
「なぁエル、ネックレスはどうだと思う?」
「あぁ、良いと思いますよ」
「そうか、良かった!じゃあネックレスに決まりだな!」
そこでちょうどおれの前に雑貨屋らしき店が見えた。──あまりちゃんとした宝石とか入ってるやつより、ガラス玉とかの方が身につけてて気が楽だよな、多分。そもそもおれがあんまり宝石に興味ないから何が良いかよくわからないし…。うん、あのお店で気に入ったものにしよう!
早速入ってみると、アクセサリーから文房具、靴、カバンなど実に様々な物がところ狭しと置いてあった。ネックレスはその中の一角にあり、チェーン1つとってみてもいろいろ種類がある。
どれにしようかな~…と思いつつ何となく手に取ったものは、金色のチェーンに親指の先ほどの大きさの、円形で濃い青の玉がついてるネックレスだった。………これ、良いんじゃないか?あまり目立ちすぎず、どことなくオズを彷彿とさせる。──よし、これに決めた!!
「エル~どこだ?もう決まったぞ!…あ、それからエルも何か欲しいものあったら買って良いんだぞ~。むしろ買ってくれ」
「早かったですね。──それでは、私はそろそろペンのインクが切れそうなのでそちらを買わせてもらいます」
「だから、そういうものじゃなくて…。う~ん………よし、おれとお揃いで栞でも買うか!!じゃあ~エルはこの紫の、おれはこの黒いやつな!」
両方とも革製で縦に一本白い線が入っている。実は、おれは本を読むのは結構好きなのだ。そろそろ栞が欲しいと思ってたのでちょうど良い。
「ライと、お揃い、ですか?」
「あぁ、色ちがいだけどな!……もしかして、おれと一緒はいや……か?」
まさか……でも嫌なもの使えなんて言えないしな。けど結構ショックかもしれない。…思わず俯いてしまう。するとエルの手がおれの頬を包むようにして顔をあげさせ、
「いえ!とても、とても……。とても嬉しいです。ありがとうございます」
少し顔を赤くさせにっこりと微笑んだエル。ほっ……良かった、喜んでくれたみたいだ。思わずエルにぎゅっと抱きつくと、抱きしめ返してくれた。 …うん、やっぱり昔からエルの腕の中は何となく安心するなぁ。
「うわぁ、本当に町はたくさんの店があるなぁ~!」
「そうですねぇ」
「え?」
「どうされました?」
「………何でエルがここにいるの?おれ、誰にも見つからないようにして来たのに…」
「もちろん、ライの後をつけてきました。1人でなんて危険すぎますから。それにお金持ってないでしょう?」
「…あ、お金のこと忘れてた…………しょうがない、一緒に行くか」
「私から離れないでくださいね」
「…がんばる」
「離れないでくださいね?」
「……はい」
……若干隣から圧を感じるが気にせずにいこう、うん。
えっと…何が良いかな、ブレスレットとか?あーでも剣を振るときに邪魔だな。指輪もしかり。ピアス─は少し目立ちすぎる。髪に着けるものとか?でもオズは男だし……うう~ん………あ!ネックレス!!良いんじゃないか!?
「なぁエル、ネックレスはどうだと思う?」
「あぁ、良いと思いますよ」
「そうか、良かった!じゃあネックレスに決まりだな!」
そこでちょうどおれの前に雑貨屋らしき店が見えた。──あまりちゃんとした宝石とか入ってるやつより、ガラス玉とかの方が身につけてて気が楽だよな、多分。そもそもおれがあんまり宝石に興味ないから何が良いかよくわからないし…。うん、あのお店で気に入ったものにしよう!
早速入ってみると、アクセサリーから文房具、靴、カバンなど実に様々な物がところ狭しと置いてあった。ネックレスはその中の一角にあり、チェーン1つとってみてもいろいろ種類がある。
どれにしようかな~…と思いつつ何となく手に取ったものは、金色のチェーンに親指の先ほどの大きさの、円形で濃い青の玉がついてるネックレスだった。………これ、良いんじゃないか?あまり目立ちすぎず、どことなくオズを彷彿とさせる。──よし、これに決めた!!
「エル~どこだ?もう決まったぞ!…あ、それからエルも何か欲しいものあったら買って良いんだぞ~。むしろ買ってくれ」
「早かったですね。──それでは、私はそろそろペンのインクが切れそうなのでそちらを買わせてもらいます」
「だから、そういうものじゃなくて…。う~ん………よし、おれとお揃いで栞でも買うか!!じゃあ~エルはこの紫の、おれはこの黒いやつな!」
両方とも革製で縦に一本白い線が入っている。実は、おれは本を読むのは結構好きなのだ。そろそろ栞が欲しいと思ってたのでちょうど良い。
「ライと、お揃い、ですか?」
「あぁ、色ちがいだけどな!……もしかして、おれと一緒はいや……か?」
まさか……でも嫌なもの使えなんて言えないしな。けど結構ショックかもしれない。…思わず俯いてしまう。するとエルの手がおれの頬を包むようにして顔をあげさせ、
「いえ!とても、とても……。とても嬉しいです。ありがとうございます」
少し顔を赤くさせにっこりと微笑んだエル。ほっ……良かった、喜んでくれたみたいだ。思わずエルにぎゅっと抱きつくと、抱きしめ返してくれた。 …うん、やっぱり昔からエルの腕の中は何となく安心するなぁ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
875
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる