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30.それは俺のもの
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そんな俺を横目にカイザは淡々と状況報告し始める。
「団長、オオネズミの子供は爪が長く、鍵を自分で器用に開けたと推測されます。今後、ケージの鍵を増やすべきかと」
オオネズミの爪は細くて長い。子供の細い爪は鍵穴に入ったのだろう。
「検討する。それで、オオネズミ子供は?」
「どこかに身を隠して……」
その瞬間、生い茂る草陰から、オオネズミの子供が俺めがけて飛び掛かって来た。
「団長!」
それを見たカイザが慌てて俺の腕を掴んで、彼が前に出る。
すると、オオネズミの子は素早く身を草むらに隠れた。
姿を隠して敵を撹乱されるオオネズミの特有の戦い方だ。
カイザは力が強いだけだ。
戦闘スキルは俺の方が高い。長引かせず手っ取り早く捕まえたい。
他団員にも気をつけるように指示を出していると、もそっと草むらが動いた。
だが、オオネズミの子が現れたのは、その別方向、カイザの真横からだ。
「退け」
カイザの身体を押した。
彼を狙って一直線に飛び掛かって来たオオネズミの子は俺の腕に食らいついた。
「っ、団長!!」
カイザが叫んだが、冷静になるよう首を振る。
オオネズミは山奥で生息している。ただ、たまに迷って人里にやってくる。人里で見つけたら駆除対象だ。なぜなら、これらは農作物を荒らすし、噛まれて菌が身体に入ったら、鼠咬傷とか色々ヤバいからだ。
俺の腕を噛みついて離さないオオネズミの首根っこ掴むと、ジタバタと藻掻く。
カイザがすぐにオオネズミの口に木の棒を添えて、俺の腕からオオネズミを離し、ケージに入れた。
カイザは俺の腕を掴むと、袖をめくりあげた。水筒の水をかけたあと咬傷に吸い付く。
「おい!?」
彼はすぐ、ペッと血を吐き出し、また吸いつく。
「なにして、離せ!」
言うことを聞かない。腕を強く掴まれたまま吸引される。
「カイザ、よせ。菌が移ったらどうする!?」
「……」
ミフェルにカイザを離すように指示するが、彼はやめようとしない。
カイザは数分間ずっと俺の腕の傷口を吸い出して、ようやく口を離したら、何も言わず無言でうがいをする。
そして────……睨まれる。
「──傷つくんなっつっただろうが」
「……」
「勝手なことしやがって」
ドスの効いた声と口調、誰だお前って感じのカイザに流石の俺も固まる。
消毒液を腕にぶっかけられると、傷口が沁みる。
予測不可能な動きをするカイザは、次に俺の身体を軽々と抱き上げた。
また彼の怪力を目の当たりにした団員たちはポカンとしている。
「おい!? 一体何を考えている!?」
カイザの後ろ髪をぐいぐい引っ張りながら抵抗するが、そんなことではカイザの怪力はびくともしない。
抱き上げにくいと、抱きながらぎゅううぅっと腕を掴まれる。
「────……うるせぇ」
カイザの額が青筋たって、目が座って、顔の筋肉は怒りかストレスでヒクヒクと痙攣している。
「俺のに傷を付けやがって」
「っ!?」
いや、お前のもんじゃないだろ!? そう言った途端、カイザに口をがぶりと噛まれ、窒息死するかと思うようなジュボジュボとディープキスをお見舞いされた。
番のことは、驚きと苦しさで一瞬忘れていた。
「あ、団長とカイザってそういう仲……」というあっけにとられた団員の言葉を聞きながら、気絶することも出来ず、恥ずかしく抱き上げられて帰る事となった。
「団長、オオネズミの子供は爪が長く、鍵を自分で器用に開けたと推測されます。今後、ケージの鍵を増やすべきかと」
オオネズミの爪は細くて長い。子供の細い爪は鍵穴に入ったのだろう。
「検討する。それで、オオネズミ子供は?」
「どこかに身を隠して……」
その瞬間、生い茂る草陰から、オオネズミの子供が俺めがけて飛び掛かって来た。
「団長!」
それを見たカイザが慌てて俺の腕を掴んで、彼が前に出る。
すると、オオネズミの子は素早く身を草むらに隠れた。
姿を隠して敵を撹乱されるオオネズミの特有の戦い方だ。
カイザは力が強いだけだ。
戦闘スキルは俺の方が高い。長引かせず手っ取り早く捕まえたい。
他団員にも気をつけるように指示を出していると、もそっと草むらが動いた。
だが、オオネズミの子が現れたのは、その別方向、カイザの真横からだ。
「退け」
カイザの身体を押した。
彼を狙って一直線に飛び掛かって来たオオネズミの子は俺の腕に食らいついた。
「っ、団長!!」
カイザが叫んだが、冷静になるよう首を振る。
オオネズミは山奥で生息している。ただ、たまに迷って人里にやってくる。人里で見つけたら駆除対象だ。なぜなら、これらは農作物を荒らすし、噛まれて菌が身体に入ったら、鼠咬傷とか色々ヤバいからだ。
俺の腕を噛みついて離さないオオネズミの首根っこ掴むと、ジタバタと藻掻く。
カイザがすぐにオオネズミの口に木の棒を添えて、俺の腕からオオネズミを離し、ケージに入れた。
カイザは俺の腕を掴むと、袖をめくりあげた。水筒の水をかけたあと咬傷に吸い付く。
「おい!?」
彼はすぐ、ペッと血を吐き出し、また吸いつく。
「なにして、離せ!」
言うことを聞かない。腕を強く掴まれたまま吸引される。
「カイザ、よせ。菌が移ったらどうする!?」
「……」
ミフェルにカイザを離すように指示するが、彼はやめようとしない。
カイザは数分間ずっと俺の腕の傷口を吸い出して、ようやく口を離したら、何も言わず無言でうがいをする。
そして────……睨まれる。
「──傷つくんなっつっただろうが」
「……」
「勝手なことしやがって」
ドスの効いた声と口調、誰だお前って感じのカイザに流石の俺も固まる。
消毒液を腕にぶっかけられると、傷口が沁みる。
予測不可能な動きをするカイザは、次に俺の身体を軽々と抱き上げた。
また彼の怪力を目の当たりにした団員たちはポカンとしている。
「おい!? 一体何を考えている!?」
カイザの後ろ髪をぐいぐい引っ張りながら抵抗するが、そんなことではカイザの怪力はびくともしない。
抱き上げにくいと、抱きながらぎゅううぅっと腕を掴まれる。
「────……うるせぇ」
カイザの額が青筋たって、目が座って、顔の筋肉は怒りかストレスでヒクヒクと痙攣している。
「俺のに傷を付けやがって」
「っ!?」
いや、お前のもんじゃないだろ!? そう言った途端、カイザに口をがぶりと噛まれ、窒息死するかと思うようなジュボジュボとディープキスをお見舞いされた。
番のことは、驚きと苦しさで一瞬忘れていた。
「あ、団長とカイザってそういう仲……」というあっけにとられた団員の言葉を聞きながら、気絶することも出来ず、恥ずかしく抱き上げられて帰る事となった。
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