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もう分かりました僕だけが分かっていなかった!! ※微
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アル様の結婚の噂を聞いて、一か月。村人たちはどこかよそよそしい。
アル様はまだ戻らなくて真相が分からない状態だった。
「明後日?」
そんな時、村の子供からパーティの招待状が届いた。
ノワールでは結婚の招待状は赤と白の封筒もしくははがきを使う。
僕が貰った封筒は赤と白。結婚パーティの招待状だ。
その招待状は子供の字でイラストや模様が描かれていて、明後日の日付が記されていた。僕の名前がしっかり刻まれている。
イラストは白いタキシードを着ている男の人が二人。模様はハートマーク。詳しくは分からないけれど、金髪碧眼の男の人の絵はアル様にそっくりだ。
「アル様の結婚パーティ……?」
やっぱり、僕の知らないところでアル様は好きな人を見つけたんだと肩を落とした。
その日の夜、またアル様の夢を見た。ここのところ、いい夢も悪い夢もアル様だらけだ。
アル様とお嫁さんの結婚式だった。僕は祝福の言葉一つ言えずに端っこでそれを見守っている。
アル様が笑っている。
「リース、私の幸せを願ってくれてありがとう。幸せになるよ」
そうだ。僕が望んだことだった。
僕は僕が間違っていたと言いたかった。
アル様とお嫁さんが口づけている。僕にしたようなキス。そんなキスを一度でもされてしまったら、きっとお嫁さんはアル様を忘れられないだろう。
だから、僕はちゃんとお祝いしなくっちゃ……。
大泣きしながら起きた。
今日は結婚式なのに、目がパンパンだ。屋敷にしたジジ様はギョッと驚いて目を冷やすように声をかけられた。
いくら目を冷やしたところで、目の腫れは治まらない。
「うぇ、うぇ。花を……アル様とお相手が幸せになれるように花束を作ろう」
込み上げてくる涙と鼻水をすすった。
花束は、一輪一輪、どんな花が良いかを考えた。完成するまでにやっぱり泣いた。
アル様は直前になっても屋敷には帰ってこなかった。それが淋しかった。
パーティは見晴らしのいい丘の上で行われる。
前日から会場には村人達が総出で準備している姿が見えた。
僕を見かけてはにこやかに挨拶してくれる。だから僕も変な笑い方だけど挨拶を返した。
でも、パーティー会場現場に行くともう駄目だった。
白い花が至る所に飾られて、いつもは汚れていい作業服しか着ない農民たちもキレイな格好をして、それを見ては涙が勝手に溢れてくる。
沢山の村人のど真ん中にきっとアル様がいるんだ。
僕はそう思って、涙がドボドボ溢れた。
ちゃんとアル様の元にいかなくちゃと思うのに、歩く度に涙が溢れてくる。
それを見て、村人たちは笑っている。
「あぁ、そんなに感激してぇ」
傍にいた女性にハンカチ借りて、頑張って歩く。
人が集まる中、大泣きしまくっている僕を皆が笑って通してくれた。
「ひっく、ひっく、ひっく。ずずっ………うぅうううう」
女性が借りたハンカチは鼻水と涙でドロドロだった。
なのにまだまだ液体が出て来て、ついには視界が見えなくなってしまう。
「リース」
アル様の声だ。目の前の金髪のアル様っぽい人がいる。
ぼやけてもう何がなんだか分からない。
僕はもう一度汚れたハンカチで顔を拭こうとした。すると、その前にアル様がキレイなハンカチで顔を拭いてくれる。
「ひっく、ひっ、ひっ」
それでも泣き止まないので、アル様が僕を子供みたいに抱き上げた。
あぁー、駄目です。駄目です。
もうそんな風に抱き上げちゃ、ダメなんです!
アル様————! 僕が、馬鹿でした。好きですって言いたいのに、言えないです!!
とりあえず彼から離れなくちゃと思うけれど、しっかりと腰をホールドされて動かない。
「!?!?!」
「もう逃げられないし変なこと考えないでよ」
「……っ」
変なこと考えてごめんなさい! でも、そんな風に抱き締められたら、抱き着きたくなります!
彼の胸からグーッと腕を突っぱねて離れようとする。はぁとアル様の溜息。
「貧乏はもうやめた。事業もようやく軌道に乗り始めてリースには裕福な暮らしを約束するよ。あと何が気に食わないんだろうね」
「何もっ、アル様、お嫁さん……、変な目で見られます!」
結婚式に使用人を抱きしめるなんて、アル様、離婚されます! い、いえ!そんなことは望んでないです! 多分!
こっちは泣きながら必死なのに、アル様は変な顔になり、周囲の人はプッと失笑した。
「……?」
「どうして自分だと思わないんだい?」
アル様は僕を地面に降ろすと、左指の薬指ににリングを嵌められた。
そのシルバーの指輪を顔に近づけて眺めた。
「——いや、アル様、指輪、指輪が僕にハマって???????」
キョロキョロと見渡すと村人たちは苦笑いから大笑いに変わる。
「これは、アル様の苦労もよく分かるわ!」「なんで、この状況で分かんないのかしら!」
あまりに大笑いされるから恥ずかしくなってくる。
その時、初めて周りには花嫁がいないことに気が付いた。
「まさか、花嫁は僕だった!?!?!?!」
大泣きからの大笑いのパーティは周りの人から相当面白がられた。
そして、これは結婚式のパーティではなくて。
「その招待状、結婚式だなんて書いていたかい? 今からプロポーズするから婚約パーティだよ。大泣きしていたから順番がおかしくなったけど」
リースは勘違いしやすいから、周りを固めて確実にしなくちゃぁね。と付け加えられた。こんな田舎で大勢の前でプロポーズされたら言い訳も逃げることも出来ない。今はそんなことは絶対しないけど。
この状況はアル様の気持ちの現れのように思える。
アル様が僕のことを同情でも弟としてでもなく好き?
そう見上げると、ここまで来たら勘違いしないでよ。と言いながら
「出会った時から君が好きだから、どうか僕と結婚してください」
◇
プロポーズは僕が勿論OKをして無事に婚約パーティが開かれた。
うれしくって、うれしくって、お酒を飲みに飲んだ。
だって、だって、アル様と僕が両想い。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「!?!?!?」
それで、目が覚めるとアル様のベッドの上に全裸だった。
そして、全裸の僕の上にはアル様が荒い息をして跨っていた。
あれ? アル様も裸……それで、ペニスがビキビキに勃起している……。アル様の額の血管もビキビキだ。
「リース、エロイことばっか言って煽ってきて酔いつぶれているんじゃないぞ。いい加減にしろよ」
「ひぇ、口調が……、キレて? ————っ、あぁんっ」
その瞬間、僕のお尻にはアル様のペニスが挿いって!?
なんで、スムーズに挿いるの!? あれ? 僕の腹には自分の精液だと思われし液体が……!?
「くそっ! こっちはお前と出会ってからずっとちんちんおかしいんだよ。ちんちんイライラさせた責任とれ! このっ!」
「ひっ、ひっあぁああああ! うそうそ、おくぅ!?!?!?」
激しく抱かれながら、アル様が僕のことをどれだけ好きか伝えてくれた。
なんでも、僕が幼いころから好きだったアル様は10歳の僕に性欲が爆発寸前だったらしい。それに付き合った女性は、そのことを知るセフレ的な関係だったそうで。
10歳の僕……、確かにアル様の長大なモノを入れたら壊れるな。ん、ン……。
つまり、それって、昔っから彼の花嫁は……。
「あんんっ!! ……ハァう……っ、僕だったんですね!!」
アル様はまだ戻らなくて真相が分からない状態だった。
「明後日?」
そんな時、村の子供からパーティの招待状が届いた。
ノワールでは結婚の招待状は赤と白の封筒もしくははがきを使う。
僕が貰った封筒は赤と白。結婚パーティの招待状だ。
その招待状は子供の字でイラストや模様が描かれていて、明後日の日付が記されていた。僕の名前がしっかり刻まれている。
イラストは白いタキシードを着ている男の人が二人。模様はハートマーク。詳しくは分からないけれど、金髪碧眼の男の人の絵はアル様にそっくりだ。
「アル様の結婚パーティ……?」
やっぱり、僕の知らないところでアル様は好きな人を見つけたんだと肩を落とした。
その日の夜、またアル様の夢を見た。ここのところ、いい夢も悪い夢もアル様だらけだ。
アル様とお嫁さんの結婚式だった。僕は祝福の言葉一つ言えずに端っこでそれを見守っている。
アル様が笑っている。
「リース、私の幸せを願ってくれてありがとう。幸せになるよ」
そうだ。僕が望んだことだった。
僕は僕が間違っていたと言いたかった。
アル様とお嫁さんが口づけている。僕にしたようなキス。そんなキスを一度でもされてしまったら、きっとお嫁さんはアル様を忘れられないだろう。
だから、僕はちゃんとお祝いしなくっちゃ……。
大泣きしながら起きた。
今日は結婚式なのに、目がパンパンだ。屋敷にしたジジ様はギョッと驚いて目を冷やすように声をかけられた。
いくら目を冷やしたところで、目の腫れは治まらない。
「うぇ、うぇ。花を……アル様とお相手が幸せになれるように花束を作ろう」
込み上げてくる涙と鼻水をすすった。
花束は、一輪一輪、どんな花が良いかを考えた。完成するまでにやっぱり泣いた。
アル様は直前になっても屋敷には帰ってこなかった。それが淋しかった。
パーティは見晴らしのいい丘の上で行われる。
前日から会場には村人達が総出で準備している姿が見えた。
僕を見かけてはにこやかに挨拶してくれる。だから僕も変な笑い方だけど挨拶を返した。
でも、パーティー会場現場に行くともう駄目だった。
白い花が至る所に飾られて、いつもは汚れていい作業服しか着ない農民たちもキレイな格好をして、それを見ては涙が勝手に溢れてくる。
沢山の村人のど真ん中にきっとアル様がいるんだ。
僕はそう思って、涙がドボドボ溢れた。
ちゃんとアル様の元にいかなくちゃと思うのに、歩く度に涙が溢れてくる。
それを見て、村人たちは笑っている。
「あぁ、そんなに感激してぇ」
傍にいた女性にハンカチ借りて、頑張って歩く。
人が集まる中、大泣きしまくっている僕を皆が笑って通してくれた。
「ひっく、ひっく、ひっく。ずずっ………うぅうううう」
女性が借りたハンカチは鼻水と涙でドロドロだった。
なのにまだまだ液体が出て来て、ついには視界が見えなくなってしまう。
「リース」
アル様の声だ。目の前の金髪のアル様っぽい人がいる。
ぼやけてもう何がなんだか分からない。
僕はもう一度汚れたハンカチで顔を拭こうとした。すると、その前にアル様がキレイなハンカチで顔を拭いてくれる。
「ひっく、ひっ、ひっ」
それでも泣き止まないので、アル様が僕を子供みたいに抱き上げた。
あぁー、駄目です。駄目です。
もうそんな風に抱き上げちゃ、ダメなんです!
アル様————! 僕が、馬鹿でした。好きですって言いたいのに、言えないです!!
とりあえず彼から離れなくちゃと思うけれど、しっかりと腰をホールドされて動かない。
「!?!?!」
「もう逃げられないし変なこと考えないでよ」
「……っ」
変なこと考えてごめんなさい! でも、そんな風に抱き締められたら、抱き着きたくなります!
彼の胸からグーッと腕を突っぱねて離れようとする。はぁとアル様の溜息。
「貧乏はもうやめた。事業もようやく軌道に乗り始めてリースには裕福な暮らしを約束するよ。あと何が気に食わないんだろうね」
「何もっ、アル様、お嫁さん……、変な目で見られます!」
結婚式に使用人を抱きしめるなんて、アル様、離婚されます! い、いえ!そんなことは望んでないです! 多分!
こっちは泣きながら必死なのに、アル様は変な顔になり、周囲の人はプッと失笑した。
「……?」
「どうして自分だと思わないんだい?」
アル様は僕を地面に降ろすと、左指の薬指ににリングを嵌められた。
そのシルバーの指輪を顔に近づけて眺めた。
「——いや、アル様、指輪、指輪が僕にハマって???????」
キョロキョロと見渡すと村人たちは苦笑いから大笑いに変わる。
「これは、アル様の苦労もよく分かるわ!」「なんで、この状況で分かんないのかしら!」
あまりに大笑いされるから恥ずかしくなってくる。
その時、初めて周りには花嫁がいないことに気が付いた。
「まさか、花嫁は僕だった!?!?!?!」
大泣きからの大笑いのパーティは周りの人から相当面白がられた。
そして、これは結婚式のパーティではなくて。
「その招待状、結婚式だなんて書いていたかい? 今からプロポーズするから婚約パーティだよ。大泣きしていたから順番がおかしくなったけど」
リースは勘違いしやすいから、周りを固めて確実にしなくちゃぁね。と付け加えられた。こんな田舎で大勢の前でプロポーズされたら言い訳も逃げることも出来ない。今はそんなことは絶対しないけど。
この状況はアル様の気持ちの現れのように思える。
アル様が僕のことを同情でも弟としてでもなく好き?
そう見上げると、ここまで来たら勘違いしないでよ。と言いながら
「出会った時から君が好きだから、どうか僕と結婚してください」
◇
プロポーズは僕が勿論OKをして無事に婚約パーティが開かれた。
うれしくって、うれしくって、お酒を飲みに飲んだ。
だって、だって、アル様と僕が両想い。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「!?!?!?」
それで、目が覚めるとアル様のベッドの上に全裸だった。
そして、全裸の僕の上にはアル様が荒い息をして跨っていた。
あれ? アル様も裸……それで、ペニスがビキビキに勃起している……。アル様の額の血管もビキビキだ。
「リース、エロイことばっか言って煽ってきて酔いつぶれているんじゃないぞ。いい加減にしろよ」
「ひぇ、口調が……、キレて? ————っ、あぁんっ」
その瞬間、僕のお尻にはアル様のペニスが挿いって!?
なんで、スムーズに挿いるの!? あれ? 僕の腹には自分の精液だと思われし液体が……!?
「くそっ! こっちはお前と出会ってからずっとちんちんおかしいんだよ。ちんちんイライラさせた責任とれ! このっ!」
「ひっ、ひっあぁああああ! うそうそ、おくぅ!?!?!?」
激しく抱かれながら、アル様が僕のことをどれだけ好きか伝えてくれた。
なんでも、僕が幼いころから好きだったアル様は10歳の僕に性欲が爆発寸前だったらしい。それに付き合った女性は、そのことを知るセフレ的な関係だったそうで。
10歳の僕……、確かにアル様の長大なモノを入れたら壊れるな。ん、ン……。
つまり、それって、昔っから彼の花嫁は……。
「あんんっ!! ……ハァう……っ、僕だったんですね!!」
応援ありがとうございます!
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