49 / 115
第49話 思い出の押し花、解禁!
しおりを挟む
「持ってきてくれたお料理どれも美味しかったですね。同僚の方々によく伝えておいてください」
「分かった」
あれだけ大量にあった料理も全て無くなり、今は二人でくつろいでいる。
片付けも終え、ふぅ~と落ち着いて座っていたが、俺は今日のミッションを遂行しようとアックスに声を掛けた。
「あの、俺の部屋に行きませんか?」
「……セラの部屋? どうしたんだ?」
アックスはどこか怪しんでいるようで、少し返事に間が開いた。俺はなるべく自然になるように理由を作る。
「部屋の模様替えをしてみたんです。誰かに見せたくて」
「ああ、そうだったのか」
「アックスの部屋よりは良い感じですよ」
「お、言ったな」
アックスは俺の発言にケラケラ笑うと、自室の扉を開ける俺に付いて部屋に入ってきた。
「お、たしかに感じが違うな」
「少し大人っぽくしてみました」
シバのソファカバーを掛けた日に、どうせなら他もいろいろ片付けてみようと、いろいろ試行錯誤したのだ。部屋をテキパキと片付ける俺に、シシルもラルクも驚きつつアイデアをくれた。
「この棚はラルクさんがくれたんですよ。父が部屋に合わせて色を塗ってくれて、気に入ってます」
「へぇ~、シシルさんは器用なんだな」
「元々は大工だったので」
「大工か。見えないな」
たしかに、シシルは体の線が細いし、ガタイの良い元同僚と一緒にいる姿を見たことがあるが、シシルがまるで子どものように見えた。
「これもセンスがいいな。カバーを変えたのか」
部屋を見渡していたアックスが、ソファの縁に手を掛けた。
「これはアインラス様が買って下さったんです」
「どうして君の家の物を彼が買うんだ?」
「えっと、一緒に買い物に行った時に流れでそうなったんです。それより座ってみてくださいよ」
俺はアックスの大きな身体をソファに座らせる。座った目線には、『見てくれ!』とばかりに置かれた額縁があり、そこには『思い出の押し花』がある。
座ったアックスは、早速それが一番に目に入ったようだ。
「あれ、どうしたんだ?」
「昔、一緒に遊んでくれた男の子から頂いたんです。その時が楽しかったみたいで、父に押し花にするよう頼んだと聞きました」
「……セラは、その時のことを覚えてないんだな」
「はい」
アックスは、近くでそれを見たいとその額縁を手に取ると、「やっぱり」と呟いた。
「セラは昔、アワル村に住んでいたんじゃないか? もしそうなら、俺達は子どもの頃に会っている」
「アワル村……?」
「シシルさんから聞いてないか?」
「父は村の話を一切しないので、知りませんでした」
これは本当のことだ。父は王都での生活に関してはよく話すが、昔村に暮らしていた時の話はあまりしない。俺の記憶が曖昧だということは悲しいようだが、村について覚えていないと言うと、明らかにホッとした顔をしていた。
「セラはその村にいたはずだ。その花は、俺がセラに渡したものに間違いない」
「……!」
(驚いた顔をしないと。できてるかな)
俺は自分の演技力に自信がなくなって、顔を隠すように少し俯いた。
「すまない。急に言われても困るよな」
「いえ。そうではなくて、びっくりしただけです。村の事、教えてもらえますか?」
「ああ」
アックスは村について説明してくれた。
アワル村は王都から二つ町を越えたところにある小さな村だ。アックスは小さい頃、王都で暮らしていた両親が田舎暮らしに憧れたことから、あの村に引っ越した。
その数か月前、実際に住むか決める内見に訪れたアックスと両親は、三日間村に滞在したという。その時に俺と出会い、最終日に花を渡して王都へ戻ったという。
「これからは、あの子と一緒に遊べると知って楽しみに思っていたんだ。しかし、住むためにアワル村に家族で来た時には、セラはもういなかった」
それから、アックスは近所の人に俺が王都に越したことを聞いて落胆したという。探したかったが、子どもである彼が一人で人探しをすることは難しかったらしい。
また、小さい頃に日差しを浴びると湿疹ができていた俺は、シシルからしっかりと日よけをしないと外で遊ばせてもらえなかったためいつもフードを被っており、アックスは俺の髪色すら知らなかった。
「騎士の入団試験に受かって王都に来てからもずっと探していたんだが、ぼんやりとした記憶でどう探せば良いのか分からず、もう半分諦めていたんだ」
アックスは、押し花の入った額を撫でながら続ける。
「これ、大事に取っててくれたんだな」
「俺自身は記憶が無くて、最近この花の存在を知ったんです」
「それでも嬉しい」
アックスはソファで横に座る俺の頭を撫で、嬉しそうに笑った。その笑顔はキラキラといった表現がぴったりで、俺は少しむずがゆくなる。
(さすがナンバーワン攻略キャラ)
それからアックスは、村について俺にいろいろ教えてくれた。その中には、イベント④で俺を攫う男の名前も出てきて、身体が強張った。
「今日はありがとう。楽しかった」
「こちらこそ。驚くことばっかりでしたね」
「ああ。だがまた会えて嬉しいよ」
玄関でアックスを見送っていたが、結局そこでいろいろ話してしまい、俺はハッとする。
「あ、すみません。これじゃアックスが帰れませんね」
「いや、俺は構わないが。なんなら泊まりたいくらいだ」
「え?」
(一応これは健全な乙女ゲームだし、対象者を部屋に泊めるってのは良くないような)
困った顔でアックスを見る。彼は冗談で言っただけのようで、帰る為に上着を着た。
「じゃあ、よく休めよ」
アックスが俺に別れのハグをしようとした時ー……
ガチャ、
飲みに出ていたシシルとラルクが、玄関を開けて俺とアックスを交互に見た。
「ああ~、緊張した」
「そんなにですか?」
アックスは俺達に礼をして帰り、俺とラルクはリビングの椅子に腰かけた。シシルは着替えに行くと言って、少し酔っぱらった足取りで自室へ入った。
ラルクは仕事以外でアックスと会うことに緊張するらしく、今は身体の強張りを解いてリラックスしている。
俺は、二人が同じ団だと知り、顔見知りなら問題ないのでは? と思うが、ラルクにとってはそうはいかないらしい。
「同じ団と言っても、関わることは少ないですね。普通の団員であればそんなに気を遣わなくて良いんですが、トロント様となると話は別です」
「英雄だからですか?」
「桁違いに強いんです。戦う姿を見た騎士は、皆勝手に萎縮しちゃってますね」
(アックスが戦ってる姿かぁ。見たことないけど、そんなに怖いのかな)
いつものアックスからは想像もつかないが、よほど恐ろしいのだろうか。彼が制した戦いの後は、特に争いの火種となりそうな事案も無く、隣国と同盟を組んだことで、今後はしばらく平和な世が続くと予想される。
(今後、その姿を見ることが無いといいけど……)
「それをいえばアインラス様もですよ! 一部ではトロント様よりも強いと噂されてますからね」
「ええ! ラルクさん見たことあるんですか?」
「俺は戦うところを見たことが無いんです。俺が入隊した時には既に文官になられてたので」
「へぇ~、なんだか想像できないです」
(きっとかっこいいんだろうなぁ)
剣を振るシバはどんな感じだろうか? と俺がポーっとした顔で妄想を膨らませていると、シシルの部屋から、ゴンッ! と鈍い音が鳴った。
「シシルさんッ⁉」
「父さん!」
急いでシシルの部屋に入る。俺とラルクが見たのは、明らかにベッドの縁で頭を打って倒れたと思われるシシルの姿だった。
「分かった」
あれだけ大量にあった料理も全て無くなり、今は二人でくつろいでいる。
片付けも終え、ふぅ~と落ち着いて座っていたが、俺は今日のミッションを遂行しようとアックスに声を掛けた。
「あの、俺の部屋に行きませんか?」
「……セラの部屋? どうしたんだ?」
アックスはどこか怪しんでいるようで、少し返事に間が開いた。俺はなるべく自然になるように理由を作る。
「部屋の模様替えをしてみたんです。誰かに見せたくて」
「ああ、そうだったのか」
「アックスの部屋よりは良い感じですよ」
「お、言ったな」
アックスは俺の発言にケラケラ笑うと、自室の扉を開ける俺に付いて部屋に入ってきた。
「お、たしかに感じが違うな」
「少し大人っぽくしてみました」
シバのソファカバーを掛けた日に、どうせなら他もいろいろ片付けてみようと、いろいろ試行錯誤したのだ。部屋をテキパキと片付ける俺に、シシルもラルクも驚きつつアイデアをくれた。
「この棚はラルクさんがくれたんですよ。父が部屋に合わせて色を塗ってくれて、気に入ってます」
「へぇ~、シシルさんは器用なんだな」
「元々は大工だったので」
「大工か。見えないな」
たしかに、シシルは体の線が細いし、ガタイの良い元同僚と一緒にいる姿を見たことがあるが、シシルがまるで子どものように見えた。
「これもセンスがいいな。カバーを変えたのか」
部屋を見渡していたアックスが、ソファの縁に手を掛けた。
「これはアインラス様が買って下さったんです」
「どうして君の家の物を彼が買うんだ?」
「えっと、一緒に買い物に行った時に流れでそうなったんです。それより座ってみてくださいよ」
俺はアックスの大きな身体をソファに座らせる。座った目線には、『見てくれ!』とばかりに置かれた額縁があり、そこには『思い出の押し花』がある。
座ったアックスは、早速それが一番に目に入ったようだ。
「あれ、どうしたんだ?」
「昔、一緒に遊んでくれた男の子から頂いたんです。その時が楽しかったみたいで、父に押し花にするよう頼んだと聞きました」
「……セラは、その時のことを覚えてないんだな」
「はい」
アックスは、近くでそれを見たいとその額縁を手に取ると、「やっぱり」と呟いた。
「セラは昔、アワル村に住んでいたんじゃないか? もしそうなら、俺達は子どもの頃に会っている」
「アワル村……?」
「シシルさんから聞いてないか?」
「父は村の話を一切しないので、知りませんでした」
これは本当のことだ。父は王都での生活に関してはよく話すが、昔村に暮らしていた時の話はあまりしない。俺の記憶が曖昧だということは悲しいようだが、村について覚えていないと言うと、明らかにホッとした顔をしていた。
「セラはその村にいたはずだ。その花は、俺がセラに渡したものに間違いない」
「……!」
(驚いた顔をしないと。できてるかな)
俺は自分の演技力に自信がなくなって、顔を隠すように少し俯いた。
「すまない。急に言われても困るよな」
「いえ。そうではなくて、びっくりしただけです。村の事、教えてもらえますか?」
「ああ」
アックスは村について説明してくれた。
アワル村は王都から二つ町を越えたところにある小さな村だ。アックスは小さい頃、王都で暮らしていた両親が田舎暮らしに憧れたことから、あの村に引っ越した。
その数か月前、実際に住むか決める内見に訪れたアックスと両親は、三日間村に滞在したという。その時に俺と出会い、最終日に花を渡して王都へ戻ったという。
「これからは、あの子と一緒に遊べると知って楽しみに思っていたんだ。しかし、住むためにアワル村に家族で来た時には、セラはもういなかった」
それから、アックスは近所の人に俺が王都に越したことを聞いて落胆したという。探したかったが、子どもである彼が一人で人探しをすることは難しかったらしい。
また、小さい頃に日差しを浴びると湿疹ができていた俺は、シシルからしっかりと日よけをしないと外で遊ばせてもらえなかったためいつもフードを被っており、アックスは俺の髪色すら知らなかった。
「騎士の入団試験に受かって王都に来てからもずっと探していたんだが、ぼんやりとした記憶でどう探せば良いのか分からず、もう半分諦めていたんだ」
アックスは、押し花の入った額を撫でながら続ける。
「これ、大事に取っててくれたんだな」
「俺自身は記憶が無くて、最近この花の存在を知ったんです」
「それでも嬉しい」
アックスはソファで横に座る俺の頭を撫で、嬉しそうに笑った。その笑顔はキラキラといった表現がぴったりで、俺は少しむずがゆくなる。
(さすがナンバーワン攻略キャラ)
それからアックスは、村について俺にいろいろ教えてくれた。その中には、イベント④で俺を攫う男の名前も出てきて、身体が強張った。
「今日はありがとう。楽しかった」
「こちらこそ。驚くことばっかりでしたね」
「ああ。だがまた会えて嬉しいよ」
玄関でアックスを見送っていたが、結局そこでいろいろ話してしまい、俺はハッとする。
「あ、すみません。これじゃアックスが帰れませんね」
「いや、俺は構わないが。なんなら泊まりたいくらいだ」
「え?」
(一応これは健全な乙女ゲームだし、対象者を部屋に泊めるってのは良くないような)
困った顔でアックスを見る。彼は冗談で言っただけのようで、帰る為に上着を着た。
「じゃあ、よく休めよ」
アックスが俺に別れのハグをしようとした時ー……
ガチャ、
飲みに出ていたシシルとラルクが、玄関を開けて俺とアックスを交互に見た。
「ああ~、緊張した」
「そんなにですか?」
アックスは俺達に礼をして帰り、俺とラルクはリビングの椅子に腰かけた。シシルは着替えに行くと言って、少し酔っぱらった足取りで自室へ入った。
ラルクは仕事以外でアックスと会うことに緊張するらしく、今は身体の強張りを解いてリラックスしている。
俺は、二人が同じ団だと知り、顔見知りなら問題ないのでは? と思うが、ラルクにとってはそうはいかないらしい。
「同じ団と言っても、関わることは少ないですね。普通の団員であればそんなに気を遣わなくて良いんですが、トロント様となると話は別です」
「英雄だからですか?」
「桁違いに強いんです。戦う姿を見た騎士は、皆勝手に萎縮しちゃってますね」
(アックスが戦ってる姿かぁ。見たことないけど、そんなに怖いのかな)
いつものアックスからは想像もつかないが、よほど恐ろしいのだろうか。彼が制した戦いの後は、特に争いの火種となりそうな事案も無く、隣国と同盟を組んだことで、今後はしばらく平和な世が続くと予想される。
(今後、その姿を見ることが無いといいけど……)
「それをいえばアインラス様もですよ! 一部ではトロント様よりも強いと噂されてますからね」
「ええ! ラルクさん見たことあるんですか?」
「俺は戦うところを見たことが無いんです。俺が入隊した時には既に文官になられてたので」
「へぇ~、なんだか想像できないです」
(きっとかっこいいんだろうなぁ)
剣を振るシバはどんな感じだろうか? と俺がポーっとした顔で妄想を膨らませていると、シシルの部屋から、ゴンッ! と鈍い音が鳴った。
「シシルさんッ⁉」
「父さん!」
急いでシシルの部屋に入る。俺とラルクが見たのは、明らかにベッドの縁で頭を打って倒れたと思われるシシルの姿だった。
12
あなたにおすすめの小説
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
悪役令息(Ω)に転生したので、破滅を避けてスローライフを目指します。だけどなぜか最強騎士団長(α)の運命の番に認定され、溺愛ルートに突入!
水凪しおん
BL
貧乏男爵家の三男リヒトには秘密があった。
それは、自分が乙女ゲームの「悪役令息」であり、現代日本から転生してきたという記憶だ。
家は没落寸前、自身の立場は断罪エンドへまっしぐら。
そんな破滅フラグを回避するため、前世の知識を活かして領地改革に奮闘するリヒトだったが、彼が生まれ持った「Ω」という性は、否応なく運命の渦へと彼を巻き込んでいく。
ある夜会で出会ったのは、氷のように冷徹で、王国最強と謳われる騎士団長のカイ。
誰もが恐れるαの彼に、なぜかリヒトは興味を持たれてしまう。
「関わってはいけない」――そう思えば思うほど、抗いがたいフェロモンと、カイの不器用な優しさがリヒトの心を揺さぶる。
これは、運命に翻弄される悪役令息が、最強騎士団長の激重な愛に包まれ、やがて国をも動かす存在へと成り上がっていく、甘くて刺激的な溺愛ラブストーリー。
悪役令息上等です。悪の華は可憐に咲き誇る
竜鳴躍
BL
異性間でも子どもが産まれにくくなった世界。
子どもは魔法の力を借りて同性間でも産めるようになったため、性別に関係なく結婚するようになった世界。
ファーマ王国のアレン=ファーメット公爵令息は、白銀に近い髪に真っ赤な瞳、真っ白な肌を持つ。
神秘的で美しい姿に王子に見初められた彼は公爵家の長男でありながら唯一の王子の婚約者に選ばれてしまった。どこに行くにも欠かせない大きな日傘。日に焼けると爛れてしまいかねない皮膚。
公爵家は両親とも黒髪黒目であるが、彼一人が色が違う。
それは彼が全てアルビノだったからなのに、成長した教養のない王子は、アレンを魔女扱いした上、聖女らしき男爵令嬢に現を抜かして婚約破棄の上スラム街に追放してしまう。
だが、王子は知らない。
アレンにも王位継承権があることを。
従者を一人連れてスラムに行ったアレンは、イケメンでスパダリな従者に溺愛されながらスラムを改革していって……!?
*誤字報告ありがとうございます!
*カエサル=プレート 修正しました。
【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!
黒木 鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる