20 / 288
はじめの角を曲がる
お勉強①
それから、毎日どこかで時間を見つけては隠し部屋で時間を過ごすことが増えた。
オルゴールを飽きるほど鳴らしながら果物の字の書き方を覚えて、純粋に絵本を絵だけで楽しんだり、子ども用の服も見つかったりしたから着てみたり。
あの侍女の絵がついたものは、お辞儀をしていたりぴんっと立っている姿を描いてあったりして、<礼儀作法の練習になるかも>という姉さまの一声で、参考に立ち居振舞いを学んだりした。
隠し部屋には姿見もあった。子どもらしくて小さいもの。鏡でおかあさまの遺してくれた服を着たり姿勢を整えたりして、髪飾りもつけたり変な顔をしたりして楽しんだ。
あの侍女たちバカだけど、いつも寝室に鍵をかけてたら怪しまれるかも、ということで、隠し扉を直してからいつも地下に降りた。仕掛けを解く鍵が扉の裏側についてたから、隠し扉としての念の入れように驚いたりしたのは余談だ。
姉さまは<これこそ秘密基地だ!>って目を輝かせてた。この時ようやく秘密基地の意味を知った。
そんな日が続いたある日の朝のことだった。
食事に盛られた毒が効いてないのがとうとうばれてしまった。
侍女たちはぽかんとした顔で平然とごはんを食べる私を見つめていて、あ、やっちゃった、と思った。毒入りだったのかこれ。でも今さら残すのもったいないし完食しようと開き直って、初めてぺろりと平らげた。ああ、おいしかった。お腹いっぱい。
いつもなら嘲笑を浮かべて毒の効きを待ってる間に、やれ作法がなってないだの醜い食べ方だの、最近増えてきたのは王子はちゃんとしてるのにっていう、とりあえず私を追い詰めたい言葉をつらつらと話すのだけど、この日はその「遊び」も忘れたようにじいっと私を見ていた。ここまで静かにごはんを食べられたのも久々かも。
にしても仕事もろくにせず部屋にいないと思ったらあなたたち王子の方にかまけてたわけ。立派な心がけですこと。
その日は結局昼ごはんも晩ごはんもそのまま出された。
全部ぺろりと平らげた。
侍女たちが一日中夢か幻かとかいう顔してたのが滑稽だった。結局私自身がぼろを出すまで気づかないなんて。
あと最近、あの本を読んだから私の姿勢がよくなったことに気づいたのか、部屋に入った瞬間に私の方を見て固まることもあった。あれはよく分からないけど、まあアホ面を見れただけよしとしよう。
さすがにこの日から数日は、隠し部屋に籠らず後宮内をうろつき回って毒が効かないなら次に何をするのか探った。同じようにご飯になにか盛るのか、他のものに手を出すのか……。
警戒しても足りない。正直、大切なものは全部隠し部屋に隠してしまいたかった。あそこは、私と姉さまの秘密基地だから。
でももし隠し部屋が見つかったら?
ふと恐怖する。
あそこは秘密基地だけど、それ以上におかあさまの愛が形になった、たくさんつまった私だけの宝箱。あの屑たちにくれてやるものなんて何一つないんだ。
奪われたら。壊されたら。踏みにじられたら。
反抗できずに嘆き悲しむ私の姿はあの侍女たちの悪意を満たすだろう。
……知られてはいけない。見つかってはいけない。感づかれてはいけない。わずかたりとも隙を見せるわけには、いかない。
うっかりですまされない事態に今さら気づいて、今さら戦慄する。
けど、運が良かったのは、侍女たちが普段食事の時にしか私と関わってこなかったことだ。だから私の大切なものを知らない。普段私がどうしてるかなんて、欠片も興味なかったに違いない。
今さら私の行動パターンを知ろうとするなら、ちょうどいい。
それこそ大胆に。盛大に。
……踊らせてやる。
☆☆☆
私が毒にのたうち回るのを見れなくなって気に入らないのか、とうとう行き当たりばったりの芸のない嫌がらせが始まった。
手始めは浴室やトイレ汚し。
居間以外めったに部屋に入らないくせに珍しく浴室から出てきたからなんだと思ったら、浴槽に塗料がぶちまけられていた。トイレには汚物がつまって異臭。
初めて見たときは、呆気にとられた。
侍女たちは立ち尽くす私を見てにやにや顔を取り戻していたが、それどころではない。とことん呆れた顔をしなかっただけましだ。
ここまで頭が沸いてるとは思っていなかった。
あなたたち自分がどんな立場で後宮にいるか忘れてない?侍女でしょ?
普通に考えたら自分たちの仕事を増やしているようにしか見えないんだけど。
よくぞここまで仕事に責任も持たずに生きてこられたなと、真剣に感心した。ほんとにこの国大丈夫なのかな。
私に侍女の真似事をさせて王女としての価値を貶めたいのだろうが、自分たちの存在意義や価値を貶めていることにも気づかないとか。どれだけ間抜けな連中なんだ。
そしてすでに掃除洗濯を一人でしていた私にとって、侍女たちのいたずらは何の効果もなさなかった。
他にやられたことと言えば、外に干していた洗濯物に水をぶちまけられたりとか泥をぶつけられたり。どうせ大きなシーツだけだったし使えればいいからこれも効果なし。というか行動が幼稚すぎる。面と向かってせせら笑ってみたかったけど煽るのはさすがに怖いのでやめた。でももうすぐ六歳になる、常日頃蔑んでいる子どもに幼稚って言われるのってどんな気持ちなのか知りたくなったりする。
最近ナヅミ姉さまはそんな私の独白を聞いては<ごめん、ごめんなさい>と何かに対して謝ってる。
<……いや、完璧に私の影響だからさ。口悪くなってるし、性格もひねくれ始めてしまった……>
ナニヲイッテルノカヨクワカラナイ。
最後に、諦めたのか次の手段に及ぼうというのか、寝室に人の入った形跡を見つけたときはぞっとした。けれど仕掛けを見抜いた訳ではなさそうでほっとする。寝台の下に隠していた姉さまからのプレゼントはとっくに隠し部屋に仕舞っておいたし、外に盗られて困るものは置いてない。
とにかく私が嫌いなのはわかったから、無意味ないたずらはやめればいいのに。
二週間ほど経って、昼に散策に出ていくように見せかけて、庭を伝って寝室の窓から部屋に戻った。
用心しいしい隠し扉を開けて、裏側に潜む。この扉は鍵もそうだがとことん気が利いていて、隠し扉の一部分は部屋の中が壁紙から透けて見えるようになっている。
いい加減、誰が何のために寝室に出入りしているのか知りたかった。誰かが侵入した痕跡はあるのにいたずらを仕掛けた様子はなかったからだ。
このところずっと、昼のこの時間帯は散策に当てていた。わざと人目につくところに出たり、侍女たちの溜まり場を見つけてこっそり聞き耳をたてたり。どのみちこの部屋にいたことがないから、侍女たちは今も私が部屋の外にいるのだと思っているのだろう。
そう待つことなく、居間から寝室への扉がためらいなく開かれた。
堂々と入ってきたのは私付きの侍女の一人。
(……)
呼吸が控えめになる。侍女はこちらがずっと観察していることも知らず、慣れたように堂々と部屋を闊歩する。
<常習犯だね。この侍女なのは確定かな>
(みたいだね。……あ、え?)
さっき私が入った窓の鍵が侍女によって開けられる。その影からひょこりと現れたのは……一人の若い男。確か、見覚えがある……。
<アーロン・コンティ!!>
侍女たちの噂話で最近の注目を集める、ネフィルと同じくらいの歳の男。
女王陛下の信頼篤く、王子の教育係に任命されたという男。
ひゅっと息が鳴った。
これまでずっと直接手出ししてこなかった、女王陛下が。
……その手駒が、私の部屋を人目を忍ぶように訪れた。
オルゴールを飽きるほど鳴らしながら果物の字の書き方を覚えて、純粋に絵本を絵だけで楽しんだり、子ども用の服も見つかったりしたから着てみたり。
あの侍女の絵がついたものは、お辞儀をしていたりぴんっと立っている姿を描いてあったりして、<礼儀作法の練習になるかも>という姉さまの一声で、参考に立ち居振舞いを学んだりした。
隠し部屋には姿見もあった。子どもらしくて小さいもの。鏡でおかあさまの遺してくれた服を着たり姿勢を整えたりして、髪飾りもつけたり変な顔をしたりして楽しんだ。
あの侍女たちバカだけど、いつも寝室に鍵をかけてたら怪しまれるかも、ということで、隠し扉を直してからいつも地下に降りた。仕掛けを解く鍵が扉の裏側についてたから、隠し扉としての念の入れように驚いたりしたのは余談だ。
姉さまは<これこそ秘密基地だ!>って目を輝かせてた。この時ようやく秘密基地の意味を知った。
そんな日が続いたある日の朝のことだった。
食事に盛られた毒が効いてないのがとうとうばれてしまった。
侍女たちはぽかんとした顔で平然とごはんを食べる私を見つめていて、あ、やっちゃった、と思った。毒入りだったのかこれ。でも今さら残すのもったいないし完食しようと開き直って、初めてぺろりと平らげた。ああ、おいしかった。お腹いっぱい。
いつもなら嘲笑を浮かべて毒の効きを待ってる間に、やれ作法がなってないだの醜い食べ方だの、最近増えてきたのは王子はちゃんとしてるのにっていう、とりあえず私を追い詰めたい言葉をつらつらと話すのだけど、この日はその「遊び」も忘れたようにじいっと私を見ていた。ここまで静かにごはんを食べられたのも久々かも。
にしても仕事もろくにせず部屋にいないと思ったらあなたたち王子の方にかまけてたわけ。立派な心がけですこと。
その日は結局昼ごはんも晩ごはんもそのまま出された。
全部ぺろりと平らげた。
侍女たちが一日中夢か幻かとかいう顔してたのが滑稽だった。結局私自身がぼろを出すまで気づかないなんて。
あと最近、あの本を読んだから私の姿勢がよくなったことに気づいたのか、部屋に入った瞬間に私の方を見て固まることもあった。あれはよく分からないけど、まあアホ面を見れただけよしとしよう。
さすがにこの日から数日は、隠し部屋に籠らず後宮内をうろつき回って毒が効かないなら次に何をするのか探った。同じようにご飯になにか盛るのか、他のものに手を出すのか……。
警戒しても足りない。正直、大切なものは全部隠し部屋に隠してしまいたかった。あそこは、私と姉さまの秘密基地だから。
でももし隠し部屋が見つかったら?
ふと恐怖する。
あそこは秘密基地だけど、それ以上におかあさまの愛が形になった、たくさんつまった私だけの宝箱。あの屑たちにくれてやるものなんて何一つないんだ。
奪われたら。壊されたら。踏みにじられたら。
反抗できずに嘆き悲しむ私の姿はあの侍女たちの悪意を満たすだろう。
……知られてはいけない。見つかってはいけない。感づかれてはいけない。わずかたりとも隙を見せるわけには、いかない。
うっかりですまされない事態に今さら気づいて、今さら戦慄する。
けど、運が良かったのは、侍女たちが普段食事の時にしか私と関わってこなかったことだ。だから私の大切なものを知らない。普段私がどうしてるかなんて、欠片も興味なかったに違いない。
今さら私の行動パターンを知ろうとするなら、ちょうどいい。
それこそ大胆に。盛大に。
……踊らせてやる。
☆☆☆
私が毒にのたうち回るのを見れなくなって気に入らないのか、とうとう行き当たりばったりの芸のない嫌がらせが始まった。
手始めは浴室やトイレ汚し。
居間以外めったに部屋に入らないくせに珍しく浴室から出てきたからなんだと思ったら、浴槽に塗料がぶちまけられていた。トイレには汚物がつまって異臭。
初めて見たときは、呆気にとられた。
侍女たちは立ち尽くす私を見てにやにや顔を取り戻していたが、それどころではない。とことん呆れた顔をしなかっただけましだ。
ここまで頭が沸いてるとは思っていなかった。
あなたたち自分がどんな立場で後宮にいるか忘れてない?侍女でしょ?
普通に考えたら自分たちの仕事を増やしているようにしか見えないんだけど。
よくぞここまで仕事に責任も持たずに生きてこられたなと、真剣に感心した。ほんとにこの国大丈夫なのかな。
私に侍女の真似事をさせて王女としての価値を貶めたいのだろうが、自分たちの存在意義や価値を貶めていることにも気づかないとか。どれだけ間抜けな連中なんだ。
そしてすでに掃除洗濯を一人でしていた私にとって、侍女たちのいたずらは何の効果もなさなかった。
他にやられたことと言えば、外に干していた洗濯物に水をぶちまけられたりとか泥をぶつけられたり。どうせ大きなシーツだけだったし使えればいいからこれも効果なし。というか行動が幼稚すぎる。面と向かってせせら笑ってみたかったけど煽るのはさすがに怖いのでやめた。でももうすぐ六歳になる、常日頃蔑んでいる子どもに幼稚って言われるのってどんな気持ちなのか知りたくなったりする。
最近ナヅミ姉さまはそんな私の独白を聞いては<ごめん、ごめんなさい>と何かに対して謝ってる。
<……いや、完璧に私の影響だからさ。口悪くなってるし、性格もひねくれ始めてしまった……>
ナニヲイッテルノカヨクワカラナイ。
最後に、諦めたのか次の手段に及ぼうというのか、寝室に人の入った形跡を見つけたときはぞっとした。けれど仕掛けを見抜いた訳ではなさそうでほっとする。寝台の下に隠していた姉さまからのプレゼントはとっくに隠し部屋に仕舞っておいたし、外に盗られて困るものは置いてない。
とにかく私が嫌いなのはわかったから、無意味ないたずらはやめればいいのに。
二週間ほど経って、昼に散策に出ていくように見せかけて、庭を伝って寝室の窓から部屋に戻った。
用心しいしい隠し扉を開けて、裏側に潜む。この扉は鍵もそうだがとことん気が利いていて、隠し扉の一部分は部屋の中が壁紙から透けて見えるようになっている。
いい加減、誰が何のために寝室に出入りしているのか知りたかった。誰かが侵入した痕跡はあるのにいたずらを仕掛けた様子はなかったからだ。
このところずっと、昼のこの時間帯は散策に当てていた。わざと人目につくところに出たり、侍女たちの溜まり場を見つけてこっそり聞き耳をたてたり。どのみちこの部屋にいたことがないから、侍女たちは今も私が部屋の外にいるのだと思っているのだろう。
そう待つことなく、居間から寝室への扉がためらいなく開かれた。
堂々と入ってきたのは私付きの侍女の一人。
(……)
呼吸が控えめになる。侍女はこちらがずっと観察していることも知らず、慣れたように堂々と部屋を闊歩する。
<常習犯だね。この侍女なのは確定かな>
(みたいだね。……あ、え?)
さっき私が入った窓の鍵が侍女によって開けられる。その影からひょこりと現れたのは……一人の若い男。確か、見覚えがある……。
<アーロン・コンティ!!>
侍女たちの噂話で最近の注目を集める、ネフィルと同じくらいの歳の男。
女王陛下の信頼篤く、王子の教育係に任命されたという男。
ひゅっと息が鳴った。
これまでずっと直接手出ししてこなかった、女王陛下が。
……その手駒が、私の部屋を人目を忍ぶように訪れた。
あなたにおすすめの小説
【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!
ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。
※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】悪妃は余暇を楽しむ
ごろごろみかん。
恋愛
「こちら、離縁届です。私と、離縁してくださいませ、陛下」
ある日、悪妃と名高いクレメンティーナが夫に渡したのは、離縁届だった。彼女はにっこりと笑って言う。
「先日、あなた方の真実の愛を拝見させていただきまして……有難いことに目が覚めましたわ。ですので、王妃、やめさせていただこうかと」
何せ、あれだけ見せつけてくれたのである。ショックついでに前世の記憶を取り戻して、千年の恋も瞬間冷凍された。
都合のいい女は本日で卒業。
今後は、余暇を楽しむとしましょう。
吹っ切れた悪妃は身辺整理を終えると早々に城を出て行ってしまった。
姉に代わって立派に息子を育てます! 前日譚
mio
恋愛
ウェルカ・ティー・バーセリクは侯爵家の二女であるが、母亡き後に侯爵家に嫁いできた義母、転がり込んできた義妹に姉と共に邪魔者扱いされていた。
王家へと嫁ぐ姉について王都に移住したウェルカは侯爵家から離れて、実母の実家へと身を寄せることになった。姉が嫁ぐ中、学園に通いながらウェルカは自分の才能を伸ばしていく。
数年後、多少の問題を抱えつつ姉は懐妊。しかし、出産と同時にその命は尽きてしまう。そして残された息子をウェルカは姉に代わって育てる決意をした。そのためにはなんとしても王宮での地位を確立しなければ!
自分でも考えていたよりだいぶ話数が伸びてしまったため、こちらを姉が子を産むまでの前日譚として本編は別に作っていきたいと思います。申し訳ございません。
笑い方を忘れた令嬢
Blue
恋愛
お母様が天国へと旅立ってから10年の月日が流れた。大好きなお父様と二人で過ごす日々に突然終止符が打たれる。突然やって来た新しい家族。病で倒れてしまったお父様。私を嫌な目つきで見てくる伯父様。どうしたらいいの?誰か、助けて。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ある日、私は事故で死んだ───はずなのに、目が覚めたら事故の日の朝なんですけど!?
ねーさん
恋愛
アイリスは十六歳の誕生日の前の日に、姉ヴィクトリアと幼なじみジェイドと共に馬車で王宮に向かう途中、事故に遭い命を落とした───はずだったが、目覚めると何故か事故の日の朝に巻き戻っていた。
何度もその日を繰り返して、その度事故に遭って死んでしまうアイリス。
何度目の「今日」かもわからなくなった頃、目が覚めると、そこにはヴィクトリアの婚約者で第三王子ウォルターがいた。
「明日」が来たんだわ。私、十六歳になれたんだ…
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。