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王子だって、走る。
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舞踏会会場へ到着した三人の護衛騎士達は、ダンサン殿下を探す。会場を警備する騎士達や給仕係に、ダンサン殿下の居場所聞いて回る。
「どうだ? 」
「こちらにはいない。」
「給仕達は見てないそうだ。」
三人の護衛騎士達は早足で、会場内を駆けずり回る。
会場内は華やかで今夜の主役の王太子とその婚約者を待っていた。所々で、二人の話題に花が咲いている。
つまり何も起こっていない、まだやらかしてないと言うことだ。
早く殿下を回収しないと、婚約披露の開始の時間が長引けばそれこそ問題にはなってくる。
三人の護衛騎士達は、冷や汗を流した。
(いったい何処に行ったんだ、阿呆殿下。)
(食べ物の所にはいなかった。)
(厠か? )
トイレ内も探した、会場の近くはあらかた探したが見つからない。
中庭はいない筈だ、時間稼ぎの為に最短距離の庭を突っ切ってきた。ダンサン殿下が、コソコソと端を歩くことはない。
阿呆だから堂々と真ん中を歩いてくる、此処に来るまで出会わなかったと言うことは中庭にはいない。
正規のルートでこちらには向かって来ている筈の陛下が来る前には、捕まえておきたいと三人の護衛騎士は焦っていた。
食べ物の所かだいたい真ん中にいたがるダンサン殿下が、会場の端にも見当たらない。
(何処に行ったんです、阿呆殿下。)
(会場内にはいないのか? )
(そんなバカな、目立つ場所が大好きな阿呆だぞ。)
ヒソヒソと情報を共有しながら護衛騎士達は、何度目かの会場内を足早に探し回る。
その頃、阿呆殿下は走っていた。
「も、もう、走れない~ 」
「ガンバるのだ、愛しのエリー。僕たちの晴れ晴れしい未来の為に!! 」
ダンサン殿下と愛しの男爵令嬢エリーは廊下を走っていた。会場内で婚約破棄を披露しようとしたが、オードリーが逃げ出したのでそのまま追いかけて会場を後にしていた。
「オードリー様は、どこですの~ 」
「オードリーは気分が悪いと言っていた、直ぐに追いつくさ ワハハハ。」
何が楽しいのか、腰に手をあてて笑い出すダンサン。エリーは甘えるように、ダンサンに縋り付く。
「そうですわね~ もしかして追い抜いちゃったかも~ 」
「確かにそれもありうる、かしこいな~ 愛しのエリーは。」
「いや~~ん、ダンサンさま~ 」
廊下の真ん中で、アホカップルは楽しそうだ。
「早くオードリーを見つけて、みんなの前で婚約破棄だ!! 」
「みんなに注目されちゃいます~ 」
「当然だ、僕たちは人も羨む真実の愛で結ばれているのだからな!! 」
「いや~~ん、真実の愛です~ 」
二人は肩を寄せ合って、キラキラ輝く廊下のシャンデリアを見つめた。
「真実の愛は、みんなに披露しなくてはな。」
「みんなに祝福されちゃいます~ 」
「そうだ、祝福は人が多いい方がいい。みんなが祝ってくれるのだ!! 」
真実の愛は皆が祝ってくれるものだと二人は思っていた。
「私たちの為にみんな集まってくれたのですね~ 」
「ああ、なぜか今日は人が集まっている。神が真実の愛をみんなの前で、披露しろと集めてくださったのだ!! 」
「いや~~ん。神さま、ス・テ・キ 」
兄の為に集まった人達を、自分達を祝福する者達だと二人は思っている。招待客が集まって来たのを見たダンサンは急遽エリーを呼び出し、真実の愛を披露するために婚約破棄をすることを思いついたのだった。
すっかり、兄の婚約披露パーティーだとは頭から消えていた。
阿呆だから。
そして会場内で、ウキウキと『婚約破棄』『真実の愛』と二人で話をしていたのを周りの知り合いが聞いて噂をしていたのをオードリーは聞きつけたのだった。
オードリーは逃走。
二人はオードリーを追いかけた。
それが、現在。
「確保ーー!! 」
ドダダダと足音が聞こえた。
足音がする方を二人が見ると、護衛騎士の二人が二人目掛けて走り込んで来る。
人は追いかけられると逃げるもの。驚いたダンサンと愛しのエリーの二人は、会場の方へと走りだした。
「どうだ? 」
「こちらにはいない。」
「給仕達は見てないそうだ。」
三人の護衛騎士達は早足で、会場内を駆けずり回る。
会場内は華やかで今夜の主役の王太子とその婚約者を待っていた。所々で、二人の話題に花が咲いている。
つまり何も起こっていない、まだやらかしてないと言うことだ。
早く殿下を回収しないと、婚約披露の開始の時間が長引けばそれこそ問題にはなってくる。
三人の護衛騎士達は、冷や汗を流した。
(いったい何処に行ったんだ、阿呆殿下。)
(食べ物の所にはいなかった。)
(厠か? )
トイレ内も探した、会場の近くはあらかた探したが見つからない。
中庭はいない筈だ、時間稼ぎの為に最短距離の庭を突っ切ってきた。ダンサン殿下が、コソコソと端を歩くことはない。
阿呆だから堂々と真ん中を歩いてくる、此処に来るまで出会わなかったと言うことは中庭にはいない。
正規のルートでこちらには向かって来ている筈の陛下が来る前には、捕まえておきたいと三人の護衛騎士は焦っていた。
食べ物の所かだいたい真ん中にいたがるダンサン殿下が、会場の端にも見当たらない。
(何処に行ったんです、阿呆殿下。)
(会場内にはいないのか? )
(そんなバカな、目立つ場所が大好きな阿呆だぞ。)
ヒソヒソと情報を共有しながら護衛騎士達は、何度目かの会場内を足早に探し回る。
その頃、阿呆殿下は走っていた。
「も、もう、走れない~ 」
「ガンバるのだ、愛しのエリー。僕たちの晴れ晴れしい未来の為に!! 」
ダンサン殿下と愛しの男爵令嬢エリーは廊下を走っていた。会場内で婚約破棄を披露しようとしたが、オードリーが逃げ出したのでそのまま追いかけて会場を後にしていた。
「オードリー様は、どこですの~ 」
「オードリーは気分が悪いと言っていた、直ぐに追いつくさ ワハハハ。」
何が楽しいのか、腰に手をあてて笑い出すダンサン。エリーは甘えるように、ダンサンに縋り付く。
「そうですわね~ もしかして追い抜いちゃったかも~ 」
「確かにそれもありうる、かしこいな~ 愛しのエリーは。」
「いや~~ん、ダンサンさま~ 」
廊下の真ん中で、アホカップルは楽しそうだ。
「早くオードリーを見つけて、みんなの前で婚約破棄だ!! 」
「みんなに注目されちゃいます~ 」
「当然だ、僕たちは人も羨む真実の愛で結ばれているのだからな!! 」
「いや~~ん、真実の愛です~ 」
二人は肩を寄せ合って、キラキラ輝く廊下のシャンデリアを見つめた。
「真実の愛は、みんなに披露しなくてはな。」
「みんなに祝福されちゃいます~ 」
「そうだ、祝福は人が多いい方がいい。みんなが祝ってくれるのだ!! 」
真実の愛は皆が祝ってくれるものだと二人は思っていた。
「私たちの為にみんな集まってくれたのですね~ 」
「ああ、なぜか今日は人が集まっている。神が真実の愛をみんなの前で、披露しろと集めてくださったのだ!! 」
「いや~~ん。神さま、ス・テ・キ 」
兄の為に集まった人達を、自分達を祝福する者達だと二人は思っている。招待客が集まって来たのを見たダンサンは急遽エリーを呼び出し、真実の愛を披露するために婚約破棄をすることを思いついたのだった。
すっかり、兄の婚約披露パーティーだとは頭から消えていた。
阿呆だから。
そして会場内で、ウキウキと『婚約破棄』『真実の愛』と二人で話をしていたのを周りの知り合いが聞いて噂をしていたのをオードリーは聞きつけたのだった。
オードリーは逃走。
二人はオードリーを追いかけた。
それが、現在。
「確保ーー!! 」
ドダダダと足音が聞こえた。
足音がする方を二人が見ると、護衛騎士の二人が二人目掛けて走り込んで来る。
人は追いかけられると逃げるもの。驚いたダンサンと愛しのエリーの二人は、会場の方へと走りだした。
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