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二人きりの空間が危険すぎる件②
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転びそうになった衝撃で早月くんが見つけたのは、京都旅行の時にお揃いで買ったあのお守りだった。
「……世奈ちゃん」
「うん?」
「これ…どういうこと?」
「…!!」
早月くんはあたしにそう問いかけると、そのお守りをあたしに見せるように持つ。
あたしはそんな早月くんの言葉に、一瞬何のことかわからなかったけれど…やがてそのお守りを目にすると、慌てて早月くんからそれを奪い返そうとした。
「っ…ち、違うの、それ…!」
「違うって何。何が、」
しかし。奪い返そうと手を伸ばしたその瞬間、早月くんがそう言ってお守りをあたしから遠ざける。
しかもその代わりに必然的に顔が近くなって、あたしはまた慌てて早月くんから離れた。
すると、そんなあたしに早月くんが言う。
「…何か世奈ちゃん今日変だよね?さっきからなかなか僕と目を合わせないっていうか」
「そ、れは…ってかお守り返して!」
「だめだよ。まずは世奈ちゃんがなんでコレを持ち歩いているのかが知りたい」
「!」
早月くんはそう言うと、手にそのお守りをかかげたまま。
あたしの目を見つめるから、あたしは隙を見てまたそのお守りに向かって瞬時に手を伸ばす。
しかし…
「だーめ。ちゃんと答えるまで返してやんない」
「!」
早月くんはあたしより素早くそれを察知すると、あたしからまたそれを遠ざけてしまった。
「…なんでそんな意地悪するの」
「別に意地悪のつもりじゃないんだけどな」
「早月くんてそんな人だったっけ」
「っていうか早く答えて。貴重な休憩時間が終わっちゃう」
「~っ、」
…休憩時間が終わったら、きっと返し………てくれないっ!
あたしはそう思って小さくため息を吐くと、やがて早月くんに言った。
「…確かにそのお守りは、早月くんと一緒に買ったけど、別に今は早月くんと…どうなりたいとかで持ってるわけじゃないから」
「…じゃあ何。なんで持ってるの」
「そのお守りって確かにカップル向けのお守りだけど、でも、そもそも種類としては恋愛のお守りだから、持ってたら違う人でも効くかなぁって…思って」
「……、」
あたしはそう言うと、「紛らわしいことしてごめん」と早月くんに謝る。
そもそもあたしのことを振ったのは早月くんだから、今のはちょっと引かれたかもしれないな。
そう思ってまだ早月くんの目を見れないでいたら、そのうちに早月くんが言った。
「…ほんとだよ。こんなの今も持たれてたら、誰だって勘違いする」
「…」
「さては相沢さんともこのお守りが原因で喧嘩したんでしょ」
「!」
「…その反応は図星だ」
意外と鋭い早月くんはそう言うと、あたしの方に目をやって意地悪く笑う。
わ、悪かったね。
っていうか、言ったんだから返してよ!
そう思って、
「ね、ねぇ、そろそろ返しっ…」
早く返してもらおうと早月くんに向かって手を伸ばしたら、何故かそれを早月くんにまたすかされた。
「っ、もうほんとに早く…!」
返してよ!
しかしあたしがそう言おうとしたら、その言葉を遮るように早月くんが言う。
「これはしばらく僕が預かっておく」
「…え」
何で!
「だってコレが原因で相沢さんと喧嘩したなら、世奈ちゃんも持ってるわけにいかないでしょ」
「そ、それはそうだろうけど、でも、あたしは健のために…」
…まぁ、そう言ってたって今現在絶賛喧嘩中なんだけど。
しかしそう思ってシュン…としていたら、また早月くんが言った。
「…世奈ちゃんがそうやってコレを持ってるから、相沢さんと喧嘩しちゃうんじゃないの?」
「…え、」
「世奈ちゃんがいくら相沢さんとのためにコレを持ち歩いてても、もしかしたら僕らに効いてるのかもしれないよ?
だって実際、さっき偶然外で世奈ちゃんと出くわして、しかも世奈ちゃんがさっきからずっと照れてるみたいに僕と目を合わせてくれなくて、僕は正直凄い期待しちゃってるから」
「!」
「しかも僕も世奈ちゃんと同じ。同じように持ち歩いてたら尚更、ね」
早月くんはそう言うと、カフェの制服のポケットからあたしとお揃いのお守りを取り出して、それをあたしに見せる。
確かに健からも聞いていたけれど、その事実にびっくりしてあたしがようやく早月くんと目を合わせると、早月くんが言葉を続けて言った。
「…世奈ちゃん、どっちを選ぶ?」
「え、」
「僕か相沢さん。今の世奈ちゃんはどっちを選ぶの?どっちが好き?」
「!」
「答えて。…あ、今までみたいにはぐらかすのは無しだよ」
早月くんはそう言うと、あたしと自分の分のお守りを手に持ったまま、あたしの返事をじっと待つ。
その問いかけに、あたしは…
「…ごめん、早月くん」
「…」
「あたし、やっぱり…健が好き」
「ん、」
「健が大好き、」
「ん、」
やがて涙声でそう言うと…
「そのお守り、後でやっぱり捨てといて」
「……うん」
と、最後にそれだけを早月くんに言って、急いでその場を後にした…。
「…捨てといて、か」
…いや、それでもこれは一応とっておこう。
将来本気出した上で振られるまでは、諦めないから。
ねぇ、世奈ちゃん。
「……世奈ちゃん」
「うん?」
「これ…どういうこと?」
「…!!」
早月くんはあたしにそう問いかけると、そのお守りをあたしに見せるように持つ。
あたしはそんな早月くんの言葉に、一瞬何のことかわからなかったけれど…やがてそのお守りを目にすると、慌てて早月くんからそれを奪い返そうとした。
「っ…ち、違うの、それ…!」
「違うって何。何が、」
しかし。奪い返そうと手を伸ばしたその瞬間、早月くんがそう言ってお守りをあたしから遠ざける。
しかもその代わりに必然的に顔が近くなって、あたしはまた慌てて早月くんから離れた。
すると、そんなあたしに早月くんが言う。
「…何か世奈ちゃん今日変だよね?さっきからなかなか僕と目を合わせないっていうか」
「そ、れは…ってかお守り返して!」
「だめだよ。まずは世奈ちゃんがなんでコレを持ち歩いているのかが知りたい」
「!」
早月くんはそう言うと、手にそのお守りをかかげたまま。
あたしの目を見つめるから、あたしは隙を見てまたそのお守りに向かって瞬時に手を伸ばす。
しかし…
「だーめ。ちゃんと答えるまで返してやんない」
「!」
早月くんはあたしより素早くそれを察知すると、あたしからまたそれを遠ざけてしまった。
「…なんでそんな意地悪するの」
「別に意地悪のつもりじゃないんだけどな」
「早月くんてそんな人だったっけ」
「っていうか早く答えて。貴重な休憩時間が終わっちゃう」
「~っ、」
…休憩時間が終わったら、きっと返し………てくれないっ!
あたしはそう思って小さくため息を吐くと、やがて早月くんに言った。
「…確かにそのお守りは、早月くんと一緒に買ったけど、別に今は早月くんと…どうなりたいとかで持ってるわけじゃないから」
「…じゃあ何。なんで持ってるの」
「そのお守りって確かにカップル向けのお守りだけど、でも、そもそも種類としては恋愛のお守りだから、持ってたら違う人でも効くかなぁって…思って」
「……、」
あたしはそう言うと、「紛らわしいことしてごめん」と早月くんに謝る。
そもそもあたしのことを振ったのは早月くんだから、今のはちょっと引かれたかもしれないな。
そう思ってまだ早月くんの目を見れないでいたら、そのうちに早月くんが言った。
「…ほんとだよ。こんなの今も持たれてたら、誰だって勘違いする」
「…」
「さては相沢さんともこのお守りが原因で喧嘩したんでしょ」
「!」
「…その反応は図星だ」
意外と鋭い早月くんはそう言うと、あたしの方に目をやって意地悪く笑う。
わ、悪かったね。
っていうか、言ったんだから返してよ!
そう思って、
「ね、ねぇ、そろそろ返しっ…」
早く返してもらおうと早月くんに向かって手を伸ばしたら、何故かそれを早月くんにまたすかされた。
「っ、もうほんとに早く…!」
返してよ!
しかしあたしがそう言おうとしたら、その言葉を遮るように早月くんが言う。
「これはしばらく僕が預かっておく」
「…え」
何で!
「だってコレが原因で相沢さんと喧嘩したなら、世奈ちゃんも持ってるわけにいかないでしょ」
「そ、それはそうだろうけど、でも、あたしは健のために…」
…まぁ、そう言ってたって今現在絶賛喧嘩中なんだけど。
しかしそう思ってシュン…としていたら、また早月くんが言った。
「…世奈ちゃんがそうやってコレを持ってるから、相沢さんと喧嘩しちゃうんじゃないの?」
「…え、」
「世奈ちゃんがいくら相沢さんとのためにコレを持ち歩いてても、もしかしたら僕らに効いてるのかもしれないよ?
だって実際、さっき偶然外で世奈ちゃんと出くわして、しかも世奈ちゃんがさっきからずっと照れてるみたいに僕と目を合わせてくれなくて、僕は正直凄い期待しちゃってるから」
「!」
「しかも僕も世奈ちゃんと同じ。同じように持ち歩いてたら尚更、ね」
早月くんはそう言うと、カフェの制服のポケットからあたしとお揃いのお守りを取り出して、それをあたしに見せる。
確かに健からも聞いていたけれど、その事実にびっくりしてあたしがようやく早月くんと目を合わせると、早月くんが言葉を続けて言った。
「…世奈ちゃん、どっちを選ぶ?」
「え、」
「僕か相沢さん。今の世奈ちゃんはどっちを選ぶの?どっちが好き?」
「!」
「答えて。…あ、今までみたいにはぐらかすのは無しだよ」
早月くんはそう言うと、あたしと自分の分のお守りを手に持ったまま、あたしの返事をじっと待つ。
その問いかけに、あたしは…
「…ごめん、早月くん」
「…」
「あたし、やっぱり…健が好き」
「ん、」
「健が大好き、」
「ん、」
やがて涙声でそう言うと…
「そのお守り、後でやっぱり捨てといて」
「……うん」
と、最後にそれだけを早月くんに言って、急いでその場を後にした…。
「…捨てといて、か」
…いや、それでもこれは一応とっておこう。
将来本気出した上で振られるまでは、諦めないから。
ねぇ、世奈ちゃん。
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