人形として

知り合ったばかりの頃は優しく接して、少しずつ圧力をかけていくと、相手は逆らいにくくなる、という記事を見て思いついたお話です。

以下は前半のあらすじ。.:*・゜




───────




「父さん!母さん!」

ある日、ぼく·天音月光の日常は突然壊れた。

両親が誰に殺された理由にも、犯人にも、全く検討がつかない。

それはぼくが高校一年で、姉の静奈が大学一年、弟の翔が中学一年の時だった。


誰が殺したのか、なぜ殺されたのか__


親戚が居らず三人で生きていかなくてはならなくなったぼくらは、生きることに必死でそんな事を考える余裕なんてない。
節約のために高校を中退した月光は、生活費と翔の学費のためにアルバイトに勤しんだ。

両親が亡くなってすぐ、ぼくらの前に静奈のクラスメイトだったという美しい青年·赤城美颯が現れた。


それからさらに二年が経ち、月光は疲労が限界に到達し倒れた。


気がつくと見たことのない家で月光は眠っていた。新しい美颯の家だと知らされ、二人は居候させてもらうことに。

疲労で倒れた日から、体調は良くなってもすぐにまた病気になってしまう病弱な身体になってしまった。


「僕が養ってあげるから」


これ以上迷惑はかけたくない、と何度か断ったが、美颯は聞き入れなかった。


月光の人生は、そこからさらに大きく変わっていく。


▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒


「僕が養ってあげるから」

不安げに美颯を見つめる月光にそう囁いた。

月光、お前は何も知らなくていいよ。
死ぬまで僕と一緒にいてよ__

四年前、たまたま見かけた小さな兄弟に目を奪われた。

その二人が見たくて、欲しくて、毎日二人の登下校を後ろから眺めていた。


そして、遠くから見るだけでは我慢出来なくなって、二人が欲しくて、それを叶えるために計画を立てた。そして邪魔をされないように二人の両親を殺した。

その後は少しずつ仲良くなろうと二人に接近。


僕だけの人形として近くに置いておくために__








※ほのぼのとした雰囲気の場面もありますが、途中から過度な暴力表現が増えていきます。ご注意ください。
バッドエンドです。ハッピーエンドの好きな方は閲覧を控えてください。
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