47 / 60
第四章
嘘と本当
しおりを挟む担任「塩野、なぜ笑っている…。咲が殺されて…あいつら……嘘ついて……」
渚は言った。
「嘘をついてるのは私の方だよ先生?」
担任「どういうことだ!!」
怒鳴りたてる担任。
渚「まぁまぁ先生、落ち着いて?」
「直美と涼香もごめんね。」
直美「どういうことなの?渚??」
渚「まぁ今の話は、先日までの私が思っていたこと」
涼香「盗聴のこと…」
渚「あ、それはいいよ!大丈夫だから!
後あれ、捕まったように見せかけただけだから!盗聴も全部気づいてて、取ってもらいに行っただけだから!」
涼香「ごめんなさい…」
渚「罪滅ぼしとして本当の事話してくれる?
あの日あった事」
涼香は涙をためながらゆっくり話し始めた。
「咲と凌也が抱き合ってたのを見ちゃって
すぐ直美に相談したの」
「凌也に聞いたら?って言われたんだけど怖くて…。今でも聞けてない。」
「あの日…珍しく5時間目に全校集会があって
授業じゃないし、サボって
直美と…咲に話をしようって」
直美が言った。
「咲を許せない気持ちも分かるけど、
話をしてみないと分からないと思って」
「咲を屋上に呼んだんだ。」
✄-----------‐--当時-------------✄
直美「咲、話があんだけど」
咲「うん」
涼香「あの…この前…凌也と抱き合ってたでしょ?」
咲「うん」
直美「凌也が涼香の彼氏なのわかってるよね?」
咲「わかってるよ」
涼香「好きなの?凌也のこと」
咲「うん、好きだよ。」
直美「ふざけんなよ!!」
咲「でも、涼香の彼氏なのはわかってるし、
好きなのは好きだけど、取ろうなんて思ってないよ」
涼香「好きなのも許せないの。
私の凌也なの。今すぐやめてよ。」
咲「無理よそんなの。」
涼香「なんで…取ろうと思ってないのに、抱き合ったの…。」
咲「抱きしめてって言ったの私が」
直美「言ってることとやってること違うじゃん」
咲「でもいいでしょ?凌也が選んだのは涼香だよ?」
涼香「ふざけるなよ。人の彼氏と抱き合っといて…」
直美「ほんとだよ!!」
咲「選んでもらったんだからいいと思いなよ」
涼香「もう、凌也を好きなのやめてよ…。
辞めれないなら死んでよ!!今すぐ!!!死ねよ!!!」
泣きながら走って校内に戻ろうとする涼香。
直美は涼香を追いかけた。
✄------------------------‐------✄
涼香「それで、廊下でしばらく泣いててずっと直美がなぐさめてくれてた…」
言葉に詰まる涼香。
直美が重い口を開いた。
「物音がして外を見たんだ。
そ…そしたら…上から落ちていく…咲を見て…」
涼香「私が死ねって言ったから……
咲は…咲は……」
直美「怖くなったうちらは、
落ちた咲を見れないまま、
ずっとその場で泣くしか出来なかった」
「5時間目の全校集会が終わる前に父さんに連絡した。」
「父さんはすぐ救急車を呼ぼう!!
って言って呼ぼうとしてくれたんだ。」
「でも、もうあれから時間が経ってたからもう無理だよって思って……怖かったけど…下を見たら…」
涼香「咲……いなくなってた……
慌てて教室に戻ったら…荷物も何も無くて……」
直美「そこから、もう咲は…いなくなった…」
涼香「私のせいで……咲は……。
凌也のことは許せないけど……
でも本当に死ねなんて思ってなかった」
「いなくなるなんて……謝りたいけど謝れない…」
再び渚のLINEが「ピンポーン」と鳴った。
廊下から誰かが走ってくる音がする。
教室のドアが開く
凌也「はぁ…はぁ…涼香!!違うんだよ!!」
涼香「え?凌也??」
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる