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最終章 未来へ

目を逸らすな *

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 股間のものは泡と先走りの液で濡れそぼり、真琴が腰を跳ねさせる度に、まるで泣いているみたいに揺れていた。下生えまで泡立っている。
 脚が震え、立っていることが出来ない。思わず真琴は前方の鏡に両手をついた。しかし、その瞬間後悔した。

(うわっ、これじゃ……全部映ってる……!)

 端が丸く曇った鏡には、鷹城の手で感じている真琴の姿がくっきりと映し出されていた。
 いつもの控えめな表情からは想像出来ないほどの色っぽい顔だ。眉を切なげに寄せ、澄んだ瞳は涙で潤み、頬は真っ赤に上気している。キスでふっくらと腫れた唇は薄く開かれ、熱い息を漏らしていた。
 小さな頭を支える首にはたくさんの汗が浮き、胸にかけてピンと尖った桃色の乳首を白い泡が滑り落ちていく。下腹部には淡い紅色の性器が天を仰ぎ、透明な雫を零しながら震えている。
 そんないやらしい光景が一度に目に入ってきて、真琴はたまらず顔をそらした。

(やだっ、こんなのおれじゃない……!)

「やっ、この体勢、だめ……!」
「どうした?」

 急に硬くなった真琴に気がついたのか、鷹城が訊いた。そして鏡に映ったものを見て、口の端を引き上げる。

「目を逸らすな」

 鷹城が後ろから密着し、真琴のあごをつかんだ。そのまま顔を寄せて、鏡越しに目と目を合わせ、強い視線で射貫いてくる。

「よく見ろ。これがお前の感じてる顔だ」
「あ……ひ、やぁ、嫌っ……!」
「とろとろに溶けて、今にも崩れそうだな」
「そんなわけ、な、い……っ!」
「認めろよ」
「ひ、ン……や、だっ、やだぁ」

 頬をリンゴのように色づかせながらあえぐ姿は扇情的で、鷹城はうっとりしたように息を吐いた。真琴の濡れた冷たい頬に口づけて、甘噛みする。

「クソ真面目なお前から常識とか世間体とか、そういうの全部取っ払ってやりてえよ。――なにが気持ち悪いだ、なにが釣り合わないだ。ふざけんな」

 理子が話していたことを思い出したのか、鷹城がいらだたしげに言った。
 ごりっと硬くなったものを尻たぶの狭間にこすりつけ、ぬらぬらと動きながら、真琴の頬をべろりと舐めた。鷹城の赤い舌がまるで蛇のように白い頬にひらめく。
 強引に上を向かせられると、細い喉が反った。生命の弱点を露出されたようで、真琴は「ひっ」とうめく。

「ゃ、う……っ。だって、だって……!」
「俺がそんなこと気にすると思ってたのか、馬鹿野郎」
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