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37話 魏府軍の将。火候との再戦
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「やあやあ遠からん者は音に聞け、近くば寄って目にも見よ。我こそはリュウイチ・ソウキが家臣、菜緒虎なり。我が武を恐れぬならかかってこい」
菜緒虎は敵挑発の呪文を唱える。
本来は悪韋の故郷にいた武士という戦闘集団があげる名乗りなのだが、魔法としてきちんと効果が発動している。
その証拠に魏府の歩兵は近くのカタパルトではなく菜緒虎たちのいる岬に一番近い櫓を目指して進軍。
柔らかい横腹をバリスタの前に晒す。
「バリスタ放て」
悪韋がすかさず射撃を命じる。
あっという間に三分の一の歩兵が倒れる。
「死騎士。悪夢の骸骨召喚」
菜緒虎のまわりに金属鎧に凧の形をした盾、腰にロングソードを吊った
名前持ち死騎士の元就、隆元、元春、隆景が召喚される。
そして菜緒虎の前には、上半身が人間の骸骨下半身が蛇の骸骨の悪夢の骸骨が召喚される。
悪夢の骸骨は胴鎧に死神の鎌。胴体の蛇の部分には、人が騎乗できる鞍と鐙が装着されている。
「死騎士騎乗」
叫ぶのと同時に死騎士の前に骸骨馬が出現。
死騎士たちは素早く騎乗する。
菜緒虎は、悪夢の骸骨に騎乗すると刀を天にかざす。
「突撃!」
刀が振り下ろされるのと同時に死騎士がロングソードを抜き放ち、混乱している兵士に突っ込む。
たちまちのうちに兵士たちが討ち取られていく。
「うおおおお我は魏府王国の火候惇なり。一騎打ちを一騎打ちを望む!」
火候惇を名乗る隻眼の虎人が、死騎士の打ち込みを青龍刀で受けつつ叫ぶ。
「随分と都合のいい要求だな」
菜緒虎は、悪夢の骸骨から飛びあがると火候の頭を目掛けて刀を振り下ろす。
金属同士が激しくぶつかる甲高い音が響く。
「貴様、あの時のエルフ」
「そう。あの時のウッドエルフだ名を菜緒虎という。ようこそコソ泥君」
コソ泥と言われ火候の顔が怒りに歪む。
金属の鳴く音が十数度鳴り響く。
咆哮を上げながら火候が菜緒虎の腹を蹴り飛ばす。
鈍い音とともに菜緒虎は数メートル吹っ飛ばされる。
菜緒虎はぺっと血の混じった唾を吐く。
ニヤリと笑い刀を下げると一気に間合いを詰め、火候の前で掬い上げるように刀を跳ね上げる。
ぱきゃん
刀を受け止めた火候の青龍刀が根元から折れた。
「なっ」
今度は菜緒虎が、火候の腹を蹴り飛ばす。
菜緒虎ほどでないが、火候も派手に吹っ飛ぶ。
「歯食いしばれよ」
菜緒虎はチャキっと刀を返すと刀の峰で火候の身体を乱打する。
刀が打ち下ろされる度に、火候の身につけていた鎧が目に見えて凹んでいく。
ぐはっ
火候が、口から大量に血を吐いて倒れる。
「こいつは人質として価値があるから、悪韋殿に届けてくれ。他は掃討に移るぞ」
近くにいた死騎士に気絶した火候を預けると、菜緒虎は船のある桟橋へと歩き出した。
菜緒虎は敵挑発の呪文を唱える。
本来は悪韋の故郷にいた武士という戦闘集団があげる名乗りなのだが、魔法としてきちんと効果が発動している。
その証拠に魏府の歩兵は近くのカタパルトではなく菜緒虎たちのいる岬に一番近い櫓を目指して進軍。
柔らかい横腹をバリスタの前に晒す。
「バリスタ放て」
悪韋がすかさず射撃を命じる。
あっという間に三分の一の歩兵が倒れる。
「死騎士。悪夢の骸骨召喚」
菜緒虎のまわりに金属鎧に凧の形をした盾、腰にロングソードを吊った
名前持ち死騎士の元就、隆元、元春、隆景が召喚される。
そして菜緒虎の前には、上半身が人間の骸骨下半身が蛇の骸骨の悪夢の骸骨が召喚される。
悪夢の骸骨は胴鎧に死神の鎌。胴体の蛇の部分には、人が騎乗できる鞍と鐙が装着されている。
「死騎士騎乗」
叫ぶのと同時に死騎士の前に骸骨馬が出現。
死騎士たちは素早く騎乗する。
菜緒虎は、悪夢の骸骨に騎乗すると刀を天にかざす。
「突撃!」
刀が振り下ろされるのと同時に死騎士がロングソードを抜き放ち、混乱している兵士に突っ込む。
たちまちのうちに兵士たちが討ち取られていく。
「うおおおお我は魏府王国の火候惇なり。一騎打ちを一騎打ちを望む!」
火候惇を名乗る隻眼の虎人が、死騎士の打ち込みを青龍刀で受けつつ叫ぶ。
「随分と都合のいい要求だな」
菜緒虎は、悪夢の骸骨から飛びあがると火候の頭を目掛けて刀を振り下ろす。
金属同士が激しくぶつかる甲高い音が響く。
「貴様、あの時のエルフ」
「そう。あの時のウッドエルフだ名を菜緒虎という。ようこそコソ泥君」
コソ泥と言われ火候の顔が怒りに歪む。
金属の鳴く音が十数度鳴り響く。
咆哮を上げながら火候が菜緒虎の腹を蹴り飛ばす。
鈍い音とともに菜緒虎は数メートル吹っ飛ばされる。
菜緒虎はぺっと血の混じった唾を吐く。
ニヤリと笑い刀を下げると一気に間合いを詰め、火候の前で掬い上げるように刀を跳ね上げる。
ぱきゃん
刀を受け止めた火候の青龍刀が根元から折れた。
「なっ」
今度は菜緒虎が、火候の腹を蹴り飛ばす。
菜緒虎ほどでないが、火候も派手に吹っ飛ぶ。
「歯食いしばれよ」
菜緒虎はチャキっと刀を返すと刀の峰で火候の身体を乱打する。
刀が打ち下ろされる度に、火候の身につけていた鎧が目に見えて凹んでいく。
ぐはっ
火候が、口から大量に血を吐いて倒れる。
「こいつは人質として価値があるから、悪韋殿に届けてくれ。他は掃討に移るぞ」
近くにいた死騎士に気絶した火候を預けると、菜緒虎は船のある桟橋へと歩き出した。
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