東海道品川宿あやめ屋

五十鈴りく

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小噺

ある日のつぐみ屋

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「ところで壮助、お前さん、そろそろどうなんだい」

 突然、壮助の父である、旅籠『つぐみ屋』の主、利兵衛が言いにくそうに帳場からそんなことを言い出した。

「どう、とはなんでしょうか」

 あまりの歯切れの悪さに、壮助は苦笑してしまった。
 壮助は母であるりょうにそっくりで、この父とは似たところが少ない。目も鼻も口も大きく、特徴のある顔の父だ。それでも、壮助は誠実な商いをする父を尊敬しており、こうありたいと思っている。

 その父が言いたいことが、この時ばかりは壮助にもわからなかったのだ。だから足を止めて帳場格子の正面に膝を突いた。宿場町の賑わいが潮風に乗って宿の中まで聞こえてくる。
 利兵衛はそんな息子から目を逸らし、頬を掻きながらぼそぼそと続けた。

「それは、その、嫁の話だ」
「えぇっ」

 あまりに唐突だったので、壮助はいつになく慌ててしまった。父も三十を越えてから母を娶ったのだ。それを思うと、壮助は自分が所帯を持つのは後十年は先のことだろうかとぼんやりと思っていた。
 ところが、だ。

「いや、私の場合は住み込みだったから所帯を持つのが遅かっただけで、お前は跡取りなのだし、こういうことは早くてもいいんじゃあないかっておりょうと話していたんだよ」

 母までもがその気になっているのか。壮助には心構えがなかった。

「私のような若造が所帯なんて、とても――」

 すると、父は嘆息した。

「お前は案外奥手だから。気のある娘に声をかけるのもひと苦労だろう」

 ぐっ、と思わず壮助は呻いた。生まれてこの方、こんな話を父とはしたこともないはずなのに、何故わかるのだ。

 事実、壮助が淡いながらに恋心を抱いてみても、相手にされたことはない。壮助なりに好意を滲ませているつもりなのだが、伝わらない。そんなだから、思いきって告げることができないのだ。悲しいかな、これは駄目だと伝える前からわかってしまう。
 それでもなんとかしようという気概がないのがいけないのかもしれないけれど。


 居心地の悪さを感じ、壮助は買い出しという名目で外に出た。
 小道を抜け、大通りに出る。たくさんの人が行き交う中、壮助は目につく女子たちをなんとなしに見遣った。

 嫁か、と少しだけ考えてみる。己はどんな女子とならば共に生きてゆきたいと思うのだろうか。
 そこで、ほんのりと思い起された顔があった。足が自然にそちらへと向かう。

 名も知らない娘である。ちょっとしたきっかけで言葉を交わしただけ。
 あれは――ふた月ほど前のこと。

 壮助が街道を歩いていると、どこかのたなの女中が三人ほど歩いてきた。三人とも妙齢の娘で、二人が前を行き、一人が後ろを歩いている。その後ろの一人が一番重たそうな岡持桶を提げていた。当然、歩くのも遅くなる。
 それなのに、前を行く二人はその娘を気遣うどころか、振り返っては厳しいことを言った。

「もっと早く歩きなさいよ。遅れたら私たちも一緒に叱られるんだから」
「で、でも――」
「でもじゃないわよ。ほんっと、オカメの上に役立たずね」

 あまりの暴言に壮助は耳を疑った。言われた方の娘は泣き出しても仕方がない。
 しかし、娘はグッと下唇を噛み締めて堪えた。その様子が、壮助にはとてもいじらしく思えた。
 それでも、前を行く娘たちはさらに顔を歪めてはさえずりをやめない。

「何その顔。余計にひどいわよ。旦那さんはなんであんたみたいなのを雇ったのかしら。あんたがお客様の前に出たりするから、この店にはこんな醜女しこめしかいないのかって笑われたのよ」

 醜女というけれど、そんなにひどい顔ではない。眉がキリリとしていて、目は切れ長だ。唇がぽってりとしているのも可愛らしいと壮助には思えた。
 消え入りそうな声で娘が、あいすみません、とつぶやくのが憐れだった。

 壮助は、娘たちのすぐそばを通る。前を行く娘二人が振り返ったが、特に気にしなかった。オカメだと罵られた娘が持つ岡持桶を支えてやると、急すぎて驚かれた。
 それでも、壮助はやんわりと言った。

「いや、あまりにも重たそうにしているから。こんなにたくさん詰め込んだら、女子おなごには重たいだろうに。運ぶのを手伝おうか」

 前にいた二人が目の色を変えてきゃあきゃあと言い出した。

「ええっ、いいんですかっ。ありがとうございますぅ」

 重たかったのはこっちの娘さんであって、あなたたちではないという言葉が喉まで出かかっていたけれど、それをなんとかして呑み込み、笑顔を保つ。
 当の娘は真っ赤になって、蚊の鳴くような声で何かをつぶやいた。多分、礼を言ったのだろう。奥ゆかしいことだ。

 この娘たちは『そま屋』という小料理屋の女中らしい。徒歩新宿へ行く途中にそういえばそんな店があった。

「あのっ、つぐみ屋の壮助さんですよね」

 と、娘の一人に言われた。特徴のない顔の娘だ。

「そうだけれど、よくわかったね」

 どこかで会ったか、誰かの知り合いだろうか。しかし、覚えがない。
 それもそのはずであった。

「壮助さんのことを知らない娘は、この辺りで知らない人はほとんどいませんよ」

 そんなはずはないだろう。事実、壮助はこの辺りの娘は知らない者ばかりだ。
 はは、と苦笑するに留めておいた。

 そま屋はそれほど遠くもなく、程なくして着いた。他所の者に運ばせたとあっては主に叱られるかもしれない。壮助は手前で岡持桶を娘に返した。ほんの僅かに指先が触れ合う。

 娘の顔がまた赤く染まった。壮助の方もなんとも言えず、胸の奥がむず痒い。
 じゃあ、とそれだけ言って壮助は去った。ただそれだけのことだったのだが――


 それから、そま屋の前を通りかかると、あの娘が店先を掃き清めていたりするのだった。壮助を見かけると、何度も何度もお辞儀をしてくれる。その慌てたような様子がとても可愛らしかった。

 だからか、通りかかるのが楽しみになっていた。店先にあの娘がいないとがっかりしている自分がいる。
 これは、恋というものなのだろうか――



「――なんだい、おりょう。私の顔に何かついているかい」

 つぐみ屋で、利兵衛は妻にそう問いかける。それほどまでにじっと見つめられていたのだ。

 逆ならばわかる。
 りょうは美しい。利兵衛も出会った頃はこの美しい娘が何故、自分のような醜男を選んだのかわからず、その気持ちを疑っていた。
 しかし、だ。

「いつ見てもいい男ぶりで、見惚れてしまいました」

 ほほ、と笑いながらそんなことを言う。
 昔から度々こうしたことを言い出した。最初は揶揄からかわれていると怒りを感じたのだが、どうやらりょうは本気で言っているのだと気づいた。
 まさかと思うところだが、頬を染めてうっとりと言われると、信じざるを得ない。

 どうやらりょうは、『この顔』が好きらしい。
 たで食う虫も好き好きとは言うけれど、人の好みというのは本当に不可解なものである。

 息子の壮助は利兵衛ではなくりょうによく似ていて、整った顔立ちをしている。
 母親に似てよかったと利兵衛は思っている。見目のよい壮助ならば美しい娘を娶っても、利兵衛のように周囲から『どうして』という目は向けられないはずだ。
 そんな壮助は一体どんな娘を選ぶのやら。

 ――利兵衛が、息子が骨の髄まで母親似であることに気づくのは、もう少し先のことである。
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感想 3

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みんなの感想(3件)

まあく
2020.11.01 まあく

※ネタバレありです。

 あやめ屋の”それから”。堪能させていただきました。

 高弥があやめ屋に戻って最初に起きる出来事、政吉と由宇の恋のお話。互いの思い違いで進展しない二人に、高弥がきっかけを作り、ていや元助が背中を押す。
 恋には疎い高弥が、恋心を抱く志津に相談したときに、志津がこう言っています。

「そんなの、いくらだって不安になるわよ」

 志津の気持ちを表すかのようなこの言葉が、とても印象に残りました。

 新加入の浜。人懐こくて好奇心旺盛で、大雑把でうるさい娘。
 あやめ屋に波風を立てるやっかい者かと思いきや、随所でいい味を出しています。あやめ屋を明るく照らす太陽ですね。

 料理が結ぶ、人の縁。健気な姉弟と団扇問屋。
 どこまで本気か分からない浜のプロポーズ(?)。
 藪入りでの微笑ましい親子の会話。
 物語は、このまま穏やかに幸せ街道を進んでいくのかと思ったら……。

 彦佐の登場は、それまでのほんわか路線を打ち砕くものでした。
 もの凄く正直に申し上げると、このエピソード、早く解決してスッキリ爽やかにならないかなぁと、進行中は思っていました。
 何ともツライ。何ともじれったい。

 こら、平次! お前は浮かれすぎだ!
 こら、元助! なぜお前はあやめ屋を去ってしまうのだ!

 登場人物に文句を言っても仕方がないのですが、私の気持ちとしては、そんな感じだったわけです。
 そんな中でも、高弥は頑張りました。地道に、粘り強く頑張りました。
 頑張れたのは、あの二人の子供だからでしょうか。
 それとも、志津に宣言をしたからでしょうか。
 何にせよ、最後は彦佐が去って問題解決。ただし、単純なスッキリ爽やかではなく、ちょっと余韻の残る解決。
 このあたりが、この物語のいいところですよね。と、私は思うのです。

 すったもんだの後の、高弥と志津のお話。これまた、ちょっとじれったい。でも、その先にはきっと……。

「そんなの、いくらだって不安になるわよ」

 いつか、志津がそのセリフを言うことがあるのだろうかと、勝手に想像してニヤニヤさせていただきました。

 番外編「ある日の~」シリーズを含めて、とても楽しい読書の時間を過ごすことができました。
 ありがとうございました!

2020.11.01 五十鈴りく

ご感想をありがとうございます!

志津は年頃の女の子なので、由宇の気持ちもなんとなくわかるのでした。
でもそれは、志津から見たら贅沢な不安でもあったかもしれません(笑)
傍目には政吉が由宇のことしか考えていないのがわかりやすですから。

新入りの浜は、仕事がデキる子ではありませんが、この年でいきなり入ったらこんなものだろうと思って書いていました。
失敗だらけなんですけど、どこまでが失敗なのかさえ本人は自覚できておりません。
ただ、時間さえ経てばいろいろと学んで身につく子ではあります。めげないのが一番の長所ですね(笑)
プロポーズはほぼ意識せずに言ってますので、大雑把な彼女はすぐ忘れます(おい)

彦佐が来てからのあやめ屋は、また微妙にずれ始めました。
平次とは面と向かって喋っているのに、何かが噛み合わない。こういうのってモヤモヤしますよね。
なんでこんなことになったんだろう? っていう。
でも、お互いに大事なものが違ったり、育った環境も違いますから、その溝はあるわけですので、高弥にはモヤモヤしてもらいました。

元助も出ていってしまうのは、自己肯定感が低いからですね。ラストにあった生い立ちですが、母親に邪魔者扱いされてましたので、自分を必要としてくれる人がいても、つい自分を低く見積もって、自分の代わりならいくらでもいると考えてしまうところがあります。
自分がどうしたいか、を後回しにする厄介な男ですから、高弥ほどの強引さで引っ張らないと戻ってこれません(笑)
高弥は諦めると、以前のように想念に「逃げた」と言われるから、それが嫌だと思って体当たりが身についております。

志津の中で高弥がちょっとずつ昇格しているというところですね。
志津を不安にさせられるほどのイイ男になってもらわねば(笑)
番外編にもお付き合い頂き、ありがとうございました!

このところ朝晩が冷え込みますので、まあくさんもお体にはお気をつけてお過ごしください!!

解除
sanpo
2020.10.22 sanpo

ええー!Σ(゚Д゚;
まさか。ここでお終い、ではないですよね? 素晴らしい短編をお書きになる五十鈴さまと承知していても、我儘をいってしまいます。あ? 大丈夫だ、確認して来ました。小噺シリーズ、他は<了>がついてた! この先をぜひ!
「もう少し落ち着いて感想を書け」と(また)叱られそうですが。
今年も、素晴らしい読書の時間をありがとうございました! 改めて御礼申し上げます。
そ・し・て 続きを……壮助の恋の行く末を見届けさせてください♥お願いします!

2020.10.22 五十鈴りく

ご感想をありがとうございます!

>小噺シリーズ、他は<了>がついてた!
…………(^-^;
(つけ忘れたとか今さら言えない)

ま、まあ、またそのうちということで(*´з`)
壮助の好みはあんな感じなので、相手はいつも、私なんか相手にされるわけないし、私に気があるなんて自意識過剰にもほどがある、と引き気味になるばかりなので、まず上手く行きません(笑)
今回はどうだろうか……

いつもお付き合い頂き、ありがとうございます!
機会があれば、またヽ(^。^)ノ

解除
まあく
2019.08.07 まあく

 ?前作「中山道板橋宿つばくろ屋」ファンの私としては、「たかや」という主人公の名前を見ただけで、様々なシーンを思い出して、ちょっとじーんとしてしまいました。
 強い意志をもって、荒波へと飛び込んでいく高弥。いきなり躓いて、流れ着いたその先に待っていたのは、荒波ならぬ、荒れた宿。そんな場所でも、やっぱり高弥はがんばってしまうのですね。やっぱり高弥は、あの二人の子供なんだと感じました。
 流行のライトノベルであれば、父に鍛えられた「腕」を使ってあっさりと現状を打開、高弥を中心に周囲が動き出すという展開になるのかもしれませんが、この物語はそうはなりません。
 登場人物の一人一人に背景があって、一人一人に想いがある。だから、簡単に何かが変わるなんてことはない。
 苦悩と葛藤と挫折を繰り返しながら、少しずつ高弥が前に進んでいく。高弥だけが頑張るのではなく、いろいろな人に支えられながら進んでいく。そんな高弥に影響されて、少しずつ周りが変わっていく。
 ご都合主義ではないストーリー。私の大好きなストーリーです。
 丁寧に描かれる人の心。鮮やかに彩られる料理や旬の素材。幕末という時代の風と、潮の香り。そして、さりげなく、だけど深く繋がる前作の世界。すべてが自然に溶け合って、物語に立体的な広がりを見せてくれています。自身がそこに立ち、そこで呼吸をしているかのように感じさせてくれます。
 社会人としての常識と状況が許してくれなかったのですが、それがなければ、確実に、徹夜で一気読みしていたと思います。本当に面白かったです。
 エンディングは、ちょっと意外でした。これは……次回作もあり? なのですか!?
 今作も、本当に楽しませていただきました。素敵な時間をありがとうございました!

2019.08.07 五十鈴りく

ご丁寧にありがとうございます!!

「たかや」という名前は、お察しの通り彼女から来ております。女の子だったらそのままだったと思いますが、息子なので「たかや」です。彼女のように優しく強い人になりますように、という意味が込められております。
前作は仲の良い職場で、皆が団結して困難を乗り越えましたので、今回は逆を行きました。
仲の悪いところから打ち解けていく……前半が仲悪くて、大丈夫かと思われたかと思いますが(笑)
高弥も世間知らずですが、前作主人公の佐久似の息子なので、後先考えるよりもまず動く子です。人間、変わるというのはとても難しいことですが、全力でぶつかっていればいつかはということで。

少しでも楽しんで頂けたのなら光栄です。
エンディングが意外と感じられたのは、さすがですね(´∀`*)
ここ、変更点でした(笑)
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました!!
暑い日が続いていますが、まあくさんもどうぞご自愛ください!

解除

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