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第7章 弟子と神器回収
粋ナ提案
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「あの…咲良さん…」
コーチンに向かう道中、村人の生き残りでナナという咲良と同年代の女性が話しかけてきた。
「なんだ?」
「あの…これから私達どうなるんですか?」
ナナは心配そうな表情を浮かべる。
「さぁな。それは自分たちでなんとかしなきゃいけない問題なんじゃないか?」
「そんな!!私たちは住む所も仕事もないのに…」
咲良の言葉に過剰に反応し、顔がこわばる。
「だから?俺に面倒でも見ろっていうのか?」
「あ…別にそういうわけじゃ…ないけど」
「ナナ!それ以上の欲を出すな。命あるだけでも感謝しろ」
「だって!」
ルーグがナナを咎めると、俯き何も言わなくなる。
「どっちにしろ俺が出来るのはコーチンに送る事だけだ」
「それで構わない。今はお礼すら出来ないんだからな」
「礼はいいさ。見返りは求めてないし、何より報酬の話をしていないからな」
「そうか…でも実際のところどうすっかなぁ」
ルーグは旅の間ずっとこれからどうするかを考えていたが、これといって良い案は浮かばなかった。
「村を再建はできないの?」
ナナがルーグに尋ねる。
やはり自分の村というのは名残惜しいのだろう。
「まず無理だな。住む人も俺達だけ…村が機能しないだろうな」
「そんな…」
ナナが再度落ち込むが、ここで咲良が助け船を出す。
「コーチンで商売でもしたらどうだ?」
「それも考えた。だがなぁ、知識もなければ店もない。何より売る商品がないからな」
「それなら俺達が手を貸すぞ」
秀樹は何か案があるのか話に入ってきた。
「何を売るかは後で決めるとして、店なら用意できるぞ。俺らのギルドが肩代わりしてやるよ」
「いいのか?」
「それくらいさせてくれ…助けられなかった詫びとでも思ってくれ」
「いいのか!?それはありがたい!」
ルーグは秀樹の提案に飛び付いたがそんな簡単に決めてしまって良いのだろうか。まずは経営の知識を身につけるのが先決なのではないかと咲良は思った。
「ならコーチンに着いたら早速手続きだな。細かい作業などは任せてくれ。俺と穂花でやろう」
「そうだね!任せて!」
「ありがとう!ならコーチンに着くまでに何を売るか決めておかないとな」
ルーグ達村人は今後の目処が少し立ったことに喜び、一同の空気は明るくなった。
「ルーグ、ちょっといいか?」
前の方でワイワイと楽しそうに秀樹やナナ達が話をしている中で咲良はルーグに手招きして呼び寄せる。
「なんだ?」
「商売するには知識がいるだろ?そこで提案なんだが」
「何かアテがあるのか?」
「あぁ、知り合いに商人がいてな。そいつにノウハウを教えてもらうといい」
そういうと咲良は拡張袋から念話水晶を取り出すと、それに向かって声をかける。
『カゼル、聞こえるか?』
「なんだそれ?」
ルーグの言葉を無視して何度か呼びかけると念話水晶から声が聞こえてきた。
『咲良か?久しぶり…でもないか。元気にしてるか?』
『ぼちぼちだな』
『それは何よりだ。それでどうした?』
『話すと長くなるんだが……』
念話水晶を使ってカゼルにこれまでの出来事を簡潔に説明していく。ルーグは念話水晶を知らないようで何が何だか分かっていない。
『…なるほど。そのルーグって奴に商売のノウハウを教えて欲しいというわけか』
『そうなる。頼めるか?』
『いいぜ。何より咲良の頼みだ。断る理由がない』
『ありがとう。助かる』
『おうよ』
咲良は置いてけぼりにされているルーグに向き直る。
「…というわけだ」
「いやいやいや、全然話が読めねぇよ」
「今話してる相手はカゼルといって俺の知り合いの商人だ。この水晶を使ってこの旅の合間に色々教えてもらうといい」
「ずっと気になってたんだがそれ何なんだ?」
ルーグは咲良の持つ念話水晶を指差して説明を求めて来る。
「これは離れた相手とも話ができる魔道具だ」
「そんなのあるのか!すげぇな!」
「ルーグは魔道具を使えるか?」
咲良はルーグに尋ねる。
多少なりとも魔力を操れなければ魔道具は使えない。
「まぁ使ったことはあるが…」
「なら問題ないな。これでカゼルと話すといい」
「これで……えっと、こうか?」
ルーグが念話水晶を起動する。
『えーっと、カゼルさん?聞こえてますか?』
『お、おう。聞こえてるぞルーグさん』
どうやら上手く起動出来たようだ。
もしルーグが上手く出来なかったから咲良がずっと念話水晶に魔力を送ることになるので少々面倒臭かった。
『ど、どうも。お世話になります』
『あ、いえ、こちらこそ』
2人はかなりぎこちない会話を繰り広げる。
『今回は災難だったな』
『そうですね。でもそのおかげで咲良と会えた。それは良かったと思っていますよ』
『それには同感だな。色々な面で咲良には驚かされる。一緒にいて飽きないぞ』
『そのようですね。すでに何度か驚かされましたよ』
『そうかそうか。まぁ咲良はいろんな意味で変人だからな』
『確かに変わり者かもしれませんね』
『完全に変人だよ変人。まぁそこが良いところでもあるんだけどな』
「おい、聞こえてるぞお前ら」
隣にいるにもかかわらず、堂々と咲良を変人扱いする2人にムッとして話に入る。カゼルも相当な変わり者だ。そんな奴に変人呼ばわりされるとは心外である。
その後も2人はしばらく話をしていると打ち解けたのか、ルーグは念話水晶に向かってずっと語りかけており、たまに聞こえて来る内容は商売に関係ない会話も混じっていた。この頃にはルーグはカゼルに敬語を使うこともなくなっていた。
どうやら相当意気投合したようで、それは咲良にとっても喜ばしいことだが、仕事はどうしたカゼル、とツッコミたくなった。
コーチンに向かう道中、村人の生き残りでナナという咲良と同年代の女性が話しかけてきた。
「なんだ?」
「あの…これから私達どうなるんですか?」
ナナは心配そうな表情を浮かべる。
「さぁな。それは自分たちでなんとかしなきゃいけない問題なんじゃないか?」
「そんな!!私たちは住む所も仕事もないのに…」
咲良の言葉に過剰に反応し、顔がこわばる。
「だから?俺に面倒でも見ろっていうのか?」
「あ…別にそういうわけじゃ…ないけど」
「ナナ!それ以上の欲を出すな。命あるだけでも感謝しろ」
「だって!」
ルーグがナナを咎めると、俯き何も言わなくなる。
「どっちにしろ俺が出来るのはコーチンに送る事だけだ」
「それで構わない。今はお礼すら出来ないんだからな」
「礼はいいさ。見返りは求めてないし、何より報酬の話をしていないからな」
「そうか…でも実際のところどうすっかなぁ」
ルーグは旅の間ずっとこれからどうするかを考えていたが、これといって良い案は浮かばなかった。
「村を再建はできないの?」
ナナがルーグに尋ねる。
やはり自分の村というのは名残惜しいのだろう。
「まず無理だな。住む人も俺達だけ…村が機能しないだろうな」
「そんな…」
ナナが再度落ち込むが、ここで咲良が助け船を出す。
「コーチンで商売でもしたらどうだ?」
「それも考えた。だがなぁ、知識もなければ店もない。何より売る商品がないからな」
「それなら俺達が手を貸すぞ」
秀樹は何か案があるのか話に入ってきた。
「何を売るかは後で決めるとして、店なら用意できるぞ。俺らのギルドが肩代わりしてやるよ」
「いいのか?」
「それくらいさせてくれ…助けられなかった詫びとでも思ってくれ」
「いいのか!?それはありがたい!」
ルーグは秀樹の提案に飛び付いたがそんな簡単に決めてしまって良いのだろうか。まずは経営の知識を身につけるのが先決なのではないかと咲良は思った。
「ならコーチンに着いたら早速手続きだな。細かい作業などは任せてくれ。俺と穂花でやろう」
「そうだね!任せて!」
「ありがとう!ならコーチンに着くまでに何を売るか決めておかないとな」
ルーグ達村人は今後の目処が少し立ったことに喜び、一同の空気は明るくなった。
「ルーグ、ちょっといいか?」
前の方でワイワイと楽しそうに秀樹やナナ達が話をしている中で咲良はルーグに手招きして呼び寄せる。
「なんだ?」
「商売するには知識がいるだろ?そこで提案なんだが」
「何かアテがあるのか?」
「あぁ、知り合いに商人がいてな。そいつにノウハウを教えてもらうといい」
そういうと咲良は拡張袋から念話水晶を取り出すと、それに向かって声をかける。
『カゼル、聞こえるか?』
「なんだそれ?」
ルーグの言葉を無視して何度か呼びかけると念話水晶から声が聞こえてきた。
『咲良か?久しぶり…でもないか。元気にしてるか?』
『ぼちぼちだな』
『それは何よりだ。それでどうした?』
『話すと長くなるんだが……』
念話水晶を使ってカゼルにこれまでの出来事を簡潔に説明していく。ルーグは念話水晶を知らないようで何が何だか分かっていない。
『…なるほど。そのルーグって奴に商売のノウハウを教えて欲しいというわけか』
『そうなる。頼めるか?』
『いいぜ。何より咲良の頼みだ。断る理由がない』
『ありがとう。助かる』
『おうよ』
咲良は置いてけぼりにされているルーグに向き直る。
「…というわけだ」
「いやいやいや、全然話が読めねぇよ」
「今話してる相手はカゼルといって俺の知り合いの商人だ。この水晶を使ってこの旅の合間に色々教えてもらうといい」
「ずっと気になってたんだがそれ何なんだ?」
ルーグは咲良の持つ念話水晶を指差して説明を求めて来る。
「これは離れた相手とも話ができる魔道具だ」
「そんなのあるのか!すげぇな!」
「ルーグは魔道具を使えるか?」
咲良はルーグに尋ねる。
多少なりとも魔力を操れなければ魔道具は使えない。
「まぁ使ったことはあるが…」
「なら問題ないな。これでカゼルと話すといい」
「これで……えっと、こうか?」
ルーグが念話水晶を起動する。
『えーっと、カゼルさん?聞こえてますか?』
『お、おう。聞こえてるぞルーグさん』
どうやら上手く起動出来たようだ。
もしルーグが上手く出来なかったから咲良がずっと念話水晶に魔力を送ることになるので少々面倒臭かった。
『ど、どうも。お世話になります』
『あ、いえ、こちらこそ』
2人はかなりぎこちない会話を繰り広げる。
『今回は災難だったな』
『そうですね。でもそのおかげで咲良と会えた。それは良かったと思っていますよ』
『それには同感だな。色々な面で咲良には驚かされる。一緒にいて飽きないぞ』
『そのようですね。すでに何度か驚かされましたよ』
『そうかそうか。まぁ咲良はいろんな意味で変人だからな』
『確かに変わり者かもしれませんね』
『完全に変人だよ変人。まぁそこが良いところでもあるんだけどな』
「おい、聞こえてるぞお前ら」
隣にいるにもかかわらず、堂々と咲良を変人扱いする2人にムッとして話に入る。カゼルも相当な変わり者だ。そんな奴に変人呼ばわりされるとは心外である。
その後も2人はしばらく話をしていると打ち解けたのか、ルーグは念話水晶に向かってずっと語りかけており、たまに聞こえて来る内容は商売に関係ない会話も混じっていた。この頃にはルーグはカゼルに敬語を使うこともなくなっていた。
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