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第1章 ガイコツ王子
14 後宮事件簿③
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「セリーナは辺境伯のご令嬢でしてね。
頭もいいし、歌は上手いし、僕はすぐに彼女を気に入りました。
しかし…
まぁ、僕は遊び人ですからね。
色々な女性に手を出してきました。
だから、新しく気に入られたセリーナの事を気に入らない側妃も多くいた事でしょう。」
ローズリート様はおっしゃった。
「ちなみに何人くらい惻妃がいらっしゃるのですか…?」
私は尋ねる。
「うーん、今で27人か28人くらいでしょうか…
正確な数字は正直よく分かりませんね。」
ローズリート様はいけしゃあしゃあと言った。
「28人!?
で、ございますか!?」
私は驚いて言葉も出ない。
これでは、犯人を突き止めようにも人数が多すぎる…
「その中で、セリーナ様に強い恨みを持つのは誰でしょうか?」
「えぇー?
難しい質問ですねぇ。
でも、そうですね。
ハンナ、ベラ、アリシア、ダリア辺りでしょうかね?
彼女達は僕がセリーナと出会ってから、おざなりにされた惻妃ですからね。」
「ありがとうございます。
少し事件の真相に近づけた気がしますわ。
そうだ、シャルナーク様?」
私はシャルナーク様に話を振る。
「なんだ?」
「チョコレート菓子がどの店の物なのか見当は付いてまして?」
「もちろんだ。
ココーナという王都の店の物らしい。
明日全く同じ菓子が届く予定だ。
そなたにも渡そうと思う。」
「ありがとうございます…!
では、今日は以上ですわ。
シャルナーク様、ローズリート様ありがとうございました。」
そして、2人は首を傾げながら帰っていった。
♦︎♦︎♦︎
翌日、また、2人はいらっしゃった。
いや、3人だ。
第5王子のゼンリュート様もご一緒だった。
「すまぬな。
大人数で押しかけて…」
「いいえ、初めまして。
ゼンリュート様、シャルナーク様の妃のエレナでございます。」
「これはご丁寧に!
兄上をよろしく!
はっはっはっ!」
ゼンリュート様は明るく精悍な感じの美青年だった。
対してローズリート様は人形のように精巧な美しさがある。
なぜ、ガイコツ王子だけ、ガイコツ…?
それは置いておいて。
私はダージリンを入れて、そのチョコレート菓子をみんなで食べることにした。
「普通に美味しいですわ!」
ナタリーが言う。
「うん、美味しい…です…」
セスナ。
しかし、私は一口食べて気づいた。
「これは、殺人チョコレートですわ!」
「は?
誰も異常は無いではないか。」
ポカンとして言うガイコツ王子。
「いいえ、今回の事件は間違いなく殺人事件でございます。
そして、犯人はこのチョコレート菓子をセリーナ様に渡した者に間違いございません。」
頭もいいし、歌は上手いし、僕はすぐに彼女を気に入りました。
しかし…
まぁ、僕は遊び人ですからね。
色々な女性に手を出してきました。
だから、新しく気に入られたセリーナの事を気に入らない側妃も多くいた事でしょう。」
ローズリート様はおっしゃった。
「ちなみに何人くらい惻妃がいらっしゃるのですか…?」
私は尋ねる。
「うーん、今で27人か28人くらいでしょうか…
正確な数字は正直よく分かりませんね。」
ローズリート様はいけしゃあしゃあと言った。
「28人!?
で、ございますか!?」
私は驚いて言葉も出ない。
これでは、犯人を突き止めようにも人数が多すぎる…
「その中で、セリーナ様に強い恨みを持つのは誰でしょうか?」
「えぇー?
難しい質問ですねぇ。
でも、そうですね。
ハンナ、ベラ、アリシア、ダリア辺りでしょうかね?
彼女達は僕がセリーナと出会ってから、おざなりにされた惻妃ですからね。」
「ありがとうございます。
少し事件の真相に近づけた気がしますわ。
そうだ、シャルナーク様?」
私はシャルナーク様に話を振る。
「なんだ?」
「チョコレート菓子がどの店の物なのか見当は付いてまして?」
「もちろんだ。
ココーナという王都の店の物らしい。
明日全く同じ菓子が届く予定だ。
そなたにも渡そうと思う。」
「ありがとうございます…!
では、今日は以上ですわ。
シャルナーク様、ローズリート様ありがとうございました。」
そして、2人は首を傾げながら帰っていった。
♦︎♦︎♦︎
翌日、また、2人はいらっしゃった。
いや、3人だ。
第5王子のゼンリュート様もご一緒だった。
「すまぬな。
大人数で押しかけて…」
「いいえ、初めまして。
ゼンリュート様、シャルナーク様の妃のエレナでございます。」
「これはご丁寧に!
兄上をよろしく!
はっはっはっ!」
ゼンリュート様は明るく精悍な感じの美青年だった。
対してローズリート様は人形のように精巧な美しさがある。
なぜ、ガイコツ王子だけ、ガイコツ…?
それは置いておいて。
私はダージリンを入れて、そのチョコレート菓子をみんなで食べることにした。
「普通に美味しいですわ!」
ナタリーが言う。
「うん、美味しい…です…」
セスナ。
しかし、私は一口食べて気づいた。
「これは、殺人チョコレートですわ!」
「は?
誰も異常は無いではないか。」
ポカンとして言うガイコツ王子。
「いいえ、今回の事件は間違いなく殺人事件でございます。
そして、犯人はこのチョコレート菓子をセリーナ様に渡した者に間違いございません。」
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