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第2章 イケメン王子

23 プロポーズ

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その日、ナタリー達は自分達の部屋に帰り、私は特に料理をするでもなく、新しいレパートリーを考えていた。

すると、扉がコンコンと控えめに鳴った。

「はい!
今開けますわ!」

私が扉を開くと、そこには白馬の王子様のような出立ちのシャルナーク様がいらっしゃった…

金色で美しかった髪はさらに美しく整えられ、オールバックの髪型はぱっちりした瞳を少し引き締めているようで、とても似合っていた。
白の正装はゴールドとエメラルドの装飾がところどころに施されており、これまた瞳の色にドンピシャだった。

「はぁはぁ…
エレナ…」

シャルナーク様は走ってきたようで、息を荒げてそう言った。

「ま、まぁ、走って来られましたの?
お、お茶でも…」

私がお茶をいれに行こうとすると、シャルナーク様は私の手首を掴んでそれを引き留めた。

そして、彼はひざまづいた。

「エレナ、どうか、俺の永遠の愛の証を受け取って欲しい…

どんな時もあなたをお守りし、側にいると誓うよ…」

そして、シャルナーク様は小さな箱を開けた。
そこには、大きなエメラルドの、美しい指輪が入っていた。

「シャ、シャルナーク様…」

「答えは…?」

シャルナーク様の声は少し震えていた。

私は…

「イエス…イエスですわ…!」

「エレナ!」

シャルナーク様は指輪を床に投げ捨てて私をキツく抱きしめた。
指先は震えていたし、身体は強張り緊張していたのが伝わってきた。

私はしっかりとシャルナーク様を抱きしめ返した。

そして、少しした後、彼の美しい瞳と目が合った。

私が逸らそうとすると、シャルナーク様は、そっと私の顎を持ち、優しく優しく口づけたのだった…

こうして、私たちは晴れて夫婦となる道を選んだ。

♦︎♦︎♦︎

その後、何となく気まずくなってお茶を飲みながら過ごしていると…

「エ、エ、エレナ…!」

「何ですの…?」

「ほら、け、け、結婚式の練習をしないか…?」

シャルナーク様はおっしゃった。

「え?
えぇ…

ダンスの練習でも…?」

「いいや、挙式の練習さ!
ほ、ほら、キスシーンもあるし…」

「キ、キスならさっきしたじゃありませんか!
エロ王子っ!」

「エ、エロ王子だとぉ!?
ガイコツ王子より悪くなっているじゃあないか!!!」

シャルナーク様は憤慨する。

そうなのか…?

ガイコツ王子>エロ王子…?

よく公式が分からない。

「と、とにかく練習なんてしません!」

「ふ、ふん!
俺だってしたくないもん!」

「あら、キスしたかったくせに!
エロガッパ!」

「エ、エ、エロガッパだとぅ!?
もう、人間ですら無いじゃないか!!!」

そうして、時は流れていくのだった…

続く…♡
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