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しおりを挟むプロローグ
デートの約束をすると、三十分前には待ち合わせ場所にいて。
場所や時間は、しつこいぐらいに何度も確認する。
外出先でなにが起こっても良いように、準備は怠らず。
まるで、映画に出てくる特別捜査官のように、周りの人を注意深く観察して、危険人物はいないかを把握しておく。
私が好きになった人は、とっても心配症な人でした。
第一章 高坂夫婦の事情
高坂直樹、三十四歳。営業部。
会社での通り名は、鬼の高坂。
極度の心配症のせいで行動は常に慎重を期しており、それゆえに周りの人間からは少し遠巻きに見られている。しかしながら、出世頭として販売マネジメント課の課長の座につき、次期部長のポストを目されている人物だ。
自分にも他人にも厳しいその姿勢から、彼は裏で『鬼の高坂』と呼ばれていた。
そんな彼は、今日も眉間に皺を寄せながら書類を睨み付けている。
「うわ。今日の高坂、いつにも増して機嫌が悪いなぁ」
「なにかあったんですかね? 会議で使う資料に不備があったとか?」
「いや、それならはっきり言うだろ。あれは多分、部長と喧嘩でもしたんだろうよ」
「あぁ。あの二人、仕事のことになると熱くなりますもんね」
課員の会話を右から左に聞き流しながら、直樹は眉間を押さえ、ふーっと長息した。
その怒りを吐き出すかのような仕草に、課員たちは身体をビクッと跳ねさせる。
あまりの恐怖に顔を青くしている者までいた。
一方、そんな鬼の高坂の頭の中には……
(……今朝の麻衣子さんも可愛かった)
花が咲いていた。
麻衣子というのは、一か月前に結婚した彼の妻である。
おっとりとしたその性格を表すようなふわふわの髪の毛に、低い身長。
直樹の隣をちょこちょこと歩き回るさまは、まさに小動物のよう。
常に万全を期す直樹とは違い、どこか抜けている彼女は、彼の庇護欲を存分に掻き立てた。
彼女と結婚することになったきっかけは、三か月前。両親が勝手に決めたお見合いだった。
直樹はこれまで、それなりにモテてきた。女性に困ったことなどほとんどない。
しかし今まで付き合ってきた人からは、その性格ゆえに、『束縛しすぎ!』『干渉しすぎ!』と最終的にはフラれてばかりだった。
それを見かねた両親が、カラオケ仲間だった麻衣子の両親と結託をして、互いの子供たちをくっつけてしまおうと、勝手にお見合いを企画したのである。
当然、最初は気乗りしなかった。
恋愛しているより仕事をしているほうが数倍楽しかったし、そもそも女性そのものにあまり興味がもてなかったからだ。
なんなら、このまま一生独身でもいいと思っていたぐらいである。
しかし、両親の顔を立てないわけにもいかず、直樹はお見合いに参加した。
そこで、同じように無理矢理連れてこられたような顔をする麻衣子と会ったのである。
麻衣子と会った瞬間、直樹は驚きで声が出なくなった。
また、麻衣子も同じだったようで、二人は声も上げず、その場で見つめ合ったまま固まってしまった。
実は二人が会ったのは、その時が初めてではなかったのだ。
遡ること数か月前。一月のある寒い日のこと。
妹に頼まれて立ち寄ったとある雑貨屋で、直樹は麻衣子と出会った。
店員としてカウンターにいた彼女は、スーツ姿の男がいきなりファンシーな雑貨屋に入ってきて驚いたのだろう。直樹を認めるとびっくりしたように目を瞬かせた後、柔らかく表情を崩し『いらっしゃいませ』と微笑んだ。
それを『可愛いな』と思ったのが最初だった。
県外に住む妹に頼まれてその雑貨屋に立ち寄ったのは、初めてではない。二か月に一度ほどの頻度で顔を出していたのだが、麻衣子を見たのはそれが初めてだった。
直樹はその日から自らの意思で雑貨屋に立ち寄るようになった。
別に欲しいものがあったわけではない。
ただ、彼女の柔らかな雰囲気に癒されたくて、三日にあげず通っていた。
直樹は雑貨屋を訪れると、一、二品ほど商品を買って、プレゼント用に包んでもらう。
そうすると、会話をする時間が長く確保できるからだ。
特に話したいことがあったわけではないし、共通の趣味があるわけではないので話題がなくなり困ることもあったが、いつでも優しく話を聞いてくれる彼女に直樹は毎回癒されていた。
彼女のちょこまかとした仕草を愛おしく思いながら、ペットなどを飼ったらこんな気持ちなのだろうかと、当初はそう思っていた。
買った物は一部を除き、大体県外に住む妹に送っていた。いきなりプレゼントを贈り始めた兄を訝しみながらも、彼女はとても喜んでいた。
そんな温かな日常が終わりを告げたのは、出会いから一か月ほど過ぎた頃。多忙だった仕事が一段落して、一週間ぶりに雑貨屋を訪れた時だった。
訪れた直樹を出迎えてくれたのは、麻衣子ではなく別の人間だった。
話を聞けば、麻衣子は本来この店の店員などではなく、怪我をした友人のために怪我が回復するまで店番を手伝っていただけだったらしい。
『なにかありましたか? 言づてでもしましょうか?』
そう言ってくれた彼女の友人の申し出を断り、直樹は家路についた。
彼女に会えず、いつもより気落ちしている自分を目の当たりにし、その時初めて直樹は自分の気持ちを知ったのだ。
だから、再会した時は本当に驚いた。
麻衣子も覚えていてくれたようで、互いの両親が驚くほどすぐ意気投合した。
出会いがお見合いだったので、二人の結婚話はとんとん拍子に進み、そうして気がついた時には、嬉しくもこういう形に収まっていたのである。
現在は三か月後の結婚式に向けて、準備を進めている最中だ。
夫婦にはなったが、直樹と麻衣子はまだ出会って一年も経っていない。入籍したのはほんの一か月前だ。
相手のなにもかもを知っているとは言い難い関係だった。
それに、実はまだ身体を重ねてもいない。
直樹としては、すぐにでも……という気持ちはあるのだが、結婚式を三か月後に控えた今、彼女を妊娠させてしまうわけにはいかない。
普通なら避妊具を使えばいいと思うところだが、そこは直樹の心配症な性格が邪魔をしていた。
(避妊具の避妊率も一○○パーセントというわけではないですし、もし万が一にでも妊娠させてしまったら大変ですからね。ドレスの採寸もやり直しですし、悪阻などで結婚式に出れなくなってもいけませんし……)
つまり、彼はセルフお預け状態を自ら作り出していたのである。
また、麻衣子もそういうことに関して積極的ではないため、夫婦でありながらキスすらもしていないという、なんとも奇妙で面白い関係ができ上がってしまっていた。
ちなみにキスをしていない理由は、それだけで止まる自信がないという直樹の都合によるものだった。
「高坂!」
険しい顔で麻衣子との出会いを思い出していると、急に背中に衝撃が走った。
背中を平手で叩かれたとわかったのはその数秒後だったが、それよりも前に叩いた人物に思い至る。
「香川……」
唸るようにそう言いながら振り向くと、香川はわざとらしく自身の身体を抱き込み、身震いをしてみせた。
「やぁん。高坂こわーい」
香川は直樹の大学生時代からの友人で、会社の同期である。
学生時代からピリピリとした雰囲気で周りに人を寄せ付けなかった直樹に対して、唯一めげないで話しかけてきたのが彼だった。
就職先が同じだったことには驚いたが、彼はどうやら狙っていたようで『いやー、友人がいるほうがいろいろと楽じゃん?』と笑っていた。
穏やかな気性と明るい性格のおかげで、彼は『鬼の高坂』に対して『仏の香川』と呼ばれており、現在は営業二課の課長をしていた。
「なんだよ、そんな睨むなよー」
「なにか用ですか?」
「なにって、昼飯の誘いに来たんだろうが」
「昼?」
見回せば、もうフロアに人はほとんど残っていなかった。
「もう五分も前に昼休憩のチャイムが鳴ったぞ。もしかして気がついてなかったのか?」
麻衣子のことを考えすぎていてチャイムに気がつかなかったとは、さすがに言えない。
しかしながら、書類のチェックは終わっているし、午前中のうちに出しておきたかったメールもきちんと出している。
午後の仕事に差し支えるほど、意識は飛ばしてなかったということだろう。
「今日は食堂にするか? 外で食べるか?」
香川の言葉に、直樹は立ち上がる。
「ちょうどいいですね。明日、芹沢コーポレーションの方がウチに来られるので、昼を食べつつ、その最終確認をしておきましょう。……担当は君ですよね」
「正確には、うちの若林だけどな。俺は新人のフォローに入るだけで……」
「なら、実質君が取り仕切るんでしょう? 安心してください。若林君にも後から話をしておきます。うちの課からの引継ぎですからね。完璧にやっておいて損はないはずですよ」
香川はあからさまに嫌な顔をした後、「この心配症男め」と小さく毒づいた。
◆ ◇ ◆
その頃、高坂直樹の妻――高坂麻衣子は、友人である冨谷結花とカフェで待ち合わせをしていた。
「ごめんね、こんなところまで呼び出しちゃって」
約束の時間ぴったりに待ち合わせ場所のカフェに現れた結花は、そう言いながら頭を下げた。
結花は小学校から付き合っている麻衣子の幼なじみで、今も親友だ。
「私のほうは大丈夫だよ。結花ちゃんこそお店、大丈夫?」
「平気、平気! 最近はアルバイトぐらいなら雇えるようになったからね。お取引先との打ち合わせも大切な仕事だし。麻衣子のアクセサリーって評判良いからさー」
幼い頃からお洒落な物が好きだった結花は、現在市内に雑貨屋を開いていた。そう、麻衣子と直樹が出会ったのが、その雑貨屋である。
麻衣子はその雑貨屋に自らの作った商品を卸していた。
……と言うのも、麻衣子はハンドメイド作家なのだ。
作っている物は幅広く、定番のレジンで作ったアクセサリーから、鞄や財布などの布物。マスキングテープなどのステーショナリーや食器などのデザインもしている。
彼女が作る物に共通しているのは、そのどれもに鳥があしらわれている点だ。
インコやオウム、スズメやヒヨコ。過去にはフクロウやクジャクなんてものもデザインした。
この間、受注生産した妊婦用の腹巻きに、コウノトリをあしらったところ、その可愛らしさから追加でいくつも注文が入ったほどだった。
麻衣子が作った商品は、その可愛らしさとデザイン性の高さから人気が高く、自らのホームページや専用のアプリでも販売しているが、どれも売り切れ状態が続いている。
普段は自宅で作業をしていることが多い麻衣子だが、たまにこうやって結花と打ち合わせをすることもあるのだ。
「今日は秋冬の商品の打ち合わせよね?」
「うん。結婚式の準備もあるのに悪いと思ったんだけど、うちのお客さんも結構期待してて。この前なんか『モーリスさんの秋冬の新作、楽しみにしてます!』って直接言われちゃって……」
結花は申し訳なさそうに眉根を寄せた。
ちなみに『モーリス』というのは麻衣子のハンドメイド作家としての名前である。
誰もが知る童話『青い鳥』を書いた、モーリス・メーテルリンクからきている。
「そう言ってもらえるのは嬉しいし、結花ちゃんのところに商品置いてもらえるの助かってるから、大丈夫だよ。結婚式の準備と並行して頑張る!」
「本当にごめんねー」
「大丈夫だって!」
平謝りする結花に、麻衣子はいつもより元気な声を出した。
そして、いたずらっ子のように笑う。
「その代わり、結婚式でのスピーチよろしく!」
「それは任せろ! いや、任せてください‼」
元気の戻ってきた結花は胸を叩く。そんな彼女に麻衣子は「お願いね」と笑うのだった。
そのまま二人で、納品する商品と個数、デザインについて話し合った。
秋冬の新作にあしらう鳥はゴジュウカラとシマエナガにする予定だ。
ゴジュウカラは目のあたりに黒い線がある小さな青い鳥で、シマエナガは「冬の妖精」ともよばれる白いもふもふとした愛くるしい鳥である。
「ところでさ、結婚式のドレスとアクセサリー。自分で作る予定だって、なつきから聞いたんだけど。ほんと?」
話し合いが終わり、後はのんびりとお茶しようというところで、結花はそう切り出してきた。
なつきというのは、一年前に電撃結婚をした、二人共通の友人である。
あのおっとりとした彼女が医者と結婚したというのも驚きだし、すぐに子供ができたと聞かされた時には度肝を抜かれた。
「うん。一生に一回のチャンスだからさ。絶対にやってみたくて! 小さい頃からの夢だったんだ! ……正直、作るほうがお金も時間もかかっちゃうんだけどね」
「すごいわぁ、なにそのバイタリティ。あの旦那さんはどう言ってるの? 結婚式まであと三か月しかないでしょ?」
「『麻衣子さんが納得できるようにやってください。間に合わなかった場合のドレスはこちらで用意しておきますから』って」
「相変わらず、用意周到ねぇ」
結花は呆れ半分、感心半分という顔で息を吐いた。
直樹と結花は数度会っただけだが、彼女は、彼の時間を異様に気にする様や、物事においての慎重さを目の当たりにして、彼の性格をなんとなく理解していた。
「まさか、自分の店が友人夫婦の出会いの場になるとは思わなかったわねー」
「あはは。その節はお世話になりました」
「なに言ってるの! お世話になったのはこっちよ! あの時は本当にありがとうね。まさか新年早々事故に遭うとか思わなくて……」
「あの時は、ほんと大変だったよね」
当時のことを振り返りながら二人は笑う。
「でもなんか、麻衣子がああいう人と結婚するとか、ちょっと意外だわ」
「なんで?」
「いや、麻衣子って結構のんびり系で、それでいて行動するとなったら直感で決めるタイプじゃない? だから、ああいう人を選ぶって思わなくて。タイプでいったら、二人って真逆でしょ?」
「まぁ、確かに」
現在、直樹と麻衣子は仲良く暮らしているが、日常での考え方が一緒かと聞かれれば、首を横に振らざるをえない。
それなのに二人がまったく喧嘩をしないのは、互いに争いを好まない性格なのと、麻衣子がおっとりなのが理由に挙げられる。
(それに、なんだかんだいって、直樹さんが譲ってくれるんだよね)
新婚だからか、元々そういう性格なのか、直樹は麻衣子に甘い。
心配症な性格ゆえにいろいろ言ってくることもあるが、麻衣子がそれを嫌がれば、強制するようなことはしないのだ。
「で、どうなの? 直樹さんとはうまくいってる?」
「『うまくいってる』って? うん。いい感じだよ。いい人だし、いろいろと気遣ってくれるし……」
「そうじゃなくて。……夜のほうとか」
結花の言わんとしているところがわかり、麻衣子は口に含んだコーヒーを噴き出しそうになる。それをすんでのところで押しとどめ、飲み込む。
咽る麻衣子に、結花は目を瞬かせた。
「え? まさか、してないの? 寝室は一緒なんでしょ?」
「それは、そうだけど……」
熱くなった頬を隠すように、視線をそらした。
寝る時の部屋は一緒だが、本当に一緒の布団で眠るだけで、直樹は麻衣子に指一本触れてこない。
「初めてってわけじゃないんだし。もったいつけなくてもよくない?」
「別にもったいつけてるわけじゃないし。それに……」
麻衣子はそのまま、またコーヒーを飲んだ。妙な沈黙が落ちる。
その歯切れの悪い言い方をする麻衣子を見て、結花は眉を顰めた。
「え。初めてとかじゃないわよね?」
「……別に、どっちでもいいでしょ」
麻衣子の反応に確信を持った結花は、大げさに声を上げた。
「え、本当に⁉」
「ちょっと、声大きいって!」
慌てて自らの口に人差し指を当てる。
すると、結花ははっとした表情になり、あたりを見回した後おとなしくなった。
「でも、麻衣子って高校生の時、年上の人と付き合ってなかった?」
「まぁ……」
「なにもなかったの?」
「『なにもなかったの?』って。その時、私高校生だよ?」
高校生の頃、麻衣子は六歳年上の大学院生と付き合っていた。
名前は湯川昂史。
彼は同級生のお兄さんで、その子の家に遊びに行くうちに仲良くなり、付き合うようになった。
当時は六歳年上というだけですごく大人に見えたし、そんな大人な男性と付き合っているというだけで鼻が高かった。今思い返せば、本当に馬鹿な話だが……
麻衣子の言葉に、結花は首を横に振った。
「いやいや。高校生なら十分にあり得るって。それに、麻衣子は高校生だったかもしれないけど、相手はそれなりに年上だったんでしょう?」
「まぁ、六歳も上だったからね」
「それなのに、なにもなかったわけ⁉」
「いや、付き合った期間、三か月もなかったし!」
そうは言うが、実はなにもなかったわけではない。
キスはしたし、押し倒されもした。
そういう雰囲気になったこともある。
しかし、とある理由で麻衣子とその彼氏は最後まで致すことなく、押し倒された翌日に別れることになった。
そして、その出来事がきっかけで、麻衣子は男性とそういう行為をすることに躊躇いが生まれてしまったのである。
興味がないわけではない。
ただ、そういうことをするのに積極的になれない事情ができてしまったのだ。
なので以来、誰とも付き合えなかったし、付き合おうとも思わなかった。
だから直樹とのこの距離は、逆にありがたくも感じていた。
「まぁ、麻衣子はあんまりそういう欲なさそうだもんね」
なにも知らない結花はそう言うと、頼んでいたケーキにフォークを刺した。
「でも、直樹さんはしたいかもよー」
「えぇ⁉」
「だって、結婚する前に『絶対エッチなことはしません』みたいな約束はしてないわけでしょ?」
「そうだけど……」
「それともなに? 直樹さんと、そういうことをするのが嫌なわけ?」
「そういうわけじゃないんだけど……」
頬が熱くなる。
――ぐっと近づいてくる熱い胸板。
いつもは眼鏡の奥に隠れている、切れ長の目。
身体を這う、冷たい指先。
結花の言葉に思わずそういう想像をしてしまい、麻衣子は顔を上げられなくなった。
「それなら、心の準備、しといたほうがいいかもね」
「心の準備、って言われても……」
麻衣子はそう零しながら、頬の火照りを冷ますように、顔の前で手をパタパタさせた。
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