【完結】乙女ゲームのモブの私は気ままに過ごします。

里音

文字の大きさ
2 / 13

2 学園に入学します。やっぱりヒロインもいた!

しおりを挟む
何事もなく月日は流れて今日はフローリアが学園に入学する日。

一緒に学園に通うシュナイザーを横目に、フローリアはそういえば話が始まるのは今日からだ。と思い出した。

ヒロインと登場人物達の出会い。
同学年のガブリエルとは同じクラス。
ガブリエル以外のエリオット、バルト、シュナイザーは1学年上。
学年が違うので入学式の壇上でエリオットが生徒会長として挨拶。その時に生徒会のメンバーとしてバルトとシュナイザーも壇上にはいるが、皆と正式に出会うのはヒロインが生徒会に入る時だ。

あれ?ルルシュからはエリオットが生徒会長だなんて聞いていない。あのブラコンのルルシュなら絶対自慢しそうなのに…。もしかして私が話を聞いてなかっただけなのかしら?ルルシュはエリオットの話をしだすと長いからついつい妄想の世界に入って話を聞き流してしまうのよね。

「はい、着いたよ。」

そんな事を考えているうちに入学式が始まる講堂へシュナイザーに連れられてきていた。
周りはざわざわしているが、どうしたのだろう?みんながフローリア達を見ている。
ん?私?ああ、違う違う。シュナイザーに見惚れてるのね。確かに美丈夫で、スッキリとした身体つきで均整がとれている。武道を嗜んでいるので立ち姿もキリッとしていてモテないはずはない。
そう納得した。が、周りの視線を追っていくと、繋がれたままの手に集中していた。

すぐに考え込んで動かなくなるか、気がついたらどこにいるのかわからない状態になるフローリアをシュナイザーは手を引いて行動する。これはシュナイザーがうちに来た7歳の時からの習慣だ。
だけどもう15歳だし、学園に入学したのだから恥ずかしすぎる。これはやめてもらわなければ…。

「お義兄様。ここまで連れてきていただきありがとうございます。
ですが、私ももう学園に入学したので、いつまでも子供の様に手を引かれて歩くのは恥ずかしいです。」

真っ赤になり手を引き抜こうとした。
そんなフローリアの行動はお見通しなのだろう。シュナイザーは握った手に力を入れフローリアの手を離さず微笑んだ。

「フローリアが考え事をすると動かなくなるのだから仕方がないよ。手を離すとそのままになりそうで心配だからね。
でも、手を繋ぐのが嫌なら次からは抱き上げて歩くしかないのかな?」

いつもと微笑みは変わらないのにいつものニコリという擬音がニヤリに聞こえるような笑みだった。
フローリアは慌てて首を横に振り、「てっ、手でお願いします。」と言うと、慌てるフローリアにシュナイザーは「残念」と笑いながら自分の持ち場に戻って行った。
フローリアは今後は考えながら歩くのはやめようと決めた。


新入生の席にルルシュの姿を見つけた。
ルルシュに挨拶をしているとガブリエルがやってきて

「フローリア、シュナイザーに手を引かれて歩いてきたって噂聞いたぜ。
シュナイザーはモテるんだから邪魔しないように気をつけないとダメだろう。幸い同じクラスだから俺がお前の世話をしてやるよ。」

なんでガブリエルまで私を子供扱いするの?そう思って真横に立っているガブリエルを見上げるとガブリエルはそっぽをむいて、フローリアの横に座った。
その頬が少し色づいていたがフローリアには分からなかった。


式は滞りなく進み、生徒会長の挨拶になった。壇上に上がった生徒会の面々はゲームと同じエリオット、シュナイザー、バルトだった。
ただ、おかしいのは生徒会長はエリオットではなく、バルトだった。

「えっ」頭の中はこんがらがってしまった。
ここに出てくる人物はあのゲームの中の人物。だが、話が…少し変わっている。
もしかしてここは似てはいるがパラレルワールド的な世界なのか?それとも誰か私以外にもこの話を知っている人がいて、結末を変えようとしているのではないか?
うーん。最後までしていないから結末はよくわからないのよねー。まあ、私に害が及ばなければ様子見でいいのかしら?

そんな風に考えていたので式が終わったのにも気付かず、ガブリエルに手を引かれて教室に移動していた。
そしてまた注目を集めていたと後からルルシュに教えられた。
ううっ。今度こそ、考え事は移動のない時にしよう。と心に誓った。
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

あなたを忘れる魔法があれば

美緒
恋愛
乙女ゲームの攻略対象の婚約者として転生した私、ディアナ・クリストハルト。 ただ、ゲームの舞台は他国の為、ゲームには婚約者がいるという事でしか登場しない名前のないモブ。 私は、ゲームの強制力により、好きになった方を奪われるしかないのでしょうか――? これは、「あなたを忘れる魔法があれば」をテーマに書いてみたものです――が、何か違うような?? R15、残酷描写ありは保険。乙女ゲーム要素も空気に近いです。 ※小説家になろう、カクヨムにも掲載してます

鈍感令嬢は分からない

yukiya
恋愛
 彼が好きな人と結婚したいようだから、私から別れを切り出したのに…どうしてこうなったんだっけ?

嘘つきな婚約者を愛する方法

キムラましゅろう
恋愛
わたしの婚約者は嘘つきです。 本当はわたしの事を愛していないのに愛していると囁きます。 でもわたしは平気。だってそんな彼を愛する方法を知っているから。 それはね、わたしが彼の分まで愛して愛して愛しまくる事!! だって昔から大好きなんだもん! 諦めていた初恋をなんとか叶えようとするヒロインが奮闘する物語です。 いつもながらの完全ご都合主義。 ノーリアリティノークオリティなお話です。 誤字脱字も大変多く、ご自身の脳内で「多分こうだろう」と変換して頂きながら読む事になると神のお告げが出ている作品です。 菩薩の如く広いお心でお読みくださいませ。 作者はモトサヤハピエン至上主義者です。 何がなんでもモトサヤハピエンに持って行く作風となります。 あ、合わないなと思われた方は回れ右をお勧めいたします。 ※性別に関わるセンシティブな内容があります。地雷の方は全力で回れ右をお願い申し上げます。 小説家になろうさんでも投稿します。

良くある事でしょう。

r_1373
恋愛
テンプレートの様に良くある悪役令嬢に生まれ変っていた。 若い頃に死んだ記憶があれば早々に次の道を探したのか流行りのざまぁをしたのかもしれない。 けれど酸いも甘いも苦いも経験して産まれ変わっていた私に出来る事は・・。

恋心を封印したら、なぜか幼馴染みがヤンデレになりました?

夕立悠理
恋愛
 ずっと、幼馴染みのマカリのことが好きだったヴィオラ。  けれど、マカリはちっとも振り向いてくれない。  このまま勝手に好きで居続けるのも迷惑だろうと、ヴィオラは育った町をでる。  なんとか、王都での仕事も見つけ、新しい生活は順風満帆──かと思いきや。  なんと、王都だけは死んでもいかないといっていたマカリが、ヴィオラを追ってきて……。

【完結】サポートキャラって勝手に決めないで!

里音
恋愛
私、リリアナ・モントン。伯爵令嬢やってます。で、私はサポートキャラ?らしい。 幼馴染で自称親友でヒロインのアデリーナ・トリカエッティ伯爵令嬢がいうには… この世界はアデリーナの前世での乙女ゲームとやらの世界と同じで、その世界ではアデリーナはヒロイン。彼女の親友の私リリアナはサポートキャラ。そして悪役令嬢にはこの国の第二王子のサリントン王子の婚約者のマリエッタ・マキナイル侯爵令嬢。 攻略対象は第二王子のサリントン・エンペスト、側近候補のマイケル・ラライバス伯爵家三男、親友のジュード・マキナイル侯爵家嫡男、護衛のカイル・パラサリス伯爵家次男。 ハーレムエンドを目指すと言う自称ヒロインに振り回されるリリアナの日常。 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 多人数の視点があり、くどく感じるかもしれません。 文字数もばらつきが多いです。

不機嫌な侯爵様に、その献身は届かない

翠月 瑠々奈
恋愛
サルコベリア侯爵夫人は、夫の言動に違和感を覚え始める。 始めは夜会での振る舞いからだった。 それがさらに明らかになっていく。 機嫌が悪ければ、それを周りに隠さず察して動いてもらおうとし、愚痴を言ったら同調してもらおうとするのは、まるで子どものよう。 おまけに自分より格下だと思えば強気に出る。 そんな夫から、とある仕事を押し付けられたところ──?

身代わりーダイヤモンドのように

Rj
恋愛
恋人のライアンには想い人がいる。その想い人に似ているから私を恋人にした。身代わりは本物にはなれない。 恋人のミッシェルが身代わりではいられないと自分のもとを去っていった。彼女の心に好きという言葉がとどかない。 お互い好きあっていたが破れた恋の話。 一話完結でしたが二話を加え全三話になりました。(6/24変更)

処理中です...