【BL】カント執事~魔族の主人にアソコを女の子にされて~

衣草 薫

文字の大きさ
7 / 76
第一章 ダークファントム辺境伯

7.女の子になっている!?※

しおりを挟む
 翌朝、使用人部屋のベッドで目が覚めた俺は、昨夜のことを思い出して憂鬱な気分になっていた。

 ひどい目に遭った。魔法でアソコを刺激されて、イってしまうなんて。
 仕事中、おまけにドグマ様の前だったというのに……。

 一体ドグマ様とどんな顔で会えばいいというのか。

 隣のベッドでトムがまだすうすうと寝息を立てているので、俺は静かに服を着替えて部屋を出た。
 顔を洗って歯を磨き、髪を整えたいが、その前にトイレへ向かった。

 小便器の前へ立って、用を足そうとズボンのファスナーを下げた。
「え……? あれっ!?」
 あるはずのものがそこにない。

「う、うそだろうっ……!? まさか、そんな……!?」
 強烈な尿意を感じている。早くおしっこしたいのに、肝心のペニスがないのだ。

 誰かがトイレへ入って来る気配がして、急いで個室へ入ってカギをかけた。
 この状況を誰かに見られては大変なことになると、直感的に思ったのだ。

 俺は個室の中でズボンと下着を下ろして、変わり果てた自分の股間の様子に唖然とした。
 髪と同じアッシュグレーの陰毛の下には昨日まで確かにあったおちんちんがなく、代わりになにか小さなものがある。

 息をひそめて耳を澄ましていると、トイレに入って来た人物が用を澄まして手を洗って出ていく音がした。
 バタンと入口のドアが閉まり、再びトイレ全体が静寂に包まれた。

 ほっと安堵のため息をついた。

 足を開いて便器に座り、上半身をこごめて股間を覗き込んだ。
 な、なんだ、これ……!?
 皮を被った小さな尖りと、ビラビラとした貝のようなものがある。

 勇気を出して指で触れてみた。
「……っ♡」

 ビラビラはぬるりと湿り気を帯びており、指を這わすとくちゅっ……と音が上がった。
「……はぁっ……♡」
 思わずため息が出てしまう、背筋が震えるほど気持ちがいいのだ。

 まさか、これって、女性器……!?
 なぜ男の俺にこんなものが!?

 信じられないけれど、見れば見るほどおまんこに間違いなかった。

 昨夜のドグマ様の言葉を思い出してハッとなった。
『他の誰にも盗られぬよう、お前の体に俺の物だという証をつけておこう』

 ドグマ様の言っていた証って……、これ……!?
 思い当たることと言えば昨夜、ドグマ様に光線を当てられたことだけだった。

 また誰かがトイレに入って来た音がした。
 今度は二人のようだ。なにやら世間話をする声が聞こえた。

「それで僕が……」

 ブルッと背筋が震えあがった。
「……ん♡」
 太ももをモジモジさせて我慢しているが、おしっこがもう限界だ。

 男の俺が女性器でおしっこするなんて……。
 なんだかいけないことをするようで、興奮して胸がドキドキしてしまう。

「おい、何か今聞こえなかったか?」
「ん? そうか?」

 せめて二人がトイレから出ていってから、と必死に我慢しているのに、二人はなかなか出ていってくれない。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

牛獣人の僕のお乳で育った子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!!

ほじにほじほじ
BL
牛獣人のモノアの一族は代々牛乳売りの仕事を生業としてきた。 牛乳には2種類ある、家畜の牛から出る牛乳と牛獣人から出る牛乳だ。 牛獣人の女性は一定の年齢になると自らの意思てお乳を出すことが出来る。 そして、僕たち家族普段は家畜の牛の牛乳を売っているが母と姉達の牛乳は濃厚で喉越しや舌触りが良いお貴族様に高値で売っていた。 ある日僕たち一家を呼んだお貴族様のご子息様がお乳を呑まないと相談を受けたのが全ての始まりー 母や姉達の牛乳を詰めた哺乳瓶を与えてみても、母や姉達のお乳を直接与えてみても飲んでくれない赤子。 そんな時ふと赤子と目が合うと僕を見て何かを訴えてくるー 「え?僕のお乳が飲みたいの?」 「僕はまだ子供でしかも男だからでないよ。」 「え?何言ってるの姉さん達!僕のお乳に牛乳を垂らして飲ませてみろだなんて!そんなの上手くいくわけ…え、飲んでるよ?え?」 そんなこんなで、お乳を呑まない赤子が飲んだ噂は広がり他のお貴族様達にもうちの子がお乳を飲んでくれないの!と言う相談を受けて、他のほとんどの子は母や姉達のお乳で飲んでくれる子だったけど何故か数人には僕のお乳がお気に召したようでー 昔お乳をあたえた子達が僕のお乳が忘れられないと迫ってきます!! 「僕はお乳を貸しただけで牛乳は母さんと姉さん達のなのに!どうしてこうなった!?」 * 総受けで、固定カプを決めるかはまだまだ不明です。 いいね♡やお気に入り登録☆をしてくださいますと励みになります(><) 誤字脱字、言葉使いが変な所がありましたら脳内変換して頂けますと幸いです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

【完結】国に売られた僕は変態皇帝に育てられ寵妃になった

cyan
BL
陛下が町娘に手を出して生まれたのが僕。後宮で虐げられて生活していた僕は、とうとう他国に売られることになった。 一途なシオンと、皇帝のお話。 ※どんどん変態度が増すので苦手な方はお気を付けください。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果

ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。 そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。 2023/04/06 後日談追加

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

処理中です...