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彼の片想い*
キスしていい?2
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「ねぇ……」
細心の注意を払ったのに、バカみたいにうわずる声。
みっともないってわかってるけど、いつもの言葉を紡ぐ。
「キスしていい?」
「絶対、イヤ」
なんて言われるかわかっていたのか、即答。
しかも『絶対』って……
こちらも否定で返されるとわかっていたけど。
だけど、きっと美夜ちゃんは思ってもいないんだろう。
わかってても、その取りつく島もない拒否に、毎回律儀に傷ついてるなんて。
「したいんだけどな」
未練がましく言うと、美夜ちゃんは困ったような、悲しいような顔をする。
この表情……スキ。
守ってあげたいけど、もっといじめてみたくなる。
もう1年以上も、ずっと。
それ以上のことを、いつだってしてるのに。
美夜ちゃんと僕は、キスをしたことがない。
キスだけは……ない。
最初にそれ以上のことをした時に、キスもしたと思ってたけど……
アレは、僕がいつも見ている夢だったみたい。
ずいぶんと酔っていて……最初は、パステルカラーのコートが見えて、りこちゃんって子だと思った。
「りこ……ちゃ……ん?」
しばらく、ぼんやり考えた。
ああ、違う。
思いの外冷えた初秋の夜。薄手のアウターと自分の暖かいそれをかえてあげてた。
美夜ちゃんは、すごく優しい。
その美夜ちゃんが、困ったような、悲しいような顔をしている。
なぐさめたくて、引き寄せて……夢から覚めないように、そっと口づけた。
美夜ちゃんは、そんな僕からのキスを拒まなかった。
ぴくんっと体をこわばらせて、それでも、拒まずに僕の袖をつかんだ。
そのしぐさに、理性なんて残らなかった。
だって、いつもかすかに香っていた、彼女のいい匂いが、あんなに近くから僕を包んで。
夢なら覚めないでと……そう願いながら、その柔らかな香りと肌触りに溺れた。
「なんでだめなの?」
それ以上はするくせに。
僕のこと、やじゃないんでしょ?
「キスも、したいんだけどな」
心から、そう思ってる。
なんでダメなのか、わからない。
美夜ちゃんが、嫌いな男とこういうことを……できるはずないから。
1年以上も体を重ねているんだし。
僕のこと、それこそ『絶対』嫌いじゃないと思うんだけど。
「キスは……好きな人としたいから」
美夜ちゃんが、また困ったような、悲しいような顔をしてる。
「いっつもそう言うよね」
そのだびに、改めて思う。
そっか、僕のこと……嫌いじゃないけど、好きじゃないのか。
でも僕は、ちゃんとキスしたい。
「それ以上のことはいいの?」
好きじゃなくても、キス以外はいいの?
「……好きだから」
美夜ちゃんが、頬を赤らめてそういった。
ああ、もうっ!美夜ちゃんがかわい過ぎる!
「……えっち」
ベッドでこらえきれずに、結局全てを受け入れる彼女を思い出す。
にやける顔が、もどらない。
とりあえず、いい。
彼女が求めてるのが、僕のすべてじゃなくっても。
たとえば、僕の体だけだったとしても。
本当は、美夜ちゃんに好きになってもらって、キスもして、恋人にだってなりたい。
でも、美夜ちゃんの恥じらった表情や、乱れる姿は、きっと僕しか知らない。
だから……もう少し、がまんする。
今は、僕だけが好きだけど。
いつか、美夜ちゃんの方からから言わせたい。
キスしていい?
細心の注意を払ったのに、バカみたいにうわずる声。
みっともないってわかってるけど、いつもの言葉を紡ぐ。
「キスしていい?」
「絶対、イヤ」
なんて言われるかわかっていたのか、即答。
しかも『絶対』って……
こちらも否定で返されるとわかっていたけど。
だけど、きっと美夜ちゃんは思ってもいないんだろう。
わかってても、その取りつく島もない拒否に、毎回律儀に傷ついてるなんて。
「したいんだけどな」
未練がましく言うと、美夜ちゃんは困ったような、悲しいような顔をする。
この表情……スキ。
守ってあげたいけど、もっといじめてみたくなる。
もう1年以上も、ずっと。
それ以上のことを、いつだってしてるのに。
美夜ちゃんと僕は、キスをしたことがない。
キスだけは……ない。
最初にそれ以上のことをした時に、キスもしたと思ってたけど……
アレは、僕がいつも見ている夢だったみたい。
ずいぶんと酔っていて……最初は、パステルカラーのコートが見えて、りこちゃんって子だと思った。
「りこ……ちゃ……ん?」
しばらく、ぼんやり考えた。
ああ、違う。
思いの外冷えた初秋の夜。薄手のアウターと自分の暖かいそれをかえてあげてた。
美夜ちゃんは、すごく優しい。
その美夜ちゃんが、困ったような、悲しいような顔をしている。
なぐさめたくて、引き寄せて……夢から覚めないように、そっと口づけた。
美夜ちゃんは、そんな僕からのキスを拒まなかった。
ぴくんっと体をこわばらせて、それでも、拒まずに僕の袖をつかんだ。
そのしぐさに、理性なんて残らなかった。
だって、いつもかすかに香っていた、彼女のいい匂いが、あんなに近くから僕を包んで。
夢なら覚めないでと……そう願いながら、その柔らかな香りと肌触りに溺れた。
「なんでだめなの?」
それ以上はするくせに。
僕のこと、やじゃないんでしょ?
「キスも、したいんだけどな」
心から、そう思ってる。
なんでダメなのか、わからない。
美夜ちゃんが、嫌いな男とこういうことを……できるはずないから。
1年以上も体を重ねているんだし。
僕のこと、それこそ『絶対』嫌いじゃないと思うんだけど。
「キスは……好きな人としたいから」
美夜ちゃんが、また困ったような、悲しいような顔をしてる。
「いっつもそう言うよね」
そのだびに、改めて思う。
そっか、僕のこと……嫌いじゃないけど、好きじゃないのか。
でも僕は、ちゃんとキスしたい。
「それ以上のことはいいの?」
好きじゃなくても、キス以外はいいの?
「……好きだから」
美夜ちゃんが、頬を赤らめてそういった。
ああ、もうっ!美夜ちゃんがかわい過ぎる!
「……えっち」
ベッドでこらえきれずに、結局全てを受け入れる彼女を思い出す。
にやける顔が、もどらない。
とりあえず、いい。
彼女が求めてるのが、僕のすべてじゃなくっても。
たとえば、僕の体だけだったとしても。
本当は、美夜ちゃんに好きになってもらって、キスもして、恋人にだってなりたい。
でも、美夜ちゃんの恥じらった表情や、乱れる姿は、きっと僕しか知らない。
だから……もう少し、がまんする。
今は、僕だけが好きだけど。
いつか、美夜ちゃんの方からから言わせたい。
キスしていい?
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