人間は敵ですか?うさぎ転生 

亜々流

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第一章 ウサギは強くなれるのか?

11、虹色角のウサギは冒険者に挑もうと死を覚悟する 「生きろ!」とウサギ家族(前編)

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 ブレスが進化を目指し、強者の森へ出かけるのに合わせ、母ウサギ達も遺跡へ泊りがけで、出かける事にした。
 強くなった上に、肉食獣の姿も見かけない。当初の半分ほどの移動時間で到着する。

 母ウサギは勿論のこと子供達も、安定してグレードAの地点へ潜れる様になっていた。その強さ、種族レベルで母ウサギは27、子供達は25。
 強者の森へ出かけたブレス(レベル31)との差を急速に縮めていた。

 通路は一本道で、迷う心配は無い。が、ヒカリゴケの明かりは薄暗く、10mも先は闇に包まれている。
 捕食者の心配は無いのだが、今の母うさぎ達に、それを保障してくれる存在が居る筈も無く、慎重に気配を探りながら進んでいく。

 やがて、通路の先に扉が見えてくる。グレードSの遺跡への通路は、その場所で閉ざされていた。
 扉は二つあった。通路前方の開かない扉と、通路横の破壊された扉。破壊された扉の先は、幾つかある隠し部屋の一つで、緊急時のための物資置き場を兼ねた休息室だった。

 通路の先が閉ざされている事を知ると、母ウサギ達は破壊された扉の中へ入っていった。10畳ほどの室内は、壁や調度が焼け焦げ床には十数体の骸骨が散らばっていた。

 以前なら、気にもせず、立ち去ったであろう。

 あれ、ブレスの持ってる腕輪と、同じ感じがする。ブレスの腕輪より魔力が強い。と、子供達も気が付いた。
 アイテムボックスの腕輪はBクラスと高ランクだった。しかし中身は大金とは言えそうも無い硬貨と、ウサギ達には使えない武器、すでに朽ち果てた何かの残骸……。
 下級兵士のモノだったようだ。その他、床に散らばる錆びた武器、魔力が失われ壊れた装備は放置して部屋を出た。
 
 すでに、居るだけで上がっていたレベルが上がり辛くなってきていた。ここで母ウサギは、を取り入れることにした。

 次の日、みなのレベルが上がった。だが、そろそろ肉食獣でも狩った方が、強くなれるのではないかと、母ウサギは考えていた。 


名前 母ウサギ 種族 ツノウサギ 20歳 Lv28
HP 216 MP 124
攻撃力 43
防御力 40
魔法力 42
魔防力 42

スキル 保護色Lv15 二段跳びLv14 脱兎Lv14 忍び足Lv14 転進Lv13

魔法 身体強化魔法Lv15 治癒魔法Lv15 雷魔法Lv13


名前 アクア ラビット 種族 ツノウサギ 0歳 Lv26
HP 203 MP 118
攻撃力 39
防御力 38
魔法力 39
魔防力 39

スキル 保護色Lv14 二段跳びLv13 脱兎Lv13 転進Lv13 忍び足Lv12

魔法 身体強化魔法Lv14 水魔法Lv12 雷魔法Lv13


名前 ヒール ラビット 種族 ツノウサギ 0歳 Lv26
HP 196 MP 117
攻撃力 38
防御力 38
魔法力 40
魔防力 39

スキル 保護色Lv14 二段跳びLv13 脱兎Lv13 無音Lv13 転進Lv12

魔法 身体強化魔法Lv14 治癒魔法Lv14 雷魔法Lv12

名前 エレ ラビット 種族 ツノウサギ 0歳 Lv26
HP 206 MP 104
攻撃力 40
防御力 39
魔法力 38
魔防力 38

スキル 保護色Lv14 二段跳びLv13 脱兎Lv13 転進Lv12 忍び足Lv12
    角変形Lv12

魔法 身体強化魔法Lv14 雷魔法Lv13 治癒魔法Lv12


名前 ガイア ラビット 種族 ツノウサギ 0歳 Lv26
HP 205 MP 115
攻撃力 39
防御力 39
魔法力 38
魔防力 39

スキル 保護色Lv14 二段跳びLv13 脱兎Lv13 転進Lv13 忍び足Lv13

魔法 身体強化魔法Lv14 土魔法Lv14 雷魔法Lv12


名前 ソニック ラビット 種族 ツノウサギ 0歳 Lv26
HP 198 MP 116
攻撃力 40
防御力 38
魔法力 39
魔防力 38

スキル 保護色Lv14 二段跳びLv13 脱兎Lv13 転進Lv13 忍び足Lv13

魔法 身体強化魔法Lv14 風魔法Lv14 雷魔法Lv12


 休む時は、遺跡から巣穴まで戻っている。
 モフモフして、心も体も回復させる。

 そういえば、ここに住んでいたウサギ達はどこに行ったの? と、子供達。

 行ってみる? 母ウサギは答えた。

 母ウサギ達は、遺跡の巣穴から20キロほど離れた場所に引っ越した、親戚ウサギ達を訪ねる事にした。


◇=====◇


 私の名前はナナイロ。みんなキラキラと虹色に輝く角を褒めてくれる。虹色の角のおかげなのか、一族の中でも私の能力は強かった。

 キラキラと輝かしい未来。

 虹色の角は、私の自慢だった。昨日まで……。

 私のせいだ。このままだと私のせいで、家族や仲間が殺されてしまう。あの人間達の目的は、私の虹色の角なのだから。

 姿を見られたが、距離があり楽に逃げられた。
 それで終わった、と思っていた。

 私達の巣穴の近くを人間達が、探し回っている。そう聞いて私は様子を見に行った。安全な距離から、念話スキルで思念を読み取る。

 彼らはウサギの角を求めていた。だがそれはもう十分であり、強くは求めていない。ただ一つ私の虹色の角を除いて……。


 巣穴の中で、おびえているウサギ達を見る。まだ幼いウサギ達も多い。私は決意していた。

 お姉ちゃんが、守ってあげる。

 その時が来たら、私が囮になって人間達を、この巣穴から引き離す。
 私が生きていたら、私の角を探して、また来るだろう。

 いよいよ人間が近づいてきたことを知らせるスタンピングの合図。その直ぐ後、見知らぬウサギが入り込んできたようで騒然としている。

 見知らぬウサギは、古株の大人たちの知り合いで近親のものだったらしい。よりによって、こんな時に……。

 みなの注意を引くと、私は人間の狙いが私の角である事を知らせる。そして、私が囮となることを告げた。

 バチバチッ。
 
 いつの間にか、他所から来た女ウサギに触られ、私は意識を失った。


◇=====◇


  母うさぎ達にしてみれば、ゆっくり目に30分ほど森の中を走る。と、不意に母ウサギは足を止め注意をうながす。
 その巣穴は、人間達のウサギ狩りに、あおうとしていた。

 子供達を返そうと振り向くが、その目は思い切り拒否している。時間が無いと諦めて、母ウサギは子供達と巣穴の中に滑り込んだ。

 騒然としている中、見咎めるものもいる。が、古株のウサギが直ぐに気付き心配ないと合図を送る。
 母ウサギは、緊急脱出用のウサギ穴の位置が変わりないか確認する。

 大人になりかけの少女ウサギが、近づいてくると、人間の目的が自分の虹色の角であると告げた。そして、自分が囮になると宣言する。

 母ウサギは思った。うん、この娘は自分に酔っている。こういう子は、無茶をして死に易い。それに、自分の実力を勘違いしている。

 一瞬で、意識を奪う。

 緊急脱出用のウサギ穴近くに、ウサギたちが集まってくる。遺跡の巣穴に向かうように伝える。
 意識を取り戻した虹色角のウサギ共々、身体強化全開の強者の力を見せつけ黙らせた。

 続いて、保護色を使い角を虹色に変える。わたしが、囮になる。合図をしたら、行け。そう言うと別のウサギ穴へ駆け出した。

 当然のように付いてくる子供達に無茶をしないこと、サポートに徹することを約束させる。

 ウサギ穴を飛び出し、人間達を1キロ四方に確認する。人間も、こちらに気付いて近づいてくる。スタンピングで合図を送ると、ゆっくりと移動を開始する。

「これ、完全に気付かれてません?」

「燻り出して、一網打尽作戦失敗ですね」 

「こうなりゃ、狙いは虹色角だけだな、ニック、ブルース幅広めで誘い込むぞ」

 軽く駆けながら、囲みを破ろうとするが、巧みに回り込み囲みを維持して近づいてくる。どうやら本当に、母ウサギ以外は眼中に無い様だった。
 母ウサギは、安堵していた。

 フェイントを何度かかけると、最も広くなった囲みの隙へ突破を仕掛ける。間を抜けようとした人間達は、予想以上の速さで迫ってきた。

 半ば死を覚悟した。が、それ以上の恐怖に襲われる。子供達が、追ってくる人間達の進行方向に飛び出していったのだ。

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