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ストーカ男
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俺は怠い身体を動かし、化粧を落としドレスから普通のジーンズパンツとパーカーに着替えて、ねねさんから貰った五千円札をポケットに突っ込み、控室から裏口へ向かった。
ストーカなんて初めは判らなくて、普通に家と店を行き来していたんだよ。時々視線を感じはしたが、そんな事は良くある事だと気にもしていなかった。
変だと少しだけ感じ出したのは、ポストの中が空っぽの日が続いていた時、誰にも何も送った覚えなどない俺はチラシばかりで、捨てるのも面倒だけどはみ出してるのも嫌で、文句言いながら棄ててた物が無くなってた。2、3週間ぐらいしたら 又、復活して入ってた。だから、その時はあまり気にしてなかったんだ。
その後は、ねねさんに手伝って貰って購入した携帯に不明の無言電話が入っていた時……元々逃げ出して来た俺だから、暫くはビクビク生活してたけど、彼奴らにしては何かおかしいと感じて、ねねさんに相談してみた。
流石は年の功…ではなく、経験値の高いねねさんは、ストーカでは無いかとのご指摘をいただいた。ねねさんは俺の周りに気をつけてくれていた様で、最近店の外に不審な男が居たことを教えてくれたんだ。
其奴はお店にも数回来店した事があるそうで、何も喋らずただ酒を飲むだけらしい……その時も俺をジッと眺めていたらしい。ねねさんいわく……キモって思い見ていたらしい。
酷くなる様なら何事か対処しようという事で話し合った。俺としては、判らないから怖かったので分かって仕舞えば、男の俺はそんなにはビクビクする事は無いと、その当時は思っていたんだが……奴の異常さはドンドンエスカレートしてきたんだ。
部屋の扉の前に花束やプレゼントだろう物が、色々置いてあるようになった。俺は触らずに放置していたら、いつのまにか消えていたんだけど……たまに置いてあるんだよ。放置だけどね。
無言電話は続いているし、帰宅途中に視線を感じたりする事は相変わらず続いている。
それでいて、話しかけては来ないのだ。店に来ても遠くから眺めているだけで、一人で飲んでるんだ。誰か話しかけても受け答えしないし、変なんだよ。ねねさんが入店拒否にしようか、この前本気で俺に聞いて来たから、其奴の異様さが店の中で噂になりつつあるんだろう。
ともかく早くタクシー捕まえて帰って寝てしまおうと、俺は裏口から出て大通りに出る為の近道になる薄暗い細道を、足早に駆け抜ける。
「伊月君」
俺は掠れた声に呼ばれて思わず振り返った。俺の名前を呼ぶなんて!?ねねさんしか知らない筈なんだよ。
振り返ると、いつも俺をストーカしてる奴が何故かニヤニヤしながら、近づいてくるんだ。俺は危険を感じて大通り迄の道を走った。
俺は普段ならあんな奴に足で負けるなんてあり得ないんだが、今日は体調を崩していて足がフラつくし、頭が霞んでくるんだ。
「やばい……やばいよ……ちゃんと走らないと……」
逃げるために走ってて、もうじき大通りに出るという所で、空き缶に足をとられて滑ってしまい。体制を整えられないまま転んでしまった。
「伊月君大丈夫かい?」
掠れた声のストーカ男が、俺の名前を呼びながら俺に触れようとした時、大通りの道から誰かが覗いて声を掛けてきた。
「だいじょうぶデスカ?なにかおおきなおとがシマシタが?」
「助けて!!!」
俺は無我夢中で、助けを求めた。ストーカ男が初めて声を掛けてきた……底知れない恐怖が押し寄せてきたんだ。コイツは怖い!!
ストーカなんて初めは判らなくて、普通に家と店を行き来していたんだよ。時々視線を感じはしたが、そんな事は良くある事だと気にもしていなかった。
変だと少しだけ感じ出したのは、ポストの中が空っぽの日が続いていた時、誰にも何も送った覚えなどない俺はチラシばかりで、捨てるのも面倒だけどはみ出してるのも嫌で、文句言いながら棄ててた物が無くなってた。2、3週間ぐらいしたら 又、復活して入ってた。だから、その時はあまり気にしてなかったんだ。
その後は、ねねさんに手伝って貰って購入した携帯に不明の無言電話が入っていた時……元々逃げ出して来た俺だから、暫くはビクビク生活してたけど、彼奴らにしては何かおかしいと感じて、ねねさんに相談してみた。
流石は年の功…ではなく、経験値の高いねねさんは、ストーカでは無いかとのご指摘をいただいた。ねねさんは俺の周りに気をつけてくれていた様で、最近店の外に不審な男が居たことを教えてくれたんだ。
其奴はお店にも数回来店した事があるそうで、何も喋らずただ酒を飲むだけらしい……その時も俺をジッと眺めていたらしい。ねねさんいわく……キモって思い見ていたらしい。
酷くなる様なら何事か対処しようという事で話し合った。俺としては、判らないから怖かったので分かって仕舞えば、男の俺はそんなにはビクビクする事は無いと、その当時は思っていたんだが……奴の異常さはドンドンエスカレートしてきたんだ。
部屋の扉の前に花束やプレゼントだろう物が、色々置いてあるようになった。俺は触らずに放置していたら、いつのまにか消えていたんだけど……たまに置いてあるんだよ。放置だけどね。
無言電話は続いているし、帰宅途中に視線を感じたりする事は相変わらず続いている。
それでいて、話しかけては来ないのだ。店に来ても遠くから眺めているだけで、一人で飲んでるんだ。誰か話しかけても受け答えしないし、変なんだよ。ねねさんが入店拒否にしようか、この前本気で俺に聞いて来たから、其奴の異様さが店の中で噂になりつつあるんだろう。
ともかく早くタクシー捕まえて帰って寝てしまおうと、俺は裏口から出て大通りに出る為の近道になる薄暗い細道を、足早に駆け抜ける。
「伊月君」
俺は掠れた声に呼ばれて思わず振り返った。俺の名前を呼ぶなんて!?ねねさんしか知らない筈なんだよ。
振り返ると、いつも俺をストーカしてる奴が何故かニヤニヤしながら、近づいてくるんだ。俺は危険を感じて大通り迄の道を走った。
俺は普段ならあんな奴に足で負けるなんてあり得ないんだが、今日は体調を崩していて足がフラつくし、頭が霞んでくるんだ。
「やばい……やばいよ……ちゃんと走らないと……」
逃げるために走ってて、もうじき大通りに出るという所で、空き缶に足をとられて滑ってしまい。体制を整えられないまま転んでしまった。
「伊月君大丈夫かい?」
掠れた声のストーカ男が、俺の名前を呼びながら俺に触れようとした時、大通りの道から誰かが覗いて声を掛けてきた。
「だいじょうぶデスカ?なにかおおきなおとがシマシタが?」
「助けて!!!」
俺は無我夢中で、助けを求めた。ストーカ男が初めて声を掛けてきた……底知れない恐怖が押し寄せてきたんだ。コイツは怖い!!
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