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じゅう
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その日から俺は、遠の家に帰ってるんだ……嫌、違うな一緒に帰ってるんだよ。
俺の仕事が終了し、遠の職場で試作品作って一緒に帰る。
遠が休みの時は、俺の仕事が終わって待ち合わせし、ご飯を食べたり飲みに行ったりするんだ。
俺が休みの時は、遠の家で掃除洗濯料理をして、帰りを待っている状態。普通の家庭料理は、俺のが美味い。俺は弟達に飯を与えて来たからな。
2人共休みの時は、一緒に映画に行ったり、遊園地行ったり……とにかく幸せ?ってやつかな。
清美なんかにバレたら殴られそうだから、絶対言わないぞ!ろくな事にならないからな。
今は、お互い風呂に入って俺は髪を乾かしてる。遠は、寝室で雑誌を読んでると思う。ドライヤーの音が止まると。呼ぶ声が聞こえる。
「おい!寝るぞ早く来い。託也が居ないとベッドが寒い。子供体温なのか抱き締めて寝ると、暖かくて熟睡できるんだ」
「俺は抱き枕かよ」
「俺専用の抱き枕だよ。誰にもやらないから安心しろ」
寝室に行き。ベッドに近付いた俺を、遠はそう言うと、引きづり込みゴソゴソ調整しながら、落ち着く形を探って最終的にいつも同じ様に寝るんだ。
俺を腕枕して、もう片方の手は俺のお腹に回して寝るんだ。お互い落ち着く形みたいで、とても安心して眠れる。
眠気に襲われながらも、ずっーとこんな生活が、続けばいいのにな。って考えてると、ろくな事がないんだよ。
吐く息が白く、朝夕寒くてコートをクローゼットから、引き出したある日。
クリスマスツリークッキーの形がまとまりつつある時、工場では忙しくなる前に毎年、短期のアルバイトを募集するんだが、数人決まり色々手伝って貰っているそうだ。遠からも聞くし、俺も数人会ったり話したりもしてる。相変わらず、眼だけ出てるバージョンだが。
俺が夕方工場へ行った時。その日は仕事が早く済んで、タイミング的に合わなかったから、連絡もしないまま向かったんだ。いつもの様に、服を着替えようと更衣室に入ろうとした時、中から声が聞こえたから誰か居るのかと思い、ソッと入ろうと開けると見えたんだ。
遠が、髪の長い女とキスしてた……
俺は、そっと音を立てない様に扉を閉めて、何も言わずに走り去った。
どうやって来たのかわからないが、清美の店に来て、一番奥の目立たない場所で、ひたすら酒を飲んだ。
「何やってんのよ……無言でお酒だけ飲んで、聞いてあげるから全て話しなさい。言うとスッキリするものよ。ほらほらどんどん飲んで暴露しちゃいなさい」
清美が注ぐ酒を、美味しくもないのに無理矢理飲む。
「嫌だよ!言ってもスッキリなんてするわけないじゃないか!!アイツが女とキスしてたなんて、言わないぞっ」
「ふぅ~ん~そんなことしたんだぁ。あれ?あんた携帯は?」
「無い!!車」
「車は?」
「知らないそこら辺にとめた」
「そこら辺ってあんたちゃんとパーキングエリアにとめないと、持ってかれちゃうわよ」
「大丈夫だ。パーキングに駐車してた」
酔っ払ってボヤけた俺の耳に、男らしく色気のある声が聞こえてきた……だが?何だかいつもより落ち着きがない?う~頭が回らねえ……何だったっかな?気持ちがぐっちゃぐっちゃだ。
「あら?お久しぶりでございますわね。良くここがおわかりで!携帯に何か仕込みましたか?」
「どうだろうな?託也を返してもらうぞ」
「俺は帰らない!ここに清美といるもんねーだ。お前なんて知らないよーだ」
俺は清美に抱きついて、そのまま寝てしまった。
俺の仕事が終了し、遠の職場で試作品作って一緒に帰る。
遠が休みの時は、俺の仕事が終わって待ち合わせし、ご飯を食べたり飲みに行ったりするんだ。
俺が休みの時は、遠の家で掃除洗濯料理をして、帰りを待っている状態。普通の家庭料理は、俺のが美味い。俺は弟達に飯を与えて来たからな。
2人共休みの時は、一緒に映画に行ったり、遊園地行ったり……とにかく幸せ?ってやつかな。
清美なんかにバレたら殴られそうだから、絶対言わないぞ!ろくな事にならないからな。
今は、お互い風呂に入って俺は髪を乾かしてる。遠は、寝室で雑誌を読んでると思う。ドライヤーの音が止まると。呼ぶ声が聞こえる。
「おい!寝るぞ早く来い。託也が居ないとベッドが寒い。子供体温なのか抱き締めて寝ると、暖かくて熟睡できるんだ」
「俺は抱き枕かよ」
「俺専用の抱き枕だよ。誰にもやらないから安心しろ」
寝室に行き。ベッドに近付いた俺を、遠はそう言うと、引きづり込みゴソゴソ調整しながら、落ち着く形を探って最終的にいつも同じ様に寝るんだ。
俺を腕枕して、もう片方の手は俺のお腹に回して寝るんだ。お互い落ち着く形みたいで、とても安心して眠れる。
眠気に襲われながらも、ずっーとこんな生活が、続けばいいのにな。って考えてると、ろくな事がないんだよ。
吐く息が白く、朝夕寒くてコートをクローゼットから、引き出したある日。
クリスマスツリークッキーの形がまとまりつつある時、工場では忙しくなる前に毎年、短期のアルバイトを募集するんだが、数人決まり色々手伝って貰っているそうだ。遠からも聞くし、俺も数人会ったり話したりもしてる。相変わらず、眼だけ出てるバージョンだが。
俺が夕方工場へ行った時。その日は仕事が早く済んで、タイミング的に合わなかったから、連絡もしないまま向かったんだ。いつもの様に、服を着替えようと更衣室に入ろうとした時、中から声が聞こえたから誰か居るのかと思い、ソッと入ろうと開けると見えたんだ。
遠が、髪の長い女とキスしてた……
俺は、そっと音を立てない様に扉を閉めて、何も言わずに走り去った。
どうやって来たのかわからないが、清美の店に来て、一番奥の目立たない場所で、ひたすら酒を飲んだ。
「何やってんのよ……無言でお酒だけ飲んで、聞いてあげるから全て話しなさい。言うとスッキリするものよ。ほらほらどんどん飲んで暴露しちゃいなさい」
清美が注ぐ酒を、美味しくもないのに無理矢理飲む。
「嫌だよ!言ってもスッキリなんてするわけないじゃないか!!アイツが女とキスしてたなんて、言わないぞっ」
「ふぅ~ん~そんなことしたんだぁ。あれ?あんた携帯は?」
「無い!!車」
「車は?」
「知らないそこら辺にとめた」
「そこら辺ってあんたちゃんとパーキングエリアにとめないと、持ってかれちゃうわよ」
「大丈夫だ。パーキングに駐車してた」
酔っ払ってボヤけた俺の耳に、男らしく色気のある声が聞こえてきた……だが?何だかいつもより落ち着きがない?う~頭が回らねえ……何だったっかな?気持ちがぐっちゃぐっちゃだ。
「あら?お久しぶりでございますわね。良くここがおわかりで!携帯に何か仕込みましたか?」
「どうだろうな?託也を返してもらうぞ」
「俺は帰らない!ここに清美といるもんねーだ。お前なんて知らないよーだ」
俺は清美に抱きついて、そのまま寝てしまった。
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