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第三章
第三話☆
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愛しているとか好きだとか、そんな甘い言葉を囁くより先に、唇の温度を知るなんてどうかしてる。
そう思うのにも関わらず、口付けをすることを止められない。
「ん………あっ…………はぁっ………」
操さんが俺の下で小さく息を吐きながら、懸命に舌を絡ませる。
ラットの状態になると、Ωの身体が仄かに甘く感じるなんて聞いたことがあったけれど、体感したのはこれが初めてだ。
操さんの口の中は熱くて、舌を絡ませ合うだけで心地が良い。
唾液と唾液が混ざり合う水音が、シンプルな和室の中で響き渡る。
目を開けば無我夢中で、俺のキスに応える操さんの姿。五感全てが今、操さんに侵されているみたいだ。
「あ………操さん、キス、上手い………」
操さんの舌が俺の口蓋に沿った瞬間、ゾクリと身体が震える。
こんな風に触られて気持ちがいいなんて、俺には生まれて初めての事だった。
身体の奥底から沸き上がる、抱きたくて抱きたくて仕方なくなる感覚。
気が狂いそうな位に、それ以外考えられなくなるのだ。
操さんはαが感じる場所を解ってる。全ての所作がスムーズだ。
操さんは俺を促す様に、身体に脚を絡ませた。
「………あっは♡我慢できなくなってきちゃったぁ………」
操さんの胸元に舌を這わせれば、操さんが眉間に皺を寄せる。
唾液で濡れた口元から漏れる吐息は、とても蠱惑的だと感じた。
仄かな甘みを感じながら、太腿に手をゆっくりと這わせて、先走りで濡れた性器を撫でる。
操さんはこんな風に欲情するんだと思いながら、誘われるがままに其処に舌を這わせた。
「あっ、あっ、あっ…………虎ちゃんのくち………あつくてきもち………」
操さんのものを口に含んで、舌を這わせながら頭を揺らす。
俺の髪を時折撫でる操さんの指先に、導かれるがままに操さんの性器に触る。
すると操さんが自分から足を開き、入り口を手で開いて見せた。
「おねがい………ここもかわいがってほし………」
俺の好きな人が今、俺に恥ずかしい姿を見せて、卑猥なおねだりを繰り返す。
まるで操られているかのような感覚で、操さんの入り口に指を這わせた。
ドロドロに濡れて溢れてしまった中に、指を一本滑らせる。その瞬間操さんの身体が小さく弓形になった。
「あっ……!!!もっと、そこ………さわって……ぇ………??」
「…………操さん、あんまり煽らないで………俺余裕ない………」
「ん、だいじょぶ………………おれのからだ、つよいから………だから………もっと、ぐちゃぐちゃって………」
「…………っ!!もう無理………!!!」
俺の理性が完全に切れたと感じた。
濡れた粘膜を指先で弄ぶと、操さんが可愛らしい声を漏らす。
中に入れる指を二本に増やして、更に激しく責め立てる。すると操さんはガクガクと腰を震わせた。
犯したいという欲望に飲み込まれている。本能のままに操さんの身体を貪ると、濡れた入り口から更に蜜が溢れた。
でも本来の俺がしたかった抱き方は、こんな風では無かったのだ。
本当はこんな荒々しい抱き方なんかじゃなくて、愛してるといって愛してると返される様な抱き方がしたい。
こんな、性欲に完全に飲み込まれてる抱き方じゃなくて。
優しくしたい。優しく可愛がってあげたいのに、これじゃあ欲を満たし合っているみたいだ。
こんな酷く抱きたくなんてない。
「あっ!!あっ!!とらちゃ………!!!いきたい……!!いかせて、おねがい……そこ、そこきもちいいのぉ……!!!!」
操さんの中がとても熱くて、さっきから俺の指をきつく締めあげてくる。
ドロドロにふやけた表情の操さんの目を覗き込んでしまえば、めちゃくちゃに犯し尽くしたくなってしまう。
指を最奥に向かって動かしてゆくと、操さんの身体は大きく弓形になる。
操さんは俺の指をきつく締めあげて、腰を震わせながらイった。
「は…………ぁっ、ん………!!!」
布団の上で横たわった操さんは、虚ろな目で俺を見上げている。
この目を見た瞬間に、とても悲しい気持ちに押し潰されそうになった。
操さんが今何処を見ているのかは解らない。その目は俺を見ていないのは解っていた。
それに犯したいだとか孕ませたいだとか、そんな欲が自分の中にある事に絶望する。
これじゃあ俺も、一番大嫌いなαと同じじゃないか。
合意が無かった訳では無いけれど、身体ばっかり求め合ってることが悲しい。
これがラットになるという事なんだと、この時に身をもって理解した。
「とらちゃん……おねがい、してぇ??………これでしてほしい…………」
操さんが俺のズボンに手を掛けて、ジッパーを噛んで下ろしてゆく。
そして俺のものを器用に取り出すと、口に含ませて一心不乱に頭を振り乱した。
ぐぽっ、という音が響いた瞬間に、俺のものは操さんの喉奥に滑る。
操さんから与えられた快楽はとても甘すぎて、上手に心の整合性が取れないでいた。
俺のものを喉奥で飲み込むかの様にしゃぶる時、操さんの視線が俺に絡まる。
気持ちいい。気持ちが良くて仕方ない。だけどこんなセックスをしたかった訳じゃない。
「操さんっ………!!ホント、煽りすぎないでくださいっ………!!俺マジで余裕ないから………!!」
「んぅ、むり………犯されたくってもうむりなの………中に虎ちゃんのおっきいの入れてほしい………。
これでこすってぇ………??」
ああもう、なんなんだこの人は。
余裕なんてとっくの昔に俺には無いのに、それでもこの人は俺の事を煽る。
上目遣いで口元を濡らした操さんが、俺の脚にすがりつく。
操さんは俺の上に跨り、自らの入り口に俺のものを宛がった。
俺のものが操さんの中に飲み込まれてゆくと、心が引っ搔き回されている様な感覚に襲われる。
まるで強姦をしているみたいな罪悪感が、物凄い勢いで俺に襲い掛かってくるのだ。
だからこそせめて、酷く抱いてしまう前にこれだけは伝えたいと感じた。
「…………あのっ………!!操さん、俺、貴方が好きです………!!!だから……こんな風に抱きたくなくて……!!!」
泣きだしそうになりながら、愛の言葉を口にする。
操さんは一度動きを止めてから、口角を上げて目を細めた。
笑う操さんの表情から、俺はある言葉を思い出す。その言葉は『毒婦』だった。
操さんはそのまま深く腰を落とし、小さく息を吐く。俺のものに纏わりつく、濡れた粘膜の感触。
愛し合っている訳では無いのに、身体だけが繋がった。
「……はっ………ありがと、うれしい♡でも、俺が我慢できないや………」
甘い薫りに包まれながら、操さんが俺に舌を差し出す。
俺はその舌に舌を重ねながら、操さんの中の温かさを感じていた。
快感に感情が一切追い付いていないのに、快楽を求めることが止められない。
俺の中にもこんな浅ましい上に、下世話な感覚がある事を、さっきからずっと認めさせられているみたいだ。
「あ………きもち……!!それきもちい………!!あああああ!!!」
俺が腰を突き動かせば、操さんが淫らに喘ぐ。華奢な体を押さえ付ける様にしながら、荒々しくその体を乱す。
αとしての本能が操さんの首の周りに歯を立てて、付けている首輪をボロボロにしてゆく。
こんなに自制が利かなくなるなんて、俺は長い間知らないでいた。
視界は都合のいい夢を見ているみたいなのに、心は悪夢を見ているみたいだ。
大好きで大好きで、本当に大好きで仕方ないのに、身体は乱暴に操さんの事を犯し続ける。
すると猫の様な大きな眼を開いた操さんが、俺の顔をじっと見た。
白魚の様な手が俺の顔に伸び、俺の目の付近を優しく撫でる。
この時に俺は自分の目から、涙が落ちていた事に気付いた。
「………虎ちゃんどうしたの??俺のこと、泣いちゃうくらいに好きなのぉ??」
冗談っぽく余裕ないまま笑う操さんに、俺は小さく頷く。
格好悪い。どうしようもなく格好悪いし、情けないにも程がある。
けれど好きで好きで本当に大好きで、どうしようもなくこの人に夢中なんだと、この瞬間俺は思い知らされた。
「………好きです、大好き………どうしようもない位、貴方が………」
操さんを犯しながら囁くと、白魚の様な手が俺の頭を優しく撫でる。
そして乱れた吐息交じりの甘ったるい声色で、操さんは囁いた。
「ふふ、虎ちゃんかわい………。ホントに余裕ないんだぁ………??
大丈夫だからさ、だから、もっとしよ………ね??気持ちよくって仕方ないんだぁ………」
操さんは俺をあやす様に唇を啄ばみ、俺の身体に腕を回す。
俺に微笑みかける操さんの表情は、怖い位に綺麗だった。
まるで俺を支配しているみたいに、蠱惑的で恐ろしい。それ位に美しかったのだ。
その笑みに気圧された俺は、操さんが望んだ儘に、ただ腰を突き動かしていた。
そう思うのにも関わらず、口付けをすることを止められない。
「ん………あっ…………はぁっ………」
操さんが俺の下で小さく息を吐きながら、懸命に舌を絡ませる。
ラットの状態になると、Ωの身体が仄かに甘く感じるなんて聞いたことがあったけれど、体感したのはこれが初めてだ。
操さんの口の中は熱くて、舌を絡ませ合うだけで心地が良い。
唾液と唾液が混ざり合う水音が、シンプルな和室の中で響き渡る。
目を開けば無我夢中で、俺のキスに応える操さんの姿。五感全てが今、操さんに侵されているみたいだ。
「あ………操さん、キス、上手い………」
操さんの舌が俺の口蓋に沿った瞬間、ゾクリと身体が震える。
こんな風に触られて気持ちがいいなんて、俺には生まれて初めての事だった。
身体の奥底から沸き上がる、抱きたくて抱きたくて仕方なくなる感覚。
気が狂いそうな位に、それ以外考えられなくなるのだ。
操さんはαが感じる場所を解ってる。全ての所作がスムーズだ。
操さんは俺を促す様に、身体に脚を絡ませた。
「………あっは♡我慢できなくなってきちゃったぁ………」
操さんの胸元に舌を這わせれば、操さんが眉間に皺を寄せる。
唾液で濡れた口元から漏れる吐息は、とても蠱惑的だと感じた。
仄かな甘みを感じながら、太腿に手をゆっくりと這わせて、先走りで濡れた性器を撫でる。
操さんはこんな風に欲情するんだと思いながら、誘われるがままに其処に舌を這わせた。
「あっ、あっ、あっ…………虎ちゃんのくち………あつくてきもち………」
操さんのものを口に含んで、舌を這わせながら頭を揺らす。
俺の髪を時折撫でる操さんの指先に、導かれるがままに操さんの性器に触る。
すると操さんが自分から足を開き、入り口を手で開いて見せた。
「おねがい………ここもかわいがってほし………」
俺の好きな人が今、俺に恥ずかしい姿を見せて、卑猥なおねだりを繰り返す。
まるで操られているかのような感覚で、操さんの入り口に指を這わせた。
ドロドロに濡れて溢れてしまった中に、指を一本滑らせる。その瞬間操さんの身体が小さく弓形になった。
「あっ……!!!もっと、そこ………さわって……ぇ………??」
「…………操さん、あんまり煽らないで………俺余裕ない………」
「ん、だいじょぶ………………おれのからだ、つよいから………だから………もっと、ぐちゃぐちゃって………」
「…………っ!!もう無理………!!!」
俺の理性が完全に切れたと感じた。
濡れた粘膜を指先で弄ぶと、操さんが可愛らしい声を漏らす。
中に入れる指を二本に増やして、更に激しく責め立てる。すると操さんはガクガクと腰を震わせた。
犯したいという欲望に飲み込まれている。本能のままに操さんの身体を貪ると、濡れた入り口から更に蜜が溢れた。
でも本来の俺がしたかった抱き方は、こんな風では無かったのだ。
本当はこんな荒々しい抱き方なんかじゃなくて、愛してるといって愛してると返される様な抱き方がしたい。
こんな、性欲に完全に飲み込まれてる抱き方じゃなくて。
優しくしたい。優しく可愛がってあげたいのに、これじゃあ欲を満たし合っているみたいだ。
こんな酷く抱きたくなんてない。
「あっ!!あっ!!とらちゃ………!!!いきたい……!!いかせて、おねがい……そこ、そこきもちいいのぉ……!!!!」
操さんの中がとても熱くて、さっきから俺の指をきつく締めあげてくる。
ドロドロにふやけた表情の操さんの目を覗き込んでしまえば、めちゃくちゃに犯し尽くしたくなってしまう。
指を最奥に向かって動かしてゆくと、操さんの身体は大きく弓形になる。
操さんは俺の指をきつく締めあげて、腰を震わせながらイった。
「は…………ぁっ、ん………!!!」
布団の上で横たわった操さんは、虚ろな目で俺を見上げている。
この目を見た瞬間に、とても悲しい気持ちに押し潰されそうになった。
操さんが今何処を見ているのかは解らない。その目は俺を見ていないのは解っていた。
それに犯したいだとか孕ませたいだとか、そんな欲が自分の中にある事に絶望する。
これじゃあ俺も、一番大嫌いなαと同じじゃないか。
合意が無かった訳では無いけれど、身体ばっかり求め合ってることが悲しい。
これがラットになるという事なんだと、この時に身をもって理解した。
「とらちゃん……おねがい、してぇ??………これでしてほしい…………」
操さんが俺のズボンに手を掛けて、ジッパーを噛んで下ろしてゆく。
そして俺のものを器用に取り出すと、口に含ませて一心不乱に頭を振り乱した。
ぐぽっ、という音が響いた瞬間に、俺のものは操さんの喉奥に滑る。
操さんから与えられた快楽はとても甘すぎて、上手に心の整合性が取れないでいた。
俺のものを喉奥で飲み込むかの様にしゃぶる時、操さんの視線が俺に絡まる。
気持ちいい。気持ちが良くて仕方ない。だけどこんなセックスをしたかった訳じゃない。
「操さんっ………!!ホント、煽りすぎないでくださいっ………!!俺マジで余裕ないから………!!」
「んぅ、むり………犯されたくってもうむりなの………中に虎ちゃんのおっきいの入れてほしい………。
これでこすってぇ………??」
ああもう、なんなんだこの人は。
余裕なんてとっくの昔に俺には無いのに、それでもこの人は俺の事を煽る。
上目遣いで口元を濡らした操さんが、俺の脚にすがりつく。
操さんは俺の上に跨り、自らの入り口に俺のものを宛がった。
俺のものが操さんの中に飲み込まれてゆくと、心が引っ搔き回されている様な感覚に襲われる。
まるで強姦をしているみたいな罪悪感が、物凄い勢いで俺に襲い掛かってくるのだ。
だからこそせめて、酷く抱いてしまう前にこれだけは伝えたいと感じた。
「…………あのっ………!!操さん、俺、貴方が好きです………!!!だから……こんな風に抱きたくなくて……!!!」
泣きだしそうになりながら、愛の言葉を口にする。
操さんは一度動きを止めてから、口角を上げて目を細めた。
笑う操さんの表情から、俺はある言葉を思い出す。その言葉は『毒婦』だった。
操さんはそのまま深く腰を落とし、小さく息を吐く。俺のものに纏わりつく、濡れた粘膜の感触。
愛し合っている訳では無いのに、身体だけが繋がった。
「……はっ………ありがと、うれしい♡でも、俺が我慢できないや………」
甘い薫りに包まれながら、操さんが俺に舌を差し出す。
俺はその舌に舌を重ねながら、操さんの中の温かさを感じていた。
快感に感情が一切追い付いていないのに、快楽を求めることが止められない。
俺の中にもこんな浅ましい上に、下世話な感覚がある事を、さっきからずっと認めさせられているみたいだ。
「あ………きもち……!!それきもちい………!!あああああ!!!」
俺が腰を突き動かせば、操さんが淫らに喘ぐ。華奢な体を押さえ付ける様にしながら、荒々しくその体を乱す。
αとしての本能が操さんの首の周りに歯を立てて、付けている首輪をボロボロにしてゆく。
こんなに自制が利かなくなるなんて、俺は長い間知らないでいた。
視界は都合のいい夢を見ているみたいなのに、心は悪夢を見ているみたいだ。
大好きで大好きで、本当に大好きで仕方ないのに、身体は乱暴に操さんの事を犯し続ける。
すると猫の様な大きな眼を開いた操さんが、俺の顔をじっと見た。
白魚の様な手が俺の顔に伸び、俺の目の付近を優しく撫でる。
この時に俺は自分の目から、涙が落ちていた事に気付いた。
「………虎ちゃんどうしたの??俺のこと、泣いちゃうくらいに好きなのぉ??」
冗談っぽく余裕ないまま笑う操さんに、俺は小さく頷く。
格好悪い。どうしようもなく格好悪いし、情けないにも程がある。
けれど好きで好きで本当に大好きで、どうしようもなくこの人に夢中なんだと、この瞬間俺は思い知らされた。
「………好きです、大好き………どうしようもない位、貴方が………」
操さんを犯しながら囁くと、白魚の様な手が俺の頭を優しく撫でる。
そして乱れた吐息交じりの甘ったるい声色で、操さんは囁いた。
「ふふ、虎ちゃんかわい………。ホントに余裕ないんだぁ………??
大丈夫だからさ、だから、もっとしよ………ね??気持ちよくって仕方ないんだぁ………」
操さんは俺をあやす様に唇を啄ばみ、俺の身体に腕を回す。
俺に微笑みかける操さんの表情は、怖い位に綺麗だった。
まるで俺を支配しているみたいに、蠱惑的で恐ろしい。それ位に美しかったのだ。
その笑みに気圧された俺は、操さんが望んだ儘に、ただ腰を突き動かしていた。
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