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七月九日土曜日 晴れ時々曇り「魔法見習いと恋バナ」
7/9③
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「アンはキラのこと、いつから好きだったの?」
自分の話を逸らすように、アンへと話題を変えようとしたら、カノンの頬が引きつった。
「ちょっと! 私がいつキラのことを好きだなんて言った? 誰から聞いたのよ、キラリ!」
その誰かに心当たりがあるアンは、ギロリと横にいるカノンに視線を向けた。
カノンは、それをはぐらかすようにラムネを口に含み、涼しい顔をしている。
「えっと、違ってたら、うん。ごめん」
アハハとごまかすように笑って見せたらアンは、はあっと大きなため息をついて。
「幼稚園の時からよ? 悪い?」
幼稚園!?
頭の中で計算をして、その好きの長さの年月を考えた。
「わ、悪くない、幼稚園……、へえ……」
それ以上のリアクションを取れずにいる私に、アンはムッとしたような顔を覗かせて。
「長いって思ってるんでしょ? 一回も告白したことないのかって思ってんでしょ? あるわよ! あるからね!?」
「え? あったの!?」
長い付き合いのあるカノンですら、アンの言葉に驚いていた。
「毎年、手作りチョコレートあげてたもん! 誕生日にもクリスマスにも、手作りお菓子あげてたもん」
「ねえ、好きって言った?」
「言ってない、でも普通わかると思わない?」
カノンと二人、顔を見合わせた。
きっと私たち同じこと考えている。
だから。
「「キラに限って、わかるわけない」」
駄々被った私たちの返事に、アンは目を丸くした。
「え? なんで? カノンは幼馴染みだから、確かにわかるかもしんないけど? なんで? キラリまで、そう言うの?」
「だって、キラだよ? アイツ、絶対に給食と友達と遊ぶことしか興味ない気がする」
「そ、キラリの言う通り。キラってそんなやつ。アイツ、絶対に今まで好きになった子がいないと思うし」
ねえ、と苦笑しあったら、アンは泣きそうな顔で唇を尖らせた。
「私さ、キラリにキラのこと取られるんじゃないかって思ってたの」
「ないない。だって、多分キラは私のこと、男友達だと思ってる気がするもん」
時々、かけっこで勝敗を決めたり、そういえば夏休みに男子たちで行くカブトムシ探しにも誘われた。
生き物と話せる魔女としては、捕まえたらカブトムシに文句言われそうだから断ったけれど。
「キラリもキラのこと好きとかじゃないの?」
「うん、まあ、友達としてはいいやつだなって思ってるけど」
「そ、なら、いい。許す」
「ちょ、アン、えらそうに! 許すってなによ、キラはあんたのもんじゃないじゃん」
カノンが爆笑しながらつっ込んだら、アンは顔を真っ赤にして。
「だって、キラリ相手じゃ敵わないかもって思ってたんだもの。そんぐらい言わせてよね」
「もう、そういうのじゃないから安心してよ、アン」
「でも、でも! いつか、もしキラリがキラのこと好きになったとしても、ちゃんと私に話してくれたら認めてあげる。その時は正々堂々勝負だからね?」
「アンがすることは、キラリをライバル視することじゃなく、まずは告白なんじゃないの? まあ、あと二年くらい無理な気がするけど」
「へ?」
「だってキラだよ? クラスで一番、そういうのに気付くの遅い気がする」
カノンの言葉に私は納得し、ゲラゲラと笑い。
アンはまた絶望的な顔でため息をこぼす。
「元気だして、アン。クラス一の美少女なんだし」
「ふん、まあね?」
ほらほらとポテトせんべいの袋を手渡すと、私の手からもぎ取るようにして食べるアンを見守るようにして、カノンも微笑んでいた。
「ねえ、夏休み、泊まりにきていい? キラリの家に」
「カノンは、キラリん家の駄菓子が目当てなんじゃないの?」
「それもあるけど、うち兄弟多いからさ。家にいるとうるさくって」
「ああ、じゃあ、アンもおいでよ。私、おばあちゃんに言っておく! なんかね、近所の人たちが集まってうちの庭で流し素麺したりすることもあるって」
「花火も持ってきていい? 私、浴衣着ようかな」
「じゃあ、キラも呼ぼうか」
女子三人の話は尽きることなく夕方まで続く。
じゃあね、とお土産駄菓子を抱えて帰っていく二人を見送った後、キラが垣根を乗り越えてやってくる。
「アン、来てなかった? めちゃくちゃ高い声が時々聞こえて耳痛くなった」
その瞬間に、カノンちゃんの話を思い出して、確かにあと二年ぐらいは無理な気がする、と苦笑した。
自分の話を逸らすように、アンへと話題を変えようとしたら、カノンの頬が引きつった。
「ちょっと! 私がいつキラのことを好きだなんて言った? 誰から聞いたのよ、キラリ!」
その誰かに心当たりがあるアンは、ギロリと横にいるカノンに視線を向けた。
カノンは、それをはぐらかすようにラムネを口に含み、涼しい顔をしている。
「えっと、違ってたら、うん。ごめん」
アハハとごまかすように笑って見せたらアンは、はあっと大きなため息をついて。
「幼稚園の時からよ? 悪い?」
幼稚園!?
頭の中で計算をして、その好きの長さの年月を考えた。
「わ、悪くない、幼稚園……、へえ……」
それ以上のリアクションを取れずにいる私に、アンはムッとしたような顔を覗かせて。
「長いって思ってるんでしょ? 一回も告白したことないのかって思ってんでしょ? あるわよ! あるからね!?」
「え? あったの!?」
長い付き合いのあるカノンですら、アンの言葉に驚いていた。
「毎年、手作りチョコレートあげてたもん! 誕生日にもクリスマスにも、手作りお菓子あげてたもん」
「ねえ、好きって言った?」
「言ってない、でも普通わかると思わない?」
カノンと二人、顔を見合わせた。
きっと私たち同じこと考えている。
だから。
「「キラに限って、わかるわけない」」
駄々被った私たちの返事に、アンは目を丸くした。
「え? なんで? カノンは幼馴染みだから、確かにわかるかもしんないけど? なんで? キラリまで、そう言うの?」
「だって、キラだよ? アイツ、絶対に給食と友達と遊ぶことしか興味ない気がする」
「そ、キラリの言う通り。キラってそんなやつ。アイツ、絶対に今まで好きになった子がいないと思うし」
ねえ、と苦笑しあったら、アンは泣きそうな顔で唇を尖らせた。
「私さ、キラリにキラのこと取られるんじゃないかって思ってたの」
「ないない。だって、多分キラは私のこと、男友達だと思ってる気がするもん」
時々、かけっこで勝敗を決めたり、そういえば夏休みに男子たちで行くカブトムシ探しにも誘われた。
生き物と話せる魔女としては、捕まえたらカブトムシに文句言われそうだから断ったけれど。
「キラリもキラのこと好きとかじゃないの?」
「うん、まあ、友達としてはいいやつだなって思ってるけど」
「そ、なら、いい。許す」
「ちょ、アン、えらそうに! 許すってなによ、キラはあんたのもんじゃないじゃん」
カノンが爆笑しながらつっ込んだら、アンは顔を真っ赤にして。
「だって、キラリ相手じゃ敵わないかもって思ってたんだもの。そんぐらい言わせてよね」
「もう、そういうのじゃないから安心してよ、アン」
「でも、でも! いつか、もしキラリがキラのこと好きになったとしても、ちゃんと私に話してくれたら認めてあげる。その時は正々堂々勝負だからね?」
「アンがすることは、キラリをライバル視することじゃなく、まずは告白なんじゃないの? まあ、あと二年くらい無理な気がするけど」
「へ?」
「だってキラだよ? クラスで一番、そういうのに気付くの遅い気がする」
カノンの言葉に私は納得し、ゲラゲラと笑い。
アンはまた絶望的な顔でため息をこぼす。
「元気だして、アン。クラス一の美少女なんだし」
「ふん、まあね?」
ほらほらとポテトせんべいの袋を手渡すと、私の手からもぎ取るようにして食べるアンを見守るようにして、カノンも微笑んでいた。
「ねえ、夏休み、泊まりにきていい? キラリの家に」
「カノンは、キラリん家の駄菓子が目当てなんじゃないの?」
「それもあるけど、うち兄弟多いからさ。家にいるとうるさくって」
「ああ、じゃあ、アンもおいでよ。私、おばあちゃんに言っておく! なんかね、近所の人たちが集まってうちの庭で流し素麺したりすることもあるって」
「花火も持ってきていい? 私、浴衣着ようかな」
「じゃあ、キラも呼ぼうか」
女子三人の話は尽きることなく夕方まで続く。
じゃあね、とお土産駄菓子を抱えて帰っていく二人を見送った後、キラが垣根を乗り越えてやってくる。
「アン、来てなかった? めちゃくちゃ高い声が時々聞こえて耳痛くなった」
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