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*縮まる距離*
友達になりました2
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「うん、仲良し」
そう胸を張って言えるのは、私がルカのことを大好きだからだ。
小さい頃は病弱で、すぐに熱を出して学校も休みがちだった私。
それでも学校に行くのが楽しっみだったのは、いつだってルカが待っててくれたからだ。
「いいよな、友達って」
きっと真宙くんの前では絶対に言わないだろうことを、こぼしてしまうのは私だからかもしれない。
二人だけの秘密を共有した私にだからこそ、話してくれている気がして嬉しい。
「私、真宙くんと空人くんと友達になれて良かったって思うよ」
「なに、いきなり」
「中学校の時はね、男の子の友達なんかいなかったの。女の子の友達だけでいいやって思ってたけれど。空人くんと真宙くんは何か特別。二人といると楽しくなるから」
私の言葉に空人くんは恥ずかしそうに目を反らして。
「俺もかも」
「え?」
「二宮や、安西みたいに気軽に話せる女友達っていなかったから」
その後はお互いに何だか恥ずかしくなって何も話せなくなっちゃったけれど。
くすぐったいような沈黙が心地よかったんだ。
一曲目に真宙くんが本当にアニソンを入れて歌い出した瞬間に、私と空人くんは目を合わせて爆笑をしてしまった。
それに気づいた真宙くんは、ムッとして全員にアニソン縛りを始めた。
最後は知っているアニソンが無くなってしまったので、許してもらえたけれど、いっぱい歌って笑った。
それと、空人くんは歌が上手いことを知ることができた。
かっこいい、優しい、照れ笑いするとかわいい、そして歌が上手い。
完璧すぎてツライ、ますます好きになってしまうから困る。
一度でいいから好きって言えたらなあ、とボンヤリと考えて慌ててその想いを振り払った。
気軽に話せる女友達って、最高のポジションだと思うもん。
それに私の想いを春香先輩が知ってしまったら、きっと良い気はしないだろう。
「ハナ、疲れた?」
お腹空いたから皆で何か食べて帰ろうと、移動の信号待ちで止まったスクランブル交差点。
ルカが心配気な顔で私を覗き込み、頬っぺたを両手で挟み込む。
そう胸を張って言えるのは、私がルカのことを大好きだからだ。
小さい頃は病弱で、すぐに熱を出して学校も休みがちだった私。
それでも学校に行くのが楽しっみだったのは、いつだってルカが待っててくれたからだ。
「いいよな、友達って」
きっと真宙くんの前では絶対に言わないだろうことを、こぼしてしまうのは私だからかもしれない。
二人だけの秘密を共有した私にだからこそ、話してくれている気がして嬉しい。
「私、真宙くんと空人くんと友達になれて良かったって思うよ」
「なに、いきなり」
「中学校の時はね、男の子の友達なんかいなかったの。女の子の友達だけでいいやって思ってたけれど。空人くんと真宙くんは何か特別。二人といると楽しくなるから」
私の言葉に空人くんは恥ずかしそうに目を反らして。
「俺もかも」
「え?」
「二宮や、安西みたいに気軽に話せる女友達っていなかったから」
その後はお互いに何だか恥ずかしくなって何も話せなくなっちゃったけれど。
くすぐったいような沈黙が心地よかったんだ。
一曲目に真宙くんが本当にアニソンを入れて歌い出した瞬間に、私と空人くんは目を合わせて爆笑をしてしまった。
それに気づいた真宙くんは、ムッとして全員にアニソン縛りを始めた。
最後は知っているアニソンが無くなってしまったので、許してもらえたけれど、いっぱい歌って笑った。
それと、空人くんは歌が上手いことを知ることができた。
かっこいい、優しい、照れ笑いするとかわいい、そして歌が上手い。
完璧すぎてツライ、ますます好きになってしまうから困る。
一度でいいから好きって言えたらなあ、とボンヤリと考えて慌ててその想いを振り払った。
気軽に話せる女友達って、最高のポジションだと思うもん。
それに私の想いを春香先輩が知ってしまったら、きっと良い気はしないだろう。
「ハナ、疲れた?」
お腹空いたから皆で何か食べて帰ろうと、移動の信号待ちで止まったスクランブル交差点。
ルカが心配気な顔で私を覗き込み、頬っぺたを両手で挟み込む。
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